JPH047290B2 - - Google Patents

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JPH047290B2
JPH047290B2 JP58239790A JP23979083A JPH047290B2 JP H047290 B2 JPH047290 B2 JP H047290B2 JP 58239790 A JP58239790 A JP 58239790A JP 23979083 A JP23979083 A JP 23979083A JP H047290 B2 JPH047290 B2 JP H047290B2
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JP
Japan
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scratch
film
synthetic resin
resin
raw material
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JP58239790A
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Katsumi Tamai
Isao Kamata
Kazunori Abe
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS60131224A publication Critical patent/JPS60131224A/ja
Publication of JPH047290B2 publication Critical patent/JPH047290B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D1/00Processes for applying liquids or other fluent materials
    • B05D1/26Processes for applying liquids or other fluent materials performed by applying the liquid or other fluent material from an outlet device in contact with, or almost in contact with, the surface

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は、耐擦傷性に優れた表面を有する合成
樹脂板の新規な製造方法に関する。
(従来技術) 耐擦傷性に優れた表面を有する合成樹脂板の製
造方法として既にいくつかの方法が知られてい
る。
最も一般的な方法は、米国特許第3451838号あ
るいは特開昭48−26822号に代表されるごとく、
合成樹脂板の表面にテトラアルコキシシラン、ア
ルキルトリアルコキシシラン等のシリコン化合物
あるいはそれらの部分加水分解物の溶液を塗布
し、加熱硬化させて合成樹脂板の表面に耐擦傷性
皮膜を形成させる方法である。しかしながら、こ
の方法には、 (i) 皮膜の硬化に長時間を要すること、すなわ
ち、生産性が低いこと、および (ii) 皮膜原料溶液の塗布処理に起因する流れ模
様、塵埃によるブツ等、外観を損ねる種々の表
面欠陥が生じ易いという問題点がある。
他方、特公昭53−43553号、特開昭53−104638
号に記載されたごとく、合成樹脂板の表面に、複
数の重合性不飽和結合を有する化合物を塗布し、
紫外線で重合・硬化させる方法も知られている。
しかしながら、この方法にも、重合・硬化は短時
間で行なわれるもののバツチ式の処理であり生産
性がなお低いこと、塗布処理に起因する前記(ii)の
ごとき表面欠陥が生じ易いという問題点が残つて
いる。
さらに、別の方法として、例えば特公昭56−
53488号に記載されたように、1対の片面鏡面研
摩されたステンレス鋼製のエンドレスベルトとガ
スケツトとで形成された空間に連続的に樹脂原料
を注入して加熱・重合せしめることにより連続的
に合成樹脂板を製造する装置において、該エンド
