JPH0463230A - {110}〈001〉方位集積度が高く鉄損の低い極薄電磁鋼帯の製造方法 - Google Patents

{110}〈001〉方位集積度が高く鉄損の低い極薄電磁鋼帯の製造方法

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JPH0463230A
JPH0463230A JP2173939A JP17393990A JPH0463230A JP H0463230 A JPH0463230 A JP H0463230A JP 2173939 A JP2173939 A JP 2173939A JP 17393990 A JP17393990 A JP 17393990A JP H0463230 A JPH0463230 A JP H0463230A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、圧延方法に磁化容易軸<001>方位を有し
、圧延面に(110)面が現れている(ミラー指数で(
110) <001>と表示される)極薄電磁鋼帯の製
造方法に関するものである。
本発明によって得られる極薄電磁鋼帯は、薄い材料であ
るにも拘わらず磁束密度が高(かつ鉄損が低いという特
徴をもち、中、高周波電源用変圧器或は制御素子に用い
られる。
(従来の技術) 方向性型M!Lm板の基本的な磁気的概念は、1926
年に鉄の単結晶の磁気異方性が発見された(K。
Honda  and  S、Kaya  Sci、 
 Reps、  Tohoku  Imp、  Uni
v。
15、 (1926) 、 p721)ことにその端緒
がある。その後、N、P、Goss (米国特許第1,
965,559号明細書)によって、(110) <0
01>方位集合組織を有する材料の製造方法が発明され
て以来、方向性電磁鋼板の磁気特性は大きく改善されて
きた。
電磁鋼板における、この(110}<001>方位への
集積化は、二次再結晶と呼ばれるカタストロフィツタな
粒成長現象を利用することによって達成される。二次再
結晶を制御するためには、二次再結晶前の一次再結晶組
織の調整と、インヒビターと呼ばれる微細析出物若しく
は粒界偏折型の元素の調整が必須である。このインヒビ
ターは、−成典結晶組織の中で(110)<001>方
位以外の粒の成長を抑制し、(110)<OOt>方位
粒のみを選択的に成長させる機能をもつ。
現在、工業生産されている代表的な一方向性電磁鋼板の
製造技術には、3つの種類の技術がある。
第一の技術は、M、F、Littmannによって特公
昭303651号公報に開示された、MnSをインヒビ
ターとして機能させる、2回冷延工程による製造技術で
ある。
第二の技術は、日日、坂倉によって特公昭401564
4号公報に開示された、AZN+MnSをインヒビター
として機能させ、最終冷延における圧延率を80%を超
える強圧下とする工程を採る製造技術である。
第三の技術は、今中等によって特公昭51−13469
号公報に開示された、Mn5(またはMnSe )+S
bをインヒビターとして機能させる、2回冷延工程によ
る製造技術である。
これらの技術によって、現在、磁束密度(B、値)が1
.92Tes l a前後である、極めて(110) 
<001>方位集積度の高い方向性!磁鋼板が製造され
、市販されている。しかしながら、インヒビターを利用
するこれらの製造技術においては、材料の板厚が薄くな
ると、界面を通してのインヒビターの変化挙動が著しく
なるため、板厚の薄いものを工業的に生産することは困
難であり、現在、板厚0.20閣以上のものが主として
生産されている。
ところで、高周波数域での方向性電磁鋼板の鉄損は、た
とえばR,H,Pry、C,P、Bean (J、Ap
pl、Phys。
29(1958)、ρ、 532)の報告にあるように
、板厚の二乗に比例して大きくなるから、鉄損の低い電
