JPH0475597A - ヒト免疫不全ウイルスの逆転写酵素に対するモノクローナル抗体、その製法及びその抗体産生株 - Google Patents

ヒト免疫不全ウイルスの逆転写酵素に対するモノクローナル抗体、その製法及びその抗体産生株

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JPH0475597A
JPH0475597A JP2187100A JP18710090A JPH0475597A JP H0475597 A JPH0475597 A JP H0475597A JP 2187100 A JP2187100 A JP 2187100A JP 18710090 A JP18710090 A JP 18710090A JP H0475597 A JPH0475597 A JP H0475597A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、AIDS(後天性免疫不全症候群)の原因と
考えられているヒト免疫不全ウィルス(以下、HIVと
略す。)の逆転写酵素(RTと略す。)に対するモノク
ローナル抗体の製法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、種々の抗体がAIDSの診断またはHIVの基礎
研究のために利用されてきている。
これまでの研究から、HIVがヒトに感染するためには
、HIV遺伝子のpolil域の遺伝子産物(例えば、
逆転写酵素領域、プロテアーゼ領域、エンドヌクレアー
ゼ領域などの各遺伝子産物など。
)が必須であると考えられている。
そして、これらの遺伝子産物のうちのRTに関しては、
RTの酵素活性を阻害するポリクローナル抗体の量が、
AIDSの病期が進行するにつれて減少又は消失するこ
とが示されている(Laurence。
J、 、5aunders、A、and Kulkos
ky、J、 : 5cience、25β−、1501
〜1504 (1987) 、5ano、に、 et 
al、 :J、 Cl1n、 Microbiol、 
25.2415〜2417(1987)) −従って、
従来知られていないRTに対して高い特異的な反応性を
有し、かつそのRT活性を阻害することができるモノク
ローナル抗体を作製することは、AIDSの病態を把握
する上で非常に重要な意義を有するものである。
〔発明が解決すべき問題点〕
本発明の目的は、HIVのRTに対して高い特異的な反
応性を有し、かつそのRT活性を阻害することができる
モノクローナル抗体の製法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記の問題点を解決するために鋭意研究
した結果、HIVのRTを発現できるワクシニアウィル
スをマウスに免疫し、そのマウスから得られたリンパ球
とマウスミエローマ細胞とを融合して得られたハイブリ
ドーマ株を培養することによって、HIVのRTに対し
て高い特異的な反応性を有し、かつそのRT活性を阻害
することができるモノクローナル抗体を得ることができ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、 (1)HIVのRTに対して高い特異的な反応性を有し
、かつそのRT活性を阻害するモノクローナル抗体 (2)HIVのRTを発現できるワクシニアウィルスを
マウスに免疫し、そのマウスから得られたリンパ球とマ
ウスミエローマ細胞とを融合して得られたハイブリドー
マ株を培養することを特徴とする前記記載のモノクロー
ナル抗体の製法 (3)請求項1記載のモノクローナル抗体を産生ずるハ
イブリドーマ株 に関するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のモノクローナル抗体は、HIV(例えば、HI
V−1、HIV−2などを挙げルコとができるが、好ま
しくはHIV−1がよい。)のRTに対して高い特異的
な反応性を有し、かつそのRT活性を阻害することがで
きるモノクローナル抗体である。そして、そのようなモ
ノクローナル抗体は、HIVのRTを発現できるワクシ
ニアウィルスを免疫原としてマウスに免疫し、そのマウ
スから得られたリンパ球とマウスミエローマ細胞とを融
合することによって得られたハイブリドーマ株を培養す
ることによって製造することができる。
本発明におけるマウスの免疫原としては、HIVのRT
を発現できるワクシニアウィルスを免疫原として用いる
場合には、例えば、HIVのRTを発現する組換えワク
シニアウィルスなどを挙げることができる。
本発明のモノクローナル抗体は、HIVのRTである約
65にの蛋白質及びそのプロセシングによって形成され
る約51にの蛋白質のいずれに対しても高い特異的な反
応性を有し、かつそのRT活性を阻害することができる
が、HIVのRTを発現しない大腸菌の抽出液(大腸菌
を超音波で破砕し、遠心して得られた上滑)とは反応性
が認められないものである。
そのような特徴を有するモノクローナル抗体は、HIV
のRTを発現できるワクシニアウィルスを免疫原として
用いて作製したハイブリドーマ株〔例えば、7C4株(
微工研条寄第3012号)など]などを培養することに
よって生産することができる。そして、そのようにして
得られた本発明のモノクローナル抗体のRT活性を阻害
する程度は、例えば、Jeffrey Laurenc
eらの方法(Science  :235.1501〜
1504(1987))、Anthony D、 Ho
ffmanらの方法[Virology : 147.
