JPH0498618A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0498618A
JPH0498618A JP21433590A JP21433590A JPH0498618A JP H0498618 A JPH0498618 A JP H0498618A JP 21433590 A JP21433590 A JP 21433590A JP 21433590 A JP21433590 A JP 21433590A JP H0498618 A JPH0498618 A JP H0498618A
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JP
Japan
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fluorine
magnetic
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magnetic layer
recording medium
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Application number
JP21433590A
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English (en)
Inventor
Yasuro Nishikawa
西川 康郎
Katsuhiko Meguro
克彦 目黒
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、強磁性粉末と結合剤を主体とする磁性層もし
くは強磁性金属薄膜からなる磁性層を非磁性支持体上に
設けた磁気記録媒体の製造方法に関し、特に広範囲の温
湿度条件において走行性、耐久性に優れる磁気記録媒体
の製造方法に関する。
(従来の技術とその課B) 磁気記録媒体においては、より高密度記録の要求が高ま
り、その一つの対応手段として磁性層の表面を平滑にす
ることが知られている。
しかしながら、磁性層の表面を平滑にすると磁気記録媒
体の走行中において磁性層と装置系との接触の摩擦係数
が増大する結果、短期間の使用で磁気記録媒体の磁性層
が損傷を受けたり、極端な場合には磁性層が剥離したり
することがある。
このような走行耐久性の問題に対処するために、脂肪酸
、脂肪酸エステル、炭化水素、シリコーン化合物等の潤
滑剤が従来から用いられてきた。
近年、VTRやパーソナルコンピュータまたはワードプ
ロセッサ用といった民生用のフレキシブルディスクドラ
イブ装置が普及・一般化するにいたり、磁気記録媒体を
使用する環境条件も低温低湿下での使用あるいは高温高
湿下での使用等広きにわたるようになってきた。従って
、磁気記録媒体は、予想されるされる種々の条件下にお
いてもその走行耐久性が変動することのない安定したも
のであることが要求されるが、従来から知られている潤
滑剤では充分に対応できなくなっている。
また、走行耐久性を向上させる別の対策としては、磁性
層に研磨剤(硬質粒子)を添加する方法が提案・実施さ
れている。しかしながら、磁性層の走行耐久性を向上さ
せる目的で磁性層に研磨剤を添加する場合には、研WI
荊を相当多量に添加しなければその添加効果が現れにく
く、このため、1を磁変換特性、ヘッド磨耗性を犠牲に
することなく走行耐久性を得ることは究極的に難しい。
以上の問題は、真空蒸着、スパッタリング、イオンブレ
ーティング等のペーパーデポジション法あるいは電気メ
ツキ法、無電解メンキ等のメンキ法により形成される強
磁性金属1膜を磁性層とする、バインダーを使用しない
、高密度記録に対する特性に優れた金属薄膜型磁気記録
媒体において、−層大きな問題となっている。
即ち、金属薄膜型磁気記録媒体においては、前記塗布型
の磁気記録媒体に比較して、磁性層がより平滑で且つ薄
膜であるので走行耐久性の問題が更に顕著となる。
金属Wtlll型磁気記録媒体の製造方法として、特に
真空蒸着による方法は、メツキの場合のような廃液処理
を必要とせず製造工程も簡単で膜の析出速度も大きくで
きるため非常にメリットが大きい。
真空蒸着によって磁気記録媒体に望ましい抗磁力および
角型性を有する強磁性金属薄膜を製造する方法としては
米国特許第3,342,632号公報、同3゜342.
633号公報等に開示されている斜め蒸着法が知られて
いる。
金属薄膜型磁気記録媒体においても、磁気信号の記録、
再生および消去の過程において磁気ヘッドと高速相対運
動のもとにおかれるが、その際、走行がスムーズにしか
も安定に行われねばならないし、同時にヘッドとの接触
による磨耗もしくは破壊が起こってはならない0以上の
ような背景から走行性、耐久性を向上させる手段として
、強磁性金属薄膜上に潤滑層や保護層を設けることが検
討されてきている。
金属薄膜型磁気記録媒体の保護層としては、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、脂肪酸、脂肪酸の金属塩、脂肪酸エ
ステルあるいはアルキル燐酸エステル等を有機溶媒に溶
解して塗布したものがある。
例えば、特開昭60−69824号公報、同60−85
427号公報等に開示されている。
以上のような問題を解決するために、塗布型、金属’i
R膜型を問わずフッ素含有化合物を潤滑剤として使用す
ることが精力的に検討され、実用化されている。
特に、金属薄膜型磁気記録媒体においては検討が進んで
おり、最近では分岐ペルフルオロアルケニル基を持つ化
合物を使用することにより、耐久性を向上する技術など
も開発されている。(特開昭61−107528号公報
) ペルフルオロアルキルポリエーテル系化合物の応用研究
も盛んに行われ、米国特許第3,778,308号公報
には、強磁性金属薄膜上にペルフルオロポリエーテルを
付与することが提案されている。
マタ、特公昭6040368号公報にはペルフルオロポ
リエーテル鎖の片方または両方の末端をカルボン酸等の
極性基で修飾した末端変性タイプのペルフルオロポリエ
ーテルが有用であることが記載されている。
しかしながら、フッ素含有化合物を使用する際の共通す
る問題として、通常の溶剤に対してほとんど溶解性がな
いものが多く、フロン溶剤ぐらいしか使用できなかった
。ところが、フロン溶剤は揮発性が高いため、溶液の濃
度を維持するのが困難で使用しずらいこと、オゾン層破
壊の原因となること等の問題があった。
特開昭58−114331号公報には、沸点が比較的高
いペルフルオロへブタン及び/又はC1F+ boを甲
いることによりフッ素含有化合物の磁性層表面における
均一な塗布を可能にした塗布型磁気記録媒体の製造方法
が提案されている。
しかしながら、フッ素含有化合物を磁気記録媒体の潤滑
