JPH0495760A - 蛍光x線分析方法 - Google Patents

蛍光x線分析方法

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JPH0495760A
JPH0495760A JP20903690A JP20903690A JPH0495760A JP H0495760 A JPH0495760 A JP H0495760A JP 20903690 A JP20903690 A JP 20903690A JP 20903690 A JP20903690 A JP 20903690A JP H0495760 A JPH0495760 A JP H0495760A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、蛍光X線分析方法に係り、特には、ファンダ
メンタル・パラメータ法(以下、FP法という)の改良
に関する。
〈従来の技術〉 一般に、試料に一次X線を照射することにより試料から
発生される蛍光X線の強度は、試料中の元素の含有量に
比例していることから、蛍光X線を利用した定量分析が
広〈実施されている。
このような定量分析を行うには、従来、複数の標準試料
に基づいて作成した検量線を用いて行われている。この
方法では、共存元素の吸収・励起効果の影響を除く上で
分析試料と標準試料の組成が同じであることが必要で、
原則として組成の異なるものには適用できない。このよ
うな各種の標準試料を予め準備することは、非常にコス
トががかるばかりでなく、分析試料の含有元素が未知の
場合には各標準試料を予め準備することも困難な場合が
ある。
このような問題を解決するために、補正計算によって試
料間の差異を補正するいわゆる共存元素補正法が提案さ
れている。この方法は、JISにも規定されているが(
JIS  G  1256)、標準試料の選定において
、含有元素に偏りがあると誤差の大きい補正係数が算出
されることがあり、精度良い定量結果を得るには自と限
界がある。さらに、このような補正を行うに必要な標準
試料すら予め準備できない場合がある。
そこで、蛍光X線の発生理論に基づいて試料中の元素の
強度や含有量を求めるいわゆるFP法が提案されている
このFP法は、次に述べるような各種のファンダメンタ
ル・パラメータを用いて理論強度が実測強度に収束する
まで繰り返し演算を行って元素含有率を決定するもので
ある。すなわち、いま、共存元素による励起効果の要因
を無視した場合の一つの元素iの理論強度■(ip)は
、周知のごとく、1 (ip) = (1/ stnφ
)  Qip(λ)−ro(λ)dλ/(μ(λ)/s
inφ+μ(ip)/sinψ)ただし、 Q ip(λ)=μi(λ)・Wi・(1−(1/Ji
))・ ωiII Rpl で与えられる。
ここに、上記の各ファンダメンタル・パラメータは次の
意味をもつ。
Q ip(λ):蛍光X線の発生効率 Wi:試料中の分析元素iの含有率 μi(λ)ニー次X線に対する分析元素iの質量吸収係
数 μ(λ)ニー次X線に対する試料の質量吸収係数 μ(ip):蛍光X線に対する試料の質量吸収係数 Io(λ)、−次X線波長分布 φニー次X線の入射角 ψ:蛍光X線の出射角 Ji:分布元素iの吸収端ジャンプ比(吸収端の短波長
側と長波長側の質量吸収 係数の比) ωl:分析元素元素蛍光収率 Rpiルミニスベクトルα、β、γ線の強度比) (1)式の理論強度1 (ip)は、全元素の含有率の
関数であり、各元素の含有率Wiの値を変え、全ての元
素について理論強度I (ip)を実測強度に一致させ
たとき、そのときの各元素の含有率Wiを試料中の各分
析元素iの真の含有率として決定することができる。
〈発明が解決しようとする課題〉 このFP法は、従来のように多種の標準試料を予め準備
したり、検量線を作成する必要はなく、組成の単純な少
数の標準試料があれば定量結果が得られるという利点が
あるものの、次の問題が残されている。すなわち、 1)(1)式に基づいて分析元素の含有率を計算する上
で、各ファンダメンタル・パラメータの数値データを多
く確保しておかねばならず、そのため膨大なデータベー
スが必要となる。
11)理論強度を実測強度に収束させるために、繰り返
し演算が必要となるため、最終的な含有率を決定するま
でに時間がかかる。
iii )  数値積分を行う際のサンプリング波長間
