JPH0471874B2 - - Google Patents

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JPH0471874B2
JPH0471874B2 JP16052887A JP16052887A JPH0471874B2 JP H0471874 B2 JPH0471874 B2 JP H0471874B2 JP 16052887 A JP16052887 A JP 16052887A JP 16052887 A JP16052887 A JP 16052887A JP H0471874 B2 JPH0471874 B2 JP H0471874B2
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JP
Japan
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ferrite
crystal
polycrystalline
ferrite member
single crystal
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JP16052887A
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JPS645997A (en
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Yoshinari Kozuka
Masato Osanawa
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Publication date
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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、高透磁率フエライト材料の製造法に
係り、特に高周波領域で使用される磁気ヘツド材
料或いは磁芯材料の如き高透磁率材料として適し
たフエライト材料を製造する方法に関するもので
ある。 (背景技術) 従来から、フエライト材料は、磁性材料として
各種の用途に用いられ、例えば高周波領域で使用
される磁芯材料等として優れているとされている
が、このフエライト材料とても、一般に、周波数
が高くなるにつれて、その透磁率が低下するよう
になることが認められている。 このため、かかる透磁率の低下を補うべく、フ
エライト材料に対して外部から応力を付加する対
策が考えられ、例えば、磁芯に荷重を加えたり、
また所定の加工を施して、その加工部位に加工変
質層を形成したり、或いは磁芯に他材料を接合若
しくはモールドしたりする手法が検討されている
が、これらの手法は、何れも、応力を外因的に加
えるようにしたものであつて、その操作乃至は作
業が煩雑であり、またフエライト材料に対して、
バラツキなく応力を加えることは、困難であつた
のである。 (発明の目的) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、その目的とするとこ
ろは、高周波領域で高い透磁率を有するフエライ
ト材料を有利に製造する方法を提供することにあ
り、また他の目的とするところは、内因的に結晶
歪を残留させて、フエライト材料に結晶歪による
応力を与え、以て高周波領域での透磁率を向上せ
しめることにある。 (発明の構成) そして、本発明にあつては、かかる目的を達成
するために、所定の多結晶フエライト部材に、該
多結晶フエライト部材とは熱膨張係数の異なる単
結晶フエライト部材を接合し、加熱せしめること
により、固相反応によつて、かかる単結晶フエラ
イト部材のフエライト単結晶を多結晶フエライト
部材側に結晶成長させて育成し、以てその単結晶
化を図ると共に、結晶歪を発生させ、更にそれを
残留せしめることによつて、応力を付加するよう
にしたものであり、これによつて、高透磁率のフ
エライト材料(単結晶体)が容易に製造され得る
こととなつたのである。 (構成の具体的説明) ところで、かくの如き本発明は、Mn−Znフエ
ライト、Ni−Znフエライト等の軟磁性フエライ
ト、ガーネツト型フエライトを初め、その他の六
方晶系フエライトに適用可能であり、そしてその
ようなフエライト材料において、本発明手法に従
つて単結晶化せしめられる多結晶フエライト部材
は、よく知られているように、一般に、高温にお
いて不連続な結晶粒子成長を起こすフエライトの
