JPH0461966A - 耐食性,溶接性,潤滑性,連続パンチ打抜き性,上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板及びその製造方法 - Google Patents

耐食性,溶接性,潤滑性,連続パンチ打抜き性,上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板及びその製造方法

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JPH0461966A
JPH0461966A JP16662090A JP16662090A JPH0461966A JP H0461966 A JPH0461966 A JP H0461966A JP 16662090 A JP16662090 A JP 16662090A JP 16662090 A JP16662090 A JP 16662090A JP H0461966 A JPH0461966 A JP H0461966A
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平 武敏
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車、家電、建材製品等に使用される表面
処理鋼板であって、耐食性、溶接性、潤滑性、連続パン
チ打抜き性、上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板及びそ
の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
自動車、家電、建材製品等に使用されるめっき鋼板は、
無塗装または塗装して使用するが、それまでの間に種々
の工程を通り、しかもその間にかなり長期間にわたって
無塗装の状態におかれる。
そのため、その間に錆が発生するという問題がある。
従って、めっき鋼板が需要家で使用されるまでの一次防
錆として、一般的にクロメート処理が施される。しかし
このクロメート処理の耐食性は、一般に塩水噴霧試験で
せいぜい211,148時間程度てあり、シリカゾルを
添加した塗布型クロメートても塩水噴霧試験て100〜
200時間の耐食性しか得られないものである。従って
長期にわたって苛酷な腐食環境下で使用される製品では
、耐食性が不充分である。
製品が苛酷な腐食環境下て使用される場合を考慮して、
鋼板上に20μm厚程度0塗装を施し、腐食を防止する
方法がある。然るにこのような厚塗り塗装を施した場合
には、鋼板にプレス加工等を施した時、塗膜の剥離や亀
裂を生じ、その部分て局部的な耐食性の低下を生じる。
またこのような厚い塗装鋼板では、スポット溶接などの
溶接が不可能になるので、溶接部は予め塗膜の除去が必
要になる。
また需要化が従来の表面処理鋼板を用いて、種々の工程
を経て製品を製造する場合、作業者のノ1ンドリングな
どによって鋼板の表面に指紋等の汚れが付着し、商品価
値を著しく低下させることがアル。従って、ハンドリン
グ時に指紋等の汚れが付き難い表面処理鋼板の開発も望
まれている。
さらに鋼板をプレス成形するに際しては、潤滑油を鋼板
表面に塗布するが、この作業は脱脂工程があるため、加
工時に潤滑油等を使用せずにプレス加工ができる表面処
理鋼板の開発も望まれている。
またビデオやアンプといった家電製品のシャシ部分や裏
面板等の部位に使用される鋼板は、部品取り付けのため
にパンチングによる穴明は加工が数多くあり、連続打ち
抜き寿命を鋼板自身の特性で延長するという要望が出さ
れている。
父上記部品には、シルク印刷塗装と呼ばれる意匠性の高
い高級塗装が施されるため、高度な塗装密着性も要望さ
れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような背景の下で従来技術として、(イ)特開昭5
7−185987号公報(ロ)特開昭60−50179
号公報 (ハ)特開昭63−162886号公報等の技術が開示
されている。
上記(イ)の技術は、ポリアクリル酸とCrO3の混在
物を塗布するもので、耐食性が不十分(塩水噴霧試験で