剤として使用するこれら従来の技術をもってしても、広
範囲の環境条件下での走行性及び耐久性の改良は未だ不
充分であり、特に金属薄膜型磁気記録媒体における走行
性及び耐久性のより一層の改良が強く望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
であり、特に、高温高温、低温低湿のような過酷な条件
下においても常に安定した走行耐久性を示す磁気記録媒
体の製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 前記本発明の目的は、非磁性支持体上に磁性層を形成し
た後、該磁性層上にフッ素置換アルコールを5重量%以
上含む溶媒にフッ素系潤滑剤を溶解したフッ素系潤滑剤
溶液を付与し、次いで前記溶媒を蒸発せしめて前記磁性
層上に前記フッ素系潤滑剤を主体とする潤滑層を形成す
ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法により達成
される。
特に、前記フッ素系潤滑剤としてペルフルオロポリエー
テルを使用すると、走行性及び耐久性の改良効果が顕著
である。
また更に、前記磁性層が強磁性金属1膜である金属薄膜
型磁気記録媒体において、走行性及び耐久性の改良効果
が特に顕著である。
本発明者らはフッ素系潤滑剤について鋭意検討した結果
、磁気記録媒体の磁性層表面にフッ素系潤滑剤を付与す
る際に用いる溶媒として、少なくとも5重量%のフッ素
置換アルコールを含有する溶媒を使用することにより、
従来の溶wi(例えば、特開昭58〜114331号公
報に記載のペルフルオロへブタン及びC,F 、 、0
なと)を用いた場合に比べ、走行性及び耐久性を著しく
改良できることを見いだし、本発明を完成するに到った
フッ素系潤滑剤であるペルフルオロポリエーテル(PF
PE)等は、分子間力が小さく、磁性層上にその保護層
として形成した時に表面張力が低くなり、流体潤滑によ
り摩擦係数を低下させ、スチル耐久性も向上させるなど
、磁気記録媒体の走行性及び耐久性の向上に効果がある
ことは知られていた。
しかしながら、このフッ素系潤滑剤を磁性層表面に付与
する際に用いる溶媒としてフッ素置換アルコールを使用
すると、従来の溶剤を用いた場合に比べ、走行性及び耐
久性を著しく改良できることは驚くべき効果である。
この作用機構については、明確な事は分がらないが、以
下のようなことが推定される。
従来の溶剤では、フッ素含有化合物がその中に熔解して
いても微視的にみたときに分子−個一個が単離して溶解
するまでに至っておらず、そのため、磁性層表面に付与
された際、フッ素含有化合物の分子−個一個が独立して
挙動するまでは至らなかったのではないかと推定される
本発明の場合は、フッ素置換アルコールのフッ素系潤滑
剤に対する熔解性が優れているため、磁性層表面上でフ
ッ素系潤滑剤が分子−個一個により近い単位で挙動でき
る結果、流体潤滑効果が促進されて摩擦係数の低下及び
スチル耐久性の向上などの走行耐久性が向上したものと
推定される。
また、フッ素置換アルコールのフッ素系潤滑剤に対する
優れた溶解性は、ペルフルオロポリエーテル分子内のエ
ーテル結合部分とフッ素置換アルコールとの親和性が大
きいことによるものと推定される。
更にまた、フッ素置換アルコールを使用すると、フッ素
系潤滑剤溶液の帯電が起こり難く、均一な塗布が可能と
なり、この結果、走行耐久性が向上されたのではないか
と推定される。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いるフッ素置換アルコールとしてはヒドロキ
シル基が置換した炭素原子以外の炭素原子に結合してい
る水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換され
ている化合物が挙げられる。
これら化合物としては、揮発性に富んだ低分子量のフッ
素置換アルコールであれば、フン素置換率、フッ素置換
位置、分岐構造の有無などによらず選択することができ
る。
本発明に用いるフッ素置換アルコールは、その沸点が5
0°C〜120°Cであり、その分子量が80〜125
であるものが望ましい。
本発明に用いるフッ素置換アルコールとして具体的には
以下の化合物を挙げることができる。
(化合物1 )  CFzCFzCHzOH(化合物2
 )  CF=CH*OH (化合物3 )  F(CF、CF、0)ICFICF
tCH2OH(化合物4 )  cpscpzocpz
cpzcoto。
(化合物5 )  HOCHzChChC)IJH(化
合物6)  F(CF−CF2−01hC)l!OHF
3 (化合物8 )  HChCFzCHzO)1以上のフ
ッ素置換アルコールの具体例のうち、化合物1と化合物
7はその溶解性が高いことより、特に望ましい。
本発明において、フッ素置換アルコールの溶媒に占める
割合は5重量%以上であり、望ましくは10重量%以上
、より望ましくは25重量%以上であ上限は特に限定さ
れないが、フッ素置換アルコールの占める割合が余り多
いと、フッ素系潤滑剤の種類(特に、ペルフルオロポリ
エーテル潤滑剤の種類)によっては、潤滑剤に対する溶
媒の溶解力が低下する場合がある。このため、フッ素置
換アルコールの溶媒に占める割合が70重量%以下であ
るほうが望ましい場合がある。
フッ素置換アルコールの溶媒に占める割合は、溶媒全体
の疎水性/親水性のバランスが適度であることが重要で
あり、フッ素置換アルコールの溶媒に占める割合が多す
ぎても少なすぎてもフッ素系潤滑剤に対する溶解力が低
下する。
上記フッ素置換アルコールと共に本発明に用いる溶媒と
しては、ペルフルオロアルカン、ペルフルオロシクロア
ルカン、フッ素系エーテル化合物等のフッ素系溶媒が挙
げられる。
本発明に用いるフッ素系溶媒のうち、ペルフルオロアル
カン及びペルフルオロシクロアルカンの具体例としては
以下の化合物を挙げることができ(化合物9 )  C
F2CCF、)、CF3(化合物10)  CFi(C
h)sCF:+また、フッ素系エーテル化合物の具体例
としては以下の化合物を挙げることができる。
(化合物12)ChChCFt−0−CtFs(化合物
13)  F(CF−Ch−0)zcJsh (化合物14)  P(CF−CF2−0)3C2FS
Fs (化合物15)  ChCFi−0−ChCFs(化合
物16)  F(CFtCFオ0)zchcFs(化合
物17)  F(ChCFzO)schcFi本発明に
用いるフッ素系潤滑剤としては、分子鎖の片末端もしく
は両末端をC0OH,so、HlOH等の極性基で修飾
したペルフルオロポリエーテル、分子鎖の中間部に前記
極性基を有するペルフルオロポリエーテル等が挙げられ
る。ここで、ペルフルオロポリエーテルとは、ペルフル
オロイソプロピレンオキシド重合体、ペルフルオロn−
プロピレンオキシド重合体、ペルフルオロエチレンオキ
