JPH0470205B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は起立状態で搬送されて来る瓦製品を１
枚ずつ倒伏せしめて順次搬送せしめる様にした瓦
製品の倒伏搬送装置に関するものである。

製造される瓦製品はその製造工程中において、
各処理操作に応じて起立状態にせしめたり倒伏状
態にせしめたりする姿勢変換操作が行われてい
る。

そして特に起立状態から倒伏状態へ姿勢変換せ
しめるには、瓦製品が衝撃により損傷し易いこと
を考慮して操作しなければならず、かかる操作を
機械的に確実に行わしめるのは非常に困難であつ
た。

そこで本件発明者は特願昭58−41164号として、
瓦製品を起立状態で搬送せしめる起立搬送コンベ
アの前方に瓦製品を倒伏状態で受承搬送せしめる
倒伏搬送コンベアを連設せしめ、前記起立搬送コ
ンベアは瓦製品の両側下面の対向する２点と、瓦
製品の略中央でケンの一方を支持する３本のチエ
ーンにより構成せしめ、中央のチエーンの終端を
倒伏搬送コンベアとの連結部の手前に設定せしめ
て瓦製品が連結部の手前に達したとき中央の点の
支持を解除せしめる様にした瓦製品の倒伏搬送装
置を発明したが、瓦製品の倒伏速度と中央支持点
の支持解除等の搬送速度とのバランスの関係上、
中央の支持点の解除が遅れると、瓦製品Ｗが両側
の２点を支点として正しく前方回転せずバランス
を失つて斜め方向にずれて倒伏することがあり、
この場合搬送中に瓦製品が落下する危険性を有す
ると共に、後続工程での処理に支障を来たす等の
欠点を有していた。

本発明はかかる欠点に鑑み、瓦製品が起立状態
における下面両側に対向する２点と、該瓦製品の
略中央でケンの一方の下面に対応し且つ前記２点
より搬送方向前方に位置する点を夫々載置支持す
るチエーンを併設し、略中央点を支持しているチ
エーンの終端を他のチエーンより搬送方向後方に
配置すると共に、該チエーンの終端側方にはケン
の他方の下面を支持すべきチエーンの巻回径に対
応するローラーを並設配置した起立搬送コンベア
を設け、該起立搬送コンベアの中央のチエーン終
端から搬送方向前方に適宜間隔を設けた受渡し部
に瓦製品を倒伏状態で受承する倒伏搬送コンベア
の始点を配置して連設し、前記受渡し部に瓦製品
が達したとき前記中央の点の支持を解除する様に
したことを瓦製品の倒伏搬送装置を提供して上記
欠点を解消せんとしたものにして、以下本発明の
一実施例を図面に基づいて説明すると、 １は瓦製品Ｗを起立状態で搬送せしめる起立搬
送コンベアであり、フレーム２上の前部及び後部
に回転軸３，４を配設せしめ、該回転軸３，４間
にはスプロケツト５，５ａ，６，６ａを介して２
本のチエーン７，７ａを所定間隔を以つて巻回せ
しめ、該チエーン７，７ａを所定区間チエーンガ
イド８，８ａにて支持せしめてチエーン７，７ａ
により起立状態で搬送すべき瓦製品Ｗの下面両側
の対向する２点を支持せしめる様に成し、又回転
軸３はフレーム２の下部に装着せしめた駆動モー
ター９に連繋せしめてチエーン７，７ａを瓦製品
Ｗの搬送方向へ循環駆動制御せしめる様に成して
いる。

又、フレーム２上において前記回転軸３，４の
間には別の回転軸１０，１１を夫々配設せしめ、
該回転軸１０，１１にはスプロケツト１２，１３
を介してチエーン１４を前記２本のチエーン７，
７ａ間において同一高さ位置になる様に巻回せし
めると共に、チエーンガイド１５にて支持せしめ
て瓦製品Ｗの下面略中央部を支持せしめる様に成
し、又一方の回転軸１０を回転軸３を介して駆動
モーター９に連繋せしめてチエーン１４を両側の
チエーン７，７ａと同速度にて搬送方向へ循環駆
動せしめる様に成している。

又、回転軸１０にはチエーン１４を巻回するス
プロケツト１２の側方に並列してチエーン１４の
巻回径に対応する径の補助支持様のローラー１６
を取付け、該ローラー１６をスプロケツト１２と
同様に回転軸１０と一体的に回転せしめる様に成
している。