磁鋼板を得るためには、板厚を薄くすることが必須とな
る。
1949年に、M、F、Littn+annは薄い珪素
鋼板の製造方法を、米国特許第2,473.156号明
細書で開示した。この技術は、(110}<001>集
合組織を有する出発材を、冷間圧延し、再結晶させるプ
ロセスを採り、インヒビターを使用しない。この技術に
よって得られる製品の特性は、1〜5m1ls(25,
4〜127aa)の板厚で、磁束密度(B11値)が1
.600〜1.815 Te5laであり、鉄損(周波
数:60Hz、最大磁束密度1.OT)は、0.26〜
0、53 W/lb (0,44〜0.90 W/kg
)であった。
現在、この方法によって、極薄電磁網帯が製造されてい
る。
最近の電子機器の発達に伴って、中、高周波電源用変圧
器、制御素子等において、小型化、高効率化が望まれて
いた。ところが、前記のように、従来技術によって得ら
れる極薄電磁鋼帯は、磁束密度が低く、設計磁束密度を
高くすることができないために機器の小型化が図れない
こと、また、特に高励磁域での鉄損が極めて大きいとい
う問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来技術における上述の問題を解決し、磁束
密度が極めて高く、かつ高励磁域における鉄損が低い極
薄電磁鋼帯の製造方法を提供することを目的としている
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、鉄損(特に高励磁域での鉄損)を低くす
るためには、重量で、Si≦8%、SnおよびSbの1
種または2種をo、oos〜0.30%含有し、残部が
実質的にFeからなり、平均粒径:1.0mm以下、板
厚:150−以下の極薄電磁鋼帯で磁束密度B、/B、
>0.9 (B、 :その成分系での飽和磁束密度)を
もつ材料が必須の要件であることを見出し、かかる電磁
銅帯の製造方法を提供しようとするものであり、その要
旨とするところは、下記のとおりである。
(1)重量で、Si58%、SnおよびSbの1種また
は2種を0.005〜0.30%含有し、残部が実質的
にFeからなり、(110)<001>方位集合組織を
有し、磁束密度Be/B、>0.9 (Bs:その成分
系での飽和磁束密度)である一方向性電磁鋼帯に、60
〜90%の圧下率を適用する少なくとも1回の冷間圧延
を施して150n以下の最終板厚とし、次いで一次再結
晶焼鈍を施した後、5ilJ4を含む非酸化性雰囲気中
で滲珪処理し、次いで非酸化性雰囲気下にSiO鋼帯中
への拡散処理を施すことを特徴とする(110)<00
1>方位集積度が高く鉄損の低い極薄電磁鋼帯の製造方
法。
(2)−成典結晶焼鈍が、一次再結晶完了前に下記式で
定義される温度・時間関係領域に材料を保持した後昇温
し一次再結晶を完了させるものである前項1記載の(1
10)<001>方位集積度が高く鉄損の低い極薄電磁
鋼帯の製造方法。
400℃≦T≦700℃ 20(秒)≦t< (−6T (℃) +4400) 
 (秒)(3)前項1および2記載の方法により得られ
た電磁鋼帯に磁区細分化処理を施すことを、特徴とする
(110)<001>方位集積度が高(鉄損の低い極薄
電磁鋼帯の製造方法。
以下、本発明の詳細な説明する。
電磁材料の鉄損を支配する磁化機構については、一般に
、°°静的なまたは低周波の磁化過程では、磁壁移動が
主役を演するが、高周波になると、磁壁は動き難くなる
のみならずエネルギー損失を伴うので、むしろ磁壁を動
き易くして回転磁化を行わせるのが得策とされているパ
(近情、応用物理53 (1984) p 、294)
 と述べられているように、電磁材料の結晶方位の集積
度(磁束密度B8で表示される)は、高周波域において
はあまり重要な因子とは考えられておらず、Si量を多
くして固有抵抗値を高(する等の方策が重要視されてき
