JPH0480835B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プラテンに平行なガイド上で運動で
きるキヤリツジを備えたシリアルプリンタに関す
る。キヤリツジは作業位置にキヤリツジを通常保
持するためガイドに平行な固定のバーと共動する
滑導素子を有している。。キヤリツジには、可撓
性のブレードから成る活字担持デイスクと、印字
すべき活字を選択しその活字をプラテンの前面に
位置決めする電気選択モータと、打印ハンマが装
着してある。

この種のプリンタでは、必要に応じて活字担持
デイスクの取外し、交換を行なえるようにデイス
クに簡単に接近できる構造にする必要がある。こ
のような接近を可能にするためには、活字担持デ
イスクが通常垂直位置にありその可撓性ブレード
がプラテンに近接して位置しており打印ハンマが
活字担持デイスクのすぐ背後に位置している故、
キヤリツジをプラテンから引離して作業位置の方
へ動かして活字担持デイスクを連結した選択モー
タのシヤフトにオペレータが簡単に接近できるよ
うにする。

固定フレームの側部材に関して傾斜できる可動
フレームにガイド及びバーを装着しガイドにキヤ
リツジを滑動可動に装着した型式のシリアルプリ
ンタは既知である。このプリンタでは、可動フレ
ームと一緒にキヤリツジを傾斜させることによ
り、活字担持デイスクを実質上水平位置へ運び、
それによつてオペレータによるデイスクの取付
け、取外し作業を容易化する。このような解決策
ではキヤリツジが印刷ラインに沿つた任意の地点
にあるときにフレーム及びキヤリツジを傾斜させ
ることができるが、構造が複雑で高価であるとい
う欠点を有する。

本発明の目的は、活字担持デイスクへの容易な
接近を可能にすると共に大なる信頼性、良質の印
刷を保証し、プリンタの典型的な機能も備えてい
て、構造が簡単で安価なシリアルプリンタを提供
することである。更に前記の活字担持デイスクを
取り付けたときに、デイスクのゼロ位置を容易に
定めるプリンタを提供することである。

第１図を参照すると、本発明のシリアルプリン
タ１０は、フレーム１４の２つの側部材１２，１
３（第４，５図）に回転可能に装着したプラテン
１１を備え、プラテンは例えば紙の如き記録媒体
１６を適所に保持できる。

側部材１２，１３に装着した円柱ガイド１７及
び逆Ｕ字形断面のバー１８（第１，２図）はプラ
テン１１に平行となつている。

２つの側部材２２，２３を有するキヤリツジ２
１は２つのブツシユ２４，２５によりガイド１７
に滑動可能に装着してある。キヤリツジ２１に装
着した調歩式の選択モータ（ステツプモータ）２
６のシヤフト２７には、例えばイタリヤ国特許第
1016552号明細書に開示された如き既知の型式の
可撓性ブレード３４を有する活字担持デイスク２
８が着脱可能に取付けてある。各ブレード３４の
端部には活字３５を突出して設ける。

選択モータ２６に関連して設けた装置２９はシ
ヤフト２７の振動を緩和するものである。装置２
９に例えばイタリヤ国特許出願第67219号明細書
に開示された型式の如き既知の型式のものであ
る。

ハンマ３１から成る打印装置３０はネジ３２
（第３図）によりキヤリツジ２１に装着してある。
リンクリボン３６はプラテン１１（第１，２図）
の前面に位置している。

プラテン１１の前面でのキヤリツジ２１の並進
運動は歯付ベルト４１を介して調歩型モータ（ス
テツプモータ）４０により制御する。モータ４０
はフレーム１４（第１，２，５図）のリブ部材４
９に固定してあり、ベルト４１は２つのプーリー
４２，４３に懸架して張られており、プーリー４
２はモータ４０のシヤフトに装着してあり、プー
リー４３はフレーム１４の左手側部材１２上の２
つの翼部材４４，４５（第３，４，６図）間で回
転可能である。ベルト４１はクランプ４７及びネ
ジ４８によりキヤリツジ２１のブラケツト４６に
固定してある。

キヤリツジ２１の頂部に水平の翼部５０（第
１，４，５図）を設け、そのピボツトピン５１に
枢着したレバー５２は下方の屈曲部５３とアーム
５４とスロツト５５とを有する。

実質上垂直な可撓性ブレード５６を２つのリベ
ツト５７によりレバー５２の部分５３に固着し、
このブレードはバー１８のフランジ５８の内側部
分と共動する。第２の実質上水平な可撓性ブレー
ド５９を２つのリベツト６０によりレバー５２の
アーム５４に固着し、このブレード５９の一端に
担持された２つのスライダ部材６２，６３はバー
１８のフランジ５８と共動する。

