JPH046431B2 - - Google Patents

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JPH046431B2
JPH046431B2 JP23432184A JP23432184A JPH046431B2 JP H046431 B2 JPH046431 B2 JP H046431B2 JP 23432184 A JP23432184 A JP 23432184A JP 23432184 A JP23432184 A JP 23432184A JP H046431 B2 JPH046431 B2 JP H046431B2
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JP
Japan
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polyimide
metal foil
composite film
film
foil
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Application number
JP23432184A
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English (en)
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JPS61111181A (ja
Inventor
Masanori Imai
Ken Noda
Toshio Nakajima
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP23432184A priority Critical patent/JPS61111181A/ja
Publication of JPS61111181A publication Critical patent/JPS61111181A/ja
Publication of JPH046431B2 publication Critical patent/JPH046431B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
    • H05K3/022Processes for manufacturing precursors of printed circuits, i.e. copper-clad substrates

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 この発明はポリイミド−金属箔複合フイルムの
製法に関するものである。 〔背景技術〕 ポリイミドと金属箔とが積層されてなる複合フ
イルムは電気回路板として有用である。この複合
フイルムの製法としては、ポリイミドフイルム
を接着剤を介して金属箔と接着する方法、ポリ
イミドフイルムを金属箔上に熱融着する方法、
金属箔上にポリイミド前駆体の有機性溶媒溶液を
塗布し、乾燥したのちイミド化してポリイミド膜
を形成する方法がある。 これらの製法のうち、およびの方法は、予
めポリイミド前駆体をフイルム化しなければなら
ないため、フイルム化工程と接着工程の両工程が
必要となり、工程が複雑になるという欠点を有し
ており、特にの方法では、それに加えて接着剤
使用によるトラブルが生じるという問題を有して
いる。これに対して、の製法は、およびの
方法のように予めフイルム化を行う必要がないた
め、工程が簡略化できるとともに薄い複合フイル
ムを形成でき、またの方法のように接着剤によ
るトラブルがない等の利点を有する。しかしなが
ら、このの方法では、乾燥時やイミド化時にお
いて加熱したのち冷却する際に塗膜が収縮するた
め、この収縮に追随させにくい金属箔との関係
で、得られる複合フイルムにカールが生じ回路加
工に適用できなかつたり加工時の取扱い性が悪い
という欠点がある。 〔発明の目的〕 この発明は、実質的にカールを生じることのな
いポリイミド−金属箔複合フイルムを、予めポリ
イミドのフイルム化を行わずに製造する方法の提
供を目的とする。 〔発明の開示〕 上記の目的を達成するため、この発明のポリイ
