JP2003301274A - 表面処理金属材 - Google Patents

表面処理金属材

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Masahiro Fuda
雅裕 布田
Hiroshi Kanai
洋 金井
Ikuro Yamaoka
育郎 山岡
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害性の6価クロムを含まず、かつ極めて高
い耐食性能を有し、良好な耐溶剤性、加工性を有する表
面処理金属材を提供する。 【解決手段】 水溶性の熱硬化型樹脂および架橋剤と多
価フェノール化合物からなる処理液を金属材に施した表
面処理金属材。水溶性熱硬化型樹脂がポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂から選ばれ、かつ架橋
剤がアミノ樹脂、イソシアネートから選ばれ、多価フェ
ノール化合物化合物がタンニン酸であり、また全固形分
に対し0.1mass%以上50mass%以下含有されること、表面
処理鋼板がZn系めっき鋼板であること、処理皮膜に、全
固形分に対し、酸化ケイ素を1mass%以上40mass%以下含
有すること、有機Si系化合物および/もしくは有機Ti系
化合物を0.1mass%以上30mass%以下含有すること、固体
潤滑剤を1mass%以上40mass%以下含有することが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有害性の6価クロム
を含まず、かつ極めて高い耐食性能を有し、良好な耐溶
剤性、加工性を有する表面処理鋼板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】家電、自動車、建材分野において、防錆
あるいは上層との塗料密着性を目的として、鋼板あるい
は表面処理鋼板の後処理としてクロメート処理を施すの
が一般的である。しかし、通常クロメート処理皮膜は有
害性のある6価のクロムを含有することから、近年この
処理皮膜の6価クロムフリー化に対する要望が高まって
いる。
【0003】これらの流れに対し、クロメート処理以外
の表面処理方法が各種考案されている。例えば、無機化
合物を主体とした皮膜では、特公昭53-47774号公報に
は、正リン酸、アルミ系ゾル、金属系ヒドロゾルを含む
処理液で処理する方法が、特公昭58-31390号公報には水
ガラスやケイ酸ソーダとピラゾールで処理する方法が、
特開平4-29387号公報にはシリケートコーティングを行
う方法が開示されている。また有機化合物を主体とした
皮膜では、例えば特開昭53-31737号公報にはジチオール
-S-トリアジン誘導体を添加した水溶性防食塗料が、特
開昭61-223062号公報にはチオカルボニル基含有化合物
と水に難溶または不溶性の有機化合物を混合して得られ
る金属との反応性エマルジョンが開示されている。しか
しながら、これらの皮膜では耐食性が不十分だったり、
塗料密着性が悪かったりなどクロメートに代替可能な性
能が不十分であった。
【0004】これに対し、クロメート代替可能な防錆剤
としてタンニン酸等の多価フェノール化合物を適用した
技術がいくつか見られる。例えば、特許第2968959号公
報のように、タンニン酸とSi無機化合物とシランカップ
リング剤で構成される皮膜の技術が開示されている。し
かしながら、さまざまな用途へ使用が広がるにつれ、そ
の要求特性も厳格化しつつあり、前者においては皮膜と
しての加工性に乏しく、加工後の耐食性が懸念されるな
どの問題点を有していた。
【0005】また、本願の出願人らは特許第3124266号
公報、特開2000-167482号公報、特開2000-218229号公
報、特開2001-89868号公報において、特にプレコート鋼
板の下地処理として、樹脂とタンニン酸を組み合わせた
下地処理技術を開示している。しかし、上層塗膜を施す
場合において上層塗膜との密着性には優れ良好な性能を
期待できるのに対し、単独皮膜で使用した場合の性能は
未知数である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、クロメート
処理材に代替可能な表面処理材として、上記の耐溶剤性
および加工性、耐食性の課題を解決し、かつ各種特性に
優れた表面処理金属材を開発することを課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水溶性樹
脂皮膜の構成および添加剤が耐食性、耐溶剤性、加工性
に及ぼす影響を詳細に検討した結果、水溶性の熱硬化型