326〜335(1985)  ]ニ準した測定では、
50%以上の阻害活性を示すものである。
このようなハイブリドーマの作製は、例えば、Mils
tein & Khi51erの方法(Nature、
 256.495(1976) )に準じて行うことが
できる。そのようなハイブリドーマ株の好ましい作製方
法について、概略を以下順次説明する。
モノクロ−ル    ハイブリドーマ の(i)免疫動
物リンパ球の調製 マウスへの免疫方法は、HIVのRT領領域コードする
遺伝子を挿入したワクシニアウィルス〔例えば、1〜5
 X 10.” PFU/n11含む緩衝液(例えば、
MEMなどの培地成分を含む溶液など)〕又は形質転換
菌から分離されたHIVのRT〔例えば、大腸菌に発現
させて得られたレコンビナントRTなどを10〜800
μg/I11含む緩衝液(例えば、MEMなどの培地成
分を含む溶液など)〕を免疫原として、10〜500μ
!でマウスに1回または敗退間隔で数回投与することで
行うことができる。
リンパ球は、その免疫マウスの充分な抗体価を確認後、
最終免疫から数日後の、血液、リンパ節、肺臓などから
得ることができるが、肺臓から得た方が好ましい。
(ii)ミエローマ細胞の準備 細胞融合には、マウス由来のMPC−11、P3−X6
3−Ag8・653 (653)、P3−X63−Ag
8−Ul (P3U1)、P3−NS−1(NS−1)
、SP210−Ag14 (SP210)など、および
ラット由来の210.RCY3.Ag1.2.3 (Y
3)などのミエローマ細胞を用いることができるが、6
53、P3U1、NS−1,5P210などの細胞外に
抗体を産生分泌しないミエローマ細胞を用いた方が好ま
しい。
(市)細胞融合 細胞融合は、前記のようにして免疫されたマウスのリン
パ球とミエローマ細胞との細胞数を(5〜20):1の
割合で、細胞融合に支障をきたさない細胞懸濁溶液、例
えば、一般に用いられるリンパ球培養用培地成分(IM
DM、MEM、DMEM、McCoy、RPM1164
0などの培地成分)溶液、等張緩衝液などを用いて良く
混合し、遠心分離した後のベレット(細胞塊)に、HV
J(センダイウィルス)またはPEG (ポリエチレン
グリコール)溶液を添加することによって行うことがで
きるが、好ましくはPEG溶液を用いるのがよく、さら
に好ましくは平均分子量が1000〜8000で30〜
60重量%のPEG溶液を用いるのがよい。この時、細
胞融合を促進するために、コルヒチン、ジメチルスルホ
キシド、ポリーL−アルギニンなどを添加することもで
きる。
細胞融合に用いるミエローマ細胞としては、免疫された
動物と異種の動物由来のものを使用することもできるが
、得られるモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ株の
抗体産生量および安定性の面を考えると、免疫された動
物とは同種のミエローマ細胞を用いた方がよく、さらに
好ましくは同系のものを用いた方がよい。
(iv)ハイブリドーマの選択 ハイブリドーマの選択は、細胞融合の操作後の細胞をH
AT培地(ヒボキサンチン、アミノプテリン、チミジン
、ウシ胎児血清を含有した培地。
この培地成分としては一般に用いられるリンパ球培養用
培地成分を用いることができる)で培養して行うことが
できる。
ハイブリドーマの培養は、培養プレートの各ウェル(培
養ウェル)に抗体産生ウェルの検索に適した細胞個数を
入れて行い、この時、ハイブリドーマの増殖促進物質ま
たはそれを産生ずる細胞(例えば、胸腺、肺臓、リンパ
節由来のリンパ球など)をフィーダー細胞として必要に
応じて使用することができるし、あるいはI L−6を
含むリンパ球培養用培地などを使用することもできる。
HAT培地で増殖することによって選択されたハイブリ
ドーマは、抗体産生ウェルの検索に適した細胞個数に達
するまで、HT培地(ヒボキサンチン、チミジン、ウシ
胎児血清を含有した培地、この培地成分としては一般に
用いられるリンパ球培養用培地成分を用いることができ
る)で数日間培養し、さらに、−船釣に用いられるウシ