ミド−金属箔複合フイルムの製法は、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノビフエニルを主成分と
するジアミノ化合物と3,3′,4,4′−ビフエニ
ルテトラカルボン酸二無水物またはその誘導体を
主成分とするテトラカルボン酸化合物とを反応さ
せて得られたポリイミド前駆体の有機極性溶媒溶
液を準備する工程と、上記ポリイミド前駆体の有
機極性溶媒溶液を金属箔上に塗布する工程と、こ
のポリイミド前駆体の有機極性溶媒溶液が塗布さ
れた金属箔を固定状態で加熱処理してその金属箔
の箔面にポリイミド薄膜を形成する工程を備える
という構成をとる。 すなわち、この発明の方法は、ポリイミド膜形成
用のジアミノ化合物およびテトラカルボン酸化合
物として、上記のような特定のジアミノ化合物と
テトラカルボン酸化合物とを用いるため、得られ
るポリイミド膜が、銅やアルミニウム等からなる
金属箔にほぼ近い線膨張係数を有するようにな
る。しかも、この金属箔上に上記のポリイミド膜
を形成するに際して、ポリイミド前駆体の有機極
性溶媒溶液を金属箔上に塗布することにより金属
箔面にポリイミド薄膜を形成するため、ポリイミ
ドフイルムを予め準備する工程および接着工程を
省略することができようになり、また金属箔を固
定した状態でポリイミド化用の加熱処理をするた
め、ポリイミド膜に生じる応力が緩和されるよう
になり、この効果と、上記線膨張係数近似効果と
が相俟つて長さ方向および幅方向の双方にカール
の生じないポリイミド−金属箔複合フイルムが得
られるようになるのである。 この発明の方法におけるポリイミド前駆体(ポ
リイミド膜)形成用のジアミノ化合物は、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフエニル(以
下「DDBP」と略す)を主成分とするものであ
る。ここで、主成分とするとは、全体が主成分の
みからなる場合も含めるものである。しかし、通
常は、DDBPを70モル%以上、その他のジアミン
を30モル%以下の割合で含むものが用いられる。
DDBPの割合が少なすぎると、銅やアルミニウム
等からなる金属箔とポリイミド膜との線膨張係数
の差が大きくなるため好ましくない。 上記のその他のジアミンとしては、4,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル、4,4′−ジアミノジ
フエニルメタン、4,4′−ジアミノジフエニルス
ルホン、3,3′−ジアミノジフエニルスルホン、
p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジアミ
ン、4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、1,
5−ジアミノナフタリン、2,6−ジアミノナフ
タリン、4,4′−ジアミノジフエニルスルフイ
ド、4,4′−ジ(m−アミノフエノキシ)ジフエ
ニルスルホン、3,3′−ジ(m−アミノフエノキ
シ)ジフエニルスルホン、4,4′−ジ(m−アミ
ノフエノキシ)ジフエニルプロパン等があげら
れ、これらのうちの1種または2種以上が適宜使
用される。また、ジアミノシロキサンを数モル%
程度用いてもよい。 この発明におけるポリイミド前駆体形成用のテ
トラカルボン酸化合物は、3,3,4,4′−ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物ないしはその酸
ハロゲン化物、ジエステル、モノエステル等の誘
導体を主成分とするものである。通常はこの二無
水物ないしはその誘導体を70モル%以上、その他
の芳香族テトラカルボン酸二無水物ないしはその
酸ハロゲン化物、ジエステル、モノエステル等の
誘導体を30モル%以下の割合で含むものが用いら
れる。3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物ないしはその誘導体の割合が少なす
ぎると、銅やアルミニウム等からなる金属箔とポ
リイミド膜との線膨張係数の差が大きくなるかあ
るいは膜強度が極端に低下する等の不都合を生じ
るため好ましくない。 上記のその他の芳香族テトラカルボン酸二無水
物ないしはその誘導体としては、ピロメリツト酸
