JPH0460953B2 - - Google Patents

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JPH0460953B2
JPH0460953B2 JP8065685A JP8065685A JPH0460953B2 JP H0460953 B2 JPH0460953 B2 JP H0460953B2 JP 8065685 A JP8065685 A JP 8065685A JP 8065685 A JP8065685 A JP 8065685A JP H0460953 B2 JPH0460953 B2 JP H0460953B2
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JP
Japan
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glaze
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ceramics
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unglazed
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JP8065685A
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Susumu Futakuchi
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  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、素焼き以降の彩飾工程を著しく合理
化した陶磁器の彩飾方法に関する。
従来の陶磁器の製作では、原料に自然のものを
使用し、数十もある工程の最後には火を使用する
という大変厄介な操作を行なわねばならず、自然
が相手の仕事だけに、製作が思いもよらない現象
を起こすことが多かつた。このため、製品の出
来,不出来は別として、技術的に少しの欠点も無
く全部が完全であるということはほとんどあり得
ないのが実情であつた。また、製作工程数が非常
に多く複雑であるため、それに付随して種々の設
備,道具,広い作業場等を必要としていた。
更に、従来より陶磁器の装飾技法の一つに釉薬
による装飾が行なわれている。この釉薬は、素地
全体を覆つて吸水性を少なくし液体が漏るのを防
ぎ、色と光沢を与え装飾的効果を高め表面を平滑
にし汚れを防ぎ、器物を丈夫にし壊れにくくする
等の優れた作用効果を有するが、しかしこの釉薬
及びその製造並びに施釉には次のような大きな欠
点もみられる。
釉薬は使用する原料の違いや、素地の種類、
使用する窯などによつて、調子が随分異なつて
くるのが普通である。従つて、一定処方で調整
した釉薬であつても、何時どんな状態で焼いて
も、必ず同じ調子の釉薬が得られるというもの
ではない。
分量のチエツク、沈殿や分離,固まりを防止
するための攪拌、濃度調整など、釉薬及び準備
は大変な熟練を要する作業である。
釉掛け後には仕上げ作業が必要である。例え
ば、釉薬の表面に雫や跡びき等によつて一部が
極端に厚くなつた部分は刃物で削り取り平らに
しておかねばならない。また高台の部分に釉薬
が付いていると焼成によつて棚板等に焼き付い
てしまうから高台部分の釉薬はきれいに剥し取
つておかねばならない。
また釉掛けの済んだ製品は本焼焼成を必要とす
る。それに伴ない次の様な設備,作業を必要と
し、欠点も伴なう。
先ず当然に本焼窯が必要である。本焼きは高
火度で行なわれるため、窯の点検,保守管理,
窯詰め作業など非常な熟練を要する。
この本焼きは今までの努力の結果を決定する
と共に、最も神経を使う工程であり、火を使用
するので燃料,火の取扱いに充分なる注意が必
要である。それにも拘わらず窯たき中は作品に
手を触れることは勿論、目で確かめることさえ
できない。温度計や火の色を見てこれまでの経
験を頼りに火を操作するいわば間接作業であ
る。また窯焚きは何時も危険を伴なう難しい作
業で僅な不注意が失敗や事故に繋る。
本焼焼成はただ温度を所定の値に上げるだけ
ではいけない。内容物の大きさ,厚み,釉薬の
種類,素地の性質,燃料の種類などあらゆる条
件を考慮し、目的とする陶磁器を完成するよう
に努めなければならない。同じ釉薬,同じ顔料
でもその焼成法により全く異なつたものになつ
てしまう。例えばCuを顔料とする釉薬や下絵
具では酸化炎焼成の場合緑色,還元炎焼成の場
合赤色というように発色が変化するので、目的
に合わせて焼成法を検討しなければならない。
窯出しの場合、大きい窯(1m3)で36時間、
それ以下の窯で24時間以上の放冷時間が必要で
ある。
本発明者等は陶磁器における素焼き工程以降の
かかる実情に鑑み、如何に製作工程の合理化及び
スピード化を図るべきか鋭意研究を重ねていた
が、こゝに本発明を完成することができたもので
ある。
即ち本発明は、上記した非能率的で熟練を要す