た。たとえば、Y、Takada et al (Jo
urnal of App、 Phys。
No、 64 (198B) 、 p、 5367〜5
369)によると、一方向性電磁鋼板、無方向性電磁鋼
板、6.5%5i−Feを比較した場合、周波数50H
zの低周波域においては、結晶方位制御を行っている一
方向性型+11鋼板の鉄損が最も低いが、周波数10k
Hzの高周波域においては、6.5%5i−Feが最も
鉄損が低く、Siのほぼ等しい一方向性電磁鋼板と無方
向性電磁鋼板の鉄損は大きな差はなく、高周波域におい
ては、結晶方位は鉄損にあまり影響しないことが分かる
(第1表)。
第1表 本発明者等は、中、高周波電源用変圧器或は制御素子等
に用いられる極薄電磁銅帯に関する研究によって、板厚
:150−以下、平均粒径:1.0mm以下、磁束密度
Bs/ Bs>0.9 (Bよ:その成分系での飽和磁
束密度)をもち、かつ鋼中の5iilが約6.5%であ
る鋼板の180°磁壁間隔を細分化することによって、
本発明の主旨である高周波領域で低鉄損であって、かつ
高磁束密度設計可能な調帯(製品)となることを新たに
知見した。
第1図に、種々の方法で製造した極薄電磁鋼帯の周波数
と鉄損の関係を示す。
第1図から、f < 10kHzの領域では、板厚より
も(110}<001>方位集積度が高いこと、即ちB
8値が高いことが低鉄損のために効いていることが分る
。f>10kHzの高周波領域になると、逆に板厚が薄
いことが低鉄損のために重要である。
また、Si量を約6.5%にすると、高配向材料(高磁
束密度の製品)の高周波領域における鉄損を大きく改善
できることが分る。即ち、f<10kHzの領域で低鉄
損を実現するためには、先ず(110)<001>  
方位集積度の高い極薄電磁網帯とし、かつSi量を多く
することが重要である。
このような磁束密度の高い極薄電磁調帯は、鉄損が低い
、ことと併せ設計磁束密度を高くすることができ、機器
の小型化を可能ならしめるとともに中、高周波電源用変
圧器や制御素子の特性を飛躍的に向上させる。
本発明者等は、重量で、St≦8%、SnおよびSbの
1種または2種を0.005〜0.30%含有し、残部
が実質的にFeからなり、板厚:150n以下、平均粒
径:1.0m以下、磁束密度Be/Bs>0.9をもつ
材料(極薄電磁鋼帯)が、高周波域における鉄損が格段
に優れている(鉄損値が極めて低い)ということを新た
に知見した。
次に、このような極薄電磁調帯の製造方法を、詳細に説
明する。
本発明者等は、先に述べたように、電磁鋼帯の板厚が薄
くなると、インヒビター制御が困難になり二次再結晶が
不安定になると考え、インヒビターを用いない一次再結
晶により、(110) <001>方位への集積度を高
める研究を行った。その結果、極めて高い(110)<
001>方位集積度を有する一方向性電磁鋼帯を出発材
とし、この材料に冷間圧延を施して150jrm以下の
最終板厚とした後、結晶粒界からの再結晶を抑制した一
次再結晶焼鈍を施すことによって、鋭い(110) <
001>方位集積度を有し、かつ低い鉄損値をもつ極I
t磁銅帯を製造できることを見出した。
このようにして得られた製品の集合組織は、成典結晶粒
の方位として、(110) <001>方位と併せて(
111)<011>方位が混在しており、後者の方位の
粒の増加が磁束密度の低下の原因となっている。
この集合組織は、阿、F、Littn+annによって
、米国特許第2,473.156号明細書に開示された
方法によって得られる集合組織((210)<001>
〜(310)<001>)とは明らかに異なっている。
これは、M、F、Li ttmannの技術における出
発材は、磁束密度が81゜=1.747と低く、(11
0)<001>方位の集積度が悪いためであると考えら
れる。従って、製品の高磁束密度化を達成するためには
、出発材の(110)<001>方位の集積度を高くす