150時間程度)であり、かつ耐指紋性。
潤滑性も劣る。
(ロ)の技術は、カルボキシル化ポリエチレン樹脂を用
い、耐食性、耐指紋性あるいは耐溶剤性に優れた被膜を
形成するものであるが、潤滑性に劣り、またプレス加工
性に劣る。
また(ハ)の技術は、カルボキシル化ポリエチレン樹脂
を用い、テフロン樹脂粒子を添加することにより、耐食
性、耐指紋性、耐溶剤性、潤滑性に優れた被膜を形成す
るものであるが、この発明では、前述したような連続パ
ンチ打抜き性およびシルク印刷塗装といった高度な上塗
り塗装性を得ることができず、この様な特性を必要とす
る部材への適用には耐えうるちのではない。
本発明は上記従来の欠点を解消し、耐食性、溶接性、潤
滑性、連続パンチ打抜き性、上塗り塗装密着性を兼ね備
えた表面処理鋼板及びその製造方法を提供する。
〔課題を解決するための手段〕
上述した従来技術に見られるように、鋼板表面にクロメ
ート処理後、水分散性樹脂被膜を形成することにより耐
食性を向上することができる。
本発明者らは、これら従来技術の長所を生かしつつ、潤
滑性、連続パンチ打抜き性、上塗り塗装密着性の良好な
有機樹脂被膜組成及び製造条件を鋭意検討した結果、親
水性の官能基を有する自己分散型のフッ素樹脂を添加す
ることにより、水分散系の塗料中での潤滑剤であるフッ
素樹脂の分散を改良するとともに、乾燥後の有機・無機
複合皮膜の潤滑性を向上させ、かつ従来潤滑性皮膜の欠
点であったシルク印刷塗装といった高度な意匠性塗装で
の上塗料密着性を著しく向上させること、および水分散
性樹脂として、エチレンと不飽和カルボン酸共重合体の
分散液に重合性エチレン系不飽和化合物を加えて乳化重
合させ、さらにアミンで架橋させた水分散性樹脂と親水
性官能基を有する自己分散型のフッ素樹脂を併用するこ
とにより、パンチングによる穴明は加工時のポンチ、ダ
イスの寿命を著しく向上させることを見出すに到った。
即ち第1の本発明は、めっき鋼板上に第1層としてCr
換算で5〜200 mg/m2のクロメート皮膜を有し
、さらに第2層としてエチレンと不飽和カルボン酸共重
合体の分散液に重合性エチレン系不飽和化合物を加えて
乳化重合させ、さらにアミンで架橋させた水分散性樹脂
固形分100重量部に対し粒径2〜50nmのシリカを
5〜50重量部、さらに親水性の官能基を有する自己分
散型フッ素樹脂を5〜25重量部を含有し、その付着量
が乾燥重量で0.3〜3g/m2である有機・無機複合
皮膜を有することを特徴とする耐食性、溶接性、潤滑性
、連続パンチ打抜き性、上塗り塗装性に優れた表面処理
鋼板である。
また第2の本発明は、エチレンと不飽和カルボン酸共重
合体の分散液に重合性エチレン系不飽和化合物を加えて
乳化重合させ、さらにアミンで架橋させた水分散性樹脂
固形分100重量部に対し粒径2〜50nmのシリカを
5〜50重量部、さらに親水性の官能基を有する自己分
散型フッ素樹脂を5〜25重量部の比率で分散混合させ
た水分散性樹脂を全固形分として5〜ll0I量06に
調整した後、クロメート皮膜を有するメッキ鋼板に塗布
せしめ、その後100〜250℃の板温で乾燥すること
を特徴とする耐食性、溶接性、潤滑性、連続パンチ打抜
き性、上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板の製造方法で
ある。
〔作 用〕
以下本発明の耐食性、溶接性、潤滑性、連続パンチ打抜
き性、上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板及びその製造
方法について詳細に説明する。
本発明で対象とする表面処理鋼板の素地としては、電気
亜鉛めっき鋼板、電気Zn−Niめっき鋼板。
溶融Znめっき鋼板、 54% Al2−Zn溶融めっ
き鋼板のような各種Zn系めっき鋼板、Aeめっき鋼板
、 Crめっき鋼板、 Snめっき鋼板等、あるいはこ
れらの多層めっき鋼板、複合めっき鋼板等を挙げること
ができる。
各めっき鋼板とも、めっき付着量は片面1g10′12
以上とすることが好ましく、これを下回ると耐食性が低
下する。本発明は、このような鋼板のめっき面に下層側
