JPH0492870A - セラミックスの焼結方法 - Google Patents

セラミックスの焼結方法

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JPH0492870A
JPH0492870A JP2208401A JP20840190A JPH0492870A JP H0492870 A JPH0492870 A JP H0492870A JP 2208401 A JP2208401 A JP 2208401A JP 20840190 A JP20840190 A JP 20840190A JP H0492870 A JPH0492870 A JP H0492870A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セラミックスの焼結方法に関し、さらに詳し
くは、誘電損率(ε、 tanδ)の温度依存性の大き
なセラミックスを加熱むらか生じることなく均一に焼結
する方法に関するものである。
〔従来技術およびその問題点〕
従来より、セラミックスを焼結する方法として、マイク
ロ波エネルギーを利用した焼結方法かある。
このマイクロ波焼結に用いる加熱炉としては、電子レン
ジなどのオーブン方式が用いられている。
該オーブン内には、多数の電磁界モードか存在し、その
中に被加熱物か配置されるため、被加熱物内に電界の不
均一による温度分布か生じて加熱むらが発生する。また
、多数の電磁界モードの中で加熱するため、エネルギー
効率が悪く、高温まで加熱できないという欠点かあった
これら従来技術の問題を解決する方法として、被加熱物
を均一にかつ小入力で高温度に加熱することかできるマ
イクロ波加熱炉(特公昭59−25937号公報)か提
案されている。このマイクロ波加熱炉は、第2図に示す
ように、高耐熱性で大きな熱伝導性を有するアルミナ磁
器等の物質よりなり内部に被加熱物を収容する内側容器
95と、耐火断熱レンガや発泡アルミナ等の耐火断熱性
でマイクロ波損失の小さい物質よりなり前記内側容器9
5を収容する外側容器97と、該外側容器97と前記内
側容器95との間に充填された高耐熱性でマイクロ波損
失の大きい酸化亜鉛等の酸化物や化合物半導体などの物
質よりなる発熱用の粒体96とからなる三層構造の容器
内に被加熱物94を収容し、前記外側容器97を通して
粒体96にマイク口波を照射するように構成されてなる
。これより、被加熱物94を収容する高耐熱性で大きな
熱伝導性を有する内側容器95を、高耐熱性でかつマイ
クロ波損失の大きい物質よりなる発熱用の粒体96で埋
設せる形でマイクロ波損失の小さい耐火断熱体からなる
外側容器97に収め、この外側容器97を通してマイク
ロ波を粒体に照射して粒体を発熱させる構成としたので
、被加熱物94を均一にかつ高温に効率良く加熱できる
としている。
しかしながら、この従来技術は、容器をマイクロ波加熱
して、その輻射熱によって被加熱物を加熱するため、容
器よりマイクロ波吸収性の良い、誘電損率(ε、 ta
nδ)の大きなセラミックスを加熱するのに適した方法
とは言えない。また、被加熱物自体をマイクロ波加熱す
るのではないため、エネルギーを被加熱物に集中するこ
とかできず、容器の加熱温度までしか加熱することがで
きない。
さらに、加熱室にオーブンを用いているため、エネルギ
ー効率か悪く、被加熱物を高温まで加熱できないという
問題かあった。
一方、マイクロ波エネルギーを被加熱物に集中させる方
法として、単一(シングル)の電磁界モードを発生させ
るシングルモードの空胴共振器を用いる方法かある。こ
の方法により、被加熱物を短時間で効率良く焼結温度ま
で加熱することかできる。しかしながらこの方法は、誘
電損率の温度依存性の大きなセラミックスを加熱すると
、被加熱物内に誘電損率の違いによる温度分布、所謂ラ