シド重合体、及びこれらの共重合体等である。
ペルフルオロポリエーテルとして具体的には、デュポン
社製のクライトツクス143AZ、 143AY、モン
テフルオス社製のFO台BLIN Z DIAC200
0、及び丸和物産■製のに175AP、 K175EL
、、に157SL、 K157PS、K157PS等を
挙げることができる。
本発明において、フッ素置換アルコールを5重量%以上
含むフッ素系溶媒にフッ素系潤滑剤を混合、攪拌し、こ
のフッ素系潤滑剤溶液を磁性層表面にトップコートして
付与する。
トップコートするコーティング法としては、デイツプコ
ート、グラビアコート、バーコード、噴霧コートなどが
挙げられる。
フッ素系潤滑剤溶液におけるフッ素系潤滑剤の濃度は、
0.02〜1.5重量%であることが望ましく、より望
ましくは0.05〜0.7重量%である。
フッ素系潤滑剤の濃度が0.02重量%未満であると、
均一な塗布が難しくなる。また、フッ素系潤滑剤の濃度
が1.5重量%を超えると、溶解が困難となる。
磁性層表面にトンプコートするフッ素系潤滑剤溶液の量
は、塗布・乾燥後の磁性層表面のフッ素系潤滑剤の塗布
量が、塗布型磁気記録媒体の場合は望ましくは10〜1
5(1+g/rrfになるように、金属薄膜型磁気記録
媒体の場合は望ましくは1〜25■/ボになるように、
フッ素系潤滑剤溶液におけるフッ素系潤滑剤の濃度およ
びフッ素系潤滑剤溶液の塗布量を調節する。
塗布型磁気記録媒体の場合、乾燥後のフッ素系潤滑剤の
塗布量は、より望ましくは20〜100■/ボであり、
特に望ましくは25〜50g/rrfである。
また、金属薄膜型磁気記録媒体の場合、乾燥後のフッ素
系潤滑剤の塗布量は、より望ましくは5〜20■/ボで
あり、特に望ましくは5〜10■/r+′?である。
次に、塗布型磁気記録媒体について述べる。
塗布型磁気記録媒体は、非磁性支持体上に強磁性粉末と
結合剤(バインダー)とを主体として含有する磁性層を
有する磁気記録媒体である。
本発明に於ける非磁性支持体としては特に制限はなく、
通常使用されているものを用いることができる。非磁性
支持体を形成する素材の例としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド
、ポリイミドなどの各種の合成樹脂フィルム、およびア
ルミ箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げることができ
る。
また、非磁性支持体の厚さにも特に制限はないが、一般
には2.5〜100−5好ましくは3〜80−である。
また、該支持体の表面粗さ(Ra :光干渉式表面粗さ
)は、0.054以下、好ましくは0.02−以下、更
に好ましくは0.015〜0.004−であり、特に0
.02−以下の表面平滑性の優れた支持体を使用した場
合に優れた効果を奏することができる。
本発明における強磁性微粉末としては、従来公知の強磁
性微粉末、例えば、T−酸化鉄系強磁性粉末、Co含含
有−酸化鉄系強磁性粉末、強磁性二酸化クロム微粉末、
強磁性金属又は合金微粉末、窒化鉄系強磁性粉末、バリ
ウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の六方晶
フェライト系の強磁性粉末等を用いることができる。こ
のような強磁性微粉末は、それ自体公知の方法によって
製造することができる。本発明においては、BET法に
よる比表面積が35rrr/g以上、好ましくは45n
l/g以上であり、結晶子サイズが300Å以下、好ま
しくは250Å以下であるような強磁性粉末を使用する
ことが好ましい。
強磁性粉末の形状には特に制限はないが、通常は針状、
粒状、サイコロ状、米粒状、板状のものなどを使用する
ことができる。
本発明における磁性層の結合剤としては、従来磁気記録
媒体用の結合剤として使用されている公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、及
びこれらの混合物の何れであってもよい、より好ましく
は、上記結合剤中に放射線照射により架橋または重合可
能な物質が含有されていることである。
上記熱可塑性樹脂としては、アクリル酸エステルアクリ
ロニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニリデ
ン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共重合体、メ
タアクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、メタ
アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メタアク
リル酸エステルスチレン共重合体、塩化ビニル系共重合
体(詳細は後記)、ポリウレタン樹脂(詳細は後記)、
ウレタンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニ
トロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、
塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体、ブタジェン
アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニ
ルブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテー
トブチレート、セルロースダイアセテート、セルロース
トリアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロセ
ルロース等)、スチレンブタジェン共重合体、ポリエス
テル樹脂、クロロビニルエーテルアクリル酸エステル共
重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂
等が挙げられる。
また、上記熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、塗布
液の状態では20万以下の分子量であり、塗布、乾燥後
に加熱することにより、分子量が極めて大きくなるもの
であり、例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系
反応樹脂、エボキンーボリアミド樹脂、ニトロセルロー
スメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシア
ネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体
とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステ
ルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、尿素ホ
ルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジ
オール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混合
物、ポリアミン樹脂及びこれらの混合物等が挙げられる
更に、放射線硬化性樹脂としては、放射線照射により硬
化させることができる炭素炭素不飽和結合を分子中に少
なくとも一個有する樹脂を使用することができる。放射
線硬化性樹脂の例としては、前記塩化ビニル系共重合体
やポリウレタン樹脂に、分子中に炭素炭素不飽和結合を
少なくとも一個有する化合物を、重合時の共重合成分と
して使用したり、前記共重合体や樹脂と反応させたりす
ることによって含有させることにより製造されたものを
挙げることができる。炭素炭素不飽和結合を少なくとも
一個有する化合物としては、分子中に少なくとも一個の
(メタ)アクリロイル基を含有する化合物が好ましく、
このような化合物には更にグリシジル基や水酸基が含ま
れていてもよい。
更に、前記結合剤に、放射線照射により重合可能な化合
物を添加してもよい、このような化合物としては、(メ
タ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類
、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類
、ビニル異t if 化合物、N−ビニル化合物、スチ
レン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸類、イ
タコン酸類、オレフィン類、等を挙げることができる。
これらの中でも特に好ましい化合物は、−分子中に(メ
タ)アクリロイル基を二個以上含有する化合物、例えば
、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリイソシア
ネートとポリ(メタ)アクリレートとの反応生成物、等
を挙げることができる。
上記塩化ビニル系共重合体としては、軟化温度が150
°C以下、平均分子量が1万〜30万、程度のものを使
用することができる。
好ましい塩化ビニル系共重合体の具体例としては、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体、塩化ビニル−グリシジル(メタ)アクリレ
ート共重合体、あるいはこれニーSChM基、−PO3
Mg基、−COO?I基等を有する化合物を付与した塩
化ビニル系共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイ
ン酸−ビニルアルコール共TJ合体、m化ビニル−プロ
ピオン酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−プ
ロピオン酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、塩化ビニル−
酢酸ビニル−アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、
およびこれらの共重合体を酸化したもの等を挙げること
ができる。
特に、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基または
その塩、リン酸基またはその塩、アミノ基、水酸基等の
極性基を有する塩化ビニル系共重合体が、磁性体の分散
性向上のために好ましい。
また、上記ポリウレタン樹脂としては、ポリオールとジ
イソシアネートと、更に必要に応じて鎖延長側とから、
それ自体公知のポリウレタンの製造方法によって製造さ
れたポリウレタン樹脂を使用することができる。
上記ポリオールは、例えば、ポリエーテルジオール、ポ
リエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリ
カプロラクトンジオールのような化合物である。
上記ポリエーテルポリオールの代表例としては、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリ
アルキレングリコールを挙げることができる。
上記ポリエステルポリオールは、例えば、二価のアルコ
ールと二塩基酸との重縮合、ラクトン類、例えば、カプ
ロラクトンの開環重合等によって合成することができる
。代表的な二価のアルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタツール等の
グリコールを例示することができる。また、代表的な二
塩基酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸等を例示する
ことができる。
また、ポリカーボネートポリオールは、例えば下記一般
式(A−1) HO−R’−OH(A−1) 〔式中、R1は、例えば、−(coz)ll−(nは3
〜14L で表わされる多価アルコールと、ホスゲン、クロルギ酸
エステル、ジアルキルカーボネートまたはジアリールカ
ーボネートとの縮合又はエステル交換により合成される
、分子量300〜2万、水酸基価20〜300のポリカ
ーボネートポリオール、或いは、該ポリカーボネートポ
リオールと下記−般式(A−2) HooC−R”−COOH(A−2) 〔式中、R2は、炭素原子数3〜6個のアルキレン基、
1.4−11.3−若しくは1.2−フェニレン基又は
1.4−11.3−若しくは1.2−シクロヘキシレン
基を表わす。〕 で表わされる二価カルボン酸との縮合により得られる、
分子量400〜3万、水酸基価5〜300のポリカーボ
ネートポリエステルポリオールである。
上記ポリオールに、その他のポリオール(例えば、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステルエーテルポリオール
)やポリエステルを、上記ポリオールの90重量%まで
配合し併用してもよい。
上記ポリオールと反応させてポリウレタンを形成するた
めに用いられるポリイソシアネートとしては、特に制限
はなく通常使用されているものを用いることができる0
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリジンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1.3
−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジ
イソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ト
ルイジンジイソシアネート、2.4−トリレンジイソシ
アネート、2.6− トリレンジイソシアネート、4.