レスベルト上にあらかじめ耐擦傷性樹脂皮膜を形
成させ、その上に基材樹脂原料を注入し重合せし
めて上記のあらかじめ形成された耐擦傷性樹脂皮
膜を転移せしめる方法が知られている。この方法
によれば、生産性よく、塗布処理に起因する前記
(ii)の表面欠陥の無い、耐擦傷性に優れた表面を有
する合成樹脂板を製造することができるものの、
連続的合成樹脂板製造装置そのものが大規模なも
のであり、製造装置に多額の投資を要するという
問題点がある。
以上のごとく、従来技術にはそれぞれ固有の問
題点がある為に比較的簡単な装置によつて生産性
よく、塗布処理に起因する表面欠陥を発生させな
いで耐擦傷性の優れた表面を有する合成樹脂板を
製造する方法が待望されてきた。
(発明の目的) 本発明の目的は、上述のような従来技術の問題
点を克服し、比較的簡単な装置により生産性よ
く、塗布処理に起因する表面欠陥を発生させない
で耐擦傷性に優れた表面を有する合成樹脂板を製
造する方法を提供するにある。
(発明の構成) 本発明に係る耐擦傷性に優れた表面を有する合
成樹脂板の製造方法は、耐擦傷性皮膜形成性樹脂
原料をロール面に塗布し、重合硬化せしめてロー
ル面に耐擦傷性樹脂皮膜をあらかじめ形成し、そ
の上に可塑化押出機から吐出された板状熱可塑性
樹脂を圧着せしめて上記あらかじめ形成された耐
擦傷性樹脂皮膜を板状熱可塑性樹脂上に転移せし
めめることを特徴とする。
(発明の効果) 本発明の方法は、従来技術と比べて、 (イ) 可塑化押出機とそれに付設した装置とからな
る、比較的簡単な装置により、 (ロ) 連続的に生産できる為に生産性よく (ハ) つや付けロールの表面を転写するために塗布
処理に起因した表面欠陥を発生させない。
という長所がある。
(実施態様) 従来から、連続的に可塑化押出機から吐出され
た熱可塑性樹脂をつや付けロールで挾圧すること
により、つや付けロールの鏡面を写し取り、良好
な表面をもつ合成樹脂板を製造する方法は広く工
業的に採用されている。こうした方法によりメタ
クリル酸メチルを主構成単位とするいわゆるメタ
クリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリ塩
化ビニル樹脂板等が製造されている。
本発明の方法は、これらいわゆる押出板製造装
置のつや付けロール部に特殊な装置を付設するこ
とにより達せられる。すなわち、つや付けロール
面上に耐擦傷性皮膜形成性樹脂原料を塗布する装
置及び該樹脂原料を重合・硬化せしめる装置であ
る。これらの付設された装置によりつや付けロー
ル面に耐擦傷性皮膜形成性樹脂原料が塗布され、
重合硬化させられて耐擦傷性皮膜が形成される。
ついで、その皮膜上に可塑化押出機から吐出され
た熱可塑性樹脂が圧着せしめられて皮膜と樹脂と
が一体化され、熱可塑性樹脂がつや付けロールか
ら離れる際に皮膜が樹脂表面に転移されることに
より、連続的に耐擦傷性の優れた表面を有する合
成樹脂板が製造される。
つや付けロールの組の中の1つのみに上記の耐
擦傷性皮膜形成処理がなされると片面のみに耐擦
傷性の優れた表面を有する合成樹脂板が製造さ
れ、又2つのつや付けロールに上記の処理がなさ
れると両面ともに耐擦傷性の優れた表面を有する
合成樹脂板が製造される。
本発明に用いられる耐擦傷性皮膜形成性樹脂原
料は特に限定されないが、好ましい具体例とし
て、分子量が150以上でかつ少なくとも2個のア
クリロイルオキシ基および/又はメタクリロイル
オキシ基を有する架橋重合性化合物もしくはそれ
らを30重量%以上含む他の共重合可能な単量体と
の混合物からなる液状の皮膜形成性樹脂原料をあ
げることができる。分子量が150以上で少なくと
も2個のアクリロイルオキシ基および/又はメタ
クリロイルオキシ基を有する化合物の主な例とし
ては多価アルコールと(メタ)アクリル酸(アク
リル酸及び/又はメタアクリル酸の意、以下同
じ)又はそれらの誘導体から得られるエステル化
物、或いは多価アルコールと多価カルボン酸と
(メタ)アクリル酸又はそれらの誘導体とから得
られるエステル化物である。
多価アルコールとしては、例えばエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、平均分子