多結晶体から構成されている。より具体的には、
この不連続な結晶粒子成長を示す多結晶体とは、
加熱温度が或る特定の温度に到達すると、突発的
に一部の結晶粒子が周りの微細な結晶粒子と合体
し、周りの微細粒子の成長速度より極めて大きな
粒子成長速度で、巨大な結晶粒子に成長するもの
である。 一方、かかる多結晶フエライト部材を単結晶化
するための種単結晶である単結晶フエライト部材
は、少なくとも一部が単結晶である、換言すれば
単結晶フエライトを少なくとも一部に有するフエ
ライト材料であり、このような単結晶フエライト
部材の使用によつて、そこに存在するフエライト
単結晶部分から多結晶フエライト部材側に向つて
単結晶が成長するようになるのである。なお、か
かる単結晶フエライト部材としては、その全体が
一つの単結晶にて形成されたものが一般に用いら
れることとなるが、また経済的な観点からして、
部分的に単結晶フエライト部分を有する多結晶・
単結晶複合体を用いることも可能である。 そして、本発明にあつては、このような多結晶
フエライト部材と単結晶フエライト部材との間に
熱膨張係数差を持たせ、これによつて、かかる多
結晶フエライト部材の単結晶化操作における加熱
冷却工程に従つて、それら両部材の熱膨張差に基
づいて、得られる単結晶化フエライトに歪を残留
させるようにしたものであるが、そのような多結
晶フエライト部材及び単結晶フエライト部材にお
ける熱膨張係数は、フエライト組成によつて種々
変えることが出来、所望の透磁率を与え得る内部
歪が実現されるように、多結晶フエライト部材及
び単結晶フエライト部材のそれぞれの熱膨張係数
が適宜に選定されることとなる。 尤も、かかる多結晶フエライト部材と単結晶フ
エライト部材の熱膨張係数の差を大きくすれば、
それに伴つて、単結晶化フエライト(多結晶フエ
ライト部材の単結晶化物)に内部歪が多く付加さ
れるようになるが、その差が余りにも大きくなる
と、両部材にクラツクが生じたり、また透磁率も
低下するようになるところから、一般に40〜1000
℃で測定した熱膨張係数αの差:Δαが10×
10-7/℃を越えないように、両部材が選定される
こととなる。 そして、このような熱膨張係数差を有する多結
晶フエライト部材と単結晶フエライト部材を用い
て、かかる多結晶フエライト部材に対して、単結
晶フエライト部材を種結晶として接触せしめ、そ
れらを接合させるに際しては、かかる単結晶フエ
ライト部材のフエライト単結晶部分が多結晶フエ
ライト部材に接触せしめられるのである。換言す
れば、単結晶フエライト部材のフエライト単結晶
の結晶面が接触面(接合面)として露呈せしめら
れて多結晶フエライト部材の所定の接触面(接合
面)に対して接触せしめられるのである。なお、
単結晶フエライト部材と多結晶フエライト部材の
接触面は、相互の密着のために、何れも、その接
触に先立つて、充分な鏡面研磨が施されることと
なる。 また、かかる二つのフエライト部材の突き合わ
せによる接触に際しては、それらの当接部分にフ
エライトを溶解する際、例えば、塩酸、硝酸、硫
酸等を介在せしめて突き合わせ、それらフエライ
ト部材を仮接着させることが望ましい。その理由
は、単結晶フエライト部材と多結晶フエライト部
材の相互の位置を、そのような酸によつて形成さ
れるフエライト成分の塩、例えば硝酸鉄、硝酸マ
ンガン、硝酸亜鉛等により固定せしめると共に、
後の加熱時において、そのような塩が分解して生
成する酸化物が、目的とする固相反応を促進する
のに効果を発揮するからである。なお、かかる二
つのフエライト部材の突合わせ時における接着
は、上述の如き酸の他、フエライト成分を含んだ
無機酸塩の水溶液も有効に用いることが出来、同
様な効果を得ることが可能である。 次いで、このように単結晶フエライト部材と多
結晶フエライト部材とを接触せしめた状態におい
て加熱することにより、それら二つのフエライト
部材は、固相反応にて直接に一体的に接合せしめ
られ、その後、多結晶フエライト部材の単結晶化
が行なわれることとなるが、そのような一体的な
接合と多結晶フエライト部材の単結晶化は、同時
に連続的に行なわれることとなる。即ち、先ず、
固相反応によるフエライトの焼結は、約1100℃の
温度で進行するものであるところから、前述の如
き、単結晶フエライト部材と多結晶フエライト部
材の当接部(面)の直接的な一体結合には、1100
℃以上の温度に加熱せしめることが必要である。 また、この固相反応による単結晶化操作におい
て、フエライト単結晶が多結晶フエライト部材側
に成長する温度は、多結晶フエライト部材におい