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネー
ト、1.5−ナフチレンジイソシアネート、4.4−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、3.3−ジメチルフ
ェニレンジイソシアネート、ジシクロヘキンルメタンジ
イソンア第一トなどを挙げることができる。
鎖延長剤としては、例えば、前記の多価アルコール、脂
肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン
等を挙げることができる。
上記ポリウレタンは、例えば、−COOM 、−5O:
+M、OPO3M、−0M  (ここで、Mは、水素原
子、ナトリウム、またはカリウムを示す)等のような極
性基を含有していてもよい。
また、上記結合剤には、更に、イソシアネート基を二個
以上有する化合物(ポリイソシアネート)を含有させて
もよい、このようなポリイソシアネートとしては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、4.4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,
5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシア不一
ト、イソホロンジイソソア不一ト、トリフェニルメタン
トリイソシア7−ト等のイソシアネート類、これらイソ
シアネート類とポリアルコールとの反応生成物、及び、
これらイソシアネート類の縮合によって生成したポリイ
ソシアネート等を挙げることができる。上記ポリイソシ
アネート類は、例えば、日本ポリウレタン工業−から、
コロネートL1コロ7−トHL、コロネートH、コロネ
ートEH、コロふ一ト2030、コロネート2031、
コロネート2036、コロ*−)3015、コロネート
3041、コロふ一ト2014、ミリオネートMR、ミ
リオネートMTし、ダルトセック1350、ダルトセッ
ク2170、ダルトセック2280、武田薬品工業■か
ら、タケネートD−102、タケネートD−11ON、
タケネートD−200,タケネー)D−202、住人バ
イエル■から、スミジュールN75、西独バイエル社か
ら、デスモジュールし、デスモジュールIL、デスモジ
ュールN1デスモジュールHL、大日本インキ化学工業
■から、バーノック−D850 、バーツノクーD80
2、などの商品名で販売されている。
本発明の磁気記録媒体の磁性層における強磁性粉末と結
合剤との配合割合は、強磁性粉末100重量部当たり結
合剤10〜30重量部であることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体の製造時に磁性層をカレンダー処
理する際に、カレンダー処理前の磁性層のガラス転移温
度Tg(E″のピーク温度)が、カレンダー処理温度よ
りも30°C以上、好ましくは50°C以上低い値に保
持されていることが好ましい。
一般に、上記Tgば60℃以下、特に40℃以下である
ことが好ましい、上記Tgを上記条件に保持するために
は、前記結合剤の種類や使用量を適宜選択したり、磁性
層中に残留する溶剤の量を調節すればよい、特に、前記
結合剤として、放射線照射により架橋または重合可能な
物質を使用すると、上記Tgの調節を容易に行なうこと
ができる。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、上記強磁性微粉末
および結合剤の外に、他の各種の添加物、例えば、カー
ボンブラック、充填材、研磨材、分散剤、帯電防止剤、
潤滑剤等を含有させることができる。このような各種の
添加物の含有量は、結合剤の含有量よりも少ないことが
好ましい。
上記カーボンブラックとしては、公知のカーボンブラン
ク、例えば、ファーネスブラック、カラ用ブラック、ア
セチレンブランク、等の任意のカーボンブラックを任意
に使用することができる。
カーボンブラックの表面の一部がグラフト化しているも
のを用いてもよい。平均粒子サイズが約30〜1000
++pのカーボンブラックを使用することが好ましく、
微粒子のカーボンブラックと粗粒子のカーボンブラック
とを併用してもよい。
上記充填材としては特に制限はなく、例えば、平均粒径
が0.01〜0.8−の範囲、好ましくは0.06〜0
.4−の範囲の通常使用されている粒状充填材を使用す
ることができる。上記の充填材の例としては、二硫化タ
ングステン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、リトポンおよび
タルクなどの粒子を挙げることができ、これらを単独で
あるいは混合して使用することができる。
本発明における磁性層中に含有される研磨材としては、
例えば、α−アルミナ、熔融アルミナ、炭化ケイ素、酸
化クロム、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモン
ド、α−酸化鉄、ザクロ石、エメリー(主成分:コラン
ダムと磁鉄鉱)、ガネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化
ホウ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングステ
ン、チタンカーバイド、トリポリ、ケイソウ土、ドロマ
イト等が、磁気記録媒体の磁性層の耐久性の面から代表
的なものとして挙げられる。特に、モース硬度6以上の
研磨材を一種乃至四種組み合わせて使用することが好ま
しい。
研磨剤の平均粒子サイズは0.005〜5p、特に0.
05〜2μであることが好ましい。
分散剤としては、炭素数9〜22の脂肪酸(例えば、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸
、リノール酸、リルン酸、ステアロール酸)、上記脂肪
酸とアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カ
リウム)またはアルカリ土類金属(例えば、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウム)とからなる金属石鹸、上記
脂肪酸のエステル及びその化合物の水素原子の一部ある
いは全部をフッ素原子で置換した化合物、上記脂肪酸の
アミド、脂肪族アミン、高級アルコール、ポリアルキレ
ンオキサイドアルキルリン酸エステル、アルキルリン酸
エステル、アルキルホウ酸エステル、サルコシネート類
、アルキルエーテルエステル類、トリアルキルポリオレ
フィンオキシ第四級アンモニウム塩、及びレシチン等の
公知の分散剤を挙げることができる0分散剤を使用する
場合、通常は使用する結合剤100重量部に対して0.