隔Δλの大きさによって精度が左右される。
iv)  各種のファンダメンタル・パラメータの誤差
が全て理論強度の計算過程で加算される。
V)(1)式は共存元素による励起効果を考慮していな
いが、分析精度を高めるには共存元素による励起効果を
も考慮する必要がある。このような励起効果を考慮した
理論式は、(1)式よりも更に複雑となるので、演算時
間が更にかかることになる。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、ファンダメンタル・パラメータの数を少なくすると
ともに、励起効果の影響を除くことにより、理論強度を
求める演算式を簡略化してi論強度を実測強度に収束さ
せるための繰り返し演算の手数を削減し、これによって
、分析元素の含有率を短時間の内に高精度に決定できる
ようにするものである。
いま、試料に照射する一次X線が単色であり、しかも、
共存元素による励起効果の影響も無視できるならば、試
料中の一つの分析元素iの相対強度R1(ip)は、(
1)式を簡略化することができて、Rp(ip) =Wi・(μi(λ)/sinφ+μi(λip)/s
inψ)/(μ(λ)/sinφ十μ(λI))/si
nψ)となる。
だたし、 Wl:試料中の分析元素iの含有率 μi(λ)、−次X線に対する分析元素iの質量吸収係
数 μi(λip):蛍光X線に対する分析元素iの質量吸
収係数、 μ(λ)ニー次X線に対する試料の質量吸収係数(=Σ
Wj・μj(λ)、jは試料中の各分析元素) μ(λip):蛍光X線に対する試料の質量吸収係数(
=ΣWj・μj(λip)、jは試料中の各分析元素) φニー次X線の入射角 ψ:蛍光X線の出射角 である。
ところで、各元素からの蛍光X線のうち、ある波長のX
線はそれよりも長い吸収端波長をもつ元素を励起する。
すなわち、励起効果を考慮する必要があるのは、分析元
素の吸収端波長よりも短波長側に共存元素からの蛍光X
線が存在する場合だけである。
したがって、励起効果の影響を除くには、分析元素の吸
収端波長とそれよりも一つだけ重い分析元素の吸収端波
長との間の波長域にある一次X線を選定し、かつ、ファ
ンダメンタル・パラメータの数を少なくするために、そ
の波長域にある一次X線を単色化して試料に照射すれば
よいことになる。
そこで、本発明では、これらの点に鑑みて、次の方法を
採る。
すなわち、本発明では、試料に含まれるn種類の分析元
素の内、一つの分析元素iの波長をλiとした場合に、
λi−8くλ〈λi(ただし、λi−3は共存元素の内
、分析元素量よりも一つだけ重い元。
素の吸収端波長)の関係を満たす特定波長λの一次X線
を選択する第1ステップと、 この特定波長λにのみ単色化されたX線を試料に照射し
て当該元素iの蛍光X線の強度! +(tp)を測定す
る第2ステップと 当該元素iのみを含む純物質試料に対して前記と同様の
特定波長久の一次X線を照射してその蛍光X線の強度i
 p(ip)を測定する第3ステップと、両蛍光X線の
強度から相対強度Rp(ip)(= 1 +(tp)/
 I p(ip))を求める第4ステップとを含み、第
1〜第4ステップを全ての含有元素について行い、各々
の相対強度Rp(ip)を求めた後、各分析元素の含有
率を決定することを特徴としている。
〈作用〉 本発明方法によれば、分析元素の含有率を、従来(1)
式に基づいて決定していたのを(2)式に基づいて決定
することができる。(2)式は、パラメータの数が少な
く、また積分演算を含まず、しかも励起効果の影響を含
んでいないので、理論強度を実測強度に収束させるため
の繰り返し演算の手数が削減される。これによって、分
析元素の含有率を短時間の内に高精度に決定することが
可能である。
〈実施例〉 第1図は本発明方法を適用するための装置の構成図であ
る。
同図において、符号1は一次X線を発生するX線管、2
はX線管1からの一次X線の波長を単色化するための分
光結晶、3は元素の含有率が未知の試料、4はX線検出
器である。
第1図に示す装置を用いて本発明方法を実施する手順を
第2図に示すフローチャートを参照して説明する。
ここでは、予め定性分析を行った結果、試料3中にi、
 j、 kの3つの元素が含まれていることが判明して
いるものとする。
これらの各分析元素1SjSkについての定量分析を行
うには、各分析元素i、 j、 kの吸収端波長λ11
