JPH048692Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 −産業上の利用分野− この考案は、１次元イメージセンサを用いたイ
メージ入力装置に装着される原稿照明装置に関す
るもので、光源からの光を原稿の読み取り線に集
光させる反射板の構造に関するものである。

−技術の背景− １次元イメージセンサを用いたイメージ入力装
置は、イメージセンサの主走査とキヤリアまたは
原稿の移動による副走査とによりTVスキヤン方
式で原稿上のイメージ情報を読み取る構造を有し
ている。

第３図は、原稿台の上方から原稿を読み取るイ
メージ入力装置の一例を示したもので、原稿の部
分領域を読み取るのに特に好適な装置を得ること
を目的として本願の考案者らにより開発されたも
のである。ここで、第３図中、１は原稿台、２は
操作パネル、３は操作パネル２に立設された支持
筐、４は支持筐３に片持ち状に支持された読み取
りユニツト、５は支持筐３から原稿台１上に延び
る原稿押さえ、６は原稿押さえの昇降レバーであ
る。

読み取りユニツト４内には、原稿台１と平行に
装設されたガイドロツド７とガイドレール８に摺
接して往復走行するキヤリア９が設けられ、該キ
ヤリア９に反射鏡１０、結像レンズ１１、１次元
イメージセンサ１２及び光源ランプ１３が搭載さ
れている。原稿台１上にセツトされた原稿１４の
イメージ情報は、反射鏡１０により90度反射され
て結像レンズ１１でイメージセンサ１２の受光セ
ルに結像され、イメージセンサ１２による図のＸ
方向の主走査とキヤリア９の移動によるＹ方向の
副走査により、原稿１４の所定の部分領域Ａが読
み取られる。

このような１次元イメージセンサ１２を用いた
イメージ入力装置では、光源ランプ１３で原稿１
４の読み取り位置を主走査方向、即ち図のＸ方向
に線状に照明する必要があり、光源ランプ１３の
光を効率良く読み取り線Ｌに集光させることが必
要である。特に第３図に示すように光源ランプ１
３を原稿１４から離隔させて設けたイメージ入力
装置では、光源ランプ１３として光量の比較的大
きなハロゲンランプ等を用いる必要があり、光を
正確に原稿面上に集光させて照明効率を上げるこ
とが重要である。

−従来の技術と問題点− 一般に点または線光源からの光を一線上に集光
させるときには、シリンドリカルレンズやＵ字溝
状の反射板１５が用いられている。そして従来
は、レンズや反射板１５の焦点距離が一定である
関係上、レンズや反射板１５の装着位置を変えた
り光源ランプ１３を含む照明装置全体を移動させ
て、光源ランプ１３からの光が丁度原稿１４面上
に集光されるように調整していた。

しかしながらこのような従来手段では、調整作
業が極めて煩雑で熟練を要し、集光装置が読み取
り線からずれて調整作業をやり直さなくてはなら
ない事態も往々にして生じていた。

−考案の目的− この考案は、上記問題を解決するためになされ
たもので、簡単な操作で光源からの光を原稿面上
に線状に集光させることができる照明装置を得る
ことを目的としている。

−考案の構成− 図示実施例の符号を用いて説明すれば、本考案
のイメージ入力装置の原稿照明装置は、点光源１
３または線光源からの光を線状に集光させるＵ字
溝状の反射板１５の曲率をその背後に設けた光軸
方向の調整螺子２０で変化させるようにしたもの
で、反射板１５を背後から覆う弾力性を備えたコ
字形部材１８を設け、このコ字形部材の両端に設
けた保持辺２１，２２を反射板１５の平行な両端
辺に係着ないし固着し、更にコ字形部材１８の底
板中央に当該底板中央を光源１３の光軸方向に変
位させる調整螺子２０を螺合したものである。

−作用− 調整螺子２０の進退動作は、コ字形部材１８を
その底板中央を中心として変位させ、保持片２
１，２２相互の間隔を広狭させる。調整螺子２０
がコ字形部材１８の底板中央に光源１３の光軸方
向に設けられているので、保持片２１，２２の変
位量は等しく、反射板１５の両端を光軸に対称に
変位させる。