胎児血清を含有するリンパ球培養用培地で培養する。
(V)抗体産生ハイブリドーマの選択 前記(iv )で得られたハイブリドーマが、巨的とす
る抗体を産生しているか否かの検定は、例えば、ELI
SA法(酵素免疫測定法)、免疫プロッティング法、プ
ラーク形成法、凝集反応法、RIA(ラジオアイソトー
プを用いた方法)、間接蛍光抗体法(IFA)などで抗
体産生ウェルを検索し、さらに、その抗体がHIVのR
T活性を阻害するか否を検討することによって行うこと
ができるが、検定数が非常に多い場合の抗体産生ウェル
の検索では、先ずELISA法で探索するのが好ましい
こ0ELISA法は、以下のようにして行う。
HIVのRT[例えば、HIVから分離されたRT、R
Tを生産した形質転換菌から分離されたRT(例えば、
前記記載の大腸菌RTなと)、RTの一部分を合成した
ペプチドなど〕を固定化した(HI VのRTと反応性
を有する抗体が存在している場合には、その固定化に要
する量は木ELAISAで抗体の存在を確認できる程度
の量でよい。)ELISAプレートの各ウェル(測定ウ
ェル)に、ハイブリドーマ培養上清を加えて一定時間静
置する。
そして、これらの洗浄した各測定ウェルに結合した動物
由来の抗体と反応して結合することができる酵素標識抗
体(標識に用いる酵素は、例えば、ペルオキシダーゼ、
アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼなど
を挙げることができる。
標識される抗体は、測定ウェルに結合したハイブリドー
マ培養上清由来の抗体だけと反応して結合することがで
きる限り特に限定されず、例えば、マウス、ラット、ウ
サギ、ヤギなどから得られた血清、またはマウス細胞な
どを用いて作製されたハイブリドーマ株が産生したモノ
クローナル抗体を挙げることができる。)をこれらの測
定ウェルに加えて一定時間静置する。
次に、これらの測定ウェルを洗浄し、用いた酵素に対応
した基質溶液を加えて酵素活性を測定する。そして、酵
素活性が認められれば、その培養上清をとった培養ウェ
ル中にHIVのRTとの反応性を有する抗体を産生ずる
ハイブリドーマが存在していたことがわかる。
HIVのRTとの反応性を有し、かっHTVのRTの活
性を阻害する抗体を産生ずるハイブリドーマの検索は、
Jeffrey Laurenceらの方法(Scie
nce  : 235.1501〜1504(I987
)〕、Anthony D。Hoffmanらの方法(
Virology : 147.326〜335(19
85) )に準じて、DNAへの(”H) Deoxy
thymfdine trrphoshateの取り込
み量を測定し、その取り込みを阻害する培養ウェルを探
索するすることによって知ることができる。
このようにして、細胞増殖が認められ、HIVのRTに
対して反応性を有し、がっHIVのRT活性を阻害する
抗体を産生じているハイブリドーマを得ることができる
HIVのRTとの反応性を有する抗体を産生ずるハイブ
リドーマが存在していたウェルについては、ELISA
の他に、さらにウェスタンブロッティング法によってH
IVのRTとの反応性を再Ti!認することが好ましい
(vi)ハイブリドーマの株化(クローニング)抗体産
生が認められた培養ウェル中のハイブリドーマは、限界
希釈法、シングル・セル・マニプレーション法(倒立顕
微鏡下、1ウエルに1個のハイブリドーマを入れる方法
)、軟寒天を用いてコロニーを拾い上げる方法、 F A CS (Fluorecent Activa
ted Ce1l 5orter)を用いた方法などで
クローニングすることができる。この時、前記のいずれ
かのクローニング方法によって(V)で見出した抗体産
生ハイブリドーマを培養し、その増殖が認められた培養
ウェルの上清を用い、(V)の抗体産生ハイブリドーマ
の選択で行ったELISA法と同様の方法で、抗体産生
ウェルを検索する。
このようにして、f(IVに対して特異性が高く、かつ
HIVのRT活性を阻害する抗体価が高いモノクローナ