 λj1 λkを長いものから順に並べかえる。
いま、各分析元素i、 j、 kの原子番号がj< j
< kの順であれば、吸収端波長はλk〈λj〈λiと
なるので、λに→λj→λiの順に並べかえる(ステッ
プ■)。
各分析元素の吸収端波長λk、λj、λiを、X線管l
で発生される一次X線のスペクトル波形に重ねて書くと
、第3図に示すようになる。そこで、次に、吸収端波長
が最も長波長側にある分析元素pを対象として、分光結
晶2の角度を調整して、その分析元素iの吸収端波長λ
iと次に重い元素jの吸収端波長λjとの間、すなわち
λjくλ〈λiの関係を満たす特定波長λの一次X線を
試料3に照射して、当該元素iの蛍光X線の強度■+(
+p)をX線検出器4で検出する(ステップ■)。
次に、分析試料3を取り外して、当該元素iのみを含む
純物質試料を同位置に配置し、この純物質試料に対して
前記と同様の特定波長λの一次X線を照射してその蛍光
X線の強度1 p(ip)を測定する(ステップ■)。
そして、両蛍光X線の強度から相対強度Rp(ip)(
= 1 、(ip)/ i p(fp))を求める(ス
テップ■)。
相対強度Rp(ip)が決定されると、次の元素jを対
象として、ステップ■〜ステップ■までを行い、この分
析元素jの相対強度Rp(λj)を測定する。
この場合に試料3に照射する一次X線の波長λは、分析
元素jの吸収端波長λjと、次に重い元素にの吸収端波
長λにとの間、すなわちλk〈λ〈λjの関係を満たす
ようにする。
さらに、次の元素kを対象として、ステップ■〜〜ステ
ップ■までを行い、この分析元素にの相対強度Rp(λ
k)を測定する。この場合は、試料3に照射する一次X
線の波長λは、分析元素にの吸収端波長λにと一次X線
の最短波長λminとの間、すなわちλ1IIin〈λ
〈λにの関係を満たすようにする。
こうして、全元素t、 j、 kの相対強度Rp(λi
)、Rp(λj)、Rp(λk)が決定されると、図4
のデータ処理フローチャートに基づき全元素i、 j、
 kの含有率Wi、 WL Wkを算出し、その定量結
果をCRTやプリンタ等に出力し、分析を終了する。
〈発明の効果〉 本発明によれば、分析元素に応じた波長をもつ単色化し
た一次X線を試料に照射するので、ファンダメンタル・
パラメータの数を少なくできる。
しかも、励起効果の影響を除くことができる。そのため
、理論強度を求める演算式が簡略化されて理論強度を実
測強度に収束させるための繰り返し演算の手数が削減さ
れる。その結果、試料中の各分析元素の含有率を短時間
の内にかつ高精度に決定できるようになる。また、多種
類の標準試料を予め準備しておかなくても、純物質試料
だけがあればよいから、検量線を作成する手間も省ける
等の優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は本発明方
法を適用するための装置の構成図、第2図は本発明方法
の測定手順を示すフローチャート、第3図は一次X線の
波長選択の説明図、第4図は本発明方法のデータ処理の
フローチャートである。 1・・・X線管、2・・分光結晶、3・・・試料、4・
・・X線検出器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)試料に含まれるn種類の分析元素の内、一つの分
    析元素iの波長をλiとした場合に、λi−_1<λ<
    λi(ただし、λi−_1は共存元素の内、分析元素i
    よりも一つだけ重い元素の吸収端波長)の関係を満たす
    特定波長λの一次X線を選択する第1ステップと、 この特定波長λにのみ単色化されたX線を試料に照射し
    て当該元素iの蛍光X線の強度I_1(ip)を測定す
    る第2ステップと、 当該元素iのみを含む純物質試料に対して前記と同様の
    特定波長λの一次X線を照射してその蛍光X線の強度I
    p(ip)を測定する第3ステップと、両蛍光X線の強
    度から相対強度 Rp(ip)(=I_1(ip)/Ip(ip))を求
    める第4ステップとを含み、 前記第1〜第4ステップを全ての含有元素について行い
    、各々の相対強度Rp(ip)を求めた後、各分析元素
    の含有率を決定することを特徴とする蛍光X線分析方法
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