量が約300〜約1000のポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタン
ジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール
(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル)、2−エチルヘキシル−1,3−ヘキサンジ
オール、2,2′−チオジエタノール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール等の2価のアルコー
ル、トリメチロールプロパン(1,1,1−トリ
メチロールプロパン)、ペンタグリセロール(1,
1,1−トリメチロールエタン)、グリセロール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘ
キサントリオール等の3価のアルコール、その他
ペンタエリスリトール(2,2−ビスヒドロキシ
メチル−1,3−プロパンジオール)、ジグリセ
ロール、ジペンタエリスリトール等である。
これらと(メタ)アクリル酸とから得られる特
に好ましい架橋重合性化合物としては、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート(アクリレ
ート又はメタアクリレートの意、以下同じ)、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ジ
ペンタグリセロールペンタアクリレート等を挙げ
ることができる。
また多価アルコールと多価カルボン酸と(メ
タ)アクリル酸もしくはそれらの誘導体とから得
られる架橋重合性化合物は、基本的には多価アル
コールのヒドロキシル基と多価カルボン酸及び
(メタ)アクリル酸両者のカルボキシル基とが最
終的には当量となるような混合物を反応させるこ
とによつて得られる。
好ましい化合物としては、多価アルコールとし
て2価のアルコール又は3価のアルコール又は2
価のアルコールと3価のアルコールの混合物を用
い、多価カルボン酸として2価カルボン酸を用い
て得られたエステル化物があげられる。3価のア
ルコールと2価のアルコールの混合物を用いる場
合、3価のアルコールと2価のアルコールとのモ
ル比は任意に選ぶことができる。又、2価カルボ
ン酸と(メタ)アクリル酸とのモル比は、2価カ
ルボン酸のカルボキシル基と(メタ)アクリル酸
のカルボキシル基との当量比が2:1〜0:1の
範囲であることが好ましい。2価カルボン酸が上
記の範囲より過剰の場合には、生成するエステル
の粘度が高くなりすぎて塗膜の形成に困難を生ず
るようになる。
2価カルボン酸としては、例えばコハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、テトラヒドロフタル酸、3,6−エンドメチ
レンテトラヒドロフタル酸などの脂環族ジカルボ
ン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸、チオジグリコール酸、
チオジバレリン酸、ジグリコール酸あるいはマレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸など又はこれらの
塩化物、無水物及びエステルを用いることができ
る。
本発明の架橋重合性化合物と混合して用いるこ
とのできる他の共重合可能な単量体としては例え
ば(メタ)アクリル酸それらのエステル、アクリ
ロニトリル、メタアクリロニトリル、スチレン及
びその誘導体の如きモノエチレン系不飽和化合物
を挙げることができる。
皮膜原料中、架橋重合性化合物の量が30重量%
未満の場合には、最終的に得られる硬化皮膜の耐
擦傷性が十分でなく実用的でない。
つや付けロールの成形面上に皮膜原料を塗布し
硬化させる場合の好ましい硬化方法としては、皮
膜と親和性のないカバー体を皮膜原料上に密着被
覆して皮膜原料の硬化を行なう方法があげられ
る。このカバー体の働きは、ロール上に露出部分
を残すことなく均一平滑な皮膜形成が容易である
こと及び空気中の酸素による重合禁止効果を除く
ことの2点である。このカバー体を用いて本発明
を実施するに際しては、カバー体の被覆下に皮膜
の第1段目の硬化を行ない、引き続いて該カバー