て不連続粒子成長の起こる温度未満である。従つ
て、上記の接合体を不連続粒成長温度よりも或る
程度低い温度下で加熱することによつて、単結晶
フエライト部材のフエライト単結晶を多結晶フエ
ライト部材側に結晶成長させて、フエライト単結
晶を育成せしめることにより、かかる多結晶フエ
ライト部材の大きな部分を或いはその全体を単結
晶化せしめることが可能である。 なお、かかる単結晶フエライト部材と多結晶フ
エライト部材の組合せ物(仮接着物)に対する上
記固相反応及び単結晶化を行なうための加熱は、
一般に、加熱炉内において行なわれることとなる
が、この加熱炉内の雰囲気は、フエライトの特性
を維持する上において重要であり、注意を払う必
要がある。このため、よく知られているように、
酸素分圧がフエライトと平衡させた、所謂平衡酸
素分圧の雰囲気下において、上記の加熱が行なわ
れることとなる。 そして、このような単結晶化のための加熱の後
に、冷却して、取り出される単結晶化フエライト
体、即ち単結晶フエライト部材−多結晶フエライ
ト部材接合体の単結晶化物は、熱膨張係数の異な
る部材の接合によつて、内因的に結晶歪が残留さ
せられたものとなるのであり、そしてそのような
内部の結晶歪による応力の付加によつて、高周波
領域で透磁率の高い単結晶フエライト材料となる
のである。 なお、内因的に応力を付加する手法としては、
ホツトプレス法や熱間静水圧プレス法(HIP法)
も考えられるが、それらの手法では、対象物に圧
縮応力を加え得るに過ぎず、また装置も複雑とな
る。しかるに、本発明手法によれば、得られる単
結晶化物に対して圧縮応力及び引張応力を共に付
加することが可能となるのである。 (実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の実施例を示すが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によつて、何等制限的に解釈さ
れるものではないことは、言うまでもないところ
である。 なお、本発明は、上述した本発明の構成の具体
的な説明並びに以下の実施例の他にも、各種の態
様において実施され得るものであり、本発明の趣
旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基
づいて実施され得る種々なる態様のものが、何れ
も、本発明の範疇に属するものと、理解されるべ
きである。 実施例 1 純度:99.9%の炭酸マンガンを焙焼して得られ
た酸化マンガンと、純度:99.9%の酸化亜鉛と、
純度:99.9%のマグネタイトを550℃で焙焼して
得られた酸化鉄とを原料として、MnO=31モル
%、ZnO=16.5モル%、Fe2O3=52.5モル%なる
組成の調合物を調製し、次いで、この調合物を成
形して、所定の成形物と為した後、平衡酸素分圧
の下で、1350℃×8時間の条件下に焼成すること
により、Mn−Znフエライト多結晶体を得た。 なお、この多結晶体の不連続粒成長温度は1390
℃であり、またその熱膨張係数を測定したとこ
ろ、40〜1000℃の範囲で91×10-7/℃であつた。 そして、かかる多結晶体より25mm×10mm×5mm
の板を切り出し、その25mm×10mmの二つの面を
ダイヤモンド砥粒を用いてRmax:0.1μmとなる
ように研磨した。 一方、フエライト組成を種々変えて、別途、公
知の手法に従つて、下記第1表に示される如き、
熱膨張係数の異なる8種類のMn−Znフエライト
単結晶体を作製し、そしてそれぞれの単結晶体か
ら25mm×10mm×1mmtの板を切り出し、その25mm
×10mmの一つの面を、ダイヤモンド砥粒を用い
て、Rmax:0.1μmとなるように研磨した。 次いで、前記多結晶体から切り出された板(多
結晶板)の鏡面研磨部に、単結晶体から切り出し
た板(種単結晶板)の鏡面研磨部を接触させ、そ
れらの研磨面同士を1Nの硝酸水溶液にて接合せ
しめた。 そして、この得られた接合体を、窒素雰囲気中
において、1150℃で10分間、温度保持した後、酸
素濃度が5容量%の窒素雰囲気にして、300℃/
Hrの昇温速度で1350℃まで昇温し、次いで20
℃/Hrの昇温速度に切り換え、1440℃まで昇温
し、更に30分間温度保持した後、再び窒素雰囲気
下で冷却せしめることにより、熱膨張係数の異な
る種単結晶板からフエライト単結晶をそれぞれ成
長せしめ、各多結晶板におけるフエライト単結晶
の育成を行なつた。その結果、熱膨張係数の著し
く異なる種単結晶板を接合したブロツク(No.1及
