JPH0476400B2

JPH0476400B2 -

Info

Publication number: JPH0476400B2
Application number: JP60167644A
Authority: JP
Inventors: Toshinaga Ookubo; Koji Mukoyama; Kenji Umehara
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1985-07-31
Filing date: 1985-07-31
Publication date: 1992-12-03
Also published as: JPS6230198A

Description

【発明の詳細な説明】

産業上の利用分野本発明はタブレツト洗剤に関するものである。
さらに詳しくいえば、本発明は、洗浄活性成分と
ともに、特定の無機塩化物、発泡剤及び崩壊剤を
含有して成る、水溶解性に優れたタブレツト洗剤
に関するものである。従来の技術通常使用されている洗剤の形態としては、液状
タイプと粒状タイプの２種があり、前者の液状タ
イプは主として台所、浴室、洗面所用として用い
られ、後者の粒状タイプのものは主に衣料などの
洗たくに用いられている。ところで、液状洗剤はかさ張らず、水に溶けや
すいという利点を有するものの、容器や計量カツ
プなどに粘稠な液が付着して、使用感が損われる
という欠点がある。一方、粒状洗剤は、溶解性を良好にするため
に、噴霧乾燥などによつて中空粒子としており、
その結果、かさ張る上に微粉が発生しやすくて、
使用時に目や鼻を刺激するという欠点を有してい
る。そこで、このような液状洗剤や粒状洗剤が有す
る欠点を解消するために、最近タブレツト洗剤の
開発が試みられている。このタブレツト洗剤は、前記の液状洗剤や粒状
洗剤に比べて、利用しやすいという利点がある反
面、取り扱い及び運搬中に十分に耐えうる強度を
有し、かつ使用時に速やかに水に溶解するなどの
性質が要求されるが、一般的に、成形圧力を上げ
てタブレツト強度を高くすると、水中での溶解性
が低下するという欠点を生じる。このような欠点を改善するために、これまで多
くの提案がなされてきた。これらの中には、例え
ば、分解又は揮散物質を混合して成形したのち、
加熱処理を施すことによつて多孔性とする方法、
炭酸塩と固体酸とを配合して、水中で炭酸ガスを
発生させて溶解を促進する方法、薬品分野で広く
用いられている崩壊剤を配合して水中でのタブレ
ツトを崩れやすくする方法（特公昭44−17745号
公報、特開昭47−27208号公報）などがある。しかしながら、これらの方法においては、いず
れも程度水中での溶解性は改善されるものの、実
用上十分に満足しうるものではなく、特に手洗い
洗浄時のように機械力を全く与えない状態におい
て、速やかに溶解するタブレツトはいまだに得ら
れていないのが実情である。これは、洗剤のよう
に界面活性剤を多量に含んだタブレツトにおいて
は、水中で該界面活性剤が水和して、極めて粘稠
な性質を帯びるため、タブレツト内部への水の浸
透が遅くなつて、溶解促進効果が十分に発揮され
ないためである。発明が解決しようとする問題点本発明の目的は、このような事情のもとで、水
溶解性に優れ、機械力を与えなくても速やかに水
に溶解するタブレツト洗剤を提供することにあ
る。問題点を解決するための手段本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究を
重ねた結果、活性剤成分に、無機塩化物、炭酸塩
と水溶性固体酸とから成る発泡剤及び崩壊剤を組
み合わせることにより、相剰的に溶解性が改善さ
れ、その目的を達成しうることを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成するに至つた。すなわち、本発明は、活性剤成分とともに、(A)
一価又は二価の陽イオンを含む塩化物３〜70重量
％、(B)炭酸塩と水溶性固体酸とから成り、かつ炭
酸塩と水溶性固体酸との重量比が0.25：．１ない
し４：１の範囲にある発泡剤５〜70重量％及び(C)
崩壊剤２〜40重量％を含有することを特徴とする
タブレツト洗剤を提供するものである。本発明洗剤における活性剤成分としては、通常
の粒状洗剤に用いられている界面活性剤、例えば
平均炭素数10〜16のアルキル基を有する直鎖アル
キルベンゼンスルホン酸塩、平均炭素数10〜20の
オレフインスルホン酸塩、平均炭素数10〜20の直
鎖又は分枝鎖のアルキル基若しくはアルケニル基
を有し、かつ平均0.5〜８モルのエチレンオキシ
ドを付加したアルキルエーテル硫酸塩又はアルケ
ニルエーテル硫酸塩、平均炭素数10〜20のアルキ
ル基を有するアルキル硫酸塩、平均炭素数10〜22
の飽和又は不飽和脂肪酸塩、一般式（式中のＲは炭素数10〜22のアルキル基又はアル
ケニル基、Ｙは炭素数１〜３のアルキル基又は対
イオン、Ｚは対イオンである）で表わされるα−スルホ脂肪酸塩又はα−スルホ
脂肪酸エステル塩などのアニオン界面活性剤、炭
素数10〜20のアルキル基若しくはアルケニル基を
有し、かつ１〜20モルのエチレンオキシドを付加
したポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポ
リオキシエチレンアルケニルエーテルなどのノニ
オン界面活性剤などが用いられる。これらはそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、２種以上組み合わせ
て用いてもよい。本発明洗剤において用いられる塩化物は一価又
は二価の陽イオンを含むものであり、陽イオンが
一価のものとして塩化リチウム、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、塩化アンモニウムなどが、陽
イオンが二価のものとして塩化マグネシウム、塩
化カルシウムなどが挙げられる。これらの塩化物
はそれぞれ単独で用いてもよいし、２種以上組み
合わせて用いてもよく、また結晶水を含むものも
用いることができる。本発明洗剤において用いられる発泡剤は炭酸塩
と水溶性固体酸とから成るものであつて、炭酸塩
としては、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素
リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素アンモニウムなどが挙げられ、これ
らはそれぞれ単独で用いてもよいし、２種以上組
み合わせて用いてもよい。また、水溶性固体酸と
しては、例えばクエン酸、コハク酸、フマール
酸、マレイン酸、酒石酸、シユウ酸、マロン酸、
クロトン酸、安息香酸、乳酸、リンゴ酸、アジピ
ン酸などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で用
いてもよいし、２種以上組み合わせて用いてもよ
く、また多塩基酸の場合は、一部塩型のものも用
いることができる。前記炭酸塩と水溶性固体酸との割合は、重量比
で0.25：１ないし４：1.の範囲で選ばれる。この
割合が前記範囲を逸脱すると、本発明の効果が十
分に発揮されない。一方、崩壊剤としては、製剤の分野で類別化さ
れているように、水ぬれ性がよく、水によつて膨
潤するが、水に溶解しない物質が適当であり、こ
の分類に属するものとして、例えばデンプン、ヒ
ドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、結晶セルロース、α−セルロース、カルボキ
シメチルスターチなどを挙げることができる。こ
れらの崩壊剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、
２種以上組み合わせて用いてもよい。本発明洗剤においては、前記塩化物の含有量は
３〜70重量％、発泡剤の含有量は５〜70重量％、
崩壊剤の含有量は２〜40重量％の範囲で選ばれ
る。これら成分の含有量が１つでも前記範囲を逸
脱すると、溶解性改善効果が低くなり、本発明の
目的が十分に発揮されない。本発明洗剤には、前記必須成分に加えて、所望
に応じ、通常の粒状洗剤に用いられれいる他の成
分、例えばトリポリリン酸ナトリウム、ゼオライ
ト、硫酸ナトリウムなどの無機ビルダー、クエン
酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウ
ム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ポリエチレング
リコールなどの有機ビルダー、さらには色素、酵
素、漂白剤などの添加剤を含有させることができ
る。このようにして得られた組成物は、通常用いら
れているダブレツト成形法に従つて、容易にタブ
レツトに成形することができる。発明の効果本発明のタブレツト洗剤は、極めて水溶解性に
優れていて、機械力を与えなくても容易に水に溶
解するので、電気洗たく機などに用いられる衣料
用洗剤としてはもちろん、台所用、浴室用、手洗
い用洗剤などとして好適に用いられ、実用的価値
の高いものである。実施例次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によつてなんら限定さ
れるものではない。実施例１下記配合組成により、粉末成分を均一に混合し
たのち、この配合物6.5ｇを内径25mmのシリンダ
ーに採り、120Kg／cm²の圧力をかけて成形した。このようにして得られた成形物を25℃、３の
水中に投入し、静置状態で塊がなくなるまでの時
間を測定し、水溶解性を求めた。配合組成 AOS／AS（重量比１／１） 24.7重量％塩化ナトリウム炭酸水素ナトリウム／コハク酸（重量比２／１）ヒドロキシプロピルスターチ 72 〃香料・色素 0.3 〃また、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム／
コハク酸（重量比２／１）及びヒドロキシプロピ
ルスターチは、それらの和を75重量％として、そ
れぞれの割合を変え、溶解性を求めた。その結果
を三角座標図として添付図面に示し、代表例を第
１表に示した。図において斜線区域は、溶解時間が７分以内の
組成であつて、本発明組成物を表わす。