るとともに、(111) <011>方位粒の一次再結
晶を抑制することが必要である。
本発明者等は、この出発材の冷間圧延・再結晶に関する
研究によって、(110)<oot>方位粒は出発材の
粒内から、(111)<011>方位粒は主に粒界から
核発生し、成長することを解明した。この解明によって
、極薄製品の(110)<001>方位への集積度を高
めるためには、出発材の結晶粒界面積を小さくすること
、或は粒界からの核発生を抑制すればよいことを確かめ
た。
本発明者等は、結晶粒界からの悪い方位粒の核発生を抑
止する手段について種々検討を重ねた結果、出発材であ
る一方向性電磁鋼帯にSnおよびSbの1種または2種
を添加することにより、粒界からの(111)<011
>方位粒の核′発生を抑制し、(110)<001>方
位への集積度を高め、製品の磁束密度を向上せしめ得る
ことを見出した。
かかる知見は、次の実験によって得られた。
重量で、Si : 3.2%、C:0.002%、N 
:0.001%、A7:0.002%、S :0.00
04%、Mn : 0.05%を基本成分とし、Snお
よびSbの1種または2種を0〜0.5%含有する一方
向性電磁鋼帯(磁束密度(B、値)= 1.90 T、
平均粒径:5〜40mm、板厚0.14mm)を、冷間
圧延して30nの最終板厚とした。
この材料を、850℃で10分間焼鈍し、−成典結晶を
完了させた。
Sn含有量と得られた製品の磁束密度の関係を、第2図
に示す。第2図から、Sn添加量:0.01%から結晶
粒界からの(111)<011>方位粒の核生成を抑制
し、製品の磁束密度を向上させ得ることが分る。Sn添
加量が0.30%を超えると磁束密度が低下するのは、
出発材である一方向性電磁鋼帯の結晶粒が微細になり、
結晶粒界面積が増加し、結晶粒界からの核発生の頻度が
高くなるためであると考えられる。
また、出発材にSnおよびSbの1種または2種を合計
量で0.03〜0.30%含有せしめると、第3図に示
すように、得られる製品の磁束密度(B、値)の到達レ
ヘルが1.94 Te5laと極めて高いものとなる。
さらに、製品が最も高い磁束密度をもつことになる冷延
率が、SnおよびSbの1種または2種を含有しないも
のに比し高い冷延率側ヘシフトするから、同一厚さの出
発材から極めて薄い製品を得ることができる。また、製
品が高い磁束密度を有することになる好ましい冷延率領
域が、SnおよびSbの1種または2種を含有しないも
のに比し非常に拡大されるから、あるゲージをもつ出発
材から種々のゲージの、高い磁束密度を有する極薄電磁
鋼帯を作り分けることが可能になる。
また、−次再結晶焼鈍を行うに際し、−武勇結晶完了前
に、低温域に保持若しくは徐加熱することによって一定
時間滞在させ、然る後温度を上昇させ一次再結晶を完了
させるプロセスを採ることによって、(110)<00
1>方位粒を優先的に核発生・成長させ得ることを見出
した。
従来、C,G、Dunn (Acta、Met、 l 
(1953) p、 163)によって、550℃で低
温予備焼鈍を行い、その後980℃で焼鈍すると、製品
の磁束密度(トルクで測定している)が低下すると言わ
れてきた。ところが、本発明者等は、上記新知見に基づ
いて一次再結晶焼鈍条件について詳細に検討を行った結
果、低温で長時間焼鈍すると、(llo ) <oot
>方位粒と併せ(111)<011>方位粒も核発生・
成長し、製品の磁束密度が低下するが、−成典結晶が完
了しない一定時間内で低温焼鈍すると、(110}<0
01>方位粒のみが優先的に核発生し、その後昇温し粒
成長させることにより、製品の磁束密度を高くすること
ができるという新知見を得た。
前記のように、本発明の特徴である(110)<001
>方位集積度が高いこと、出発材へSnおよびSbの1
種または2種を添加すること、−次再結晶焼鈍における
