JPH0477909B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はカラー電子複写機の転写装置に関し、
このカラー複写機により白黒複写或いは単色複写
を行つた際、転写速度を早めて複写効率が向上で
きる転写装置に関する。

（従来技術） 従来より、静電複写によるカラー複写機は、色
分解して感光ドラム上に形成された複数個の色分
解トナー像を順次転写紙上に重ね合わせ転写する
ことによつてカラー画像を形成している。

従つて、カラー複写機に使用される転写装置
は、第１のトナー像が転写された転写紙を繰り返
し転写領域に運ぶことの出来る転写紙保持手段
（以下、本明細書ではグリツパと呼ぶ）を備えて
回転する転写ドラムによつて、この転写ドラムの
表面に転写紙を巻き付けて搬送するようになつて
いる。そのため、この転写ドラムは複写出来る最
大用紙寸法を基準にしてその外径寸法が決められ
ているため、最大用紙寸法より小サイズ、例えば
最大用紙寸法の半分以下のサイズの用紙を用いて
白黒複写或いは単色複写を行なおうとすると、グ
リツパが常時一回転して所定位置に戻つて来ない
と次の転写紙を保持することが出来ない。このた
め、従来技術による白黒複写機に比べ、コピー処
理枚数が上らず複写効率が悪いという欠点を有し
ていた。また、グリツパにより保持された箇所の
画像が欠落するという欠点も有している。

（発明が解決しようとする問題点） 従つて、本発明の目的は、上記した従来技術に
於ける欠点を解消し、カラー複写機による白黒複
写時又は単色複写時の複写効率を改善した転写装
置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段及び作用） すなわち、本発明の目的は、感光ドラム上に形
成される色像電荷潜像を現像後、転写紙上に順次
繰返し重ね転写するカラー電子複写機の転写装置
において、感光ドラムから離れた位置に移動可能
に設けられた転写ドラムまたは無端の転写ベルト
と、前記転写ドラムまたは無端の転写ベルトの内
方に設けられ、かつ前記感光ドラムに向つてコロ
ナ放電する第１の転写剥離用のコロナ放電装置
と、前記転写ドラムまたは無端の転写ベルトの外
方から前記感光ドラムに近接する位置に移動可能
に設けられ、かつ前記感光ドラムに向つてコロナ
放電する第２の転写剥離用のコロナ放電装置とを
有し、単色複写または白黒複写時に、前記転写ド
ラムまたは無端の転写ベルトと前記第１の転写剥
離用のコロナ放電装置とが前記感光ドラムから離
れた位置に移動すると共に、前記第２の転写剥離
用のコロナ放電装置が前記感光ドラムに近接する
位置に移され、この放電装置により画像転写を行
なうことを特徴とするカラー電子複写機の転写装
置により達成される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細に
説明する。

第１図及び第２図は、本発明を適用したカラー
複写機の概略図である。

なお、本実施例は、イエロー、マゼンタ、シア
ンの３色の現像器を備えたカラー複写機について
記載するが、本発明は更に黒色を加えた４色の現
像器を備えるカラー複写機についても同様に適用
できる。

本発明による転写装置２０の概略構成は、移動
可能に設けられた中空円筒状の転写ドラムと、転
写剥離用の第１及び第２のコロナ放電装置２ａ，
２ｂと、前記転写ドラム１の移動に伴つて傾きを
変える主ペーパートランスポート３と、からなつ
ている。