ピン６６の偏心部分６５はレバー５２のスロツ
ト５５と共動し、ピン６６はフレーム２０の翼部
５０に回転可能に装着されていて、その頂部にノ
ブ６７が設けてある。

フレーム１４の左手側部材１２の近傍におい
て、バー１８のピボツトピン７１に解放部材であ
るキー又はボタン７０（第３，４図）が枢着して
あり、このボタン７０の一端７５の下面に２つの
歯７３，７４が設けてある。歯７３はキヤリツジ
２１のスライダ部材６２と共動してこのスライダ
部材をバー１８のフランジ５８から解放するよう
に動作し（後に詳述する）、一方歯７４は、キー
７０とバー１８との間に位置したコイルバネ７２
の作用により、バー１８の下部と通常共動する。

本発明のプリンタは活字担持デイスク２８及び
選択モータ２６のシヤフト２７の位置決め及びゼ
ロ位置設定手段の機構８０をも具備する。特に、
機構８０は、実質上Ｖ字状の放射方向のみぞ８２
とカムプロフイール８３とを有しシヤフト２７に
固着又はキー止めされたプラスチツク材料の回転
素子８１（第１，３，４，５図）を有する。停止
レバー８５に設けた歯８４が素子８１と共動す
る。レバー８５はキヤリツジ２１のピボツトピン
８６に枢着されていて歯８４の対称位置のピン又
はペグ８７を有し、このペグ８７はキヤリツジ２
１のスロツト８８内に収容されている。バネ８９
は素子８１を係止するような位置からレバー８５
及び歯８４を引離した状態に通常保持し、このた
め素子はシヤフト２７及び活字担持デイスク２８
と一緒に自由に回転できる。

フレーム１４（第５図）の側部材１３の近傍に
位置した停止レバー９０は固定のピボツトピン９
１に枢着してあり、バネ９２により固定ストツプ
９３に接するように偏倚されている。レバー９０
は、後述するようにキヤリツジ２１が右手側のエ
キストラマージン位置内へ動いたときにレバー８
５のペグと共動するような係合用のラグ９４を有
する。

キヤリツジ２１は２つの安定位置をとることが
できる。１方の安定位置は第１図に示す作動位置
であり、他方の安定位置は第２図に示す作業位置
である。これらの安定位置はフレーム１４（第６
図）の左手側部分１２に設けたスロツト９５によ
り画定され、このスロツトの一端に設けた停止部
材９６は、キヤリツジ２１が作業位置へ来たとき
にキヤリツジと係合する。

キヤリツジ２１はフツク９７（第３，４，６
図）を具備し、このフツク９７は、側部材１２の
スロツト９５と共動して、キヤリツジ２１が作業
位置にあるときにのみプラテン１１の前面でキヤ
リツジ２１を動けるようにし、キヤリツジが作業
位置にあるときにはキヤリツジを捕縛する。２つ
の安定位置間のキヤリツジ２１の枢動運動の角度
範囲は約30°である。

上述のシリアルプリンタ１０の作動モードは次
のとおりである。通常の作動状態では、キヤリツ
ジ２１は第１図に示す位置にあり、この状態では
スライダ部材６２，６３及びブレード５６はバー
１８のフランジ５８と共動している。ブレード５
６の作用でキヤリツジ２１はプラテン１１から引
離されるように押圧され、従つてスライダ部材６
２がフランジ５８に係合し、それによつてスライ
ダ部材６２，６３とアーム５８との間のクリアラ
ンスをなくしている。印刷すべきコピーの枚数に
応じたプラテン１１からのハンマ３１及びデイス
ク３４の活字３５の距離の正確な調整は手動作動
機構５５，６５，６６，６７を構成するラグ６７
により行なう。事実、キヤリツジ２１の翼部５０
に関してノブ６７を回転させると、偏心部分６５
とスロツト５５とが連結しているため、レバー５
２とキヤリツジ２１との間で相対運動が生じる
が、スライダ部材６２，６３がアーム５８と係合
しているから、プラテン１１に関して実際に動く
のはキヤリツジ２１である。作動位置において、
キヤリツジ２１は、ベルト４１を介してのモータ
４０の作用によりプラテン１１の前面で自由に並
進運動する。個々の活字の打印は既知の方法で行
なうことができる。つまり、選択モータ２６によ
り印刷すべき活字がプラテン１１とハンマ３１と
の間の印刷位置へ運ばれたのちに、打印ハンマ３
１を作動させて活字の打印を行なう。キー７０と
バー１８との間に位置したコイルバネ７２の作用
により歯７４がバー位置８の下方部分と通常共動
している。