樹脂および架橋剤にタンニン酸等の多価フェノール化合
物を加えた処理液を被塗物上に塗布焼付けすることで強
靭な皮膜が形成でき、プレス加工や、耐溶剤性に優れる
とともに、十分な耐食性を発揮することを見出した。ま
た、さらに樹脂の種類や、コロイダルシリカ等の酸化ケ
イ素、有機Si系化合物、有機Ti系化合物、固体潤滑剤を
添加することにより、それぞれ目的とする特性において
さらに良好な性能が得られることも見出した。
【0008】すなわち本発明の主旨とするところは下記
にある。 (1)水溶性の熱硬化型樹脂および架橋剤と多価フェノ
ール化合物からなる処理液を、鋼板あるいはめっき鋼板
などの金属材に施すことを特徴とする表面処理金属材。 (2)前記多価フェノール化合物がタンニン酸であるこ
とを特徴とする(1)に記載の表面処理金属材。 (3)前記多価フェノール化合物が、処理皮膜の全固形
分に対し、0.1mass%以上50mass%以下含有されることを
特徴とする(1)(2)に記載の表面処理金属材。 (4)前記水溶性熱硬化型樹脂がポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂の少なくとも1種からなる樹
脂であり、かつ前記架橋剤がアミノ樹脂、イソシアネー
トの少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜
(3)に記載の表面処理金属材。 (5)前記水溶性熱硬化性樹脂がポリエステル樹脂であ
り、かつ分子中にスルホン酸基を有することを特徴とす
る(1)〜(4)に記載の表面処理金属材。 (6)前記表面処理鋼板がZn系めっき鋼板であることを
特徴とする(1)〜(5)に記載の表面処理金属材。 (7)前記処理皮膜に酸化ケイ素を全固形分に対し1mas
s%以上40mass%以下含有することを特徴とする(1)〜
(6)に記載の表面処理金属材。 (8)前記処理皮膜に有機Si系化合物および/もしくは
有機Ti系化合物を全固形分に対し0.1mass%以上30mass%
以下含有することを特徴とする(1)〜(7)に記載の
表面処理金属材。 (9)前記処理皮膜に固体潤滑剤を全固形分に対し1mas
s%以上40mass%以下含有することを特徴とする(1)〜
(8)に記載の表面処理金属材。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。
【0010】本発明の表明処理鋼板は、処理皮膜が熱硬
化型樹脂および架橋剤とタンニン酸等の多価フェノール
化合物からなることを最大の特徴とする。従来技術で取
り上げた有機樹脂皮膜を用いた鋼板は、特に水系におい
ては熱可塑性樹脂がほとんどである。ところが熱可塑性
樹脂では耐食性に優れる系でも耐溶剤性に劣ることがあ
った。この耐溶剤性を高めるためには熱硬化性の樹脂と
架橋剤を用い、強靭な架橋皮膜を形成することが効果的
であるが、架橋反応には高い焼付け乾燥温度もしくは長
時間乾燥が必要であり、工業用途には不向きであるとい
う欠点を有していた。本発明者らは、この熱硬化性樹脂
および架橋剤に、多価フェノール化合物を添加すること
によりこれらの問題を解決するに至った。多価フェノー
ル化合物は熱硬化の際架橋剤的役割を果たすとともに水
中に酸として分解し反応促進剤として作用しているもの
と考えられ、反応速度が速まるとともに皮膜としての性
能も格段に上昇する。この作用を十分に発現させるため
には、処理浴は酸性であることが望ましい。
【0011】熱硬化性樹脂および架橋剤、多価フェノー
ル化合物を種々検討した結果、架橋反応を生じる樹脂と
架橋剤、多価フェノール化合物の組み合わせであれば効
果があることが分かったが、中でも水溶性のポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂のうち、少なくと
も1種からなる樹脂を使用し、また、架橋剤はアミノ樹
脂、イソシアネートのうち少なくとも1種からなる架橋
剤を使用するとさらに良好な特性が得られることが分か
った。
【0012】ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂は水溶性の樹脂であればいずれも使用可能であ
る。またウレタン変性ポリエステル樹脂、アクリル変性
エポキシ樹脂等、ウレタン樹脂、アクリル樹脂を変性剤
として付加した樹脂も使用可能である。
【0013】また、特にポリエステル樹脂については、
スルホン酸基を分子中にもち、スルホン酸基を中和する
ことによって水溶性化している樹脂を用いることが好ま
しい。これにより、金属表面への密着性が向上し、性能
が向上する。予め中和されているスルホン酸を分子中に