05〜20重量部の範囲で使用される。
帯電防止剤としては、カーボンブラックグラフトポリマ
ー等の導電性微粉末;サポニン等の天然界面活性剤;ア
ルキレンオキサイド系、グリセリン系およびグリシドー
ル系等のノニオン性界面活性荊:高級アルキルアミン類
、第四級アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化
合物の塩類、ホスホニウムまたはスルホニウム類、等の
カナオン性界面活性剤;カルボン酸、スルホン酸、燐酸
、硫酸エステル基、燐酸エステル基などの酸性基を含む
アニオン性界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸
類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類など
の両性界面活性剤などを挙げることができる。帯電防止
剤として上記の導電性微粉末を使用する場合には、たと
えば結合剤100重量部に対して0.2〜20重量部の
範囲で使用され、界面活性剤を使用する場合には0.1
〜10重量部の範囲で使用される。
潤滑剤としては、前記の炭素数9〜22の脂肪酸、高級
アルコール類、炭素数12〜20の一塩基性脂肪酸と炭
素数3〜20の一価もしくは多価アルコールからなる脂
肪酸エステル類(例えば、ブチルステアレート、ソルビ
タンオレエート等)、鉱物油、動植物油、オレフィン低
重合体、α−オレフィン低重合体などの他に、シリコン
オイル、グラファイト微粉末、二硫化モリブデン微粉末
、テフロン微粉末などの公知の潤滑剤およびプラスチッ
ク用潤滑剤を挙げることができる。潤滑剤の添加量は、
公知技術に従って任意に決定することができる。
混練の際に使用する溶剤に特に制限はなく、通常、磁性
塗料の調製に使用されている溶剤を使用することができ
る。
混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の添加順序
などは適宜設定することができる。
磁性塗料の調製には通常の混練機、例えば、二本ロール
ミル、三本ロールミル、ボールミル、ペフルミル、トロ
ンミル、サンドグラインダー、ツエグバリ(Szegv
ari)アトライター、高速インペラー分散機、高速ス
トーンミル、高速度衝馨ミル、デイスパー、ニーダ−1
高速ミキサー、ホモジナイザーおよび超音波分散機など
を挙げることができる。
尚、上述した分散剤、帯電防止剤、潤滑剤などの添加剤
は、厳密に上述した作用効果のみを有するものであると
の限定の下に記載したものではなく、例えば、分散剤が
潤滑剤あるいは帯電防止剤として作用することもあり得
る。従って、上記分類により例示した化合物などの作用
効果が、上記分類に記載された事項に限定されるもので
はないことは勿論であり、複数の作用効果を奏する物質
を使用する場合には、添加量は、その物質の作用効果を
考慮して決定することが好ましい。
その他、清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動点鋒下剤、
泡どめ剤などを添加することもできる。
このようにして調製された磁性塗料の粘度は、通常60
〜200 psの範囲内にある。
磁性塗料の塗布は、前記非磁性支持体上に直接行なうこ
とも可能であるが、また、接着側層などを介して、また
は、非磁性支持体上に物理的処理(例えば、コロナ放電
処理、電子線照射処理)を施した後、非磁性支持体上に
塗布することもできる。
非磁性支持体上への塗布法の例としては、エアードクタ
ーコート、ブレードコート、ロッドコート、押出しコー
ト、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、
リバースロールコート、トランスファーロールコート、
グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレ
ィコートおよびスピンコード等の方法を挙げることがで
き、これらの方法以外であっても利用することができる
同時重層塗布(wet on @et法)でもよい。
塗布厚さは、最終的に得られる磁気記録媒体の磁性層の
厚さが2〜10虜の範囲内の厚さとなるようにすること
が好ましい。
一般にこのように塗布された塗布層が未乾燥の状態で磁
場配向処理を行ない、磁性層に含有される強磁性微粉末
を配向させる。磁場配向処理は、通常の方法に従って行
なうことができる。
次に、塗布層を乾燥工程に付して乾燥して磁性層とする
。乾燥工程は、通常50〜120°Cにて塗布層を加熱
することにより行なう、加熱時間は一般には10秒間〜
5分間である。
乾燥した後、通常は、磁性層に表面平滑化処理を施す。
表面平滑化処理は、カレンダー処理によって行なう、こ
のカレンダー処理は、少なくとも一対(二段)の、好ま
しくは三段以上の剛性ロールを使用して加熱・加圧する
行程を含むものであることが好ましい、上記剛性ロール
としては、例えば、中心表面粗さ(Ra  :力・7ト
オフ値、0.25am)が約20nm以下、より好まし
くは約Ion―であるメタルロールが好ましい、剛性ロ
ールの例としては、各種の鋼製のロールの表面にハード
クロムメツキやセラミックコーティングを施したもの、
ロール表面が超硬合金製のロール等を挙げることができ
る。
少なくとも一対の剛性ロールを使用する行程の前および
/または後に、通常のカレンダー処理で使用される剛性
ロールと弾性ロールとの組合せロールを使用する行程を
設けてもよい。
上記のカレンダー処理は、50〜110℃の範囲の温度
で、50〜1000kg/cm、好ましくは50〜35
0kg/lの範囲の線圧で行うことが好ましい、カレン
ダー処理条件が上記範囲外であると、本発明の磁気記録
媒体を製造することができない、上記処理条件が、上記
範囲よりも低いと、電磁変換特性及び走行特性の優れた
磁気記録媒体を製造することができず、また、上記範囲
よりも高いと、磁気記録媒体が変形したり、剛性ロール
が破損したりす上記のようにして表面平滑化処理した後
、適宜放射線照射処理または熱処理を施し、本発明によ
るフッ素系潤滑剤溶液を塗布・乾燥し、所望の形状に裁