から第1層としてクロメート皮膜を、また第2層として
水分散性潤滑添加物を含有する有機無機複合皮膜を形成
させる。
第1層のクロメート皮膜は通常の処理方法に従えばよく
、例えば無水クロム酸、クロム酸塩1重クロム酸等を主
剤とした水溶液中での浸漬クロメート処理、電解クロメ
ート処理、および上記水溶液にコロイダルシリカ等を混
合した処理液を塗布する塗布型クロメート処理等によっ
てクロム水和酸物を主体とする被膜を形成するものであ
る。
そのクロメート被膜の付着量は、Cr換算で5〜200
 mg/m2程度とするのがよい。付着量が5 mg/
m2未満では十分な耐食性が得られない。この被膜上に
、このクロメート皮膜を骨格として、第2層の有機・無
機複合皮膜が形成される。
水分散性樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ウレタン系樹脂等も考えられるが、これら樹脂では、パ
ンチング加工時やクランクプレス時等の高速で鋼板が加
工を受ける時に、乾燥皮膜が高速加工時の板変形に追随
できず、皮膜の破壊が生じてその結果高速加工時の潤滑
性を低下せしめ、連続パンチ打抜き性やプレス加工性を
低下させる。従って水分散性樹脂としては、加工性のよ
いエチレンと不飽和カルボン酸共重合体に重合性エチレ
ン系不飽和化合物を乳化重合させた樹脂がよく、また耐
食性を向上させる目的に、さらにアミンで架橋させた樹
脂が最も良い。
本発明で用いられる水分散性樹脂としては、以下の方法
で得られるエチレンとα、β不飽和カルボン酸とからな
る共重合体を、塩基性物質で中和することにより水に分
散できる。エチレンとα。
β不飽和カルボン酸の比率は、エチレン97〜40重量
96とα、β不飽和カルボン酸3〜60重量%が望まし
い。中和に要する塩基は、アンモニアおよび低級アミン
が好適である。
エチレン、α、β−不飽和カルボン酸共重合体水分散液
の製造は、一般に60〜200℃程度の熱水中で1時間
〜8時間を要して行われる。次いてこの系に、重合性エ
チレン系不飽和化合物を導入して乳化重合を行う。この
操作は乳化重合として一般に行われるもので、使用され
る化合物として、カルボキシル基を含有する不飽和化合
物を使用する。また架橋等を目的に、グリシジルメタア
クリレート、ジアクリレート類、トリアクリレート類等
を必要に応じて併用しても差し支えない。
乳化重合は、常法に従って界面活性剤9重合開始剤、 
pH調整剤等を使用して行われ、必要に応じて保護コロ
イド類、溶剤類等も併用することができる。本発明では
、エチレン、α、β−不飽和カルボン酸共重合物と乳化
重合に使用する重合性エチレン系不飽和化合物を、重量
比率で夫々90/10〜10/90で目的を達成できる
この段階で、分子レベルでのからみ合い、グラフト、さ
らに前記反応型アクリレートでの架橋が進行するが、さ
らに本発明では、メチロールメラミン類7エポキシ化合
物、イミン類、アジリジン類等を全樹脂分に対し単独又
は配合して、カルボキシル基1当量に対し0.01〜1
.4当量使用して架橋を行わせる。
従来、水分散系樹脂皮膜に添加していた潤滑剤としては
、ワックス7二硫化モリブデン2有機モリブデン、グラ
ファイト、フッ化カーボン、金属セッケン、窒化ホウ素
、フッ素樹脂等が用いられている。しかしながらこれら
潤滑剤は、水分散系樹脂塗料の溶媒であり、水との親和
力が弱く、水分散系樹脂塗料に添加すると、沈降2凝集
等を生ずると同時に、塗料に含有して塗装する場合塗装
表面に潤滑剤が露出し、塗装された表面と上塗り塗膜と
の親和力を低下させ、上塗り塗装密着性を低下させると
いった問題があった。
この問題点に対して、潤滑剤と分散剤を併用する方法、
例えばアルコール類、界面活性剤を添加する等の方法が
あるが、これらの添加剤では塗料中での分散は良くなる
ものの、上塗り塗装密着性を低下させるといった問題点
を解決することは出来なかった。
本発明者らはこの点に検討を重ね、潤滑剤として親水性
の官能基を有する自己分散型フッ素樹脂を用いることで
、塗料中での潤滑剤の分散性と上塗り塗装密着性の両性
能を満足できる表面処理鋼板を見出すに到った。
すなわち従来水との親和力が低く、水系溶媒に添加した