体を皮膜上より剥離した後にさらに空気中におい
て皮膜の第2段目の硬化を行なう2段階硬化法を
採用することができる。この2段階硬化法は、耐
摩耗性が十分に発現する程度に迄皮膜の硬化をカ
バー体の被覆下で行なうと、カバー体を剥離する
ときに皮膜がカバー体に付着し、ロール上より取
り除かれる危険性が大きいときに、採用すること
が好ましい。
皮膜原料を塗布し、硬化させる場合のいま一つ
の好ましい硬化方法としては、ロール上に塗布さ
れた皮膜原料を空気中において耐擦傷性が十分に
発現する程度にまで硬化する方法があげられる。
分子中に少なくとも3個以上のアクリロイルオキ
シ基を有する化合物は酸素を除去又は遮断するこ
となく空気中において十分に硬化することが可能
である。
皮膜原料の硬化を行なう際に皮膜に密着させる
カバー体としては、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、セロフアン、防湿セロフアン、ポリエチレン
ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール等の高分
子フイルムを用いることが好ましい。カバー体と
して用いる高分子フイルムは、0.005mmから0.5mm
の厚さのものを使用することができるが、一般に
0.05mm以下の厚みのものを用いる場合には、高分
子フイルムに一定の張力を与えフイルムにしわを
生じなくすることが好ましい。
皮膜原料をロール上に塗布する際、皮膜原料と
親和性のないカバー体を用いる場合においてはロ
ール上に皮膜原料を直接塗布した後にカバー体を
密着被覆してもよく、又カバー体に皮膜原料を塗
布した後にカバー体を皮膜原料を内側にしてロー
ルとはり合わせてもよい。皮膜原料をロール上又
はカバー体に塗布するには、刷毛塗り、流し塗
り、スプレーコート、ロールコート、バーコート
などの通常の塗布方法を用いることができる。こ
のうち所望の塗布巾と同一のないし若干短かい巾
を有したロールを用いてのロールコート法は、皮
膜原料の塗布巾の制御精度が容易であることによ
り好ましい塗布方法としてあげられる。皮膜原料
を塗布したロール又はカバー体をそれぞれカバー
体又はロールとはり合わせて一体とするときには
プレスロールによつて圧着してもよい。プレスロ
ールで圧着する場合、用いるプレスロールは外側
がゴム張りとなつたものが好ましく、塗布速度及
び皮膜原料の粘度等に応じてゴムの硬度を選択し
皮膜の厚み及び皮膜の厚みの均一性をコントロー
ルすることが好ましい。
耐擦傷性皮膜の厚みは、0.001〜0.1mm特に好ま
しくは0.003〜0.03mm程度である。膜厚が0.001mm
以下になる場合は、本発明の目的を十分に達成す
ることが困難であり、一方膜厚が0.1mm以上にな
る場合には基材樹脂に転写された場合に樹脂がも
ろくなるおそれが強く好ましくない。
皮膜原料の重合硬化は、カバー体の密着被覆下
の硬化及びカバー体を用いない空気中での硬化と
もに通常の硬化方法、すなわち、熱風加熱、赤外
線加熱もしくは紫外線照射による光重合のいずれ
の方法でも行なうことができるが、硬化装置の簡
便さ等を考慮すれば、紫外線照射による光重合の
方法を用いることが好ましい。紫外線による光重
合を行なう場合には4000Å以下の波長域において
増感作用を有する光増感剤を皮膜原料100重量部
に対して0.1ないし20重量部添加することが好ま
しく、0.5ないし10重量部添加することがより好
ましい。添加する光増感剤の量が0.1重量部未満
の場合には皮膜の硬化速度が遅くしたがつて硬化
装置を大型化する必要が生ずるために好ましくな
く、他方20重量部をこえる場合には皮膜を形成さ
せた場合に耐候性の低下が認められやすく、又耐
擦傷性の低下も認められて好ましくない。光増感
剤の具体的な例としては、ベンゾイン、炭素数1
ないし4のベンゾインアルキルエーテルなどがあ
げられる。
又、紫外線の照射源としては、螢光ケミカルラ
ンプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、アーク灯、キ
セノン灯等があげられる。
本発明方法において用いる基材を構成する熱可
塑性樹脂、すなわち、可塑化押出成形機から吐出
する熱可塑性樹脂の具体例としては、好ましく