断して磁気記録媒体とする。
上記放射線処理において照射される放射線としては、電
子線、T線、β線、紫外線などを使用できるが、好まし
くは電子線である。電子線照射は電子線加速器を用いて
行われる。この電子線照射によって、非磁性支持体上に
塗布した磁性塗料のの結合剤成分が重合反応を起こし硬
化する。
照射する電子線は、一般に100〜500にν、好まし
くは150〜300 kVの加速電圧のものが使用され
る。また、吸収f!量は、一般に1.0〜20メガラツ
ド、好ましくは2〜10メガランドである。加速電圧が
100kVに満たない場合には、エネルギーが不足し磁
性層の硬化反応が完全に進行しないことがあり、一方、
500 kVを超えると付与するエネルギーが重合反応
に使われるエネルギーよりも過剰になり、磁性層および
非磁性支持体に悪影響を及ぼすことがある。
また、吸収線蓋が1.0メガランドに満たない場合には
、硬化反応の進行が不充分で磁性層の強度が充分となら
ないことがあり、一方、20メガラツドを超えるとエネ
ルギー効率が低下して不経済であるばかりではなく、被
照射体が発熱することもあり、発熱により非磁性支持体
が変形することもある。
本発明は上記放射線(電子Ml)照射工程により、磁性
層の硬化工程を、通常の加熱硬化処理に比べて大幅に短
縮することもできる。さらに、製造時の溶剤の使用量を
大幅に低減することができ、そして製造後直ぐに品質が
安定するため製品の出荷が直ぐに可能である等の利点を
有する。
本発明では放射線を上記のように磁性塗料を塗布し、カ
レンダー処理を施した後に照射することが好ましいが、
照射した後カレンダー処理することも可能である。ある
いは更にもう一度放射線照射することも可能である。
非磁性支持体の磁性層が設けられていない例の表面には
、それ自体公知のハック層が設けられていてもよい、バ
ック層は、例えば、カーボンブラックと、モース硬度5
以上の無機充填剤粒子が分散された結合剤からなり厚さ
0.6R以下の薄膜層である。
次に、金属薄膜型磁気記録媒体について述べる。
金属薄膜型磁気記録媒体は、真空蒸着、スパッタリング
、イオンブレーティング等のペーパーデボジシゴン法あ
るいは電気メツキ法、無電解メツキ等のメツキ法により
形成される強磁性金属Ti1Mを磁気記録層とする、バ
インダーを使用しない、磁気記録媒体である。
強磁性金属薄膜の材料としては鉄、コバルト、ニッケル
その他の強磁性金属あるいはFe−Co、 Fe−Ni
、 Co−Ni、 Fe−Rh、 Co −P、 Co
−BSCo−Y。
Co−La、  Co−Ce、  Co−Pt、  C
o−5s、 Co−Mn5 C。
Cr5Fe−Co−NiSCo−Ni −PSCo−N
i −BSC。
Ni−Ag5Co−Nj −Nd、 Co−Ni −C
e、 Co−Nj −Zn。
Go−Ni −Cu、 Co−N1−W、 Co−Ni
−Re等の強磁性合金を蒸着等の方法により形成せしめ
たもので、その膜厚は0.02〜2−の範囲であり、特
に0.05〜1.0 mの範囲が望ましい。
前記の強磁性金属薄膜は他にO,N、 Cr、 Ga、
As、  Sr、  Zr、  Nb、  No、  
l?hS Pd、  Sn、  Sb、  丁e、  
Ps*、Re、O3、b、^u、 Hg、 Pb、 B
i等を含んでいてもよい、特に本発明の磁気記録媒体に
おいては、酸素を含有することが望ましい、酸素や窒素
を含有させる場合は金属を蒸着しながら酸素ガスや窒素
ガスを導入する方法が一般的である。特に表面付近(厚
みにして100人)で酸素が20原子%以上を占めるよ
うにするには蒸着時に酸素ガスを導入することが重要で
、蒸着膜形成後の酸化処理によっては酸素を含有させる
ことは容易ではない。
前記の磁性層の表面形状は特に規定されないが、10乃
至1000人の高さの突起を有している場合特に走行性
・耐久性にすぐれる。
本発明の磁気記録媒体における非磁性支持体の厚さは4
〜50−が好ましい。
また、強磁性金属薄膜の密着性の向上や磁気特性の改良
の為に非磁性支持体上に下地層を設けてもよい。
本発明に用いられる非磁性支持体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩化
ビニル、三酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイドのよ
うなプラチックベース、またはM、、Ti、ステンレス
鋼などが使用できる。
非磁性支持体の強磁性金属薄膜が設けられていない側の
表面には、塗布型磁気記録媒体において述べた、バック
層が設けられていてもよい。
(発明の効果) フッ素系潤滑剖を5重量%以上のフッ素置換アルコール
を含む溶媒に溶解し磁性層上に付与して潤滑層を形成す
ることにより、高温高温、低温低湿のような過酷な条件
下においても常に安定した走行耐久性を示す磁気記録媒
体を製造することができた。特に、金属is型磁気記録
媒体において、走行耐久性の改良効果が一層顕著であっ
た。
〔実施例〕
次に、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例中の「部」との表示は「重量部」を示すもの
とする。
実施例1 磁性塗料組成物: 強磁性合金粉末          100部(、I成
: Fe 94L Zn 4χ、N12X;抗磁カニ 
15000e; 比表面積:54rrf/g) 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレ イン酸共重合体          12部(日本ゼオ
ン■製400X110^、 重合度:400) 研磨材                2部(α−ア
ルミナ、 平均粒径:0.3*) カーボンブラック            2部(平均
粒径:40rv) メチルエチルケトン        300部上記の磁
性塗料組成物をボールミルを用いて48時間混線分散し
たあと、これにポリイソシアネート5部を加え、更に1
時間混線分散した。1paの平均孔径を有するフィルタ
を用いて濾過し、磁性塗料を調製した。
得られた磁性塗料を乾燥後の厚さが4.0−になるよう