ル抗体を産生ずるパイブリドーマ株を選択することがで
きる。
モノクローナル−の11法 HIVに対して特異性が高く、がっHIVのRT活性を
阻害する抗体価が高いモノクローナル抗体の生産は、前
記(vi)で得たハイブリドーマ株をフラスコ内で培養
したり、または動物の腹腔内で培養することによって行
うことができる。
前記(vi)で得たハイブリドーマ株のフラスコ内培養
での該モノクローナル抗体の生産は、例えば、0〜20
%ウシ胎児血清を含む一般的に用いられるリンパ球培養
用培地(例えば、IMDM、MEM、DMEM、McC
oy、RPM11640などの培地成分を含む培地)で
細胞濃度が上限に達するまで培養することによって行う
ことができる。この時、該モノクローナル抗体は、遠心
操作で得た培養上滑中に含まれている。
一方、前記(vi)で得たハイブリドーマ株の動物脂腔
内培養での該モノクローナル抗体の生産は、細胞融合に
用いた細胞が由来する動物とは異種の動物を用いて行う
こともできるが、同種の動物を用いて行った方が好まし
く、さらに好ましくは同系の動物を用いて行った方がよ
い。
このような方法によるHIVのRTに対して特異性が高
く、かつHIVのRT活性を阻害する抗体価が高い該モ
ノクローナル抗体の生産は、マウス、ラット、ハムスタ
ーなどの適当な動物の腹腔内にこの動物の免疫能を低下
させる物質、例えば、プリスタンなどの鉱物油を投与し
、数週間後に5XI 0S−10’個の前記(vi)で
得たハイブリドーマ株細胞を投与し、その腹腔内にこの
株細胞を数週間で高密度に増殖させることによって行う
ことができる。この時、該モノクローナル抗体は、遠心
操作で得た腹水上清中に含まれている。そして、その抗
体濃度は、フラスコ内培養で得た時の培養上清の抗体濃
度の10〜1000倍である。
ハイブリドーマ株のフラスコ内または動物腹腔内での培
養で得られた該モノクローナル抗体は、蛋白質の一般的
な精製法に適用されている塩析、透析、イオン交換クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーな
どを行うことによって精製され、高純度のモノクローナ
ル抗体となる。
前記のようにして得た該モノクローナル抗体は、F(I
VのRTに対して高い特異的な反応性を有しくHI V
のRTである約65にの蛋白質及びそのプロセシングに
よって形成される約51にの蛋白質のいずれに対しても
高い特異的な反応性を有す)、かつHIVのRT活性を
阻害するが、HIVのRTを発現しない大腸菌の抽出液
(大腸菌を超音波で破砕し、遠心して得られた上清)と
は反応しないものである。
〔実施例〕
以下、本発明を参考例及び実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。
参考例1 (HI VのRTを発現する形質転換ワクシニアウィル
ス(WRRT)及び形質転換菌(E、 C,RT)の作
製〕 単層培養したウサギ腎臓細胞株(RK13)にWRRT
を接種しくm、o、i、 : IPFU/cel1以上
)、2日間培養後に細胞を回収し、これをMEM (1
%牛脂児血清含有)に懸濁し、3回凍結・融解した後に
超音波破砕し、遠心分離(1500G、10分間)する
ことによって免疫原である上清を得た。   Hxv−
iゲノムを含むプラスミドクローンpBH10(Rat
tnerら: AIDS Res、 Bus、 Ret
ro。
L、57〜69 (1987) )と下記の2本の合成
りNA断片 5’  ACTTTAAATTTTTGAGGCCTA
TTAGCCCT↑ tu  1 5’  AGGAAAATACTATAAGCTTTC
TTAGATGG八↑ Hindllr を用い、Flexnerらの方法(Virへlogy 
166、33!ll〜349  (1988) )によ
ってHIV−1のRTドメインDNA断片1.68Kb
を調製した。
この断片を、前記Flexnerらの方法によってワク
シニアウィルスチミジンキナーゼ(TK)遺伝子中に導
入た組換えワクシニアウィルス(WRRT)を作製した