ンナウェイ現象が生じ、加熱むらが発生するという問題
があった。
そこで、本発明者らは、上述の従来技術の問題点を解決
すべ、く鋭意研究し、系統的実験を重ねた結果、本発明
を成すに至ったものである。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、誘電損率(ε、tanδ)の温度依存
性の大きなセラミックスを、加熱むらを生じることなく
均一に焼結する方法を提供するにある。
本発明者らは、上述の従来技術の問題に関し、以下のこ
とに着眼した。すなわち、先ず、誘電損率の温度依存性
か大きく熱伝導率の低いセラミックスをマイクロ波加熱
すると、ランナウェイ現象により該セラミックスに加熱
むらが生ずることに着目した。この原因を究明した結果
、加熱むらは誘電損率の急激な変化により生じることか
分かった。そこで、誘電損率の温度依存性の大きなセラ
ミックスをマイクロ波加熱したときに生ずる加熱むらを
防ぐために、セラミックスの被加熱物よりも誘電損率の
温度依存性か小さく、かつ熱伝導率の大きな物質で被加
熱物を覆うことにより、加熱むらか生じることなく焼結
できることに着眼し、本発明を成すに至った。
また、被加熱物であるセラミックスを焼結温度以上の高
温まで加熱するために、単一モードの空胴共振器を用い
、該共振器内の電界強度の最大のところにマイクロ波吸
収体と被加熱物を配置して焼結することにより、加熱む
らか起こることなく均質な焼結材を得ることができる。
〔第1発明の説明〕 発明の構成 本第1発明のセラミックスの焼結方法は、セラミックス
材料からなる被焼結材をマイクロ波照射して焼結する方
法において、被焼結材を、マイクロ波の吸収かよく、該
被処理材よりも誘電損率の温度依存性か小さくかつ熱伝
導率か大きい材料からなるマイク0波吸収体を介して、
空胴共振器内でマイクロ波を照射して焼結することを特
徴とする。
発明の作用および効果 本発明のセラミックスの焼結方法により、誘電損率(ε
、 tanδ)の温度依存性の大きなセラミックスを、
加熱むらを生じることなく均一に焼結することかできる
二のセラミックスの焼結方法により、上述の如き効果か
得られるメカニズムについては未だ必ずしも明らかでは
ないが、次のように考えられる。
すなわち、本第1発明のセラミックスの焼結方法は、セ
ラミックス材料からなる被焼結材をマイクロ波照射して
焼結する方法において、被焼結材を、マイクロ波の吸収
かよく、該被処理材よりも誘電損率の温度依存性が小さ
くかつ熱伝導率が大きい材料からなるマイクロ波吸収体
を介して、空胴共振器内でマイクロ波を照射して焼結し
てなる。
セラミックスの誘電損率は、一般に常温では低く、高温
では高くなる。すなわち、高温になるにつれてマイクロ
波の吸収がよくなる。焼結するまでの温度を低温域、中
温域、高温域に分けて考えると、本発明においては、低
温域ではセラミックスからなる被焼結材の誘電損率はま
だ小さいため、外側のマイクロ波吸収体が主として加熱
される。
中温域では、被焼結材の誘電損率の温度依存性か大きい
ために、加熱むらか生じ易くなるが、マイクロ波吸収体
でマイクロ波エネルギーの一部か消費されるため被焼結
材の誘電損率の急激な変化が緩和され、かつ吸収体の熱
伝導により試料温度に不均一部分がなくなり、被焼結材
を均一に加熱することができ、加熱むらを防止すること
かできる。
高温域においては、被焼結材の誘電損率の方がマイクロ
波吸収体より大きくなり、温度依存性も小さくなるため
、被焼結材が主として加熱され、加熱むらを生じること
なく焼結を行うことができ、均一で緻密な焼結体を得る
ことができるものと思われる。
〔第2発明の説明〕 以下に、前記第1発明をさらに詳細にした第2発明につ
いて説明する。
本第2発明のセラミックスの焼結方法は、セラミックス
材料からなる被焼結材をマイクロ波照射して焼結する方