組み込むことによって水性化を容易にすることも可能で
ある。
【0014】また、アミノ樹脂、イソシアネートは水溶
性であればいずれも使用可能である。アミノ樹脂として
は、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂な
どが挙げられる。特にメラミン樹脂は、メチロール基、
イミノ基が多いタイプを用いると、反応性が高いため好
ましい。また、イソシアネートとして、ブロック化イソ
シアネートが好ましい。これらの架橋剤の好ましい添加
量は、主樹脂に対する固形分比で5mass%以上50mass%以
下である。
【0015】多価フェノール化合物は、代表的なものと
してはタンニン酸、ピロガロール、没食子酸などが挙げ
られる。中でも、タンニン酸を使用した場合に、耐溶剤
性、耐食性向上効果が顕著に現れるため好ましい。タン
ニン酸は、加水分解できるタンニン酸でも縮合タンニン
酸でもよく、これらの一部が分解されたものでも良い。
例えば、市販品の「Nタンニン酸」(大日本製薬製)、
「タンニン酸AL」(富士化学工業社製)などを使用するこ
とができる。
【0016】多価フェノール化合物の含有量は、処理皮
膜の固形分換算で0.1mass%以上50mass%以下とする。0.1
mass%未満では効果が乏しく、50mass%超では皮膜が水に
溶解するようになり耐食性が低下する。
【0017】本発明の下地鋼板としては、Alキルド鋼
板、Ti,Nbなどを添加した極低炭素鋼板、およびこれら
にP,Si,Mnなどの強化元素を添加した高強度鋼板、Cr含
有鋼等種々のものが適用できる。
【0018】鋼板の被覆層としては、特にZnめっき鋼板
もしくはZn-Ni、Zn-Fe、Zn-Mg、Zn-Al-Mg-SiなどのZn系
合金めっきに優れた特性を示し、クロメート皮膜代替が
可能である。また、AlもしくはAlとSi、Zn、Mgの少なく
とも1種からなる合金、例えばAl-Si系合金、Al-Zn系合
金、Al-Si-Mg合金などのAl系めっき、もしくはSnとZnの
合金めっきなどにも適用可能である。
【0019】本発明には無機Si系化合物を添加すること
により更に耐食性良好となる。水中に安定に分散し沈降
が生じない化合物であれば良く、例えばコロイダルシリ
カのような化合物が好適である。例えば「スノーッテッ
クスO」「スノーッテクスN」(いずれも日産化学工業社
製)などの市販のシリカを、処理液のpHに応じて用い
ることができる。無機Si化合物の含有量は、処理皮膜の
固形分換算で1mass%以上40mass%以下とする。1mass%未
満では添加の効果に乏しく、40mass%超では耐食性向上
効果が飽和して不経済であるとともに加工性が低下す
る。
【0020】本発明では、有機Si系化合物および/また
は有機Ti系化合物を加えることで、さらに耐食性、加工
性、皮膜密着性が向上する。有機Si系化合物は、例えば
γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロ
ピルエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ-グリシドキシプロピルシラン、N-〔2
-(ビニルベンジルアミノ)エチル〕-3-アミノプロピルト
リメトキシシランなどを挙げることができる。有機Ti系
化合物としては、例えばテトラエトキシチタン、チタン
トリエタノールアミネート、テトライソプロピルビス
(ジオクチルフォスファイト)チタネート、テトラオクチ
ルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプ
ロピルトリイソステアロイルチタネートなどを挙げるこ
とができる。有機Si系化合物および/または有機Ti系化
合物の含有量は、処理皮膜の固形分換算で0.1mass%以上
30mass%以下とする。0.1mass%未満では効果に乏しく、3
0mass%超では効果が飽和するため不経済である。
【0021】本発明では有機樹脂皮膜に固体潤滑剤を含
有することにより良好な加工性と耐型かじり性が得られ
る。固体潤滑剤の種類は特に限定するものではなく、例
えば水分散性のポリエチレン樹脂、四フッ化エチレン樹
脂、ステアリン酸化合物、天然パラフィンワックスなど
を適量添加すれば良い。固体潤滑剤の添加量は、処理皮
膜の固形分換算で1mass%以上30mass%以下とする。1mass
%未満では添加効果が小さく、30mass%超では皮膜形成能
が低下し耐食性が低下する。
【0022】処理液の焼付け乾燥は、熱風乾燥炉、誘導
加熱炉、近赤外線炉、直火炉などを用いる公知の方法、
またはこれらを組み合わせた方法で行えばよい。また、