上記起立搬送コンベア１では瓦製品Ｗをケン１
７，１７ａを下面側にして起立状態で搬送せしめ
る場合、両側のチエーン７，７ａにより瓦製品Ｗ
の下面両側のＡ点、Ｂ点の支持と、チエーン１４
による一方のケン１７の下面に対応するＣ点の支
持の３点にて起立状態で載置せしめると共に、チ
エーン１４の終端位置においては上記Ａ点、Ｂ
点、Ｃ点に加えてローラー１６による他方のケン
１７ａの下面に対応するＤ点の４点にて載置支持
せしめ、又瓦製品Ｗは第４図に図示する様に対向
する両側のＡ点、Ｂ点に対し中央のＣ点、Ｄ点が
搬送方向に向かつて前方に位置する様にケン１
７，１７ａを前方に向けた状態で載置されると共
に、チエーン７，７ａ，１４の駆動により前方へ
順次搬送される様に成している。

又、中央のチエーン１４は搬送方向に対しその
先端部が他の両側のチエーン７，７ａの先端部よ
り手前位置で終端となる様に回転軸１０の位置を
設定せしめている。

１８は起立搬送コンベア１の搬送方向前方へ倒
伏する様に連設した倒伏搬送コンベアであり、該
倒伏搬送コンベア１８の起立搬送コンベア１との
連設個所である受渡し部２４を中央のチエーン１
４及びローラー１６先端の終点よりやや前方上方
に配置し、チエーン１４の終点及びローラー１６
の外周縁が受渡し部２４の手前に位置する様に成
し、又全体を搬送方向へ向つて上方傾斜状に配設
すると共に受渡し部２４には起立搬送コンベア１
から倒伏する瓦製品Ｗを安定良く受承するため
に、倒伏角度に合致する様に傾斜した受承部２５
を設けている。

又、倒伏搬送コンベア１８はフレーム２の端部
及びチエーン１４の先端を支持する回転軸１０の
やや前方上部に配設した軸１９，２０にプーリー
２１，２１ａ，２２，２２ａを介して所定間隔を
有する様にして巻回した２本のベルト２３，２３
ａより構成し、又倒伏搬送コンベア１８は更にこ
れに連設される搬送コンベア２６を駆動せしめる
駆動モーター２７を連繋せしめる２本のベルト２
３，２３ａを搬送方向へ循環駆動制御せしめる様
に成している。

尚、倒伏搬送コンベア１８では２本のベルト２
３，２３ａより倒伏状態の瓦製品Ｗの下面両側を
載置支持せしめ、そして瓦製品Ｗが倒伏状態のま
ま水平に支持される様に瓦製品Ｗの彎曲形状に対
応してプーリー２１，２１ａ，２２，２２ａの径
を設定せしめている。

次に本発明に係る瓦製品の倒伏搬送機能の作用
について説明すると、製造工程中において所定枚
数毎に起立搬送コンベア１上にケン１７，１７ａ
を下面側にした起立状態で移載された瓦製品Ｗ
は、チエーン７，７ａ，１４により両側下面のＡ
点、Ｂ点と一方のケン１７の下面に対応するＣ点
の３点で支持されると共に、重心が両側の支持点
であるＡ点、Ｂ点より搬送方向に向かつて前方に
偏在する起立姿勢にて順次前方へ搬送される。

そして瓦製品Ｗが起立搬送コンベア１と倒伏搬
送コンベア１８との間に受渡し部２４の手前に至
ると、チエーン１４の終端部に対応して並設せし
めたローラー１６が他一方のケン１７ａの下面の
Ｄ点を支持して４点支持の状態となり、更に瓦製
品Ｗの搬送が進行すると中央の２点の支持が徐々
に解除され、かかる状態では瓦製品Ｗの重心がＡ
点、Ｂ点より搬送方向に向かつて前方に偏在して
いるため瓦製品Ｗは中央のＣ点、Ｄ点の支持が解
除されるに従つて前方へ倒伏する状態となり、こ
の時瓦製品Ｗがほぼ完全に倒伏するまでの間瓦製
品Ｗは常に両側のＡ点、Ｂ点若しくはケン１７，
１７ａに対応する中央のチエーン１４、ローラー
１６外周面のＣ点、Ｄ点の２点にて案内されなが
ら正確に前方へ倒伏回動するのである。

