JPH05101283A - 車両移動検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は車両の移動に対して高い感度が得
られるとともに、移動以外の外部振動による誤検出を抑
えることができるような車両移動検出装置を提供するこ
とを主要な特徴とする。 【構成】 受信機３はアンテナ１を介して極超短波のフ
エージングを検出し、受信レベル判定回路４は受信レベ
ルが一定レベル以上であることを判定し、時間幅判定回
路５は受信レベルが一定時間以上継続したことを判定す
る。トランスジューサ６は車両の移動により発生する音
響を検出し、アンプ７はその信号を増幅し、振幅レベル
判定回路８はレベル判定をし、時間幅判定回路９は振幅
レベルが一定時間以上継続していることを判定する。出
力時期判定回路１０は時間幅判定回路５，９のそれぞれ
の出力信号が同時期に出力されていれば車両が移動され
たことを示す検出信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は車両移動検出装置に関
し、特に、自動車が盗難された時、自動車の移動を検知
して警報を発するような車両移動検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来の車両移動検出装置の概略ブ
ロック図である。図２を参照して、車両移動検出装置は
車両の移動を検出するセンサ２と時間幅判定回路９とを
含む。センサ２は車両の移動あるいは振動を電気信号に
変換するトランスジューサ６と、トランスジューサ６の
出力を増幅するアンプ７と、アンプ７の出力の振幅レベ
ルを判定する振幅レベル判定回路８とを含む。時間幅判
定回路９はセンサ２から一定以上の時間幅の信号が入力
されたことを検出し、その検出信号を出力端子１１から
出力する。

【０００３】図２に示した従来の車両移動検出装置は、
車両が移動または振動を与えられた時、トランスジュー
サ６はその振動を電気信号に変換する。トランスジュー
サ６は車両の固有周波数において最も大きな感度を有す
る。変換された電気信号はアンプ７で増幅され、振幅レ
ベル判定回路８により一定以上の振幅レベルが入力され
たことが判別されると、出力信号が時間幅判定回路９に
与えられる。時間幅判定回路９は振幅レベル判定回路８
の出力が一定以上の時間幅になると、移動または振動の
加えられたことを示す信号を出力端子１１から出力す
る。振幅レベル判定回路８における振幅レベルの判定値
や時間幅判定回路９における時間幅の判定値はなるべく
小さな値に設定するのが感度を上げる条件であるが、感
度を高くすると車両の周囲で発生し、地面を伝搬してく
る振動に対して反応し、車両が移動していないにもかか
わらず移動したことを示す信号を出力してしまう。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の車両移動検出装
置は、上述のごとく振動の検出だけによって車両の移動
したことを検出するようにしているため、移動以外の外
部振動によって反応し、誤検出をしやすいという欠点が
あった。

【０００５】それゆえに、この発明の主たる目的は、車
両の移動に対して高い感度が得られるとともに、外部振
動による誤検出を抑えることができるような車両移動検
出装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は車両移動検出
装置であって、車両の移動によって生じる電波の電界強
度の変動を検出して電気信号に変換する受信手段と、電
界強度の変動時間および強度の変動を判定する第１の判
定手段と、車両の移動または操作によって発生する振動
または音響を電気信号で変換するセンサと、センサから
出力される電気信号の時間および強度を判定する第２の
判定手段と、第１および第２の判定手段の判定出力が同
時期であれば判定信号を出力する出力時期判定手段とを
備えて構成される。

【０００７】

【作用】この発明にかかる車両移動検出装置は、車両の
振動あるいは音響の変動とともに、車両の移動による電
界強度の変動の２つの判定条件を用いることによって、
確実に車両の移動を判定することができる。

【０００８】

【実施例】図１はこの発明の一実施例の概略ブロック図
である。図１において、センサ２と時間幅判定回路９は
前述の図２と同様にして構成され、時間幅判定回路９の
出力は出力時期判定回路１０に与えられる。

【０００９】極超短波の電界強度の変動（フェージン
グ）を検出するためにアンテナ１と受信機３とが設けら
れる。受信機３の受信出力は受信レベル判定回路４に与
えられ、受信レベルが判定される。受信レベル判定回路
４の判定出力は時間幅判定回路５に与えられる。時間幅
判定回路５は一定レベルを越える受信信号が継続する時
間を判定する。時間幅判定回路５の出力は出力時期判定
回路１０に与えられる。出力時期判定回路１０は時間幅
判定回路５，９のそれぞれから出力される信号が同時期
であれば判定信号を出力端子１１に出力する。

【００１０】次に、この発明の一実施例の動作について
説明する。車両が移動を開始すると、アンテナ１を介し
て受信機３が極超短波のフェージングを受信する。受信
したフェージングは受信レベル判定回路４でレベル判定
され、設定レベルを越えていれば時間幅判定回路５に判
定信号が出力される。時間幅判定回路５は受信レベル判
定回路４で出力された設定レベルを越えるフェージング
が一定時間継続していることを判定し、継続していれば
信号を出力時期判定回路１０に出力する。

【００１１】一方、センサ２は車両の移動により発生す
る音響をマイクロホンなどのトランスジューサ６によっ
て検出し、アンプ７で低周波音のみが増幅され、振幅レ
ベル判定回路８によってレベル判定され、設定レベルを
越えていれば判定信号が時間幅判定回路９に与えられ
る。時間幅判定回路９はセンサ２の出力信号が一定時間
を越えて継続していれば出力信号を出力時期判定回路１
０に与える。出力時期判定回路１０は時間幅判定回路
５，９から出力されるそれぞれの信号が同時期であるこ
とを判定すると、出力端子１１に信号を出力して車両が
移動していることを知らせる。

【００１２】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、車両
の振動あるいは音響の変動とともに、車両の移動による
電波の電界強度の変動の２つの判定条件を組合わせて判
定することによって、確実に車両の移動を判定すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の概略ブロック図である。

【図２】従来の車両移動検出装置の一例を示す概略ブロ
ック図である。

【符号の説明】

１ アンテナ ２ センサ ３ 受信機 ４ 受信レベル判定回路 ５ 時間幅判定回路 ６ トランスジューサ ７ アンプ ８ 振幅レベル判定回路 ９ 時間幅判定回路 １０ 出力時期判定回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の移動によって生じる電波の電界強
   度の変動を検出して電気信号に変換する受信手段、 前記電界強度の変動時間および強度の変動を判定する第
   １の判定手段、 前記車両の移動または操作によって発生する振動または
   音響を電気信号に変換するセンサ、 前記センサから出力される電気信号の時間および強度を
   判定する第２の判定手段、および前記第１および第２の
   判定手段の判定出力が同時期であれば判定信号を出力す
   る出力時期判定手段を備えた、車両移動検出装置。