法において、被焼結材を、マイクロ波吸収体を介してマ
イクロ波を照射してなる。
マイクロ波吸収体 本発明において用いるマイクロ波吸収体は、マイクロ波
の吸収がよく、該被焼結材よりも誘電損率の温度依存性
か小さ(かつ熱伝導率か大きい材料からなる。すなわち
この吸収体は、マイクロ波帯(0,3〜30GHz)に
おける該吸収体の誘電損率(ε、tanδ)か常温で0
.05以上、熱伝導率か0.03cal/cm−8ec
・°C以上てかつ被焼結材の熱伝導率よりも大きく、耐
熱性が1500°C以上であることか望ましい。また、
該吸収体の誘電損率の温度依存性は、常温から800°
Cの範囲で、1桁以下であること、すなわち1/10な
いし10倍の範囲であることが望ましい。これは、該誘
電損率が0.05未満の場合は、マイクロ波の吸収が悪
くなり、被焼結材の誘電損率の急激な変化を緩和するこ
とが難しい。熱伝導率が0.03 cal/cm・Se
C・°C未満の場合は、吸収体自体に温度分布が生じる
ため、被焼結材の加熱むらを防止することが難しい。ま
た、マイクロ波吸収体の熱伝導率か被焼結材の熱電導率
より小さい場合、被焼結材の温度分布を均一化すること
が難しい。さらに、常温から800°Cの範囲で誘電損
率の値か1桁を越えて変化する場合は、吸収体自体がラ
ンナウェイ現象により加熱むらが発生する虞れかあるた
めそれぞれ適当でない。
これらのマイクロ波吸収体の特性条件は、被焼結材の種
類によって左右される。すなわち、マイクロ波吸収体の
誘電損率の温度依存性か被焼結材よりも小さく、熱伝導
率は被焼結材より大きいことか必要である。マイクロ波
吸収体の誘電損率の温度依存性が被焼結材よりも大きな
場合には、マイクロ波吸収体の方にランナウェイ現象か
起こりやすくなるため、被焼結材の加熱むらを助長する
虞れかある。また、マイクロ波吸収体の方か被焼結材よ
り熱伝導率が小さい場合、マイクロ波吸収体の方に生じ
た温度分布が被焼結材に伝導し、被焼結材の温度分布を
助長する虞れかある。
特に、該マイクロ波吸収体の特性が誘電損率(ε、 t
anδ)は常温で0.5以上、熱伝導率は0.3cal
/cm−see −”C以上、耐熱性は1800″C以
上、誘電損率の温度依存性か常温から1500’Cまで
の範囲で1桁以下である場合は、加熱むらの防止効果に
優れ、しかも被焼結体の特性に左右されることなく該効
果を発揮させることができるので、本発明のマイクロ波
吸収体として最も望ましい。
マイクロ波吸収体の材料は、炭化珪素(SiC)、酸化
亜鉛(ZnO)、カーボン(C)、炭化硼素(B4C)
、窒化硼素(BN) 、酸化ベリリウム(Bed)、窒
化アルミニウム(AI!N)などが挙げられる。この中
でも特に、炭化珪素(SiC)、カーボン(C)の場合
には、誘電損率か大きいが温度依存性か小さく、熱伝導
率か大きくしかも耐熱性に優れているため、本発明のマ
イクロ波吸収体として好適な材料である。なお、カーボ
ンを用いる場合は、還元性雰囲気下で用いることか好ま
しい。
マイクロ波吸収体の形状は、少なくとも該吸収体の一部
が被焼結材の表面と接触するとともに、同じく少なくと
も該吸収体の一部かマイクロ波が被焼結材よりも先に作
用するように配設され、該マイクロ波吸収体の該接触部
から被焼結材への熱伝導又は/及び加熱状態にあるマイ
クロ波吸収体からの輻射熱により効果的に被焼結体の温
度を均一にできるような形状であることか好ましく、被
加熱材の形状・構造によって適宜決定される。なお、誘
電損率か大きく熱伝導率の大きなマイクロ波吸収体を用
いる場合は、該吸収体と被焼結材を接触させずに、適当
な隙間(0,5〜2 mm)を開けて配設し、該マイク
ロ波吸収体の輻射熱により被焼結材の温度を均一にする
ことができる。
マイクロ波吸収体の厚さは、0.1〜2mmであること
か好ましい。これは、該厚さか0.1mm未満の場合は