に、厚さ10IImのポリエチレンテレフタレート支持
体の表面にリバースロールを用いて塗布した。
次いで、磁性塗料が未乾燥の状態で3000ガウスの磁
石で磁場配向を行い、さらに乾燥後、スーパーカレンダ
ー処理を行って塗布型の磁気記録媒体を得た。
この塗布型磁気記録媒体の磁性層表面にバーコータを用
い、第1表に記載のフッ素系潤滑剤の溶液を塗布し、乾
燥した。塗布量は、乾燥後のフッ素系潤滑剤が20■/
イとなるようにした。
フッ素系潤滑剤としては、デュポン社製のタライトック
ス143AZ及び143AYを使用した。
フッ素置換アルコールとしては前記化合物1及び前記化
合物7を、フッ素系溶媒としては前記化合物9、前記化
合物11及び前記化合物14を、それぞれ第1表に記載
したように混合して使用した。
更に比較のために、フッ素系溶媒として前記化合物11
、前記化合物12、前記化合物10もしくは前記化合物
18を第1表に記載したように単独で使用した。
次に、この磁気記録媒体を8−幅にスリットして、8層
ビデオテープの試料1〜試料8を作成した。
(以下余白) 第1表 混合比率は重量% 特開昭58−114331号に対応 得られた各ビデオテープのステンレス棒に対する摩擦係
数(即ち、μ値)及び8ミリ型VTRでのスチル耐久性
を下記測定方法により測定した。
(摩擦係数の測定) 得られたビデオテープとステンレスポールとを50gの
張力(T+)で接触(巻きっけ角180°)させて、こ
の条件下で、ビデオテープを3.3cm/sの速度で走
行させるのに必要な張力(T2)を測定した。
この測定値をもとに、下記計算式よりビデオテープの摩
擦係数μを求めた。
u = 1 / x ・1n(T*/T+)尚、摩擦係
数の測定テストは、 a条件;30℃、80%R)I、 b条件;10℃、10%RH1 02条件で行った。
(スチル耐久性の測定) 8ミリ型VTR(富士写真フィルム鱒製FIJJIX−
8M6型)(ただしスチル再住時間を制限する機能を取
り去っである)で画像再生時にポーズボタンを押し、画
像が出なくなるまでの時間を測定して評価した。
スチル耐久性の測定環境条件は、23°C110%RH
である。
得られた結果を第2表に示す。
第2表 特開昭58−114331号に対応 以上の結果から明らかなように、本発明に従いフッ素置
換アルコールを含有する溶媒を用いてフッ素系潤滑剤を
溶解すると(試料1〜4)、高温高温や低温低湿の過酷
な環境条件でも低い摩擦係数が得られ、また優れたスチ
ル耐久性が得られ、常に安定した走行耐久性が得られる
ことを示した。
これに対し、フッ素置換アルコールを使用せず、フッ素
系溶媒のみを用いてフッ素系潤滑剤を熔解すると(試料
5〜8)、摩擦係数が高く、スチル耐久性も劣っていた
実施例2 13 m Jlのポリエチレンテレフタレートフィルム
上にコバルト−ニジケル強磁性金属薄膜(膜厚150n
■)を酸素気流中で斜め蒸着し、金属薄膜型磁気記録媒
体の原反を作成した。1発源としては電子ビーム蒸発源
を使用し、これにコバルト−ニッケル合金(Co : 
80wt%、Ni : 20wt%)をチャージし真空
度5 X 10− ’Torr中にて酸素気流中で入射
角が50度となるよう斜め蒸着を行った。
この金属薄膜型磁気記録媒体の強磁性金属薄膜上に、第
3表に示したようにフッ素系潤滑剤を各溶媒に溶解した
溶液を、バーコータを用い塗布し、乾燥した。塗布量は
、乾燥後のフッ素系潤滑剤が20■/ポとなるようにし
た。
フッ素系潤滑剤としては、モンテフルオス社製(7)F
OMBLIN Z DIAC2000を使用した。
フッ素置換アルコールとしては前記化合物1及び前記化
合物7を、フッ素系溶媒としては前記化合物9、前記化
合物11、前記化合物12及び前記化合物14を、それ
ぞれ第3表に記載したように混合して使用した。
次に、この磁気記録媒体を8閣幅にスリットして、8−
ビデオテープの試料9〜試料14を作成した。
(以下余白) 第3表 得られた各ビデオテープのステンレス棒に対する摩擦係
数(μ値)及び8ミリ型VTRでのスチル耐久性を実施
例1と同様の方法により測定した。
得られた結果を第4表に示す。
第4表 以上の結果から明らかなように、本発明に従いフッ素置
換アルコールを含有する溶媒を用いてフッ素系潤滑剤を
溶解すると(試料9〜12)、高温高湿や低温低湿の過
酷な環境条件でも低い摩擦係数が得られ、また優れたス
チル耐久性が得られ、常に安定した走行耐久性が得られ
ることを示した。
これに対し、フッ素置換アルコールを使用せず、フッ素
系溶媒のみを用いてフッ素系潤滑剤を溶解すると(試料
13と14) 、a!擦係数が高(、スチル耐久性も劣
っていた。
また、塗布型磁気記録媒体に本発明を適用した実施例1
の第2表の結果と、金属薄膜型磁気記録媒体に本発明を
適用した実施例2の第4表の結果との比較より、摩擦係
数およびスチル耐久性を改良する本発明の効果は、金属
薄膜型磁気記録媒体に本発明を適用した場合の方が顕著
であった。高密度記録特性の優れた金属薄膜型磁気記録
媒体では塗布型磁気記録媒体に比べ磁性層がより平滑で
且つ薄膜であるため、特に便れた走行耐久性が要求され
るが、この点からも本発明は望ましいものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)非磁性支持体上に磁性層を形成した後、該磁性層
    上にフッ素置換アルコールを5重量%以上含む溶媒にフ
    ッ素系潤滑剤を溶解したフッ素系潤滑剤溶液を付与し、
    次いで前記溶媒を蒸発せしめて前記磁性層上に前記フッ
    素系潤滑剤を主体とする潤滑層を形成することを特徴と
    する磁気記録媒体の製造方法。
  2. (2)前記フッ素系潤滑剤がペルフルオロポリエーテル
    であることを特徴とする請求項(1)記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  3. (3)前記磁性層が強磁性金属薄膜であることを特徴と
    する請求項(1)記載の磁気記録媒体の製造方法。
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