は、ポリメタクリル酸メチルあるいは50重量%以
上のメタクリル酸メチルと50重量%以下の他の共
重合可能な重合性不飽和単量体との共重合体及び
ポリカーボネートをあげることができる。
メタクリル酸メチルと共重合させて用いること
のできる他の重合性不飽和単量体としては、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキ
ルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル等のアクリル酸アルキルエステル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、無水マレイン酸、アク
リロニトリル等をその具体的な例としてあげるこ
とができる。
また、基材を構成する熱可塑性樹脂の他の具体
例としては、ポリスチレン、アクリロニトリル−
スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル
等をあげることができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でメタクリル酸メチ
ル90重量%以上とアクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれた
重合性不飽和単量体10重量%以下との混合物から
得られた重合体及びポリカーボネートを特に好ま
しい具体例としてあげることができる。
これらの熱可塑性樹脂には従来から常用されて
いる種々の添加剤を添加してもよい。添加剤の具
体例としては、着色に用いられる染料・顔料ある
いは酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、ある
いは難燃剤、可塑剤または樹脂材料の離型を容易
にしたり、帯電防止能を付与させる種々の界面活
性剤、あるいは樹脂の衝撃強度を向上させる為に
しばしば用いられるブタジエンあるいはアクリル
酸アルキルエステル等を主構成単位としたゴム相
をもつ多層構造体の粒子等があげられる。
次に本発明を添付図面をもとにして詳細に説明
する。
第1図はカバー体を用いずに、皮膜原料を直接
につや付けロールに塗布し、空気中にて重合硬化
させ、硬化皮膜を樹脂板と一体化させる製造装置
の1例を示したものである。同図において、熱可
塑性樹脂板3は、可塑性押出機1のダイス2から
連続的に供給され、つや付けロール4,5を経て
つや付けロール6に達する。他方、皮膜形成性原
料7はロールコータ8によつてつや付けロール6
に塗布され高圧水銀灯9によつて重合硬化させら
れる。硬化皮膜10と樹脂板3とは、つや付けロ
ール5,6の間隙にて圧着せしめられ、最終的
に、耐擦傷性の優れた硬化皮膜10を表面に有す
る合成樹脂板11が得られる。
第2図は、カバー体を用いて皮膜原料をカバー
体の密着被覆下で重合硬化させ両面に耐擦傷性の
優れた表面を有する樹脂板を製造する装置の1例
を示したものである。
第1図と異なる点は、両面処理する為につや付
けロール6′が増設されていること、皮膜形成性
原料7,7′は、それぞれロールコータ8,8′に
よつてカバー体12,12′に塗布され、プレス
ロール13,13′によつてつや付けロール6,
6′にはり合わされ、カバー体の密着被覆下に螢
光ケミカルランプ14,14′によつて重合硬化
せしめられ、カバー体のみが剥離され硬化皮膜1
0,10′がつや付けロール6,6′に残るという
ふうに、カバー体を用いて螢光ケミカルランプを
用いて皮膜原料を硬化させることである。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。実施例中の部は重量部を表わす。
耐擦傷性の評価は以下に示す落砂法での曇価の
増加で示す。すなわち、あらかじめ試験片を水平
方向と45゜の角度に傾斜させて、鉛直軸のまわり
に11R.P.M.の速度で回転させておき、試験片の
70cm上方から60メツシユのカーボランダム300g
を150g/分の速度で落下させ、落砂後の曇価か
ら落砂前の曇価を差し引いた値が曇価の増加を表
わす。
なお曇価は次の式で示される。
曇価(%) =全光線透過率−平行光線透過率/全光線透過率×10