例えば交換のために活字担持デイスク２８を取
外す場合、まずキヤリツジ２１をプリンタ（第
３，４図）の左手側部分１２における位置へ動か
す必要がある。この位置において、キヤリツジ２
１のフツク９７は側部材１２のスロツト９５内に
挿入されており、スライダ部材６２はボタン７０
の歯７３の正確に真下に位置している。次いで、
ボタン７０を手で押下げ、バネ７２の作用に抗し
てボタン７０をピン７１のまわりで回転させる。
歯７３によりスライダ部材６２に作用するスライ
ト力のためブレード５９が撓み、スライダ部材６
２がバー１８のフランジ５８から完全に解放され
たときに、キヤリツジ２１は重力で下方（第１図
の右回り方向）へ回転する。この回転運動は、フ
ツク９７が開口９５（第６図）のゴムストツプ９
６に捕縛されたときに、終了する。この位置（作
業位置）においては、キヤリツジは、ハンマ３１
及び活字担持デイスク２８をプラテン１１（第２
図）から引離した状態で位置し、そのためオペレ
ータはデイスク２８を上方から簡単に取外せる。
更に、この位置においては、キヤリツジ２１は並
進運動できず、そのフツク９７はフレーム１４の
左手側部材１２と係合している。

最後に、キヤリツジ２１の運動により撓むけれ
ども、ベルト４１は、その弾力性のため及びプー
リー４２，４３とブラケツト４６との間に充分な
距離があるため、恆久的には変形しない。

活字担持デイスク２８を交換したのち、円柱ガ
イド１７上でキヤリツジ２１を手で（第１図の左
回りに）回転させることにより、キヤリツジを作
動位置へ簡単に戻すことができる。このようにす
るためには、ボタン７０を解放し、その歯７３が
スライダ部材６２，６３とバー１８のアーム５８
との係合を阻止しないようにさせる。アーム５８
とのスライダ部材６２，６３の係合は、傾斜して
いるスライダ部材６２の外側部分がアーム５８と
接触したときにブレード５９を下方へ屈曲させる
ので、容易に達成される。

キヤリツジ２１が通常の作動位置へ戻つたの
ち、プリンタ１０は活字担持デイスク２８のゼロ
位置設定のためのサイクルを遂行する。このサイ
クルは、第１のモータ４０により、左手側部分１
２からフレーム１４の右手側部分１３へのキヤリ
ツジ２１の完全なる並進運動を提供する。キヤリ
ツジ２１（第５図）が所定位置（エキストラマー
ジン）である側部材１３の近傍に達したとき、レ
バー８５のペグ８７がレバー９０のラグ９４と接
触する。第２のバネ９２の力が第１のバネ８９の
力より大きいため、ペグ８７は停止せしめられ、
そのため側部材１３の方へ前進を続けるキヤリツ
ジ２１と停止レバー８５との間で相対運動が生じ
る。事実、レバー８５はピボツトピン８６のまわ
りで右回り（第３図）に回転せしめられて点線位
置へ運ばれる。この回転運動の範囲は開口８８に
より限定される。次いで、第２のモータ２６を作
動させてそのシヤフト２７を左回り（第３図）に
回転させ、カムプロフイール８３の助けでレバー
８５の歯８４を素子８１のみぞ８２に係合させ
る。所定期間経過後、モータ２６を停止させる。
このときレバー８５に連結された素子８１が占め
た位置を活字担持デイスク２８の基準角度位置と
する。

このゼロ位置設定操作が終ると、プリンタ１０
は記録媒体１６への記号や活字の印刷の準備を完
了する。

上述のことから、キヤリツジ２１がプラテン１
１に平行なガイド１７上に滑動可能に装着されて
おり、かつキヤリツジ２１がこのキヤリツジを作
動位置に保持するためガイド１７に平行な固定の
バー１８と共動する滑動可能素子６２を有するこ
と、及び解放部材７０が固定のバー１８に装着さ
れていて、キヤリツジ２１が所定位置にあるとき
に解放部材７０が滑動可能素子６２と共動し、そ
れによつて解放部材７０の選択的な作動が素子６
２とバー１８との間の連結の解除を生じさせ、キ
ヤリツジ２１を作動位置から（上方からの活字担
持デイスク２８への接近を容易にする）作業位置
へガイド１７に関して傾斜させることが可能であ
ることは明らかである。