場合に凝集、沈降といった分散性の悪いフッ素樹脂に対
して親水性の官能基を付与させることで水系溶媒に対し
親和力を付与させ、フッ素樹脂自身を水分散型樹脂塗料
中に沈降等の現象を生ずることなく安定して存在させる
こと、および有機・無機複合皮膜中に潤滑剤を添加した
場合には、潤滑剤の一部が皮膜表面に露出し、皮膜と上
塗り塗料との密着性を低下せしめるという問題点も、フ
ッ素樹脂に親水性の官能基を付与させることで、潤滑剤
であるフッ素樹脂が皮膜表面に露出した場合においても
、潤滑剤中に含まれる親水性の官能基が上塗り塗膜と反
応して密着力を確保し、上塗り塗装密着性の低下を防止
するという新しい知見を得たものである。
ここでいう親水性官能基とは、カルボン酸基。
水酸基、アミン基、スルボン酸基等の水溶媒中でイオン
化又は極性を持つ基のことであり、親水性官能基を有す
る自己分散型のフッ素樹脂は以下の方法で得られる。
フッ素樹脂モノマーをパーオキサイド類を開始剤として
、乳化重合法により重合化する過程において、あるいは
高圧法により重合したポリフッ素樹脂を微粉末化し、そ
の後アルコール類、ケトン類、アセテート類等でディス
バージョン化したもの、あるいは乳化重合法によって得
られたポリフッ素樹脂ディスバージョンに、スチレン、
アミノスチレン、メチルスチレン、マレイン酸、アクリ
ル酸、メタアクリル酸、アクロレイン酸、アクリロニト
リル、メタクリル酸メチル、アクリルアマイド、ジヒド
ロキシエチルアクリレート、メタアクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル
、メタクリル酸ブチル。
アクリル酸ヘキシル、メトキシポリエチレングリコール
アクリレート、酢酸ヒニル、プロピオン酸ビニル、安息
香酸ビニル、オレイン酸ビニル、ビニルスルホン酸、べ
才バ10(シェル化学製品)。
クロトン酸 のうち1種もしくは2種以上と混合乳化重
合させ、親水性官能基を有する自己分散型のフッ素樹脂
を得ることができる。
このようにして得られた樹脂は、それ自身水に分散可能
であり、水溶媒中で安定して存在することができる。
ここでいうフッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン
樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合樹脂
、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂を
骨格となすものであり、1種もしくは2種以上混合させ
ることも可能である。
親水性官能基を有する自己分散型フッ素樹脂の添加量は
、水分散系樹脂の固形分100重量部に対し5〜25重
量部である。添加量が5重量部未満であると、潤滑性の
向上がすくなく、無塗油下でのクランクプレス加工性や
連続パンチ打抜き性が劣り、また25重量部を超えると
潤滑性の向上効果が飽和し、これ以上の添加は経済的で
ないのみならず、皮膜の外観を損なう。
耐食性を向上させるために、有機被膜中にシリカを添加
する。シリカの添加量は、骨格となす水分散型樹脂固形
分100重量部に対して5〜50重量部で添加する。5
重量部未満では耐食性が不十分てあり、50重量部を越
すと被膜強度が高まり、加工時に型カジリを生ずる。
またシリカとしては、コロイダルシリカ(例えば、日産
化学■製、スノーテックス−0,スノーテックス−N、
スノーテックス−20等)や、シリカ粉末(例えば、ア
エロジル社製、気相シリカ粉末)等を使用することがで
きる。シリカ粉末の粒径は、2〜50nmのものを使用
する。粒径が2nm未満の場合は水分散型樹脂塗料中で
の安定性が悪く、また50nmを越すと耐食性向上効果
が低下する。
このような有機・無機複合皮膜の付着量を、乾燥重量で
0.3〜3g/m2と規定した理由は、付着量が0.3
g/m2未満では鋼板表面の凹凸を埋めきれず、耐指紋
性および耐食性の向上が少なく、また3g/m2を超え
ると、耐食性の向上はあるが溶接性が低下し、かつ経済
的でないからである。
以上に述べた本発明の表面処理鋼板の製造方法としては
、めっき鋼板を前に述べた適宜の方法によりクロメート