使用する樹脂の種類によっては紫外線や電子線などのエ
ネルギー線により硬化させることができる。加熱温度と
しては100℃〜250℃が好ましい。100℃未満では十分に
架橋させるためには長時間の乾燥が必要となり実際的で
はない。また250℃超では有機樹脂、タンニン酸の熱分
解が生じ耐食性に悪影響を及ぼす。工業的には150〜200
℃がより好ましい。また、加熱乾燥後の冷却は水冷、空
冷等の公知の方法またはその組み合わせで可能である。
【0023】本発明では特に処理皮膜の膜厚は限定しな
いが、通常の用途では0.1μm以上5μm以下が好ましい。
0.1μm未満では耐食性に対する寄与が少ない。5μm以上
では効果が飽和し不経済である。
【0024】本発明においてはめっき後にリン酸塩処理
皮膜などの化成処理皮膜を加えることにより、必要に応
じた耐食性向上を得ることも可能である。まためっき後
の処理として、化成処理以前に、溶融めっき後の外観均
一処理であるゼロスパングル処理、めっき層の改質処理
である焼鈍処理、表面状態、材質調整のための調質圧延
等があり得るが、本発明においては特にこれらを限定せ
ず、適用することも可能である。
【0025】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。
【0026】板厚0.8mmの冷延鋼板に対し、表1に示す
各種めっきを施し処理原板とした。めっき鋼板は、使用
直前に脱脂剤として日本パーカライジング社製FC-364S
を使用し、2mass%、60℃、10秒浸漬後、水洗乾燥を行っ
た。次いで表2に示す処理液を塗布し、熱風乾燥炉で乾
燥し供試材とした。乾燥時の到達温度は180℃とした。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表2の中に示したコーティング剤中のポリ
エステル樹脂、有機Ti化合物、有機Ti化合物の内容は以
下である。
【0030】 ポリエステル樹脂A :カルボン酸基を分子中に持ち、アミンで中和し水溶 性化した樹脂 ポリエステル樹脂B :スルホン酸基を分子中に持ち、Naで中和し水溶性化 した樹脂 有機Si化合物 :γ-グリシルドキシトリメトキシシラン 有機Ti化合物 :チタントリエタノールアミネート 以上のようにして作製した塗装鋼板に対して、以下の評
価を行った。(1)塗膜密着性 塗装後の板を、塗膜面に1mmの碁盤目をカッターナイフ
で入れ、塗膜面が凸となるようにエリクセン試験機で7m
m押し出した後、テープ剥離試験を行った。碁盤目の入
れ方、エリクセンの押し出し方法、テープ剥離の方法に
ついては、JIS-K5400.8.2およびJIS-K5400.8.5記載の方
法に準じて実施した。テープ剥離後の評価は8.5記載の
評価の例図によって10点満点評価で行った。と評価し
た。 (2)耐溶剤性 塗装後の板について、メチルエチルケトンおよび石油ベ
ンジンによるラビング試験を実施した。15mmφのシリコ
ンゴム製円柱先端部にガーゼを固定し、溶剤を5cc含ま
せた後、荷重500gf/cm2の条件で10回摺動し、外観を観
察した。また、その試験片をSSTにかけ、48時間後の外
観を観察した。評価基準を以下に示す。
【0031】 5:白錆発生無し 4:白錆発生1%未満 3:白錆発生1%以上5%未満 2:白錆発生5%以上20%未満 1:白錆発生20%以上 (3)耐食性 平板:端面・裏面をシールした平板試験片につい
て、JIS-Z2371に規定されている塩水噴霧試験(以下SST
と称する)を実施し、72時間後の白錆の発生率で評価し
た。耐食性評価基準を以下に示す。
【0032】 5:白錆発生無し 4:白錆発生1%未満 3:白錆発生1%以上5%未満 2:白錆発生5%以上20%未満 1:白錆発生20%以上 加工材:端面・裏面をシールした平板試験片につい
て、中央部に7mmエリクセン加工を施した後、JIS-Z2371
に規定されている塩水噴霧試験(以下SSTと称する)を実
施し、72時間後のエリクセン部の白錆発生率で評価し
た。耐食性評価基準を以下に示す。
【0033】 5:白錆発生無し 4:白錆発生1%未満 3:白錆発生1%以上5%未満 2:白錆発生5%以上20%未満 1:白錆発生20%以上
【0034】
【表3】
【0035】No.22、23では、樹脂皮膜が架橋型樹脂と
架橋剤から構成されるが、多価フェノール化合物(タン
ニン酸)が含有されていないため架橋反応が十分に進行
せず、耐溶剤性に劣る。No.24、25は多価フェノール化
合物が含有されるが架橋剤が無く架橋反応を利用できな
いため皮膜の耐溶剤性に劣る。No.26、No.27は架橋剤、
多価フェノール化合物が含有されていないため、耐溶剤
性、耐食性に劣る。