二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタ
リンテトラカルボン酸二無水物等の酸二無水物な
いしはその誘導体があげられ、これらのうちの1
種または2種以上が適宜使用される。なお、これ
らの中でも特にピロメリツト酸二無水物ないしは
その誘導体、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテ
トラカルボン酸二無水物ないしはその誘導体が賞
用される。その理由は、これらのテトラカルボン
酸化合物は、これ単独で前記特定のジアミノ化合
物と反応させても膜強度に優れるポリイミド膜を
生成しにくいが、線膨張係数の低下には好ましい
結果を与え、カール防止というこの発明の目的達
成に寄与するようになるからである。 上記のジアミノ化合物とテトラカルボン酸化合
物を反応させてポリイミド前駆体を得るために
は、これら両化合物を略等モル、有機極性溶媒中
において通常0〜90℃で1〜24時間反応させポリ
アミド酸等のポリイミド前駆体とすることが行わ
れる。 上記の有機極性溶媒としては、N−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアマイ
ド、N,N−ジメチルホルムアマイド、ジメチル
スルホキシド、ジメチルホスホアマイド、m−ク
レゾール、p−クレゾール、p−クロルフエノー
ル等があげられる。また、これにキシレン、トル
エン、ヘキサン、ナフサ等を一部混合してもよ
い。 このようにして得られるポリイミド前駆体の有
機極性溶媒溶液は、その対数粘度(N−メチル−
2−ピロリドン中0.5g/100mlの濃度で30℃下で
測定)が0.4〜7.0の範囲にあるのが好ましい。よ
り好ましいのは1.5〜3.0の範囲内である。この値
が小さすぎると、得られるポリイミド膜の機械的
強度が低くなり好ましくない。また、この値が大
きすぎると金属箔に対する塗布作業性が低くなり
好ましくない。 この発明は、上記のようにして得られたポリイ
ミド前駆体の有機極性溶媒溶液を用い、例えばつ
ぎのようにしてポリイミド−金属箔複合フイルム
を製造する。すなわち、まず、上記のポリイミド
前駆体の有機極性溶媒溶液を80℃以下の温度に加
温して粘度を低下させ、その状態で厚みが1〜
500μm、好ましくは10〜100μm、特に好ましくは
20〜50μmの金属箔上にアプリケータ等の適宜の
手段で流延塗布する。この場合、上記金属箔の厚
みが1μm未満であると、カール発生の防止効果が
小さくなり、また用途上の問題等が生じる恐れが
あり、逆に500μmを越えると複合フイルムが柔軟
性に欠け電気回路板等の用途にあまりふさわしく
なくなる。したがつて、使用する金属箔は、厚み
が1〜500μmの範囲内のものが好ましい。 金属箔の種類としては銅箔、アルミニウム箔ま
たはステンレス箔が好ましい。銅箔を用いる場合
は電解銅箔、圧延銅箔またはこれらをシランカツ
プリング剤、アルミニウム系カツプリング剤によ
り表面処理したものを用いるとポリイミド膜との
接着力が大きくなるため好ましい。金属箔として
は、その他、前記厚みを有する銀、鉄、ニツケル
とクロムとの合金等、各種材質からなるものを用
いることができる。前記ポリイミド前駆体溶液を
塗布する際のこれら金属箔の長さは特に規制され
ない。しかし、幅は実用上20〜200cm程度である。
もちろん、上記範囲を逸脱しても差し支えない。
また上記広幅の金属箔を用いて得られた複合フイ
ルムを最終工程において所定幅に裁断して使用に
供してもよいことはいうまでもない。 なお、前記のようにして得られたポリイミド前
駆体の有機極性溶媒溶液を必要に応じて有機極性
溶媒でさらに希釈してもよい。この場合の希釈用
有機極性溶媒としては、それぞれのポリイミド前
駆体の重合反応時に使用したものを使用できる。
また、上記溶液中のポリイミド前駆体の濃度は10
〜20重量%程度に設定することが好ましい。この
濃度が低すぎるとポリイミド膜の表面が荒れやす
く、逆に高くなりすぎると粘度が高くなつて塗布
作業性が損なわれるようになる。この溶液の粘度
は、塗布作業性の面から一般的には加温塗布時の
粘度で、5000ポイズ以下とすることが好ましい。
また、金属箔とポリイミド膜との接着性を高める