前記転写ドラム１は、感光ドラム４と近接する
第１の位置（第１図）と、感光ドラム４から離れ
た第２の位置（第２図）を移動可能に設けられて
おり、第１の位置に於いて、感光ドラム４との間
に転写領域を形成している。また、転写ドラム１
はこの第１の位置に設けられたとき、感光ドラム
４と逆回転（本図では反時計回転）する構成を有
し、転写紙１５を繰り返し転写領域に搬送するグ
リツパ（図示せず）がその表面に設けられてい
る。なお、前記グリツパは転写ドラム１の軸線方
向に沿つた外周面に設けられ、転写紙１５の搬送
方向先端部を挾持するようになつている。また、
前記転写ドラム１は転写紙１５を挾持するために
前記グリツパを解放するグリツプカム１２及び転
写紙１５を転写ドラム１から離間させるため、前
記グリツパを解放するリリースカム１３がその内
周面に近接した所定箇所に配置されている。ま
た、前記転写ドラム１は、この第１の位置に於い
て、感光ドラム４に向つてコロナ放電を行なう第
１のコロナ放電装置２ａをその内部に一体的に収
容している。

次に、前記第２のコロナ放電装置２ｂは、前記
転写ドラム１が第１の位置に設けられた際、転写
領域から離間する位置にあつて、前記転写ドラム
１が第２の位置に移動すると、この移動と連動し
て、第２図に示す通り、転写ドラム１と感光ドラ
ム４との間に移つて感光ドラム４との間に転写領
域を形成する構成を有している。また、前記第２
のコロナ放電装置２ｂは一体的に設けた補助ペー
パートランスポート７を備えており、この第２の
コロナ放電装置２ｂが感光ドラム４面に移された
際、前記補助ペーパートランスポート７が転写領
域の出口側に位置する様に配置される。なお、前
記第１及び第２のコロナ放電装置２ａ，２ｂは
夫々転写コロトロン５及び剥離コロトロン６とに
よつて構成されている。

また、転写紙１５を前記補助ペーパートランス
ポート７に案内する分離爪８が転写領域の出口側
でかつ感光ドラム４の週面近くに設けられてい
る。

画像転写された転写紙１５を定着装置９に運ぶ
前記主ペーパートランスポート３は転写領域の出
口側に配設されており、その導入部の位置が前記
転写ドラム１の移動に応じて可変に設けられてい
る。すなわち、前記転写ドラム１が第１の位置に
設けられた際、前記導入部は転写領域の出口側
で、かつ前記転写ドラム１の外周面に近接して配
置される。また、前記転写ドラム１が第２の位置
に設けられると、前記導入部は前記補助ペーパー
トランスポート７の搬出側に近接して配置され
る。なお、前記主ペーパートランスポート３の搬
出部は定義装置９に近接配置されている。

なお、用紙カセツト１０から取り出された転写
紙１５はタイミングロール１１によつて転写領域
に運ばれる。

本実施例に於いて、前記転写ドラム１は周面に
メツシユ状の絶縁材が張設して形成されるが、他
にシート状絶縁材を用いるか或いは何んら絶縁材
を張設しないで両側の枠体だけで支持する構成と
することも出来る。

次に、本発明による転写装置２０を備えたカラ
ー複写機を複写プロセスに基づいて説明すると、
カラー複写は、第１図に図示する様に前記転写ド
ラム１が第１の位置に配置されることによつて行
なわれる。また、第２のコロナ放電装置２ｂ、補
助ペーパートランスポート７及び主ペーパートラ
ンスポート３は夫々前述した所定位置に配置され
ている。

色分解フイルタを通して感光ドラム４上に形成
される色分解電荷潜像は前記色分解フイルタと補
助関係にある色トナーを収容した現像器１４
（Ｙ：イエロー）により現像され、転写ドラム１
と対面する転写領域に移動される。一方、用紙カ
セツト１０から取出された転写紙１５は、タイミ
ングロール１１ａにより転写ドラム１上に搬送さ
れ、回転する転写ドラム１のグリツパに保持され
て転写領域に運ばれ、転写ドラム１内に配置した
転写コロトロン５ａにより裏面側からコロナ放電
されて第１色目のトナー像が転写される。第１色
目のトナー像が転写された転写紙１５は転写ドラ
ム１に保持されたまま引続き１回転し、また前記
感光ドラム４は表面がクリーニングされて第１の
作像サイクルを完了する。このような作像工程を
他の色分解フイルタの各々について繰返し、各色
像が転写紙１５上に重ね合わせ転写されてカラー
画像が形成されると、転写紙１５は剥離コロトロ
ン６ａ及びリリースカム１３により転写ドラム１
から離されて、好適位置に導入部を設けた主ペー
パートランスポート３に搬出される。主ペーパー
トランスポート３により搬出された転写紙１５は
定着装置９に運ばれて未定着像が定着され、複写
プロセスが終了する。

