JPH0472465A - 遊星歯車減速スタータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、遊星歯車減速スタータの動力伝達機構に発
生する衝撃応力を受圧する機構の改良に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

■従来この種の遊星歯車減速スタータとして第６図に示
すものがあった（実開昭６３−７４０５０号公報）。

図において、ｌは直流電動機の電機子、２はこの電機子
１の回転軸で、電機子１の後方にコンミテータ３が嵌着
されている。４はブラシおよびその保持器で、ボルト５
によってリヤブラケット６に固定されている。７は電機
子回転軸２の後端を支承する軸受で、リヤブラケット６
の凹部に嵌合されている。８は直流電動機のヨーク、８
ａはこのヨーク８の内周面に固着された界磁を発生させ
る永久磁石で、ヨーク８の一端面はリヤブラケット６に
嵌着され、他端面は、遊星歯車減速装置を構成する内歯
歯車９を嵌着したフロントブラケット１゜に固定されて
いる。またヨーク８とフロントブラケッＩ・１０とはセ
ンタープレート１１によって区画されている。電機子回
転軸２の前端部には平歯車１２が形成され、これに遊星
歯車１３が噛合するようになっており、１４はこの遊星
歯車１３の内周面に嵌着された軸受で、支持ビン１５に
支承されている。　１６はこの支持ビン１５を固着する
フランジで、遊星歯車減速装置の腕を構成しており、出
力回転軸１７が固着され、この出力回転軸１７は内歯歯
車９の突出部内周面に嵌着されたスリーブベアリング１
８で支承されている。　１９は出力回転軸１７の後端凹
部に嵌着されたスリーブベアリングで電機子回転軸２の
前端部を支承し、また、電機子回転軸２の前端と出力回
転軸１７の間にはボール（鋼球）２０が配設され、スラ
スト荷重を授受する機能を有している。

２１は出力回転軸１７の外周部に形成されたヘリカルス
プラインで、オーバランニングクラッチ２２が前後方向
へ摺動可能にスプライン嵌合されている。

２３はオーバランニングクラッチ２２に結合されている
とニオン２４の軸方向移動量を規制するストッパ、２５
は出力回転軸１７を支承するスリーブベアリングで、フ
ロントブラケットｌＯの前部に形成された孔部の内周面
に嵌着されている。２６は樹脂成形されたレバーで回動
自在に取り付けられ、一端が電磁スイッチ２７のプラン
ジャ２８に、他端がオーバランニングクラッチ２２の後
部に接続されている。２９は電磁スイッチ２７とブラシ
４とを接続するリードワイヤで、電磁スイッチ２７側は
ナツト３０によってキャップ３１に固定されている。な
お、３２はセンタープレート１１に設けられた貫通孔で
あり、電機子内に発生した熱をフロントブラケットＩＯ
側に逃がしヨーク８内の温度上昇を防止するためのもの
である。

このように構成されたスタータは、図示しないキースイ
ッチをオンすることにより電磁スイッチ２７に通電され
、これによりリードワイヤ２９を通してブラシ４に電圧
が印加され、電機子１が回転力を発生する。電機子１の
回転は遊星歯車減速装置により減速され、オーバランニ
ングクラッチ２２に伝達される。一方、電磁スイッチ２
７の通電によりプランジャ２８が図面左方向に移動し、
これがレバー２６を介してオーバランニングクラッチ２
２に伝達される。このためオーバランニングクラッチ２
２は前方に移動し、ビニオン２４は図示しないエンジン
のリングギヤと噛合する。

■一方、第７図は減速装置に発生する衝撃荷重を緩和す
る機構を有する従来の遊星歯車減速スタータを示す断面
図である（実公昭６２−４５０８１号公報）。

図において、２９は外周面にヘリカルスプライン３０を
有するリングギヤであって、その内周面には遊星歯車１
３に噛合係合される歯車（内歯歯車＞３１を有している
。１０はフロントブラケットであって、そのインロ一部
１０ａに上記ヘリカルスプライン３０が係合されるヘリ
カルスプライン３３が形成される。

３４は上記インロ一部１０ａに嵌着された補助プレート
で、その内周面に嵌着されたスリーブベアリング１８に
よって出力回転軸１７を軸支している。３５はリングギ
ヤ９と補助プレート３４の間に図示の如く係着された環
状のゴム部材でなる弾性環であって、遊星歯車１３の内
接噛合運動による受圧反力でヘリカルスプライン３３上
を軸方向前方（図示右方）に螺進されるリングギヤ２９
の螺進力を弾性的に受圧している。なお上述以外の構成
は第６図の従来装置と同様である。