そして倒伏した瓦製品Ｗは前方に連設された倒
伏搬送コンベア１８の受承部２５においてベルト
２３，２３ａにより下面両側に受承支持された水
平姿勢でベルト２３，２３ａ上にて前方へ搬送さ
れ、次工程へ連絡される搬送コンベア２６に順次
受渡されて後続工程へ搬送されるのである。

要するに本発明は、瓦製品Ｗが起立状態におけ
る下面両側の対向する２点と、該瓦製品Ｗの略中
央でケン１７，１７ａの一方の下面に対応し且つ
前記２点より搬送方向前方に位置する点を夫々載
置支持するチエーン７，７ａ，１４を併設し、略
中央点を支持しているチエーン１４の終端を他の
チエーン７，７ａより搬送方向後方に配置すると
共に、チエーン１４の終端側方にはケン１７，１
７ａの他方の下面を支持すべきチエーン１４の巻
回径に対応するローラー１６を並設配置した起立
搬送コンベア１を設け、該起立搬送コンベア１の
中央のチエーン１４終端から搬送方向前方に適宜
間隔を設けた受渡し部２４に瓦製品Ｗを倒伏状態
で受承する倒伏搬送コンベア１８の始点を配置し
て連設し、前記受渡し部２４に瓦製品Ｗが達した
とき前記中央の点の支持を解除する様にしたの
で、瓦製品Ｗを３点支持の安定した起立状態にて
搬送することが出来、又チエーン１４による中央
の支持が両側の支持より先に解除されることによ
り起立搬送コンベア１の搬送終端において起立状
態の瓦製品Ｗを自動的に順次倒伏状態に姿勢変換
することが出来、又受渡し部２４において瓦製品
Ｗがほぼ完全に倒伏するまでの間瓦製品Ｗを常に
両側のＡ点、Ｂ点若しくはケン１７，１７ａに対
応する中央のチエーン１４、ローラー１６外周面
のＣ点、Ｄ点の２点にて案内しながら倒伏操作せ
しめることが出来、このため瓦製品Ｗは倒伏操作
中においても２点支持にて水平方向の回動が阻止
されるため起立搬送コンベア１による搬送速度と
瓦製品Ｗの倒伏速度とのバランスに作用されるこ
となく常に前方へ正確に倒伏処理せしめることが
出来、よつて起立状態で搬送されて来る瓦製品Ｗ
を前方に待機する倒伏搬送コンベア１８上に順次
確実に倒伏移載せしめて後続工程へ倒伏状態で而
も瓦製品に何ら衝撃等を与えることなく搬送せし
めることが出来る等その実用的効果甚だ大なるも
のである。

〔追加の関係〕

本願は特許第1431952号（特公昭62−40248号）
の追加の特許願であつて、原発明に対し更に構成
を付加せしめた瓦製品の倒伏搬送装置についての
発明で、特許法第31条第１号に基づく出願であ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すものにして、第１
図は本発明に係る瓦製品の倒伏搬送装置の正面
図、第２図は同上平面図、第３図は同上要部の背
面図、第４図は同上要部の平面図である。 １……起立搬送コンベア、７，７ａ，１４……
チエーン、１６……ローラー、１８……倒伏搬送
コンベア、２４……受渡し部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 瓦製品が起立状態における下面両側の対向す
   る２点と、該瓦製品の略中央でケンの一方の下面
   に対応し且つ前記２点より搬送方向前方に位置す
   る点を夫々載置支持するチエーンを併設し、略中
   央点を支持しているチエーンの終端を他のチエー
   ンより搬送方向後方に配置すると共に、該チエー
   ンの終端側方にはケンの他方の下面を支持すべき
   チエーンの巻回径に対応するローラーを並設配置
   した起立搬送コンベアを設け、該起立搬送コンベ
   アの中央のチエーン終端から搬送方向前方に適宜
   間隔を設けた受渡し部に瓦製品を倒伏状態で受承
   する倒伏搬送コンベアの始点を配置して連設し、
   前記受渡し部に瓦製品が達したとき前記中央の点
   の支持を解除する様にしたことを特徴とする瓦製
   品の倒伏搬送装置。