次に、第２図に図示に如く、単色複写或いは白
黒複写は、前記転写ドラム１が第２の位置に移動
（図中、矢印Ａで示す方向）されて回転しない静
止状態に置かれると共に、第２のコロナ放電装置
２ｂ及び補助ペーパートランスポート７が感光ド
ラム４面に近接する位置（図中、矢印Ｂで示す方
向）に移されて行なわれる。

また、主ペーパートランスポート３はその導入
部を補助ペーパートランスポート７の搬出側に近
接するように（図中、矢印Ｃで示す方向）変えて
転写紙１５を好適に搬送出来る状態に設けてい
る。すなわち、タイミングロール１１ｂにより送
り出された転写紙１５は第２の転写コロトロン５
ｂ及び剥離コロトロン６ｂ上を通過して像転写さ
れた後、分離爪８により転写領域の出口側に設け
られた補助ペーパートランスポート７及び前記主
ペーパートランスポート３に案内されて前記定着
装置９に運ばれ、複写プロセスを終了する。

なお、上記実施例に於いて、転写手段に転写ド
ラム１を用いた場合を述べたが、本発明は転写ド
ラムに代わり、この転写ドラムの表面材と同一材
料で形成した無端の転写ベルトによつても構成す
ることが出来る。

（発明の効果） 以上記載した通り、本発明の転写装置によれ
ば、カラー複写は転写ドラムを用いて行ない、単
色複写或いは白黒複写は転写ドラムを用いないで
通常の白黒複写機と同様に設けた構成とすること
により、転写速度を早めて複写効率を向上でき
る。また、単色複写或いは白黒複写時、転写紙が
グリツパにより搬送されないため、像欠け現像を
生じることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の一実施例を説明す
るカラー複写機の概略断面図である。 図中符号、１……転写ドラム、２……コロナ放
電装置、３……主ペーパートランスポート、４…
…感光ドラム、５……転写コロトロン、６……剥
離コロトロン、７……補助ペーパートランスポー
ト、８……分離爪、９……定義装置、１０……用
紙カセツト、１１……タイミングロール、１２…
…グリツプカム、１３……リリースカム、１４…
…現像器、１５……転写紙、２０……転写装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 感光ドラム上に形成される色像電荷潜像を現
   像後、転写紙上に順次繰返し重ね転写するカラー
   電子複写機の転写装置において、感光ドラムから
   離れた位置に移動可能に設けられた転写ドラムま
   たは無端の転写ベルトと、前記転写ドラムまたは
   無端の転写ベルトの内方に設けられ、かつ前記感
   光ドラムに向つてコロナ放電する第１の転写剥離
   用のコロナ放電装置と、前記転写ドラムまたは無
   端の転写ベルトの外方から前記感光ドラムに近接
   する位置に移動可能に設けられ、かつ前記感光ド
   ラムに向つてコロナ放電する第２の転写剥離用の
   コロナ放電装置とを有し、単色複写または白黒複
   写時に、前記転写ドラムまたは無端の転写ベルト
   と前記第１の転写剥離用のコロナ放電装置とが前
   記感光ドラムから離れた位置に移動すると共に、
   前記第２の転写剥離用のコロナ放電装置が前記感
   光ドラムに近接する位置に移され、この放電装置
   により画像転写を行なうことを特徴とするカラー
   電子複写機の転写装置。