マイクロ波吸収体の吸収の効果が小さくなり、また該厚
さか2mmを越える場合はマイクロ波の大部分がマイク
ロ波吸収体に吸収されてしまい、共に被焼結材の温度が
上がらずエネルギー効率が悪(なるので好ましくない。
被焼結材について 本発明の対象とする被焼結材は、本発明方法により焼結
することか好ましい材料であり、特に好適(有利)な材
料としては、誘電損率の温度依存性が常温から800°
Cの範囲で1桁以上のセラミックス材料、又は/及び熱
伝導率が0.1  cal/cm・sec ・℃以下の
セラミックス材料が挙げられる。
このような材料は、通常のマイクロ波加熱により焼結す
ると、加熱むらが生じやすい。
また、被焼結材の常温での誘電損率は、特に限定される
ものではないが、該誘電損率が0.05以下の材料が好
ましい。このような材料を用いた場合、ランナウェイ現
象が生じる前の低温域においてマイクロ波吸収体が主と
して加熱され、被焼結材の温度分布かより均一になるの
で好ましい。
被焼結材の形状としては、どのような形状であっても、
該被焼結材の形状に合った適切なマイクロ波吸収体を用
いることにより本発明の効果を奏することかできるが、
板状または棒状のものの場合には内部まで均一に焼結す
ることができるので有利である。
その他 本発明において用いるセラミックスのマイクロ波加熱焼
結装置の加熱室は、単一モードの空胴共振器を用い、被
焼結材の種類、形状に合わせて空胴共振器の形状と電磁
界モードを選択する。すなわち、セラミックスの焼結温
度(>1200°C)は非常に高温であるため、マイク
ロ波エネルギーが分散されてしまうオーブン方式では焼
結温度まで加熱するのは困難である。これに対して本発
明において用いるセラミックスの加熱装置は、単一モー
ドの空胴共振器を用いる。これより、該空胴共振器内で
発生する電磁界モードは一つであるため、電界の最大箇
所に被焼結材を配設するとマイクロ波エネルギーか該箇
所に集中し、短時間で焼結温度まで急速に加熱すること
ができる。また、電磁界モードが多数発生するオーブン
方式ではセラミックス被焼結材内に電界不均一による温
度分布か生じるが、単一モードの共振器では該被焼結材
内の電界は略均−となるため、電界の不均一による加熱
むらの発生を防止することができる。
空胴共振器は、円筒型または直方体型のものかあり、棒
状の試料には直方体型、板状の試料には円筒型の空胴共
振器が適している。
被焼結材は、効率的に焼結するために電界の最大箇所に
、かつ均一に焼結するために電界方向に平行に配設する
ことが好ましい。
焼結雰囲気は、被焼結材が酸化物系セラミックスの場合
は大気中または酸素雰囲気とし、非酸化物セラミックス
の場合には還元性雰囲気中で行われるのか好ましい。
また、マイクロ波加熱中、被焼結材を回転させることに
より、試料内の電界分布と誘電損率の分布を緩和させる
ことかでき、加熱むらの発生防止に一層の効果がある。
以上のようにすることにより、従来技術では誘電損率の
温度依存性が大きく熱伝導率の低いセラミックスからな
る被焼結材をマイクロ波焼結すると加熱むらが生じるが
、本発明では上記構成のマイクロ波吸収体を用いること
により、加熱むらを生じることなく焼結を行うことがで
き、均一で緻密な焼結体を得ることができる。また、単
一モードの空胴共振器を用いることにより、被焼結材を
短時間で焼結温度まで加熱することができる。
これより、機能性セラミックスなどの誘電損率の温度依
存性の大きなセラミックスのマイクロ波焼結か可能とな
り、短時間でしかもエネルギー効率の高い焼結が可能と
なった。
〔実施例〕
以下に、本発明の詳細な説明する。
第1実施例 被焼結材としてPZT粉末を、マイクロ波吸収体として
炭化珪素(SiC)製管状体を用い、マイクロ波を照射
してセラミックス焼結体を製造し、該焼結体の性能評価
試験を行った。なお、この処理において用いたセラミッ