処理した後、その上にエチレンと不飽和カルボン酸共重
合体の分散液に重合性エチレン系不飽和化合物を加えて
乳化重合させ、さらにアミンで架橋した水分散性樹脂溶
液固形分100重量部に対して、粒径2〜50nmのシ
リカを5〜25重量部、さらに親水性の官能基を有する
自己分散型フッ素樹脂を固形分で5〜25重量部加えて
成る水系溶液を全固形分として、5〜lIO重量96と
なる様に調合し、この溶液を塗布し、最高板温が100
〜250℃になるように乾燥して付着量が乾燥重量で0
.3〜3g/m2の有機複合被膜を形成することにより
提供される。
ここで全固形分濃度として5〜40重量96とする理由
は、全固形分濃度が140重量%を超えると水系塗料自
身の安定性が悪く、保存中に内容物が凝縮や沈降を起こ
し易くなるためであり、506未満の場合は、溶媒であ
る水が乾燥行程で多量の熱を必要とするため、経済的で
ないからである。
また乾燥板温度を100〜250℃とした理由は、10
0″C未満ては、塗料中の水が完全に揮発しづらく、ま
た皮膜自身の耐食性が低下するためであり、250’C
を越すと皮膜の硬化が進みすぎ、加工性が低下するため
である。
また乾燥条件については特に規制するものではないが、
乾燥設備としては、熱風吹きっけによる方法や、ヒータ
ーによる間接加熱方法、赤外線による方法、誘導加熱に
よる方法、ならびにこれらを併用する方法でよく、加熱
時間としては1〜60秒程度でよい。
〔実 施 例〕
下記条件の下で本発明の表面処理鋼板の試験片及び水分
散型樹脂塗料を調合し、第1表に示すNo。
1〜36を作成した。
1)水分散型樹脂塗料の調合 水分散型樹脂の溶液に、予めシリカを水に約50重量%
以下の含有率になるように調合しておいたシリカ分散溶
液を、デイスパーで攪拌しながら少量づつ添加し、シリ
カと水分散型樹脂を含んだ溶液を作成する。次に目標の
固形分濃度近くにまで水を加え、最後に自己分散型フッ
素樹脂を少量づつ添加し、水て全固形分濃度が目標値に
なるように調整した。また全固形分濃度については、1
05℃13時間乾燥後の重量変化から求めた。
実施例における潤滑油の種類は、以下の通りである。
N001  テトラフルオロエチレン樹脂粒子(0,3
μm径) No、2  テトラフルオロエチレン樹脂ディスバージ
ョン N013  テトラフルオロエチレンとアクリル酸メタ
クリル酸メチルとの反応生成物 No、η テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合樹脂とアクリル酸とメタクリル酸メチル
との反応生成物 N005  ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂とア
クリル酸とメチルスチレンとの反応生成物 No、6  ポリフッ化ビニリデン樹脂とアクリル酸と
メタアクリル酸プロピルとの反応生成物 No、7  ポリフッ化ビニル樹脂とアクリル酸とメタ
アクリル酸プロピルとの反応生成物 2)供試材(めっき鋼板の種類) A:電気亜鉛めっき鋼板(板厚0.81111T] )
Znめっき付着量20g/cn2 B:電気Zn−Niめっき鋼板(板厚0.8mm )Z
n−Niめっき付着量20g/m’ Ni含有率1206 C:溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm )Znめっ
き付着量60g/m2 D=合金化溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm )Z
nめっき付着量115g/m2 Fe含有率1096 3〕 クロメート処理 前記各供試材のめっき鋼帯(0,8mmt x 911
1幅)にCry、 20g/e、  SS102DO/
lなる組成のクロメート処理液をスプレー処理した後、
エアーナイフにて所定の付着量になるように調整し、熱
風乾燥炉を通過させ、板温80℃で乾燥した。
4)有機・無機複合皮膜処理 前記クロメート処理しためっき鋼帯を第1表に示す処理
液組成で、付着量(乾燥重量)を調整し、熱風乾燥炉に
て所定の乾燥板温度に乾燥し、有機・無機複合皮層を形
成した。