る困難な作業を一挙に解決せんとするもので、格
段に安価で短時間に量産可能であり、且つ実用的
には全く問題がなく、装飾性においても従来の釉
掛けと何ら遜色のない陶磁器の彩飾方法を提供す
ることを目的としている。
陶磁器の内側と外側の機能を比べてみると必ず
しも同一ではない。茶碗,花瓶,壺などでは、内
側は外側よりも過酷な条件で使用されることが多
く、耐熱性,耐水性,耐汚染性,耐摩耗性等の性
能は実用に耐え得ることが要求される。それに対
し外側は、専ら購買欲を誘うよう、模様,絵付け
等の装飾性が重要視され、或いは美術工芸品とし
ての価値が判断される。このため外側は内側ほど
実用的強度を必要としないことが多い。また、皿
や置物等は内側,外側共実用的強度よりも専ら外
観上の装飾性を重要視することが多い。
このことから、従来は、茶碗,花瓶,壺などの
内側の釉掛け或いは皿等の外側の釉掛けは、彩飾
が非常に単純で、絵付け,模様付けはほとんど行
なわれず合理化されていることが多かつた。
一方、従来は内側も外側も釉薬にて彩飾してい
たが、内側と外側の釉掛けは上記した理由からも
別々に行なわれることが多かつた。また、陶磁器
の釉薬に関する技法としては、生掛けとか薬焼き
という技法も盛んに行なわれている。
本発明者等はこのような実情に着眼したもの
で、せめて陶磁器の外側又は内側の一方の側の釉
掛けやそれに伴なう本焼工程だけでも合理化でき
ないものかと鋭意研究した結果、近年の塗料及び
塗装技術の目覚ましい発展とも相俟つて、本発明
の完成に至つたものである。
即ち本発明は、陶磁器の一側部分は素地に釉薬
を掛けないで焼成するとともに他側部分は釉薬を
掛けて焼成し、次いで上記一側部分を塗料にて塗
装彩飾したことをその要旨とするものである。
以上便宜上、上記の一側部分を外側部分とし
て、他側部分を内側部分として説明していく。
陶磁器の塗装彩飾前の外側部分は、通常の素焼
焼成でよいが、素地が素焼きに相当する程度の締
焼焼成でも又は素地が磁器質になるような締焼焼
成でもよい。
陶磁器の内側部分は、釉薬を生掛けして形成し
てもよく、或いは内側部分も一旦素焼きし、比較
的低火度の釉薬を掛けた後、楽焼きの如く焼成温
度を素焼きとほゞ同じにして焼成してもよい。こ
のときは内側部分の釉薬が溶けていても素地が焼
け締まることがないので、外側部分は素焼きの
まゝである。しかし素地をなるべく丈夫なものに
するためには、素焼焼成ではやゝ強く焼いておく
のが好ましい。
釉薬を生掛け法による場合は、外側部分の素焼
きと内側部分の釉焼きを一回の焼成で一挙に終了
させてしまうことができる。一方、上記の如く楽
焼き方式による場合は、素焼きと釉焼きを別々の
焼成工程で行なうことになるが、しかしいずれに
しても、従来の焼成火度の高い本焼焼成は全く必
要としない。
このように内側部分と外側部分の表面状態を全
く異ならせた陶磁器は、室温近くにまで充分放冷
される。
次に上記素焼状態の外側面に塗料により塗装装
飾するわけであるが、塗料の種類としては、例え
ばラツカー類(セルロース誘導体塗料),合成樹
脂塗料など、或いは顔料を含まない透明な塗料
(ワニス,クリヤー等)又は顔料を含む着色塗料
(エナメル,ペイント等)など、陶磁器の用途・
形状等に応じて適宜選定することができる。
塗装(塗膜形成)方法としては、刷毛塗り,ス
プレー塗装,静電塗装,フローコーテイング,浸
漬塗り,ローラー塗り,粉体塗装などやはり用
途・形状によつて適宜使い分けられる。
また塗膜を硬化させる方法としては、反応熱又
は加熱による方法(溶剤蒸発,酸化重合反応,熱
縮合反応,熱融合反応などによる)、或いは紫外
線や電子線などのエネルギー線を用いた光重合法
など、塗料の種類,陶磁器の用途・形状によつて
いずれでもよい。特に後者の場合は、反応が短時
間に進行し硬質塗膜となるので、この方法の可能
な塗料はできるだけ採用した方がよい。尚、塗装
作業は手作業でも塗装ロボツトによる自動塗装で
もいずれも可能である。
塗装工程については、塗装面が素焼状に仕上げ
られていることから、塗料の密着性は極めて良好
で、素地ごしらえ(素地調整)はほとんど必要な
く、直ちに塗り工程に入ることができ、下塗り→
中塗り又は絵付け→上塗りと進められる。
下塗りには、素地によく付着して乾燥の速い塗
料が好ましく、例えばラツカー類を使用できる。
上塗りは、仕上げを美しくするために、吹付塗装
が好ましい。上塗り塗料としては、一般に耐候
性,耐水性,耐塩水性,褪色性,耐衝撃性,硬度
等が要求されることから、例えばウレタン系,ア
クリル系,エポキシ系,アルキツド系,不飽和ポ
リエステル系樹脂塗料が好ましく、またこれらの
樹脂塗料は紫外線や電子線を用いた塗膜硬化法が
開発されているので、短時間に高硬度の塗膜を形
成することができる。尚、塗り後の仕上げ工程は
釉薬の場合と異なり不要であることが多い。
このように本発明彩飾法による陶磁器は、従来
のように外側部分も釉薬により彩飾した陶磁器と
比較して、次のような優れた実用的効果がある。
前記したように、釉薬による釉掛けとそれに
伴なう本焼きは大変な熟練と作業工数及び時間