びNo.10)にあつては、クラツクの発生が認められ
た。 その後、ダイヤモンドカツターを用いて、上記
の単結晶化操作の施された各接合体の単結晶部か
ら0.3mmtの板を切り出し、更にその切出物から、
超音波加工機により、5mmφ×3mmφのトロイダ
ルリングを切り出した後、それぞれのリングから
加工歪を除去するため、80℃に加温した燐酸液中
に5分間浸した後、水洗乾燥を行なつた。なお、
上記の切出し操作に際して、それぞれのトロイダ
ルリングの側面は、(111)の結晶面とされた。 次いで、このようにして得られたトロイダルリ
ングについて、それぞれ、インピーダンスメータ
を用い、その透磁率を測定したところ、下記第1
表に示される結果を与え、熱膨張係数が多結晶体
とは異なり、且つ近似した値を有する単結晶体を
種単結晶としたNo.4及びNo.5の試料の5MHz以上
での透磁率が著しく高くなることが判つた。 また、これらの単結晶化ブロツクから、組成の
異なる種子単結晶部を切り離し、700℃で30分加
熱し、再び、同様にして、透磁率を測定したとこ
ろ、下記第1表の値と略同一の値を示したが、
1200℃まで加熱し、測定したところ、同一組成の
種子単結晶で育成した単結晶と略同一の特性をと
なることが判つた。これは、1200℃加熱により内
部歪が取れたことを意味しているものと考えられ
た。
【表】 (発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明は、熱
膨張係数の異なる多結晶フエライト部材と単結晶
フエライト部材とを組み合わせて、かかる多結晶
フエライト部材を単結晶化することにより、内因
的に結晶歪を残留させ、以て育成されるフエライ
ト単結晶化部分に応力を付加するようにしたもの
であり、これによつて高周波領域で高い透磁率を
有するフエライト材料が提供され得たのであり、
またその製法が容易となり、大掛かりな装置も必
要ではなくなつたのである。 そして、このようにして得られた高透磁率のフ
エライト材料は、高周波領域で使用される磁芯と
して、またVTR等の高周波領域で使用される磁
気ヘツド用コア材料として、有利に用いられ得る
のである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 多結晶フエライト部材に、該多結晶フエライ
    ト部材とは熱膨張係数の異なる単結晶フエライト
    部材を接合して、加熱せしめることにより、かか
    る多結晶フエライト部材を単結晶化することを特
    徴とする高透磁率フエライト材料の製造法。
JP16052887A 1987-06-27 1987-06-27 Production of high magnetic permeability ferrite material Granted JPS645997A (en)

Priority Applications (1)

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JP16052887A JPS645997A (en) 1987-06-27 1987-06-27 Production of high magnetic permeability ferrite material

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JP16052887A JPS645997A (en) 1987-06-27 1987-06-27 Production of high magnetic permeability ferrite material

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Publication Number Publication Date
JPS645997A JPS645997A (en) 1989-01-10
JPH0471874B2 true JPH0471874B2 (ja) 1992-11-16

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ID=15716914

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3343014B2 (ja) * 1996-01-08 2002-11-11 株式会社東芝 酸化物単結晶の製造方法

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