このようにして得られた水分散型樹脂塗料及び試験片に
ついて、第1表に示すところの各種性能試験を行った。
評価方法 1)  1m料安定性 25℃の温度で塗料を密封容器に封入し、■か月装置し
たのち塗料中の固形分の凝集及び沈降状態を目視で判定
した。
評点 1:固形分の凝集及び沈降が激しく、撹拌してもすぐに
凝集・沈降する。
2:固形分の凝集・沈降が軽微であり、かつ攪拌により
容易に分散し、すぐには凝集沈降がみられない。
3:固形分の凝集・沈降が全くみられない。
2)耐食性 塩水噴霧試験(J工S Z−2371)による錆発生時
間を示した。
3)上塗り扮装密着性 市販のシルク印刷用インキ(エポキシ樹脂系塗料)をシ
ルクスクリーンにて乾燥厚み10μmになるように塗装
し、150℃で20分焼き付けた。
上塗り塗装密着性試験は1mm角ごばん目を100個ナ
イフで塗膜に傷つけ、エリクセン試験機にて鋼板の裏面
側から2mm押し出し、その後セロテプ(登録商標)で
密着剥離を行い、密着剥離状況を目視で10段階評価し
た。
評点 10・・・    ・・・5・・・   ・・・
l塗膜の剥離なし、  50%剥離、 全面剥離この評
価試験においては9点以上が望ましい。
4)耐指紋性 人工汁液(塩化ナトリカ12.乳酸、尿素、アルコール
含有水溶液)をゴムスタンプ(1cm角)に付けて試験
片に押し付け、スタンプ跡の付着状況を目視にて判定し
た。
評点 I:  跡が鮮明に見える 2:  跡が軽度に見える 3:  全く跡が見えない この評価試験においては3点が望ましい。
5) クランクプレス性 プレス油、防錆油などを全く付けない状態で、−mηb 20”75f(7)円板状に切り出した試験片を、高さ
IJOmm。
幅および長さ80mm、肩半径5m−Rの角部にクラン
クプレス機でプレス加工し、加工品の加工状況ならびに
金型での傷付き程度を目視にて判定した。
評点 1::JIJれ発生による加工不可能 2: プレス品側面全面にわたり金型による表面のカシ
9発生 3: プレス品側面のカシ9発生が軽微4: プレス品
側面のカシ9発生が殆ど見られない この評価では評点3以上が望ましい。
6)連続パンチ打抜き性 プレス油などを全く付けない状態で、エアー式パンチン
グ孔明は機を使用し、試験片を10mmφの打ち抜き(
ボンチーダイスクリアランス0.25mm)を1秒に1
回の速度で連続パンチングし、打ち抜いた鋼板端面のパ
リ高さが0.3oon以上になった時点での打ち抜き回
数を求めた。
この評価では、20万回以上が望ましい。
7)溶接性 溶接電流   8500 A 通電時間   1o  サイクル(50H7にて)電極
先端径  4.5mmφ 電極加圧力  200 Kg−f の条件で連続スポット溶接試験を行ない、安定してナゲ
ツト径が3mmφ以上形成できる打点数を求めた。
試験結果 No、1は、電気亜鉛めっき鋼板に塗布型クロメート処
理を行った比較例であるが、耐食性が72時間と悪く、
また皮膜に潤滑性がなく、クランクプレス性、連続パン
チ打抜き性が悪く、また耐指紋性も良くない。
NO12は、下層にクロメート皮膜、上層に潤滑剤を含
まない有機・無機複合皮膜を2g/m2塗布したもので
あるが、塗料安定性、耐食性、扮装密着性。
耐指紋性は良いものの、潤滑性が劣っているためにクラ
ンクプレス性、連続パンチ打抜き性に劣っている。
No、3は、潤滑剤としてポリテトラフル才口エチレン
粉末を、そのまま水分散型樹脂塗料に混合調合したもの
を塗布乾燥したものであるが、潤滑剤の塗料中への分散
性ならびに塗料安定性が悪く、また上塗り塗料密着性も
7点で劣っている。
No、4は、潤滑剤として乳化重合により作成したポリ
テトラフルオロエチレンディスバージョンであるが、塗
料の安定性は良いものの上塗り塗料密着性が2点と劣っ
ている。またクランクプレス性も2点と低く、連続パン
チ打抜き性も十分満足できるものではない。
これら比較例に対してNO35〜No、36の本発明例
は、塗料の安定性も良く、耐食性、上塗り塗装密着性、
耐指紋性、クランクプレス性、連続パンチ打抜き性、連
続溶接性等総合的に優れている。
〔発明の効果〕
従来、水分散系樹脂塗料中に潤滑剤を添加した塗料は、