を必要とした。これらが塗装という非常に簡単
な手段及び設備によつて不要となり、作業は熟
練を要さず安全なものとなつた。また製品は、
短時間に量産可能となり、市場へは格段に安く
提供することができるようになつた。
茶碗,コーヒーカツプなど碗状のものは内側
に熱湯や茶,コーヒー等が入れられるので、内
側壁は耐熱性,耐水性,耐汚染性等が優れてい
なければならない。それに反し、外側は専ら装
飾性の方が重要視されている。
本発明による陶磁器は、上記の場合、内側を
釉焼きしているので、物性的には何ら支障はな
い。外側は塗料による彩飾ではあるが、物性上
問題がないばかりか、従来の陶磁器で行なわれ
ている下絵付,上絵付も可能であり、更に釉薬
では到底表現できない塗料特有の彩飾も可能と
なり、それだけ彩飾に関しては幅広い応用も可
能となつてきた。
このように外観上は釉薬の場合と何ら遜色な
く、且つ物性的には何ら支障はなく、従つて、
計り知れない合理化による安価で実用的な製品
を大量に提供することができる。
塗装による塗膜の硬化は、釉薬における本焼
きと異なり、常温硬化やエネルギー線硬化等に
よることができるので、熱に弱いものや熱容量
の大きいものにも利用でき、且つ硬化時間が短
く経済的に優れ、設備も安く、公害面でも有利
である。
また釉掛けは素地面が滑らかすぎても逆に凹
凸が多すぎても不良品を生じ易くなる。更に本
焼きでは素焼きの素地にある微小のヒビ割れで
も拡大してしまう。それに反し、本発明方法で
は素焼きの影響をほとんど受けない利点があ
る。
塗料のスプレー塗装は一般的であるのに対
し、釉薬のスプレー掛けは釉薬の粒子や濃度及
びスプレー噴射口などの調整が難しく一般的で
はない。
以下本発明方法の実施例を説明する。
実施例 1 粘土にてやゝ大形の壺を成形し、乾燥後、内側
には低火度の釉薬を生掛けし、外側は素地のまゝ
締焼きした。釉掛けは、内側と外側とを別々に行
なうことが多いので、内側だけ釉掛けすることは
工程上何ら支障がない。締焼き後は室温にまで充
分に放冷する。
次いで、彩飾前のこの壺をロクロの盤上に載
せ、外側の素地全面へ下塗りとして着色ラツカー
を吹付塗装した。下塗りラツカーの乾燥後は他の
着色塗料にて所定の模様付けを施し、乾燥後にポ
リウレタン樹脂塗料にて上塗りした。これを直ち
に送風機にて乾燥させ、熱風炉にて約100℃,40
分間の焼付けを行なつた。
このようにして製作された壺は、従来の釉掛け
彩飾された壺と外観上は全く同じであり、耐久
性,耐熱性,耐水性,耐汚染性,耐候性,耐衝撃
強度,耐摩耗強度,光沢,硬度などの物性におい
て実用上何ら支障はなく、長時間に亘つて使用さ
れている。
実施例 2 粘土にて茶碗を成形し、乾燥後素焼きした。素
焼き後の茶碗の内側にのみ低火度の釉薬を掛け、
釉焼きした。この場合の釉焼き温度は素焼きと
ほゞ同じとしたので、釉薬が溶けていても素地は
焼け締まることなく素焼きのまゝである。
次いで室温にまで放冷後、ラツカー系塗料にて
下塗りし、乾燥後,所定着色塗料にて所定の模様
付けや絵付けをなした後、変性アクリル系樹脂塗
料を吹付けて上塗りし、それに紫外線乾燥装置に
て紫外線を照射し、塗膜を硬化させた。
このようにして製作された茶碗の塗装彩飾面
は、物性的には実用上何ら支障がなかつた。また
彩飾に関しては、釉薬では到底得られないような
彩飾が、塗装なるが故に可能となる利点もあつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 陶磁器の一側部分は素地に釉薬を掛けないで
    焼成するとともに他側部分は釉薬を掛けて焼成
    し、次いで上記一側部分を塗料にて塗装彩飾した
    ことを特徴とする陶磁器の彩飾方法。 2 一側部分を素焼し、他側部分を生掛けしたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の陶磁
    器の彩飾方法。 3 外側部分を素焼し、内側部分を生掛けしたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の陶磁
    器の彩飾方法。 4 一側部分の素焼面において、下塗塗膜をラツ
    カーにて形成し、上塗塗膜をポリウレタン樹脂塗
    料にて形成したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の陶磁器の彩飾方法。 5 紫外線硬化塗装法(UVC法)により塗装彩
    飾したことを特徴とする特許請求の範囲第1項又
    は第2項記載の陶磁器の彩飾方法。
JP8065685A 1985-04-15 1985-04-15 陶磁器の彩飾方法 Granted JPS61242975A (ja)

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JPS61242975A JPS61242975A (ja) 1986-10-29
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