この変位により、Ｕ字溝状の反射板１５の曲率
が変化し、しかもこのときの曲率の変化は光源１
３の光軸に対称であるから、反射板１５は１本の
調整螺子２０の操作により、光軸を一定にしたま
ま焦点距離を変化させることができる。

従つて、反射板１５や光源１３の位置を変える
ことなく、しかも集光方向の偏倚も生じさせない
で、光源ランプ１３からの光を原稿１４面上の読
み取り線Ｌに正確に集光させるこができる。

−実施例− 第１図及び第２図は本考案の一実施例を示す図
で、１３は光源ランプであるハロゲンランプ、１
５は内面１５ａを鏡面とした金属板からなる反射
板、１６はハロゲンランプのソケツト、１７は２
個のコ字形部材１８，１９及び調整螺子２０から
成る反射板屈曲具である。コ字形部材１８は両端
に保持片２１，２２を有しており、該保持片２
１，２２が反射板１５の両端辺１５ｂ，１５ｃに
固着されている。他方のコ字形部材１９はその両
脚部１９ａ，１９ｂにおいてコ字形部材１８の基
部背面に当接しており、調整螺子２０はコ字形部
材１９の基部中央を貫通してコ字形部材１８の基
部中央に螺合されている。コ字形部材１８と１９
とは、金属板材により製作されており、コ字形部
材１９の剛性はコ字形部材１８の剛性より大き
く、コ字形部材１８の剛性は反射板１５の剛性よ
り大きい。

以上の構成において、いま第１図ａの状態から
調整螺子２０をねじ込んで行くと、同図ｂに示す
ようにコ字形部材１８の基部中央がコ字形部材１
９の方へと引き込まれ、コ字形部材１８の両端に
設けた保持片２１，２２相互の間隔が狭まつて反
射板１５の曲率が大となる。そのため、反射板１
５の焦点距離は短くなり、反射板１５で反射され
た光はより近い位置で集光することとなる。即
ち、調整螺子２０を調整することにより光源ラン
プ１３からの光の集光位置を調整することが可能
となる。

−考案の効果− 以上説明した本考案に係る反射板屈曲具を用い
れば、点または線光源からの光を原稿面上に線状
に集光させる照明装置において、一本の螺子を調
整するだけで光源からの光の集光位置（光源から
の距離）を変化させることができ、集光位置を変
化させたときにも反射鏡の光軸の方向が変化する
おそれがないから、簡単な構造でかつ非常に簡単
な操作で照明光の焦点を原稿面上に合わせること
ができる原稿照明装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の第１実施例を示
す図で、第１図は焦点を変化させた状態をａ、ｂ
で示した側面図、第２図は斜視図である。第３図
はイメージ入力装置の構造の一例を示す一部切り
欠き斜視図である。 図中、１は原稿台、４は読み取りユニツト、９
はキヤリア、１０は反射鏡、１１は結像レンズ、
１２は１次元イメージセンサ、１３は光源ラン
プ、１４は原稿、１５は反射板、１７は反射板屈
曲具、１８はコ字形部材、２０は調整螺子、２１
及び２２は保持片である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 点光源１３または線光源からの光を線状に集光
   させるＵ字溝状の反射板１５を有し、この反射板
   １５が弾力性を有する金属板で形成されているイ
   メージ入力装置の原稿照明装置において、 反射板１５を背後から覆う弾力性を備えたコ字
   形部材１８が設けられ、 このコ字形部材１８の両端が反射板１５の平行
   な両端辺に係着ないし固着されており、 前記コ字形部材１８の底板中央には反射板１５
   の光軸方向の調整螺子２０が螺合しており、 この調整螺子２０の進退動作がコ字形部材１８
   の変形を介して反射板１５の両端に対称に伝達さ
   れることを特徴とする、原稿照明装置。