ために、金属箔上に予めシランカツプリング剤を
塗布しておいてもよく、あるいは上記の溶液中に
シランカツプリング剤を添付混合しておいてもよ
い。 つぎに、溶液塗布後、上記の金属箔を固定した
状態で加熱処理する。この加熱処理は、通常、
100〜230℃で30分〜2時間程度加熱乾燥して溶媒
を除去したのち、さらに昇温し最終的に230〜600
℃の温度で1分〜6時間、好ましくは形成される
ポリイミドのガラス転移温度付近の温度、すなわ
ち250〜350℃の温度で、10分〜6時間加熱処理し
てイミド化反応を完全に行わせるとともに、上記
の溶媒除去およびイミド化時に塗膜に生じる応力
を緩和する。 なお、上記加熱処理を230℃未満の温度で行う
と応力緩和が不充分となり、得られる複合フイル
ムにカールが生じやすくなる。逆に600℃を超え
る温度で行うとポリイミドが分解するため好まし
くない。このようなポリイミドの分解を防ぐ意味
から、600℃以下の加熱温度であつても、350℃を
超える温度では、加熱時間を10分未満とすること
が好ましい。 このような加熱処理は、前記のようにポリイミ
ド前駆体溶液が塗布された金属箔を固定した状態
で行われる。この固定方法としては、上記金属箔
をガラス板上等にポリイミドテープ等を用いて平
板状に固定したり、金属箔の長さ方向両端部をロ
ール巻き付けて固定する等のように、金属箔の長
さ、大きさに応じてその幅方向および長さ方向と
もに実質的に固定しうる種々の方法をとることが
できる。 このようにして加熱処理したのち室温まで冷却
する。上記固定は、高温加熱処理後であればいつ
解除してもによいが、室温まで冷却したのち解除
することが望ましい。 このような一連の工程を経て金属箔上に、応力
緩和がなされたポリイミド膜が形成される。この
場合、ポリイミド膜の厚みを5〜200μmに設定す
ることが好ましい。より好ましくは10〜100μmで
あり、最も好ましいのは10〜50μmである。この
厚みが5μm未満になるとフイルム特性が悪くな
り、逆に200μmを超えるとカール防止効果が小さ
くなるとともに可撓性に欠けるようになり電気回
路板等の用途にあまりふさわしくなくなる。した
がつて、ポリイミド膜の厚みは5〜200μmに設定
することが好ましい。 上記ポリイミド膜は一般に、50〜250℃におけ
る平均線膨張係数が1.2×10-5〜2.9×10-51/℃
の範囲にあるが、場合によつては上記値よりもさ
らに小さい平均線膨張係数にすることも可能であ
る。これに対して上記と同じ温度範囲にある金属
箔、例えば1〜500μm厚の金属箔の平均線膨張係
数は、銅箔では1.5×10-5〜1.7×10-51/℃の範
囲にあり、またアルミニウム箔では2.4×10-5
2.6×10-51/℃の範囲にある。 このように、この発明においては上記ポリイミ
ド膜のポリマー組成を前記特定範囲内で適宜設定
し、かつポリイミド膜および金属箔の厚みを上記
範囲に設定することにより、ポリイミド膜と金属
箔との平均線膨張係数の差を0.3×10-51/℃以
内に抑えることができるという特徴を有してい
る。 なお、この明細書において、線膨張係数とは、
温度Tにおいて長さの材料が、温度が1℃変化
したとき長さがΔだけ変化したとすると、Δ
/で示されるものであり、また平均線膨張係
数とは一定温度範囲における上記線膨張係数の平
均値として示されるものである。そして、この線
膨張係数の測定は、複合フイルムを長さ25mm、幅
3mmに切断した試験片につき、長さ方向の一端を
上方にして固定し、チヤツク間距離10mmにおいて
下端に15g/mm2の荷重を加えた状態で窒素ガス
雰囲気中10℃/分の昇温速度で温度変化を与え、
このときの上記Δ/を求めることにより行わ
れる。 上記のようにして得られるポリイミド−金属箔
複合フイルムは、幅方向および長さ方向ともに曲
率半径が25cm以上で実質的にカールのない優れた
ものである。すなわち、上記複合フイルムは、通
常曲率半径が50cm以上、好適には∞であるような
実質的にカールのない優れたものである。しかも
上記複合フイルムは、耐熱性、耐薬品性、耐久
性、可撓性に優れるとともに、ポリイミド膜と金
属箔との接合状態も優れているため、プリント配
線基板、フレキシブルプリント配線基板、多層配
線基板、振動板等の用途に好適である。 なお、上記曲率半径とは、図面に示すように、