また、前記HIV−1のRTドメインDNA断片を、大
腸菌発現プラスミドpKK223−3 (ファルマシア
社製)のEcoR1部位に挿入したプラスミドpKKR
Tを作製し、このプラスミドを持った形質転換大腸菌を
E、  C,RTと命名した。
参考例2 CELISA用抗原の調製〕 参考例1の形質転換大腸菌(E、  C,RT)を25
0dのLB培地(log/f  トリプトン、5 g 
/1  酵母エキス、10g/l  NaC1,100
μg/yd  アンピシリン)で6時間振とう培養(3
7°C)した後、1mMになるようにl5opropi
1−β−D−thio−Galactopyranos
ide  (I PTG)を加え、さらに6時間培養を
続けた。この培養液を遠心して(7000G、10分間
)大腸菌を回収し、これをPBSで3回洗浄し、4dの
PBSにig濁し、3回凍結・融解した後に超音波破砕
し、遠心分離(1500G、10分間)することによっ
てELISA用の抗原溶液である上清を得た。ELIS
Aでは、この上清を炭酸緩衝液(1,6g/ 12  
Na2Cox 、2.96 g/ i!Na HCO3
,0,16g/ I  Na N3 )で300倍に希
釈して使用した。
実施例1 (HIVのRTに対するモノクローナル抗体産生ハイブ
リドーマ株の作製〕 (a)マウスの免疫及び肺臓リンパ球の調製参考例1の
ワクシニアウィルスWRRTを1.5X10”PFtJ
/d含むMEM溶液(2%牛脂児血清含有)を50μl
づつB A L B / cマウス(♀、7週齢)の両
後肢足踵皮下に投与した。
この初回免疫から6週間後に前記と同様に調製したワク
シニアウィルスWRRTの溶液を、同マウスの尾静脈に
100μ!投与した。
前記のようにして免疫されたマウスから摘出した(最終
免疫から3日目に摘出された)肺臓を、MEM溶液(リ
ンパ球培養用培地粉末を蒸溜水に溶解したもの、10m
M  HEPESを含む)を入れたシャーレ中で洗い、
新たに用意したMEM溶液の中に移して、注射筒と注射
針とを用いてMEMで潅流した。
このようにして得た浮遊リンパ球を、MEM溶液に懸濁
して、遠心分離しく350G、5分間)、MEM溶液に
再懸濁し、細胞融合に使用するマウス肺臓リンパ球とし
た。
(ハ)細胞融合 3.75X10’個の対数増殖期にある8−アザグアニ
ン耐性のマウスミエローマ1胞(SP210)と前記の
(a)のマウスの肺臓リンパ球1.5×10”個とを5
0m1容プラスチツク製コニカル遠心管に入れ、混合し
、次いで、上清を遠心分離した後に(350G、6分間
)、同遠心管を軽くたたいてペレットをほぐした。
このペレットを激しく振とうしながら、この中に、50
%PEG4000溶液(37℃)を1分間かけて1 m
 42入れ、さらに、1分間激しく振とうした。
同遠心管を穏やかに振とうしながらMEM溶液(37℃
)を数分間かけて徐々に加え、最終的には10mfとし
、室温で遠心分離(120G、6分間)して、上清を吸
引除去した。
同遠心管を軽(たたいてペレットをほぐし、70m1の
HAT培地(IXIO−’Mヒポキサンチン、4X10
−’Mアミノプテリン、1.6X10−’Mチミジン及
び20%ウシ胎児血清を含有するIMDM培地、37°
Cに保温)に懸濁して、96ウエルの培養プレート19
枚の各培養ウェルに1゜Oμ2づつ分注して、CO2イ
ンキュベーターを用いて培養した(5%CO□、95%
空気、37℃、湿度100%)。
(C)ハイブリドーマの選択 前述(b)の培養開始から2〜4週間かけて、細胞増殖
が認められた培養プレートの各ウェルの培養上滑中に、
HIVに対する抗体が含まれているか否かを、次に示す
ELISA法で検討した。
まず、96ウエルEL I SAプレートの各分析ウェ
ルに、参考例2の溶液を50μlづつ分注し、4°Cで
1晩静置した。
次いで、ELTSAプレートの各分析ウェルを洗浄液(
0,05%のTween20を含むPBS)で2回洗浄
した後、0.5%のBSA溶液CPBSに溶解)を各分
析ウェルに100μ!づつ分注して室温で30分間静置
し、これらの各分析ウェルを洗浄液で2回洗浄し、前記