0 曇価の増加の小さいもの程、耐擦傷性はすぐれる 又、重合体の極限粘度数〔η〕はクロロホルム
溶液で25℃にて測定した値を表わす。
実施例 1 第1図に示した装置を用い、常法に従い予備混
合した メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合
体100部 (メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル構成比
=94.2/5.8(重量比)〔η〕=0.072l/g) チヌビンP(チバ・ガイギー(株)社製0.01部を可塑
化押出機1にて溶融混練し、ダイス2より押出し
てつや付けロール4,5を介してつや付けロール
6に連続的に合成樹脂板3を供給する。
他方、つや付けロール6にロールコータ8によ
り、連続的に トリメチロールプロパントリアクリレート 50部 ジ−ペンタエリスリトールペンタアクリレート
50部 ベンゾインエチルエーテル 2部 からなる樹脂原料液7を、0.015mmの厚みとなる
ように塗布し、高圧水銀灯(東芝電材(株)社製
H2000L)91灯を点灯した下を通過させること
により硬化皮膜10を形成させる。
こうして耐擦傷性皮膜10が表面に形成された
つや付けロール6に樹脂板3がつや付けロール5
により圧着され、皮膜10と樹脂板3とが一体化
し、連続的に厚さ3mm巾550mmの表面欠陥のない
耐擦傷性皮膜10を表面に有するメタアクリル系
樹脂板11が得られた。
なおこのとき、樹脂板の引き取り速度は40cm/
min、ダイス2内の樹脂温度は230℃つや付けロ
ール4,5,6の冷媒温度はそれぞれ順に、80
℃,80℃,90℃であり、又つや付けロール5と6
の間には線圧として50Kg/cmの圧力をかけてい
た。
こうして得られた樹脂板11の耐擦傷皮膜形成
面及びその裏面(未処理面)の耐擦傷性を評価し
たところ、耐擦傷性皮膜形成面は6.3%、その裏
面(未処理面は56.8%という結果が得られ、処理
面の耐擦傷性は優れていた。
実施例 2 第2図に示した装置を用い、常法に従い耐衝撃
性メタクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)社製「アク
リペツトIR」グレードH−50)を可塑化押出機
1にて溶融し、ダイス2より押出してつや付けロ
ール4,5を介してつや付けロール6及び6′に
連続的に合成樹脂板3を供給する。
他方 1,4−ブタンジオールジアクリレート 100部 ベンゾインイソプロピルエーテル 1.5部 からなる樹脂原料液7,7′を0.005mmの厚みにな
るように、ロールコータ8,8′により厚さ0.012
mmのポリエステルフイルム(ダイアホイル(株)社製
商標名「ダイアホイル」)12,12′上に塗布す
る。ポリエステルフイルム12,12′上に塗布
された樹脂原料液はスポンジ用軟質ゴムを表面に
もつプレスロール13,13′によつてつや付け
ロール6,6′にはり合わされた後、ポリエステ
ルフイルムの密着被覆下螢光ケミカルランプ(東
芝電材(株)社製FL20BL)2灯を点灯した下を通過
させることにより硬化皮膜10,10′を形成さ
せる。続いてポリエステルフイルム12,12′
は硬化皮膜10,10′より剥ぎ取られ、硬化皮
膜10,10′のみつや付けロール6,6′上に残
される。
こうして耐擦傷性皮膜10が表面に形成された
つや付けロール6に樹脂板3がつや付けロール5
により圧着され、皮膜10と樹脂板3とが一体化
し、引き続き、耐擦傷性皮膜10′が表面に形成
されたつや付けロール6′に樹脂板3がつや付け
ロール6により圧着され、皮膜10′と樹脂板3
とが一体化し、連続的に厚さ2mm巾550mmの、表
面欠陥のない両面に耐擦傷性皮膜10,10′を
表面に有する耐衝撃性メタクリル系樹脂板11が
得られた。
なおこのとき、樹脂板の引き取り速度は60cm/
min、ダイス2内の樹脂温度は230℃、つや付け
ロール4,5,6,6′の冷媒温度はそれぞれ順
に85℃,85℃,95℃,95℃であり、又つや付けロ
ール5と6の間及びつや付けロール6と6′の間
には線圧として50Kg/cmの圧力をかけた。
こうして得られた樹脂板11の耐擦傷性を評価
したところ両面ともに5.8%であり耐擦傷性が優
れていた。