以上説明した実施例は単なる一例にすぎず、本
発明の要旨を逸脱することなく種々の修正や附加
が可能であることはいうまでもない。例えば、ス
ライダ部材６２の代りに、可撓性ブレード５９の
自由端に固定したピンに回転可能に装着したロー
ラを用いてもよい。本発明は上記の如く構成され
ているから、活字担持デイスクの交換、着脱が極
めて容易であり、またそれに伴うゼロ位置設定も
容易に実行される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、キヤリツジが作動位置にある状態で
の本発明を具体化したシリアルプリンタを左手か
ら見た部分断面側面図。第２図は、キヤリツジが
作業位置にある状態での第１図と同様の縮少部分
断面側面図。第３図は第１図に示すプリンタの縮
少部分断面後面図。第４図は、フレームの左手側
部材の方へ動かされた状態のキヤリツジを示す、
第１図のプリンタの縮少部分断面平面図。第５図
は、フレームの右手側部材の方へ動かされた状態
のキヤリツジを示す、第１図のプリンタの縮少部
分断面平面図。第６図は、フレームの左手側部材
及びキヤリツジの作動位置、作業位置を示す本発
明のプリンタの左手から見た部分断面図である。 １１はプラテン、１７はガイド、１８はバー、
２１はキヤリツジ、２６は電気モータ、２７はシ
ヤフト、２８は活字担持デイスク、６２はスライ
ダ部材、７０はボタンである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フレーム１４と； 前記フレームに平行に取り付けられたプラテン
   １１とガイド１７と； 前記ガイドに滑動可能に取り付けられたキヤリ
   ツジ２１と； 前記キヤリツジに接続され、キヤリツジを前記
   ガイドに沿つて動かす様に作動する第１のモータ
   ４０と； 前記キヤリツジに取り付けられ活字担持デイス
   ク２８を組付けるためのシヤフト２７を有する第
   ２のモータ２６と； 前記デイスクと同期回転する素子８１と、キヤ
   リツジに可動的に担持され前記素子の回転経路と
   干渉し前記デイスクをゼロ位置に抑止する様に作
   動する停止歯８４を有するデイスクのゼロ位置設
   定手段と；を含むシリアルプリンタに於いて、 前記回転素子が放射方向のみぞ８２を有し、前
   記停止歯が第１のバネ８９により回転素子との係
   合位置の外に通常保持され、 前記ゼロ位置設定手段が キヤリツジと共に前記プラテンに平行な経路に
   沿つて可動な前記停止歯のペグ８７と、 フレームの片側に隣接して取り付けられ、前記
   ペグ８７の与えられた経路に沿つてガイドに沿つ
   たキヤリツジの予め定めた位置に対応する所に位
   置する係合ラグ７４を有する停止レバー９０と、 前記停止レバーに接続された第２のバネ９２
   と、から成つており、 停止歯の回転素子に対する干渉を生じさせかつ
   停止歯を偏向させる様に、第２のバネの停止レバ
   ーに対する作用が停止歯への第１のバネの作用よ
   り強く、 キヤリツジの予め定めた位置に於いて第２のモ
   ータが、停止歯を停止レバーの作用の下に放射方
   向のみぞと係合に達するようにして、デイスクの
   ゼロ位置を定めるように作動可能となつているこ
   とを特徴とするシリアルプリンタ。 ２ フレーム１４と； 前記フレームに平行に取り付けられたプラテン
   １１とガイド１７と； 前記ガイドに滑動可能に取り付けられたキヤリ
   ツジ２１と； 前記キヤリツジに接続され、キヤリツジを前記
   ガイドに沿つて動かす様に作動する第１のモータ
   ４０と； 前記キヤリツジに取り付けられ活字担持デイス
   ク２８を組付けるためのシヤフト２７を有する第
   ２のモータ２６と； 前記デイスクと同期回転する素子８１と、キヤ
   リツジに可動的に担持され前記素子の回転経路と
   干渉し前記デイスクをゼロ位置に抑止する様に作
   動する停止歯８４を有するデイスクのゼロ位置設
   定手段と；を含むシリアルプリンタに於いて、 前記プリンタが更に 前記フレーム上に前記ガイドに平行に取り付け
   られた固定バー１８と； 前記キヤリツジ２１に付随し、前記バーと協働
   してキヤリツジを通常は作動位置に保持するスラ
   イダ部材６２と； 前記固定のバーに装着されていて、前記キヤリ
   ツジが所定の位置にあるときに前記スライダ部材
   と協働する解放部材７０と；を含み、 前記の協働により前記の解放部材の作動時に前
   記のスライダ部材と前記の固定のバーとの連結が
   解除され、前記ガイドのまわりで前記キヤリツジ
   を前記作動位置から前記活字担体デイスクの取り
   外し、取り付けのための作業位置への揺動を許容
   する様になされているプリンタ。