JPH04782Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は浴槽に給湯用配管及び追い焚用配管
を接続し、更に浴槽の水位を検出する圧力センサ
への圧力導入管を接続するためのバスアダプタに
関する。

（従来の技術） 従来、浴槽の水位は、浴槽壁面に圧力センサか
らなる水位センサを取り付け、この水位センサか
らの出力信号に基づいて検出するようにしてい
る。

しかしながらこのような水位センサを浴槽壁面
に単体で取り付けた場合には入浴に際しかかるセ
ンサが邪魔になつたり、また単体を別個に設けな
ければならないことからコスト高になるという問
題がある。

そこで例えばかかる水位センサを給湯用配管や
追い焚用配管を浴槽に接続したバスアダプタ内に
設けることが考えられるが、かかる場合には、配
管による湯の流出、流入に基づく動圧が水位セン
サに作用し、水位検出値に誤差が生じるという問
題が生じる。

そこで本出願人はこのような問題を解決すべ
く、既に実願昭61−180633号（実開昭63−085182
号公報）において、圧力センサへの圧力導入管
を、給湯用配管又は追い焚用配管のいずれか一方
の配管内の一部を挿通すべく設けるとともに、こ
の圧力導入管先端部をバスアダプタ内における前
記一方の配管の開口部より所定量突出した位置に
て浴槽内方向に向けて開口させるようにした技術
を提供している。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながらこのような従来の技術にあつて
は、前記圧力センサへの圧力導入管は給湯用配管
又は追い焚用配管の内部を挿通せしめられる構造
のため、該圧力導入管の径は小さくならざるを得
ず、このため該導入管内に一度湯水が侵入する
と、以後該湯水が完全に抜けることは困難とな
り、この管内に残つた湯水のため正確な圧力検
出、ひいては水位検出が妨げられることとなる。

（問題点を解決するための手段及び作用） この問題点を解決するためこの考案は、浴槽壁
面１ａに貫設され該浴槽に給湯用配管３及び追い
焚用配管２を接続し、更に浴槽の水位を検出する
ための圧力センサへの圧力導入管４を接続したバ
スアダプタ５において、 前記給湯用配管３及び追い焚用配管２を前記浴
槽壁面１ａに対し垂直に並設し、そのいずれか一
方の配管（例えば追い焚用配管２）を前記バスア
ダプタ５の浴槽内における先端部に開口させると
ともに、他方の配管（給湯用配管３）を前記浴槽
内における前記バスアダプタ５の側部より開口せ
しめ、更にこれら給湯用配管３及び追い焚用配管
２の前記開口部２ａ，３ａの間には前記圧力セン
サへの圧力導入口４ａを区画成形してなる。

このような構成によれば、各配管の開口部を完
全に区画することができ、従つて圧力センサへの
圧力導入路を十分広いものとすることができ、そ
の内部に湯等が侵入しても抜け易く、正確な水位
検出が行い得る。

（実施例） 以下にこの考案の実施例を添付図面に従つて説
明する。

図面は浴槽に取り付けたバスアダプタの断面側
面図を示し、１ａは浴槽壁面、２，３はこの浴槽
壁面１ａの対し略直角に、夫々上下平行に並設さ
れた追い焚用配管及び給湯用配管４は水位を圧力
として不図示の圧力センサに導くセンサ用配管で
ある。

バスアダプタ５は浴槽の外部に位置するアダプ
タ基部６と、この基部６と共働して浴槽壁１を挟
持し、該バスアダプタ５を浴槽壁１の貫通孔１ｂ
に取り付けるための取り付け部材７と、浴槽の内
部に位置し、各配管２，３，４の開口部２ａ，３
ａ，４ａを形成する開口部８とからなる。

前記アダプタ基部６は、その後端部壁面６ａに
給湯用配管３を接続するための接続孔６ｂ及び追
い焚用配管２を挿通するための挿通孔６ｃを備
え、この壁面６ａ前方には、外部円筒部６ｄ及び
この円筒部６ｄに対し短く、且つ同心上に形成さ
れ、前記追い焚用配管２を挿通せしめる内部円筒
部６ｅを備え、側面視外形状は略円筒形状をな
す。

前記外部円筒部６ｄの後部の一部（上部）には
圧力センサへの配管４の接続口６５が設けられ、
該接続口６５は、後端部壁面６ａと外部円筒部６
ｄ及び内部円筒部６ｅ間に形成された区画壁６ｇ
とにより内部円筒部６ｅ内へと連絡される。又、
前記給湯用配管の接続口６ｂは、この外部円筒部
６ｄと内部円筒部６ｅの間に形成される領域に臨
む。一方外部円筒部６ｄの先端部は径外方向に折
曲形成され、その前方側端面６ｉにシール部材９
を固着したフランジ部６ｈが形成されるととも
に、その先端部内周面には取付部材７を螺着せし
めるネジ部６ｊが形成される。