比較例 1 つや付けロール6,6′への耐擦傷性皮膜形成
処理のみを行なわない点以外は実施例2と同じ操
作を繰り返すことにより耐衝撃性メタクリル系樹
脂板を得た。
この樹脂板の耐擦傷性を評価したところ両面と
もに64.2%であつた。
実施例 3 実施例2と、下記の点を除き同様の操作を繰り
返すことにより連続的に厚さ3mm、、巾650mmの表
面欠陥のない耐擦傷性の表面を有するポリカーボ
ネート樹脂板を得た。
可塑化押出機から供給する熱可塑性樹脂を予備
混合した。
ポリカーボネート樹脂(三菱化成工業(株)社製
「NOVAREX」グレード70301) 100部 チヌビンP(チバ・ガイギー(株)社製) 0.1部 に代えた。
ダイス2内の樹脂温度を295℃に、つや付けロ
ール4,5,6,6′の冷媒温度をそれぞれ順に
110℃,110℃,130℃,130℃に代えた。
上記の点以外は実施例2と同様の操作を行なつ
て得られた樹脂板11の耐擦傷性を評価したとこ
ろ、両面ともに5.8%であり、耐擦傷性が優れて
いた。
比較例 2 つや付けロールル6,6′への耐擦傷皮膜形成
処理のみ行なわない点以外は実施例3と同じ操作
を繰り返すことによりポリカーボネート樹脂板を
得た。
この樹脂板の耐擦傷性を評価したところ、両面
ともに67.4%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はカバー体を用いずに、皮膜形成性原料
を直接につや付けロールに塗布し、空気中にて重
合硬化させ、硬化皮膜を樹脂板と一体化させ、片
面に耐擦傷性に優れた表面を有する樹脂板を製造
する本発明の方法を示し、第2図はカバー体を用
いて皮膜原料をカバー体の密着被覆下で重合硬化
させ、両面に耐擦傷性に優れた表面を有する樹脂
板を製造する本発明の方法を示す。 1……可塑化押出機、2……ダイス、3……熱
可塑性合成樹脂板、4,5,6,6′……つや付
けロール、7,7′……耐擦傷性皮膜原料液、8,
8′……ロールコータ、9,9′,14,14′…
…水銀灯、10,10′……耐擦傷性樹脂硬化皮
膜、11,11′……耐擦傷性合成樹脂板、12,
12′……カバー体、13,13′……プレスロー
ル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 耐擦傷性皮膜形成性樹脂原料をロール面に塗
    布し、重合硬化せしめてロール面に耐擦傷性樹脂
    皮膜をあらかじめ形成し、その上に可塑化押出成
    形機から吐出された板状熱可塑性樹脂を圧着せし
    めて上記あらかじめ形成された耐擦傷性樹脂皮膜
    を板状熱可塑性樹脂上に転移せしめることを特徴
    とする耐擦傷性に優れた表面を有する合成樹脂板
    の製造方法。 2 耐擦傷性皮膜形成性樹脂原料が、分子量150
    以上で且つ少くとも2個のアクリロイルオキシ基
    および/又はメタクリロイルオキシ基を有する架
    橋重合性化合物もしくは該化合物を30重量%以上
    含む他の共重合可能な単量体との混合物からなる
    液状の皮膜形成性樹脂原料である特許請求の範囲
    第1項記載の合成樹脂板の製造方法。 3 耐擦傷性皮膜形成性樹脂原料のロール面塗布
    物を光増感剤の存在下紫外線の照射により重合硬
    化する特許請求の範囲第2項記載の合成樹脂板の
    製造方法。 4 熱可塑性樹脂が、ポリメタクリル酸メチルあ
    るいは50重量%以上のメタクリル酸とメチルと50
    重量%以下の他の共重合可能な重合性不飽和単量
    体との共重合体である特許請求の範囲第1項記載
    の合成樹脂板の製造方法。 5 共重合可能な重合性不飽和単量体が、メタク
    リル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエ
    ステル、スチレン、α−メチルスチレン、無水マ
    レイン酸、アクリロニトリルからなる群から選ば
    れたものである特許請求の範囲第4項記載の合成
    樹脂板の製造方法。 6 熱可塑性樹脂がポリカーボネートである特許
    請求の範囲第1項記載の合成樹脂板の製造方法。
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