培養プレートの各培養ウェルの培養上清を、これらの各
分析ウェルに50μβづつ分注して室温で2時間静置し
た(陰性対照には、融合前のマウス肺臓リンパ球とマウ
スミエローマ細胞との混合物を同様に培養して得た上清
を用いた。一方、陽性対照には、本発明での細胞融合に
用いたマウスの血清を洗浄液で10倍に希釈したものを
用いた。)。
次に、ELISAプレートの各分析ウェルを洗浄液で4
回洗浄し、マウス免疫グロブリンに対するアルカリフォ
スファターゼ標識抗体溶液を、50μβづつ、各分析ウ
ェルに分注し、室温で1時間静置した。そして、ELI
SAプレートの各分析ウェルを洗浄液で4回洗浄後、p
−ニトロフェニルリン酸ナトリウム・6HzO溶液(1
mg/ml)を100μlづつ各分析ウェルに分注し、
室温で30分反応後、マイクロプレート用の吸光度測定
装置を用いて各ウェルの405nmにおける吸光度を測
定した。
このような検討の結果、培養プレート中の658個の培
養ウェルの中の14個で、HIVのRTに対する抗体の
産生が認められた。
これらの抗体を産生じた14個の培養ウェルについて、
免疫プロッティング法(W、 B、 )を行った。
その結果、HIVのRTに反応した抗体を含有する培養
ウェルは、14個の中の10個で認められた。即ち、こ
の10個の培養ウェルには、HIVのRTと反応する抗
体を産生ずるハイブリドーマが存在することが確認され
た。
(d)ハイブリドーマの株化(クローニング)20%ウ
シ胎児血清を含むI MD M培地を用いて、前述の(
C)工程の場合において示した抗体産生が確認された1
0個の培養ウェルのうちの8個の培養ウェルについて限
界希釈法でハイブリドーマをクローニングした。
ハイブリドーマ培養には、96ウエル培養プレートを用
い、(ハイブリドーマ1個)/フィーダー細胞(1xl
O’/d)を含むリンパ球培養用培地100μj2)/
ウェルで培養した。
前記の8個の培養ウェルの各々のクローニングにおいて
、10日目頃から単一コロニーとして観察される培養ウ
ェルの上清を採取して、参考例2の溶液を用いたEL 
I SA法(前述の(C)工程と同様の方法)で抗体産
生ウェルのスクリーニングを行ない、各々のクローニン
グにおいてハイブリドーマ株を少なくとも2株づつ得、
これらを再クローニングした。
二のようにして得られた14の再りローニング株の培養
上清を用いて、それらの抗体がHIVのRT活性を阻害
するか否かをJeffrey Laurenceらの方
法(Scier+ce  : 235.1501〜15
04(1987)〕、Anthony D、 )Iof
fmanらの方法(Virology : 14732
6〜335(1985) 〕に準じて、次のようにして
検討した。
RT溶液(WRRTを感染させたRK−13細胞を超音
波破砕後に遠心して得られたHIV−1のRTを含有す
る上清を、0.1% TritonX−100を含むP
BSで希釈したもの)10μlと前記の被検モノクロー
ナル抗体含有液(PBS)10μlとを混合して、4°
C130分間反応させた後にRT緩衝液(100mM)
リス(pH8,0)、10mM  ジチオスレイトール
、10mM  MgCl2.100mM  KCf。
0.05  Triton  X−100,0,6mM
グルタチオン、1mM  エチレングリコールビス四酢
酸、)25μf加え、15 n M  ”H−dTTP
を2μ!、175μg/idのpolyA (dT)+
sを2uf加え、混合した後に37°Cで1時間反応さ
せ、濾紙(DEAE−セルロース類)にこれを滴下して
浸みこませ、乾燥して4XSSCで洗浄し、エタノール
で洗浄し、乾燥させてこの濾紙の放射線量(CPM)を
液体シンチレーションカウンターで測定した。抗体を含
まない溶液を加えた場合の放射線量を100%のRT活
性(阻害活性O%)として、本発明の抗体のRT活性の
阻害の程度を測定した結果、阻害の程度が50%以上の
ものは2クローンあり、そのうちの1クローン(704
株)のものは90%以上であった。
このようにして得られた株を7C4株(微工研条寄第3