クス焼結装置を模式的に示した一部省略概略断面図を、
第1図に示す。
本実施例のセラッミクス焼結に使用したセラミックス焼
結装置を、第1図を用いて簡単に説明する。本実施例の
セラミックス焼結装置1は、マイクロ波を発生させるた
めのマイクロ波発生手段2と、直方体型の被焼結材を加
熱・焼結するための空胴共振器3と、前記マイクロ波発
生手段2から空洞共振器3ヘマイクロ波を伝送する導波
管4と、該導波管4から空洞共振器3ヘマイクロ波を導
入し該空洞共振器3の共振を継持する結合窓5と、前記
空胴共振器3内に挿置する被焼結材9を支持する石英ま
たはサファイヤ製の支持棒6と、該支持棒6を固定する
チャック7とからなる。
先ず、被焼結材9として、PZT粉末を用い、CIP処
理を施してφ5X7mmのPZT試料を用意した。
次いで、この被焼結材9を空胴共振器3の支持棒6に挿
置し、さらに内径5mmX外径8mmX長さ8mmのS
iC管からなるマイクロ波吸収体8を該被焼結材9に覆
うように配置した。なお、該PZT試料9は、空胴共振
器3内の電界最大箇所に電界方向と平行となるように配
置した。
次いで、被焼結材の加熱処理を行った。共振周波数を2
.45GH,、マイクロ波出力を約100W1共振器内
の電磁界モードをTE、、、とし、焼結雰囲気を大気中
とした。
これより、加熱むらを生じることなく1100°C以上
まで加熱することができ、1100°C15分の焼結条
件で理論密度の90%以上の焼結体が得られた。得られ
た焼結体は、破面観察試験の結果、均質な組織の焼結体
であることが分かった。
なお、比較のために、SiC管からなるマイクロ波吸収
体を用いないほかは本実施例と同様の被焼結材およびセ
ラミックス焼結装置を用いて、比較試験を行った。その
結果、マイクロ波加熱すると約300°C付近で加熱む
らが生じ、PZT試料の中心が局部的に加熱され、中心
部から割れが発生し、焼結をすることができなかった。
次に、PZT試料およびSiC管の誘電損率の温度依存
性を調べるため、該誘電損率の測定試験をそれぞれ実施
した。その結果を、第3図に示す。
同図中、rAJかPZT試料の誘電損率を、「B」がS
iC管の誘電損率をそれぞれ示す。第3ランナウエイ現
象により加熱むらか生じるが、SiC管からなるマイク
ロ波吸収体を介してマイクロ波を作用させることにより
、マイクロ波エネルギーの一部を吸収し、かつ熱伝導に
よりPZT試料の温度分布を小さくすることができたの
で、加熱むらを防止して均質な焼結体を得ることができ
たものと思われる。
第2実施例 被焼結材としてチタン酸バリウム(BaTiO*)粉末
を、マイクロ波吸収体として炭化珪素(SiC)製板状
体を用い、マイクロ波を照射してセラミックス焼結体を
製造し、該焼結体の性能評価試験を行った。なお、この
処理において用いたセラミックス焼結装置を模式的に示
した一部省略概略断面図を、第4図に示す。以下、前記
第1実施例との相違点を中心に説明する。
本実施例のセラッミクス焼結に使用したセラミックス焼
結装置21を、第4図を用いて簡単に説明する。空胴共
振器23は円筒型のものを用い、共振周波数を6GH,
、マイクロ波出力を約150W、共振器内の電磁界モー
ドをTE、、、とした。
なお、22はマイクロ波発生部、25は結合部でマイク
ロ波を導入しキャビティの共振を継持する。
該空胴共振器23内には、被焼結材29又は/及びマイ
クロ波吸収体28を載置する支持管26と、該支持管2
6を固定し被焼結材29を回転可能にした回転テーブル
27か設けられている。
先ず、被焼結材29として、BaTi○3粉末を用い、
CIP処理を施してφ20mmx2mmのBa T i
 02試料を用意した。
マイクロ波吸収体に用いたSiC板はφ22mm×1闘
のものを用い、焼結雰囲気は大気中とした。
次いで、被焼結材としてのB a T i Os試料の