【0036】No.1〜21の本発明例の皮膜構成を用いるこ
とにより、良好な皮膜密着性、耐溶剤性、耐食性が得ら
れる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、環境上有害である6価クロム
をフリー化し、かつ性能的にも従来クロメート代替可能
な性能を兼備した表面処理鋼板を提供するもので、今後
の環境対応素材として非常に有望であり、各産業分野へ
の寄与も大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 28/00 C23C 28/00 A (72)発明者 山岡 育郎 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4D075 CA33 DA06 DB02 DB05 DC03 DC12 DC18 EA06 EA19 EB32 EB33 EB35 EB38 EB46 EB56 EC02 EC54 EC60 4F100 AA20B AB03A AB18A AB18B AK41B AK51B AK53B AL06B AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A CA02B EH71A GB07 GB32 GB43 JB02 JB09B JB13B JL02 JL11 4K026 AA02 AA07 AA09 AA12 AA13 BB08 BB09 CA16 CA37 CA38 CA39 CA41 DA03 DA11 DA15 4K044 AA02 AB02 BA10 BA21 BB03 BC02 BC04 CA11 CA16 CA18 CA53

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性の熱硬化型樹脂および架橋剤と多
    価フェノール化合物からなる処理液を、鋼板あるいはめ
    っき鋼板などの金属材に施すことを特徴とする表面処理
    金属材。
  2. 【請求項2】 前記多価フェノール化合物がタンニン酸
    であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理金属
    材。
  3. 【請求項3】 前記多価フェノール化合物が、処理皮膜
    の全固形分に対し、0.1mass%以上50mass%以下含有され
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の表面処理
    金属材。
  4. 【請求項4】 前記水溶性熱硬化型樹脂がポリエステル
    樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂の少なくとも1種か
    らなる樹脂であり、かつ前記架橋剤がアミノ樹脂、イソ
    シアネートの少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の表面処理金属
    材。
  5. 【請求項5】 前記水溶性熱硬化性樹脂がポリエステル
    樹脂であり、かつ分子中にスルホン酸基を有することを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の表
    面処理金属材。
  6. 【請求項6】 前記表面処理鋼板がZn系めっき鋼板であ
    ることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に
    記載の表面処理金属材。
  7. 【請求項7】 前記処理皮膜に酸化ケイ素を全固形分に
    対し1mass%以上40mass%以下含有することを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の表面処理金属
    材。
  8. 【請求項8】 前記処理皮膜に有機Si系化合物および/
    もしくは有機Ti系化合物を全固形分に対し0.1mass%以上
    30mass%以下含有することを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれか1項に記載の表面処理金属材。
  9. 【請求項9】 前記処理皮膜に固体潤滑剤を全固形分に
    対し1mass%以上40mass%以下含有することを特徴とする
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の表面処理金属
    材。
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