金属箔1とポリイミド膜2とからなる複合フイル
ム3を長さ10cm、幅10cmの10cm角に切断した試験
片につき、この試験片が幅方向(ないし長さ方
向)にカールしたときの曲率の程度を中心Pから
の半径rで表したものである。そして、この曲率
半径rは、カール状態での幅方向(ないし長さ方
向)の長さをa、幅方向(ないし長さ方向)両端
を結ぶ水平線Mに中心Pから垂線Nを下ろしたと
きの交点Rより上記垂線Nの延長線上にあるフイ
ルム中央部までの長さをhとしたとき、h≧rの
ときはこのrを実測することにより、またh<r
のときは便宜的に上記a値とh値とを実測して下
記の式より算出することができる。 r2=(r−h)2+(1/2a)2 r2=r2−2rh+h2+1/4a2 2rh=h2+1/4a2 r=1/2h+1/8・a2/h 上記のようにして得られるポリイミド−金属箔
複合フイルムは、h<rの関係にあつて、特にh
が小さいことにより、r=25cm以上であつて好適
には∞であるような実質的にカールを有しないも
のである。また、この複合フイルムは、これを50
〜270℃の熱が加わる加工処理に供しても、その
冷却後に実質的なカールがおこらないという利点
を有しており、この点で上記各種用途へ適用する
際の取扱性、寸法安定性に優れるという特徴をも
備えている。 なお、上記の説明では、金属箔を、ポリイミド
前駆体溶液を塗布したのち固定して加熱処理して
いるが、予め金属箔を固定しておき、これにポリ
イミド前駆体溶液を塗布し加熱処理してもよいこ
とはいうまでもない。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明のポリイミド−金属箔
複合フイルムの製法は、ポリイミド膜形成用のジ
アミノ化合物およびテトラカルボン酸化合物とし
て、DDBPを主成分とするジアミノ化合物と3,
3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物またはその誘導体を主成分とする芳香族テトラ
カルボン酸化合物とを用いることにより、金属箔
上に、その金属箔とほぼ近似した線膨張係数を有
するポリイミド膜を形成しうる。しかも、そのポ
リイミド膜加熱形成時に、金属箔を固定した状態
にしておくため、ポリイミド膜に生じる応力が緩
和される。これらの相乗効果により得られるポリ
イミド−金属箔複合フイルムに、長さ方向および
幅方向の双方にカールが生じなくなるのである。
さらに、金属箔上にポリイミド前駆体の有機極性
溶媒溶液を塗布して金属箔面にポリイミド薄膜を
形成するため、予めフイルムを準備する工程およ
び接着工程を省略化でき、膜厚の薄い複合フイル
ムが得られる。 この発明の方法によつて得られる複合フイルム
は、上記のように実質的にカールが生じないた
め、これを電気回路板作製のための基板として支
障なく適用でき、また回路加工時の取扱性に優れ
るという利点を有している。しかも得られる電気
回路板は温度変化によつてカールを生じにくいと
いう特徴をも有しており、この点で寸法安定性の
優れたものとなる。この複合フイルムの応用の具
体例として、苛酷な温度変化条件下で使用される
太陽電池用基板、ハイブリツトIC用基板、太陽
熱温水器集熱板等への応用があげられる。 つぎに、実施例について比較例と併せて説明す
る。 なお、以下における曲率半径および平均線膨張
係数は各実施例および比較例において作製した複
合フイルムを前記各試験片の大きさに切断し、こ
れを用いて前記方法にて測定ないし算出したもの
である。ただし、上記曲率半径は10cm角の長さ方
向および幅方向(縦横)の双方についての測定値
であり、両値は実質的に同じであることを意味す
る。 〔実施例 1〕 500mlのフラスコにDDBP21.2g(0.1モル)およ
びN−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」
と略す)210gを入れて混合しジアミンを溶解さ
せた。この系を攪拌しながら3,3′,4,4′−ビ
フエニルテトラカルボン酸二無水物29.4g(0.1モ
ル)を徐々に加えた。この間、反応系の温度が30
℃以上にならないように氷水で冷却した。その後
2時間攪拌して19.4重量%濃度のポリアミド酸の