この取付部材７は円筒部先端にやはりフランジ
状のシール部材取付部７ａが形成され、この取付
部７ａの後方背面上にシール部材１０が固着され
る。かくしてこの取付部材７をアダプタ基部６の
ネジ部６ｊに螺着させることで夫々のシール部材
９，１０を介して基部６と取付部材７の共働によ
り浴槽壁１を両面から挟持し、バスアダプタ５を
浴槽に固着する。

前記内部円筒部６ｅの先端には薄肉状円筒部材
１１が設けられ、その先端部１１ａは隔壁部材１
２の円筒部１２ａに挿入される。この隔壁部材１
２は円筒部１２ａの先部が径外方向に拡がり、そ
の一部１２ｂが後述するカバー支持部材１３と前
記取付部材７の間に臨み、又その他の部分の外周
端１２ｃは後方へ折曲がり、その後端部１２ｄが
取付け部材７とシール部材１０との間に形成され
た溝部１４に係止される。この隔壁部材１２の筒
部端部には前記薄肉円筒部材１１の外周部に当接
する当接部１２ｅが形成され、この当接部１２ｅ
で円筒部材１１の外周を押圧する。こうして内部
円筒部６ｅは後述するカバー支持部材１３と隔壁
部材１２とで形成される開口部４ａに連絡され、
この開口部４ａは圧力導入口を形成する。又、内
部円筒部６ｅと外部円筒部６ｄ間の領域は隔壁部
材１２と取付部材７の間に形成される開口部３ａ
に連絡され、この開口部３ａは給湯用開口部を形
成する。

前記カバー支持部材１３は、隔壁部材１２の前
方に、前記内部円筒部６ｅがバスアダプタ前方向
に開口するのを妨げるべく設けられ、その中央部
にはシール部材１５を介して追い焚用配管２の先
端開口部２ｂを支持する。この支持部材１３の前
面側には外周部にネジ部１３ａを設けた円環状突
起１３ｂを形成し、この突起１３ｂにカバー部材
１６を螺着させるとともに、このカバー部材１６
と支持部材１３の前面との間にゴミ等を削除する
フイルタ１７が設けられる。支持部材１３の外周
端の一部は後方へ二層状に折曲がり、その一つ１
３ｃは前記隔壁部材１２の後端部に形成された段
部に係止されて支持部材１３を隔壁部材１２に係
止し、他の一つ１３ｄはカバー部を形成する。

かくしてバスアダプタ５の開口部８は、隔壁部
材１２、カバー支持部材１３、カバー部材１６か
ら形成され、追い焚用配管２を浴槽内の先端部に
開口させてカバー部材１６の孔１６ａ……、フイ
ルタ１７を介して浴槽の湯を追い焚用配管２に流
入させ、不図示の追い焚ユニツトに導く一方、給
湯用配管３をバスアダプタ５の側部より開口させ
て該開口より浴槽内に給湯するとともに、この開
口３ａの前部におけるバスアダプタ５の側部には
圧力導入口４ａを区画成形して圧力センサへ水圧
を導く構成をなす。

（考案の効果） 以上の説明より明らかなようにこの考案によれ
ば、給湯用配管の開口部、追い焚用配管の開口
部、及び圧力センサへの圧力導入口を完全に区画
成形するようにしたので、圧力センサに湯の流れ
に伴う動圧が検出されることはなく、しかも圧力
センサへの圧力導入路、配管等を十分に太くする
ことができ、従つて湯等が配管等に侵入しても完
全に抜け易く、正確な水位検出を行うことができ
るバスアダプタを提供しうる。

尚、この実施例においては、給湯用配管及び追
い焚用配管は平行に設けるようにしたため、バス
アダプタの取付等、施工が容易となる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るバスアダプタの断面側面
図を示す。 そして図面中、１ａは浴槽壁面、２は追い焚用
配管、３は給湯用配管、４は圧力導入管、２ａ，
３ａ，４ａは開口部、５はバスアダプタである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 浴槽壁面に貫設され該浴槽に給湯用配管及び追
   い焚用配管を接続し、更に浴槽の水位を検出する
   ための圧力センサへの圧力導入管を接続したバス
   アダプタにおいて、 前記給湯用配管及び追い焚用配管を前記浴槽壁
   面に対し垂直に並設し、そのいずれか一方の配管
   を前記バスアダプタの浴槽内における先端部に開
   口させるとともに、他方の配管を前記浴槽内にお
   ける前記バスアダプタの側部より開口せしめ、更
   にこれら給湯用配管及び追い焚用配管の前記開口
   部の間には前記圧力センサへの圧力導入口を区画
   成形したことを特徴とするバスアダプタ。