上下をマイクロ波吸収体のSiC板で挟み、石英製の支
持管26で空胴共振器23内の電界の最大の箇所に配置
した。なお、該被焼結材は、共振器内の底面に配設され
た回転テーブルにより回転され、試料内の電界か一様に
なるようにしである。
次いで、被焼結材の加熱処理を行った。
これより、加熱むらを生じることなく1300°C以上
まで加熱することができ、1300°C15分の焼結条
件で理論密度の90%以上の焼結体か得られた。得られ
た焼結体は、破面観察試験の結果均質な組織の焼結体で
あることか分かった。なお、本実施例では円周方向に電
界分布をもつT111モードを用いたか、テーブルで試
料を回転させることにより試料への温度分布の形成を防
止することかでき、マイクロ波吸収体による被焼結材の
温度分布の均一化作用と相乗的に作用してより均一な加
熱の実現により加熱むらを防止することかできたものと
思われる。
なお、比較のために、マイクロ波吸収体を用いないほか
は本実施例と同様の被焼結材およびセラミックス焼結装
置を用いて、比較試験を行った。
その結果、マイクロ波加熱すると約200°C付近で加
熱むらが生じ、BaTiO3試料の側面または底面か局
部的に溶融し、多数のクラックか発生して焼結をするこ
とができなかった。
以上から明らかのように、マイクロ波吸収体を介してマ
イクロ波を作用させるとともに、被処理材を回転させて
焼結することにより、効果的なマイクロ波エネルギーの
一部の吸収および熱伝導によりBaTiOs試料の温度
分布をより小さくすることかできたので、加熱むらを防
止してより均質な焼結体を得ることかできたものと思わ
れる。
第3実施例 被焼結材として窒化珪素C3i2N4 )粉末を、マイ
クロ波吸収体としてカーボン(C)製管状体を用い、第
1実施例と同様の装置を用いてマイクロ波を照射してセ
ラミックス焼結体を製造し、該焼結体の性能評価試験を
行った。以下、前記第1実施例との相違点を中心に説明
する。
被焼結材として、5i2N、粉末を用い、CIP処理を
施してφ5X6mmのSi、N、試料を用意した。また
、マイクロ波吸収体として、内径5mmX外径7mmX
長さ7mmのカーホン管を用いた。二の被焼結材とマイ
クロ波吸収体の配設構造および諸条件は、前記第1実施
例と同様にした。
窒素(N2)ガス中で被焼結材の加熱処理を行った結果
、加熱むらを生じることなく1700°C以上まで加熱
することができ、1700”C110分の焼結条件で理
論密度の90%以上の焼結体が得られた。得られた焼結
体は、破面観察試験の結果均質な組織の焼結体であるこ
とが分かった。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例で用いたセラミックス焼結装置を模
式的に示す一部省略概略断面図、第2図は従来技術のマ
イクロ波加熱炉の概念を示す断面図、第3図は第1実施
例における被焼結材とマイクロ波吸収体の誘電損率の温
度依存性を示した線図、第4図は第2実施例で用いたセ
ラミックス焼結装置を模式的に示す一部省略概略断面図
である。 1、21 2、22 3、23 8.28 9、29 セラミックス焼結装置 マイクロ波発生手段 空胴共振器 マイクロ波吸収体 被焼結材 温 度 第 図 第 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)セラミックス材料からなる被焼結材をマイクロ波
    照射して焼結する方法において、 被焼結材を、マイクロ波の吸収がよく、該被処理材より
    も誘電損率の温度依存性が小さくかつ熱伝導率が大きい
    材料からなるマイクロ波吸収体を介して、空胴共振器内
    でマイクロ波を照射して焼結することを特徴とするセラ
    ミックスの焼結方法。
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