潤滑剤の分散性が劣る問題や塗料をめっき鋼板に塗布し
た場合には、上塗り塗装密着性が劣るといった問題があ
り、需要家においてシルク印刷等意匠性を有する高級塗
装にて使用できないという制約があった。本発明による
表面処理鋼板及びその製造方法は、これら従来の問題点
を解決することから、需要家での使用範囲が拡大し、ま
た塗装性、クランクプレス性、連続パンチ打抜き性、連
続溶接性といった需要家での実用特性が優れることから
、汎用性が高く、且つ種々の家電製品、自動車、建材等
の広範囲の用途に使用できる。
さらにプレス加工等に際して、プレス油が省略できるた
め、脱脂工程の省略が可能となり、副資材の節減、工程
の短縮等、需要家でのコスト低減に大きく資するもので
ある。
代理人 弁理士 秋 沢 政 光 (ほか1名) 自発手続補正書 平成2年7月27日

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)めっき鋼板上に第1層としてCr換算で5〜20
    0mg/m^2のクロメート皮膜を有し、さらに第2層
    としてエチレンと不飽和カルボン酸共重合体の分散液に
    重合性エチレン系不飽和化合物を加えて乳化重合させ、
    さらにアミンで架橋させた水分散性樹脂固形分100重
    量部に対し粒径2〜50nmのシリカを5〜50重量部
    、さらに親水性の官能基を有する自己分散型フッ素樹脂
    を5〜25重量部を含有し、その付着量が乾燥重量で0
    .3〜3g/m^2である有機・無機複合皮膜を有する
    ことを特徴とする耐食性,溶接性,潤滑性,連続パンチ
    打抜き性,上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板。
  2. (2)エチレンと不飽和カルボン酸共重合体の分散液に
    重合性エチレン系不飽和化合物を加えて乳化重合させ、
    さらにアミンで架橋させた水分散性樹脂固形分100重
    量部に対し粒径2〜50nmのシリカを5〜50重量部
    、さらに親水性の官能基を有する自己分散型フッ素樹脂
    を5〜25重量部の比率で分散混合させた水分散型塗料
    を全固形分として5〜40重量%に調整した後、クロメ
    ート皮膜を有するメッキ鋼板に塗布せしめ、その後10
    0〜250℃の板温で乾燥することを特徴とする耐食性
    ,溶接性,潤滑性,連続パンチ打抜き性,上塗り塗装性
    に優れた表面処理鋼板の製造方法。
JP2166620A 1990-06-27 1990-06-27 耐食性,溶接性,潤滑性,連続パンチ打抜き性,上塗り塗装性に優れた表面処理鋼板及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0655295B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06155655A (ja) * 1992-11-20 1994-06-03 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性に優れた潤滑性鋼板
EP0783924A1 (en) 1996-01-10 1997-07-16 Nkk Corporation Organic composite coated steel plate
US7960958B2 (en) 2004-05-13 2011-06-14 Marvell World Trade Ltd. Voltage regulator feedback protection method and apparatus

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JPH0243040A (ja) * 1988-05-31 1990-02-13 Kawasaki Steel Corp 耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

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