一次再結晶完了前の所定時間の低温焼鈍といった要件は
、製品の磁束密度を低下させる原因となる粒界から核発
生する(111)<011>方位粒の核発生・成長を抑
制し、(110)<001>方位粒を優先的に核発生・
成長させるために効果的に機能する。従って、上記磁束
密度向上のメカニズムからしても、これらの要件を組合
せて製造プロセスを構成することによって、さらに高い
磁束密度を有する極薄電磁調帯を安定して製造し得るこ
とは言うまでもない。
このようにして得られる本発明の極薄電磁鋼帯の磁束密
度は、従来技術によって得られる極薄電磁鋼帯の磁束密
度に比し、格段に優れている。
これまでに述べた知見によって、磁束密度(B。
値)が高い、即ち(110)<001>方位集積度が高
い3%5i−Fe極薄電磁鋼帯の製造が可能になった。
かかる高い磁束密度(B11値)を有する極薄電磁鋼帯
のSi量を、それ自体公知の滲珪処理方法によって約6
.5%まで増加させることを試みた。Si量を増加させ
る手段として、先ず、従来からよく知られている、珪素
粉末と塩化アンモニウム粉末の混合粉末中に材料を埋め
込んで加熱する方法、即ち固体滲珪処理方法を試みた。
しかしながらこの方法では、温度分布の不均一さに起因
すると思われる鋼帯におけるSi量の不均一さがあるこ
とが特徴的であった。また、この方法によるときは、滲
珪処理後、銅板の表面が荒れる。さらに、温度条件の変
更によるSi量の制御が難しく、工業的な手段としては
適当でないことが分った。
次に、通常広く行なわれている、気体滲珪処理法を試み
た。市販されている液状の5ic14(沸点:約60℃
)を60″C以上の温度に保ち、気体5iCZaのキャ
リアガスとして乾燥N2ガスを用いた。
5iCZ4をモル分率で約15%含む雰囲気中、750
〜1000℃の温度域で銅帯に滲珪処理を施した。滲珪
処理後、鋼板の厚さ方向におけるStの濃度勾配を小さ
くすべく、高温の乾燥H2ガス中での長時間の熱処理に
よって、Siを拡散させた。
この気体滲珪処理法によると、滲珪ガスの温度、熱処理
時間および5i(Jaの濃度を適当に変化させることに
よって、目標とするSi量を鋼板に含有せしめ得ること
が容易である。また、固体滲珪処理法に比し、調帯に均
一にSiを含有せしめ得、かつ調帯の表面性状を損なう
ことがなく、格段に優れている。
本発明に従い、優れた磁束密度(Ba値)を有する極薄
材を製造すること、さらにSi量を増加させる滲珪処理
を施すこと、次いでSi拡散処理を施し、さらに180
°磁区細分化処理を施すことによって、高周波域で低鉄
損であり、かつ高磁束密度設計可能な極薄電磁鋼帯を得
ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 重量で、Si:3.0%、Mn:0.06%、C: 0
.003%、N : 0.002%、Al:0.001
%、S : 0.001%、Sn:0.07%、残部が
実質的にFeからなる一方向性電磁鋼板(Ba=1.8
8T、粒径:RD=5IIIIl、Rc=3IIIII
l、板厚:23On)を、酸洗してグラス皮膜を除去し
た後、冷間圧延して50nの最終板厚とした。
次いで、材料に、Nt:25%十Htニア5%の雰囲気
中で、850℃×10分間の焼鈍を施した。
得られた材料の磁束密度(Ba値)は1.917であっ
た。
この鋼板(R帯)に5iCZnをモル分率で約15%含
む乾燥Nt雰囲気中、約900℃の温度で約1分間、滲
珪処理を施した。然る後、H2雰囲気中、1000℃X
5時間のSi拡散熱処理をした。次いで、絶縁皮膜形成
焼鈍を施し、さらにレーザ照射による磁区細分化処理を
施した。こうして得られた製品の鉄損値は、以下の通り
であった。
Wlsyaoo= 4.0 w/kg WI5/4゜。= 5.6 w /kg実施例2 重量で、Si:3.2%、Mn : 0.05%、C:
0.002%、N : 0.001%、Al : 0.