即ち、上記構成によれば、遊星歯車１３の回転運動によ
る反力が、リングギヤ２９の螺進作用で弾性環３５によ
って弾性的に受圧され、装置の動力系統に発生する衝撃
力が円滑に受圧されることとなる。

〔発明が解決しようとする課題〕

第６図に示された従来装置（実開昭６３−７４０５０号
公報記載の装置）では、負荷トルクをシャフト（回転軸
２．出力回転軸＋７）やブラケット（フロントブラケッ
トｌＯ等）のたわみ剛性、並びにオーバランニングクラ
ッチ２２のねじれにより吸収するのみであり、これらの
吸収エネルギー以上の大エネルギー的なトルクが生じた
場合は吸収できず、エンジンのリングギヤやスタータの
各機構部品が破損する同順があった。ここで、大トルク
とは、エンスト等の時にスタータを再始動する場合に生
じ、エンジン又はスタータの惰性回転中に再飛込するこ
ととなり、双方の大きな回転エネルギーを持つものが瞬
間に衝撃することになって大衝撃が発生する。

これに対し、第７図に示した従来装Ｗｌ（実公昭６２−
４５０８１号公報）では、リングギヤ２９を螺進付勢さ
せ、この付勢力を受圧する弾性体（弾性環３５）を備え
て衝撃力を緩和させようとするものがあるが、弾性体（
弾性環３５）の容量やバラツキを考えると装置の大型化
が必要で、構成も複雑となり、しかも安定化が難しいと
いう問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、簡単な構造で、かつ安定した衝撃吸収機構を
有する遊星歯車減速スタータを提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る遊星歯車減速スタータは、遊星歯車減速
機構の遊星歯車を支承する支持ビンを設けたキャリアを
、後方への位置規制をしつつ出力回転軸後端に嵌合し、
上記出力軸の後方への移動を阻止する位置決め手段を設
け、更に出力軸と嵌合するキャリアの前方を位置決めす
る部材を設け、上記キャリアと上記出力軸とが所定のト
ルクで滑れる様にしたことを特徴とするものである。

〔作用〕

この発明の遊星歯車減速スタータにおいては、遊星歯車
機構の腕となるキャリアと出力回転軸とを、前後方向に
位置決めしつつ嵌合することにより、キャリアと出力回
転軸との滑り面（嵌合面）の面積が一定化し、その部分
で滑りトルクを減少させることなく回転力を伝達し、全
体として安定した衝撃吸収作用を得ることができる。

〔実施例〕

■第１図はこの発明に係る遊星歯車減速スタータの一実
施例を示した断面図である。

図において、４０は遊星歯車１３の支持ビン１５を固着
したキャリアであって、遊星歯車減速装置の腕を構成し
ている。そして、このキャリア４０の前方筒部内周は、
出力回転軸１７の後端部に設けたつば部１７ａにより後
方位置決め（抜は止め）されつつ、出力回転軸１７に嵌
合されている。また、このキャリア４０と出力回転軸１
７との嵌合は焼バメが好ましく、その嵌合面Ａには潤滑
安定剤を塗布すると良い。

５０は遊星歯車１３を内接噛合するリングギアであって
、その前方に設けたフランジ部５１の突設部５２が、ス
リーブベアリング１８を介して上記キャリア４０を支承
している。更に、このフランジ部５１の後方側に突起部
５３を設けることにより、キャリア４０の前方移動を阻
止し、かつキャリア４０と出力回転軸１７との嵌合面積
を一定に保たさせている。

一方、出力回転軸１７の後方への移動は、ボール２０及
び電機子回転軸２を介して図示しない後方軸受により係
止・位置決めされ、出力回転軸１７の前方への移動は、
嵌合するキャリア４０を介してフランジの突起部５３に
より係止・位置決めされている。

１９は出力回転軸１７の後端凹部に嵌着されたスリーブ
ベアリングで、電機子回転軸２の前端部を支承し、また
、電機子回転軸２の前端と出力回転軸１７との間にはボ
ール２０が配設され、スラスト荷重を授受すると共に、
出力回転軸１７の後方の位置決め機能を果している。

尚、その他の構成は第６図に示した従来装置と同様であ
りその説明を省略する。

上記実施例によれば、出力回転軸１７の前後を位置決め
することができ、これに嵌合されるキャリア４０の位置
決めも出力回転軸１７と一体的に行われる。

従って、出力回転軸１７とキャリア４０との滑り面（嵌
合面）の面積が一定化し、その部分で滑りトルクを減少
させることなく、全体として安定した衝撃吸収作用が得
られる。

なお、上記実施例では、キャリア４０の前方位置決めを
フランジ部５１に設けた突起部５３により行ったが、第
２図に示すようにキャリア４０と出力回転軸１７との間
に係止部材６０を設けることにより、前方位置決めを行
っても良い。