NMP溶液を得た。このポリアミド酸の対数粘度
(NMP中0.5g/100mlの濃度で30℃下で測定)は
1.48であつた。また、このNMP溶液の粘度は
19.900ポイズ(30℃)であつた。 このポリアミド酸のNMP溶液を予め加温して
粘度を約1500ポイズとし、これを、縦30cm×横20
cmのガラス板上にその全周がポリイミドフイルム
で固定された35μm厚の銅箔(寸法は上記ガラス
板と同じ)上にアプリケータにより流延し、150
℃で30分、200℃で60分加熱し、さらに300℃で1
時間加熱した。その後室温まで冷却し、銅箔の固
定を解除しポリイミド−金属箔複合フイルムを得
た。得られたポリイミド−銅箔複合フイルムは、
ポリイミド塗膜の厚みが28μmで、曲率半径が76
cmであり実質的にカールのないものであつた。 また、この複合フイルムにおけるポリイミド膜
と銅箔との90°剥離強度は常態で1.20Kg/10mmで
あり、260℃のハンダ浴に30秒間浸漬後の90°剥離
強度は1.15Kg/10mmであつた。 この複合フイルムにおけるポリイミド膜の線膨
張係数を熱機械的分析装置(以下「TMA」と略
す)で測定したところ50〜250℃の平均線膨張係
数が1.68×10-51/℃であり、同じ温度範囲にお
ける銅箔の平均線膨張係数(1.68×10-51/℃)
とほぼ等しかつた。 〔実施例 2〜5〕 実施例1で得られたポリアミド酸のNMP溶液
を、実施例1と同じ大きさのガラス板上に実施例
1と同様にして固定された35μm厚の銅箔(寸法
はガラス板と同じ)上に、実施例1と同様の手段
で流延し、150℃で30分、200℃で60分加熱したの
ち、さらにつぎの第1表に示す条件で加熱し、そ
の後冷却してポリイミド膜の厚みが28μmである
ポリイミド−銅箔複合フイルムを得た。得られた
複合フイルムの曲率半径はつぎの第1表に示す通
りであつた。なお、参考のため実施例1で得られ
た複合フイルムについても同様に第1表に示し
た。
〔比較例 1〕
DDBP21.2g(0.1モル)に代えて4,4′−ジアミ
ノジフエニルエーテル20.0g(0.1モル)を用いた。
それ以外は実施例1と同様にして19.0重量%濃度
のポリアミド酸のNMP溶液を得た。このポリア
ミド酸の対数粘度(NMP中0.5g/100mlの濃度で
30℃下で測定)は2.12であり、このNMP溶液の
粘度は2.040ポイズ(30℃)であつた。 このポリアミド酸のNMP溶液を、実施例1と
同じ大きさのガラス板上に実施例1と同様にして
固定された35μm厚の銅箔(寸法はガラス板と同
じ)上に、実施例1と同様の手段で流延し、さら
に実施例1と同様の条件で加熱したのち室温まで
冷却し、銅箔の固定を解除した。得られたポリイ
ミド−金属箔複合フイルムにおけるポリイミド膜
の厚みは28μmで、この複合フイルムの曲率半径
は1.1cmでありカールが大きかつた。 この複合フイルムにおけるポリイミド膜の
TMAにより測定した50〜250℃における平均線
膨張係数は3.4×10-51/℃であり、同じ温度範
囲における銅箔の平均線膨張係数に比べて大きか
つた。このため、ポリイミド膜形成時に応力緩和
を行つても室温まで冷却するとカールを生じると
考えられる。 〔比較例 2〕 比較例1ではポリアミド酸のNMP溶液を銅箔
に流延したのち、実施例1と同様、150℃で30分、
200℃で60分、さらに300℃で1時間加熱している
が、この加熱処理を150℃で30分、200℃で60分、
320℃で0.5時間に変えた。それ以外は比較例1と
同様にしてポリイミド−銅箔複合フイルムを得
た。得られたポリイミド−銅箔複合フイルムにお
けるポリイミド膜の厚みは24μmで、この複合フ
イルムの曲率半径は1.3cmでありカールが大きか
つた。 〔実施例 6〜9、比較例 3〜6〕 500mlのフラスコに第2表に示す溶媒とジアミ
ノ化合物とを入れてジアミノ化合物を溶解した。
この場合、溶媒の使用量は、ジアミノ化合物およ
び芳香族テトラカルボン酸化合物のモノマー仕込
み濃度が15重量%となるように設定した。 つぎに、上記の系を攪拌しながら第2表に示す
芳香族テトラカルボン酸化合物を徐々に加えた。
この間、反応系の温度が30℃以上にならないよう
に氷水で冷却した。この後所定時間攪拌して第2
表に示す対数粘度(NMP中0.5g/100mlの温度で