002%、S : 0.001%、Sb二0.02%、
残部が実質的にFeからなる一方向性電磁銅板(B、=
 1.90T、粒径: R++= 6 mn、 Rc=
 6 an、板厚:140μ)を、酸洗してグラス皮膜
を除去した後、冷間圧延して26pの最終板厚とし、次
いで、H,:100%の雰囲気中、850℃×10分間
の焼鈍を施した。得られた鋼板の磁束密度(B11値)
は1.877であった。
この鋼板に、実施例1におけると同様の滲珪処理を施し
、さらにSiの拡散熱処理をした。次いで、絶縁皮膜形
成処理を施し、さらにレーザ照射による磁区細分化処理
を行った。こうして得られた製品の10kHziJJ磁
における鉄損値を第4図に示す。
第4図から明らかなように、B8値の低い従来材に比し
、本発明による6、5%5i−Fe材(製品)で磁区細
分化処理を施した製品の鉄損値が極めて良好な(低い)
ものであることが分る。
(発明の効果) 本発明によって得られた製品は、下記のような優れた磁
気特性を有する。
(1)励磁力800 AlMにおける磁束密度が、たと
えば3%Siの場合、1.84〜1.957と、従来技
術によって得られた製品の磁束密度に比し、約0.2〜
0.4Tも高い。
(2)製品の鉄損値、たとえばW 、 、、4゜。は、
従来技術によって得られた製品の鉄損値の約50%であ
り、極めて低い値を示す。特に、1.5T以上の高励磁
における鉄損値は、前例がない。
このような本発明品を、変圧器わけても高周波電源用変
圧器に用いれば、小型化、効率化の面で顕著な効果をも
たらす。また、本発明品は、制御素子に適用して大きな
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は周波数と鉄損値の関係を極薄電磁調帯の磁束密
度水準側に示す図、第2図は本発明によって得られたS
nを添加した極薄電磁鋼帯の磁束密度(Be値)とSn
含有量の関係を示す図、第3図は本発明によって得られ
たSn添加材と無添加材における冷延率と製品の磁束密
度(B11値)の関係を示す図、第4図は本発明によっ
て得られた製品とSi冨化をしない極薄電磁鋼帯の10
kHzにおける鉄損値を示す図である。 第 図 励工l波駅(1−、Hz) 第 3図 ;食延圧下 辛 (%) 第2図 C0 θl C2 C5 C8n〕 (%) 第 図 挾贋 (IJa tらが

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量で、Si≦8%、SnおよびSbの1種また
    は2種を0.005〜0.30%含有し、残部が実質的
    にFeからなり、{110}<001>方位集合組織を
    有し、磁束密度B_s/B_s>0.9(B_s:その
    成分系での飽和磁束密度)である一方向性電磁鋼帯に、
    60〜90%の圧下率を適用する少なくとも1回の冷間
    圧延を施して150μm以下の最終板厚とし、次いで一
    次再結晶焼鈍を施した後、SiCl_4を含む非酸化性
    雰囲気中で滲珪処理し、次いで非酸化性雰囲気下にSi
    の鋼帯中への拡散処理を施すことを特徴とする{110
    }<001>方位集積度が高く鉄損の低い極薄電磁鋼帯
    の製造方法。
  2. (2)一次再結晶焼鈍が、一次再結晶完了前に下記式で
    定義される温度・時間関係領域に材料を保持した後昇温
    し一次再結晶を完了させるものである請求項1記載の{
    110}<001>方位集積度が高く鉄損の低い極薄電
    磁鋼帯の製造方法。 400℃≦T≦700℃ 20(秒)≦t<(−6T(℃)+4400)(秒)(
    3)請求項1および2記載の方法により得られた電磁鋼
    帯に磁区細分化処理を施すことを特徴とする{110}
    <001>方位集積度が高く鉄損の低い極薄電磁鋼帯の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009164542A (ja) * 2007-12-10 2009-07-23 Jfe Steel Corp 一方向性電磁鋼板およびその製造方法
JP2010132977A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Jfe Steel Corp 極薄珪素鋼板およびその製造方法
JP2011012288A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Jfe Steel Corp 高珪素鋼板の製造方法

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