また、係止部材６０を設けることによりフランジの突起
部５３を排除しても良い。なおこの場合、出力回転軸１
７の前方位置決めは、出力回転軸１７の前端部の軸受（
図示せず）により行う。

上記に掲げた実施例によれば、第６図に示した従来装置
からの大幅な構造変化を必要とせず、互換性を保つこと
ができる。

■一方、上記実施例では、出力回転軸１７の後方位置決
めを、電機子回転軸２との間に設けたボール２０により
行ったが、下記に示す実施例に沿っても良い。

即ち、第３図に示すようにフランジ部５Ｉの前方突設部
５２と出力回転軸１７との間に係止部材（止め輪）７０
を設けることにより、出力回転軸１７の後方位置決めを
行う、この場合、キャリア４０の前方位置決めはフラン
ジ部５１に設けた突起部５３により行われ、出力回転１
＃ｉ１７の前方位置決めはフランジ部５】に設けた突起
部５３及び上記係止部材７０により行われる。

なお、キャリア４０の後方への抜は止めは出力回転軸１
７の後端のつば部１７ａにより行われる。

また、第４図に示すようにフランジ部５１の前方突設部
５２と出力回転軸１７どの間に係止部材（止め輪）７０
を設けて出力回転軸１７の後方位置決めを行うと共に、
キャリア４０と出力回転軸１７との間に係止部材６０を
設けてキャリア４０の前方位置規制を行っても良い、な
おこの場合、出力回転軸１７の前方位置決めは係止部材
７０及び前端部の軸受（図示せず）等により行う。

更に、第５図に示すようにフランジ部５１の前方突設部
５２．キャリア４０及び出力回転軸１７の間に係止部材
（止め輪）８０を設けることにより、出力回転軸Ｉ７の
後方位置決め及びキャリア４０の前方位置決めを同時に
行ってもよい、なおこの場合、フランジ部５１に突起部
５３を設けて、出力回転軸１７の後方位置決め及びキャ
リア４０の前方位置決めを補助することも可能である。

上記実施例によれば、出力回転軸とキャリアとの嵌合面
が係止部材等により一定化して、安定した滑りトルクを
維持しながら衝撃吸収作用を得ることができる。更に、
出力回転軸の位置決めも同時に行われ、出力回転軸のガ
タッキの防止、並びに出力回転軸が電機子回転軸へスラ
スト力を与えるのを防止でき、各部の摩耗及び損傷をな
くすことができる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば遊星歯車減速機構の遊
星歯車を支承する支持ビンを設けたキャリアを、後方へ
移動しないように位置規制をしつつ出力回転軸の後端部
に嵌合し、上記出力回転軸の後方への移動を阻止する位
置決め手段を設け、更に出力回転軸と嵌合する上記キャ
リアの前方を位置決めする部材を設けることにより、従
来装置からの大幅な構造変化を必要とせず、キャリアと
出力回転軸との滑り面の面積が一定化し、滑りトルクが
低下しなく、結果として安定した衝撃吸収機構を得るこ
とができる。

また、出力回転軸の位置決めも同時に行われ、出力回転
軸のガタッキの防止、並びに出力回転軸が電機子回転軸
ヘスラスト力を与えるのを防止でき、各部の摩耗及び損
傷をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る遊星歯車減速スター
タを示す断面図、第２図〜第５図はこの発明の他の実施
例を示す部分断面図、第６図及び第７図は従来の遊星歯
車減速スタータを示す断面図である。 図中、２は電機子回転軸、８はヨーク、１０はフロント
ブラケット、１３は遊星歯車、１５は支持ビン、１７は
出力回転軸、１７ａはつば部、２０はボール、２２はオ
ーバランニングクラッチ、２４はビニオン、４゜はキャ
リア、５０はリングギア、５１はフランジ部、５２は７
ランジの突段部、５３はフランジの突起部、６０、７０
．８０は係止部材を示す。 なお、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）電機子回転軸の回転を遊星歯車減速機構により減
   速して、この遊星歯車減速機構とつながる出力回転軸に
   伝達する遊星歯車減速スタータにおいて、遊星歯車減速
   機構の遊星歯車を支承する支持ピンを設けたキャリアを
   、後方への位置規制をしつつ出力回転軸の後端に嵌合し
   、上記出力回転軸の後方への移動を阻止する位置決め手
   段を設け、更に出力回転軸と嵌合するキャリアの前方へ
   の移動を阻止する位置決め手段を設け、 上記キャリアと上記出力回転軸とが所定のトルクで滑れ
   るようにしたことを特徴とする遊星歯車減速スタータ。