30℃下で測定)をもつポリアミド酸の溶液を得
た。 このポリアミド酸の溶液を、実施例1と同じ大
きさのガラス板上に実施例1と同様にして固定さ
れた第2表に示す厚みをも銅箔(寸法はガラス板
と同じ)上に実施例1と同様の手段で流延し、
150℃で30分、200℃で60分、さらに320℃で0.5時
間加熱した。その後、室温まで冷却し、銅箔の固
定を解除した。得られたポリイミド−銅箔複合フ
イルムにおけるポリイミド膜の厚みと複合フイル
ムの曲率半径は第2表に示す通りであつた。ま
た、この複合フイルムにおけるポリイミド膜の
TMAにより測定した50〜250℃における平均線
膨張係数と銅箔の平均線膨張係数の差を第2表に
示した。
〔実施例 10〕
ジアミノ化合物として、DDBP19.1g(0.09モ
ル)と4,4′−ジアミノジフエニルエーテル2.0g
(0.01モル)を用いた。それ以外は実施例1と同
様にしてポリアミド酸のNMP溶液を得た。この
ポリアミド酸溶液の対数粘度(NMP中0.5g/100
mlの濃度で30℃下で測定)は2.0であつた。 つぎに、このポリアミド酸のNMP溶液を、実
施例1と同じ大きさのガラス板上に実施例1と同
様にして固定された50μm厚のアルミニウム箔
(寸法はガラス板と同じ)上に実施例1と同様の
手段で流延し、150℃で30分、180℃で60分加熱し
たのち、さらに290℃で2時間加熱した。その後、
室温まで冷却し、アルミニウム箔の固定を解除し
ポリイミド−アルミニウム箔複合フイルムを得
た。得られたポリイミド−アルミニウム箔複合フ
イルムは、ポリイミド膜の厚みが26μmで、曲率
半径が85cmであつた。 また、この複合フイルムにおけるポリイミド膜
のTMAにより測定した50〜250℃における平均
線膨張係数は2.3×10-51/℃で、同じ温度範囲
におけるアルミニウム箔の平均線膨張係数(2.5
×10-51/℃)とほぼ等しかつた。 以上の実施例および比較例から明らかなよう
に、この発明のポリイミド−金属箔複合フイルム
の製法によれば実質的にカールを生じることのな
い複合フイルムが得られるのである。
【図面の簡単な説明】
図面はポリイミド−金属箔複合フイルムの曲率
半径を説明する説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフエ
    ニルを主成分とするジアミノ化合物と3,3′,
    4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物ま
    たはその誘導体を主成分とするテトラカルボン酸
    化合物とを反応させて得られたポリイミド前駆体
    の有機極性溶媒溶液を準備する工程と、上記ポリ
    イミド前駆体の有機極性溶媒溶液を金属箔上に塗
    布する工程と、このポリイミド前駆体の有機極性
    溶媒溶液が塗布された金属箔を固定状態で加熱処
    理してその金属箔の箔面にポリイミド薄膜を形成
    する工程を備えていることを特徴とするポリイミ
    ド−金属箔複合フイルムの製法。 2 金属箔の厚みが1〜500μmであり、ポリイミ
    ド薄膜の厚みが5〜200μmである特許請求の範囲
    第1項記載のポリイミド−金属箔複合フイルムの
    製法。 3 ポリイミド前駆体の対数粘度(N−メチル−
    2−ピロリドン中0.5g/100mlの濃度で30℃下で
    測定)が0.4〜7.0である特許請求の範囲第1項記
    載のポリイミド−金属箔複合フイルムの製法。 4 金属箔が銅箔、アルミニウム箔またはステン
    レス箔からなる特許請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかに記載のポリイミド−金属箔複合フ
    イルムの製法。 5 金属箔とポリイミド膜との50〜250℃におけ
    る平均線膨張係数の差が0.3×10-51/℃以内で
    ある特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれ
    かに記載のポリイミド−金属箔複合フイルムの製
    法。
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