012号)と称し、この株が産生したモノクローナル抗
体をIC4と称す。
この株の培養上清中に含まれるモノクローナル抗体のク
ラス・サブクラス、L鎖の型を次の測定試験Iで決定し
、各種化合物に対する反応性を測定試験■で検討した。
皿定拭慧士 (HI VのRTに対するモノクローナル抗体のりラス
・サブクラスの決定〕 7C4株が産生した免疫グロブリンのクラス・サブクラ
スの決定は、マウス抗体の各クラス・サブクラスに特異
的なペルオキシダーゼ標識抗体溶液(IgG+、IgG
za%IgGzb、 IgG1、IgM、1gA、に型
り鎖またはλ型り鎖などに対する西洋ワサビペルオキシ
ダーゼで標識された抗体)を用いた前述の(C)工程と
同様のELISA法、およびマウス抗体の各クラス・サ
ブクラスに特異的な抗体溶液(I gG+ 、I gG
z a、IgGz b 、 I gG3、I gM、 
I gA、に型り鎖またはλ型り鎖などに対する抗体)
を用いたオフタロニー法で行った。
その結果、704株が産生じたモノクローナル抗体(7
C4)は、IgG、に属する抗体(L鎖はに)であるこ
とがわかった。
皿定拭辰↓ 〔HI VのRTに対するモノクローナル抗体の反応性
の検討〕 モノクローナル抗体(7C4)の反応特異性について、
HIVのRTである約65に蛋白質及びそのプロセシン
グによって生じる約51に蛋白質、大腸菌RTの約65
K及び51にの蛋白質との反応性をウェスタンブロッテ
ィング法によって検討した。
その結果、この、モノクローナル抗体はいずれの蛋白質
とも反応性を有していた。
実施例3 〔フラスコ培養でのHIVのRTに対するモノクローナ
ル抗体の生産] 15%ウシ胎児血清を含むIMDM培地で培養して得た
7C4株の培養細胞を10mff1のIMDM液(ウシ
胎児血清を含まない)に移しかえて、死滅直前まで培養
した。
HIVのRTに対するモノクローナル抗体(7C4)は
、培養液を遠心分離(1500G、5分間)して得られ
た上滑中に35μg/m1(ELISAにより測定)含
有されていた。
実施例4 〔マウス腹腔内でのHIVのRTに対するモノクローナ
ル抗体の生産〕 HIVのRTに対する大量のモノクローナル抗体を得る
ために、マウス腹腔内で7C4株の細胞を培養した。
B A L B / C7ウス(♀、6週齢、2週間前
にプリスタンを0.5 m i!腹腔内に投与しでおく
)の腹腔内に、PBSで浮遊させた7C4株の細胞をl
Xl0’個投与した。
このマウスの体重は、1週間目頃から顕著な増加を示し
、2週間目に腹水(10ml/匹)を採取した。この腹
水を遠心分離(1500C;、5分間)して、腹水上清
を得た。
HIVのRTに対するモノクローナル抗体(7C4)は
、この腹水上清中に8.0mg/mf(ELISAによ
り測定)含有されていた。
〔発明の効果〕
本発明のHTVのRTに対して高い特異的な反応性を有
し、かっHIVのRT活性を阻害することができるモノ
クローナル抗体は、HrVに関する基礎研究のための試
薬、ATDSを簡単で迅速に、かつ正確に診断するため
の臨床検査測定試薬、及び治療薬などへの利用を期待で
きるものである。
特許出願人  宇部興産株式会社 特許出願人  日本ゼオン株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒト免疫不全ウィルス(以下、HIVと略す。 )の逆転写酵素(以下、RTと略す。)に対して高い特
    異的な反応性を有し、かつそのRT活性を阻害するモノ
    クローナル抗体。
  2. (2)HIVのRTを発現できるワクシニアウイルスを
    マウスに免疫し、そのマウスから得られたリンパ球とマ
    ウスミエローマ細胞とを融合して得られたハイブリドー
    マ株を培養することを特徴とする請求項1記載のモノク
    ローナル抗体の製法。
  3. (3)請求項1記載のモノクローナル抗体を産生するハ
    イブリドーマ株。
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