JP2612081B2 - 水中音響探知装置 - Google Patents

水中音響探知装置

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JP2612081B2
JP2612081B2 JP2010661A JP1066190A JP2612081B2 JP 2612081 B2 JP2612081 B2 JP 2612081B2 JP 2010661 A JP2010661 A JP 2010661A JP 1066190 A JP1066190 A JP 1066190A JP 2612081 B2 JP2612081 B2 JP 2612081B2
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は送受波器から超音波を放射し、水中探知をす
る水中音響探知装置に関する。
〔従来の技術〕
ソーナー等の水中音響探知装置は周知のように超音波
を送受して魚群等の物体探知を行なうものであるが、同
様の装置を装備した漁船が近付いて来るとその装置の放
射する超音波が受信されてしまい、画面に表示されるの
で目的とする希望信号とこのような妨害信号(以下、干
渉または干渉信号という)の区別が付かなくなる事がし
ばしばある。
このような干渉を除去するために次のような方法がと
られている。
1)通常、干渉を受けるタイミングが画面毎に異なるた
め、複数画面の平均をとる事により同じ位置に表示され
ない干渉はレベルが低下して表示されなくなる。
2)画面の相関をとる事により、同一場所にあらわれな
い干渉を除去する。
3)広帯域の周波数特性を持つ受波器を送受波器内に設
け、この受波器で得られた信号を選別した結果の出力信
号で目的外の信号は増幅しない事により、干渉を除去す
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の水中音響探知装置は、平均をとること
で干渉のレベルは下がるものの探知の対象となる魚群な
どの信号も変動をしているために、その信号レベルも低
下してしまうという欠点があり、画面の相関をとると小
さい魚群などは、必らずしも毎回の送受信毎には受信さ
れないことがあるので画面から消えてしまうという欠点
があり、さらに目的外の信号の検出のために広帯域の受
波器を送受波器内に設けることは商品の価格が高くなる
だけでなく取付スペースや配線数の増加になると云う欠
点がある。
本発明の目的は上記欠点のない水中音響探知装置を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の水中音響探知装置は、 送受波器の出力信号を広い周波数範囲で増幅する増幅
部と、 増幅部の出力のうち、探知を目的とする周波数以外の
周波数を有するものに減収を与えるフィルタと、 増幅部の出力がフィルタの出力より高い場合にはその
高さに応じた制御信号を出力する比較器と、 比較器の出力がアクティブになると受信部の増幅率を
低減させる増幅率制御手段とを有する。
〔作用〕
送受波器で送受する探知を目的とする希望信号の周波
数をf0とし、干渉信号の周波数をf1,f2などとすると、
送受波器にはf0の他に干渉信号f1,f2などが入ってく
る。送受切換部を通過したこれらの信号は受信部で増幅
され、信号処理されたのち画面に表示されるのでこのま
までは同一画面上に目的の信号以外にf1やf2の信号など
が表示され、目的の信号を区別する事が出来ない。そこ
で送受切換部で分けられた特定の超音波振動子素子の信
号を増幅したのち帯域通過機能を有するフィルタを通し
てやると目的の周波数の希望信号は減衰を受けないが干
渉信号はフィルタの特性に応じた減衰を受ける事にな
る。比較器はこのフィルタの入力と出力の比較を行な
い、差がなければ目的の周波数の信号であり、受信利得
を制御するための制御信号を出力して受信部へ送り、利
得を下げて干渉信号に係る表示をしないようにする。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の水中音響探知装置の第1の実施例を
示す構成図、第2図,第3図はそれぞれ第1図の実施例
の送受波器1の素子およびフィルタ6の周波数特性を示
す特性図である。
制御表示部7は送信タイミング信号を発生し送信部4
に送る。送信タイミング信号に基づいて送信部4は超音
波電気信号を送受切換部2を経由して送受波器1に送
り、超音波信号として水中に放射させる。水中の探知物
体等に当った超音波信号は反射されて再び送受波器1に
入り、電気信号に変換されたのち送受切換部2を経由し
て受信部5に送られる。以上の信号は探知を目的として
いる周波数f0の希望信号である。
送受波器1には、この周波数f0の信号以外に周波数f1
やf2の干渉信号が入って来て、同様に受信部5に送られ
る。ここで通常、送受波器は周波数f0で最も効率良く動
作するので周波数f1,f2の信号は出力レベルが低いはず
であるが干渉信号は反射してくる信号と異なり他の水中
音響装置からも放射されてくる場合があり、この場合信
号が直接入ってくるので目的の周波数f0の信号よりも大
きなレベルで入ってくることになる。増幅部3は送受切
換部2からの信号を信号処理に適当なレベル迄増幅す
る。フィルタ部6は増幅部3の出力のうち周波数f0のも
のについては減衰せずに出力し、周波数f0以外の周波数
のものについては、フィルタの周波数特性(第3図)に
応じた減衰を与える。比較器8は増幅部3およびフィル
タ6んらの信号間の差分を検出しその差が所定のレベル
以上あれば干渉信号と見なし、干渉信号の強度に応じ、
一時的に利得を下げる制御信号を受信部5に送る。受信
部5は送受切換部2の出力信号を増幅するが制御信号が
利得を下げるよう働いていると、その時は一時的に利得
を下げるので信号は出力に現われない。このようにして
干渉信号を除去し、その信号を制御表示部7で表示する
ので画面には干渉信号の無い探知物体の信号だけが表示
される。
次に本発明の第2の実施例について第4図を参照して
説明する。
送受波器1は円周方向にm個、軸方向にn段合計m+
n個の素子が円筒状に配置されたものである。受信時に
は、これらの素子の受信信号の位相を適宜に調整して受
信ビームを形成し、かつその受信ビームを旋回して水中
探知する。この時第1段目のほぼ90°毎の位置にある素
子Ea1,Eb1,Ec1,Ed1の受信号Sa1,Sb1,Sc1,Sd1の和
をとった干渉信号の検出を行なってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、受信部に入力される信
号が強力な干渉信号であっても最初に減衰を与えてしま
うため、歪等の発生を未然に防ぎ、歪等によって干渉信
号の周波数成分が目的とする探知信号の周波数と同一に
なってしまう結果干渉を除去しきれないなどの不具合の
発生がない。
又、従来の受信部に若干の回路を付加するのみで良
く、専用の装置や受波器などを必要としない。更に、送
受波器の中の1個〜複数個の振動子素子の出力を使用す
るだけなのでスキャニング方式などの位相合成処理段の
前から取り出してやる事が出来、その後の処理方式の違
いに無関係に干渉を除去する事が出来るという優れた効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の水中音響探知装置の第1の実施例を示
す構成図、第2図、第3図はそれぞれ第1図の実施例の
送受波器1の素子およびフィルタ6の周波数特性を示す
特性図、第4図は本発明の第2の実施例を示す構成図で
ある。 1……送受波器、2……送受切換部、3……増幅部、4
……送信部、5……受信部、6……フィルタ、7……制
御表示部、8……比較器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送受波器から超音波を放射し、水中探知の
    対象物体からの反射波を前記送受波器で受信し、受信部
    で増幅した後、ディスプレイに表示する水中音響探知装
    置において、 前記送受波器の出力信号を広い周波数範囲で増幅する増
    幅部と、 増幅部の出力のうち、探知を目的とする周波数以外の周
    波数を有するものに減衰を与えるフィルタと、 増幅部の出力がフィルタの出力より高い場合にはその高
    さに応じた制御信号を出力する比較器と、 比較器の制御信号に応じて前記受信部の増幅率を低減さ
    せる増幅率制御手段とを有することを特徴とする水中音
    響探知装置。
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