【表】なお、成分の略号及び詳細は次のとおりであ
る。 AOS：C_14〜18α−オレフインスルホン酸ナトリウ
ム粉末（純分95％） AS：C_10〜14アルキル硫酸ナトリウム粉末（純分
95％）塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、コハク
酸：粒径32メツシユ篩通過品ヒドロキシプロピルスターチ：日澱化学、パイソ
スターチＨ実施例２各種塩化物、発泡剤、崩壊剤の効果を下記配合
組成により、実施例１と同様の方法で評価した。その結果を第２表に示す。配合組成 AOS／AS＝１／１ 24.7重量％塩化化合物 45 〃炭酸塩／水溶性固体酸 15 〃崩壊剤 15 〃香料・色素 0.3 〃なお、成分と表中の略号及び詳細は次のとおり
である。 AOS：C_14〜18α−オレフインスルホン酸ナトリウ
ム粉末（純分95％） AS：C_10〜14アルキル硫酸ナトリウム粉末（純分
95％） NaCl、KCl、MgCl₂、NaHCO₃、KHCO₃、
Na₂CO₃：粒径32メツシユ篩通過品ヒドロキシプロピルスターチ：日澱化学、パイオ
スターチＨ β−デンプン：コーンスターチカルボキシメチルスターチ：松谷化学工業、
PRIMOJEL カルボキシメチルセルロース：ニチリン化学工
業、 NS−300

【表】【図面の簡単な説明】

図はタブレツト洗剤組成物の水溶解性と、塩化
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム／コハク酸（重
量比２／１）及びヒドロキシプロピルスターチの
配合割合との関係を示す三角座標図である。

Claims

【特許請求の範囲】

１活性剤成分とともに、(A)一価又は二価陽イオ
ンを含む塩化物３〜70重量％、(B)炭酸塩と水溶性
固体酸とから成り、かつ炭酸塩と水溶性固体酸と
の重量比が0.25：１ないし４：１の範囲にある発
泡剤５〜70重量％及び(C)崩壊剤２〜40重量％を含
有することを特徴とするタブレツト洗剤。