JPH0568436B2 - - Google Patents

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JPH0568436B2
JPH0568436B2 JP18491985A JP18491985A JPH0568436B2 JP H0568436 B2 JPH0568436 B2 JP H0568436B2 JP 18491985 A JP18491985 A JP 18491985A JP 18491985 A JP18491985 A JP 18491985A JP H0568436 B2 JPH0568436 B2 JP H0568436B2
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JP
Japan
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clay
ceramic
metal foil
painted
paint
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JP18491985A
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JPS6246985A (ja
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Susumu Futakuchi
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  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、従来の釉薬彩飾法では全く得ること
ができなかつた土中色風に彩飾塗装された陶磁器
及びその製法に関する。
こゝに、「土中色風」とは、青銅器時代の古い
器がまさに土中より掘り出されたとほとんど同じ
外観である状態のことを言つているが、ときには
「古代色風」とか、「土中金色風」とも言われるこ
とがある。
〔従来の技術〕
従来より陶磁器の彩飾技法の一つとして釉薬に
よる方法がある。そして、釉掛けの済んだ製品は
釉焼や本焼焼成を必要とする。
釉薬には低火釉又は弱火釉といつて800〜900℃
の火度で熔けるものと、高火釉といつて1200〜
1300℃の高い火度でなくては熔けないものとがあ
るが、普通の陶磁器は全て高火釉を施し、低火釉
の掛かつているものは薬焼など特殊なものに限ら
れている。
従つて、絵付用に使用される顔料は、耐熱性の
ある無機顔料に限定され、今日、数多く開発され
ている有機顔料や染料を使用することは全く不可
能であつた。このため、従来の陶磁器において
は、有機顔料や染料等を使つた鮮明な着色及び合
成樹脂系接着剤や有機溶剤を使用した特殊な模様
付けはほとんど行なわれていなかつた。
また、陶磁器における同一絵柄製品の大量生産
は、転写紙の貼着法によつて行なわれているが、
これは、成形品の形状、例えば凹凸の多い形状又
は複雑な形状等によつて、使用が制限されること
が多かつた。
更に、壷のような円筒形状の表面全面に転写紙
を巻き付けて貼着する場合は、継ぎ目を生じた
り、模様に連続性がなかつたりする。或いは、こ
の現象を避けて円筒形の一部にのみ転写絵付けを
行なうと、見る位置によつては絵柄が途切れ、製
品に表裏を生じさせ、却つて不都合となることが
多かつた。
一方、陶磁器の内側と外側の機能を比べてみる
と必ずしも同一ではない。茶碗、花瓶、壷などで
は、内側は外側よりも過酷な条件で使用されるこ
とが多く、耐熱性、耐水性、耐汚染性、耐摩耗性
等の性能は実用に耐え得ることが要求される。そ
れに対し外側は、専ら購買欲を誘うよう、模様、
絵付け等の装飾性が重要視され、或いは美術工芸
品としての価値判断がなされる。このため外側は
内側ほど実用的強度を必要としないことが多い。
また、皿や置物等は内側、外側共実用的強度より
も専ら外観上の装飾性を重要視することが多い。
このことから、従来は、茶碗、花瓶、壷などの
内側の釉掛け或いは皿等の外側の釉掛けは、彩飾
が非常に単純で、絵付け、模様付けはほとんど行
なわれず合理化されることが多かつた。
本発明者等はこのような実情に鑑み、せめて陶
磁器の外側又は内側の一方の側の釉掛けやそれに
伴なう本焼工程だけでも合理化できないものかと
鋭意研究した結果、近年の塗料及び塗装技術の目
覚ましい発展とも相俟つて、例えば陶磁器の壷の
製作工程中、外側部分の釉薬及び本焼きに替えて
塗料により彩飾することに成功した。
これにより工程及び作業内容が著しく簡単容易
となり、計り知れないコストダウンに成功したも
のであるが、同時に釉薬では全く表現できない彩
飾を新たに開発することができた。
〔発明の目的〕
本発明はそのうちの一つで、従来の釉薬彩飾法
では全く得ることができなかつた土中色風に彩飾
塗装された陶磁器及びその製法を提供することを
目的としている。
〔発明の構成〕
即ち本発明陶磁器は、陶磁器の少なくとも一方
の面が;金属箔面と、ロクシヨウ塗装面と、砥粉
塗布面とを有し;さらにこれらの面を含む全面が
白緑色塗布面で彩飾され;全体として土中色風に
彩飾塗装されていることを特徴としている。
また上記陶磁器の製法は、陶磁器の一方の面
に、 プライマー塗装後、黒色下塗りを施し、 部分的に金属箔を貼り付け、 金属箔を除く面のところどころにロクシヨウ
顔料入り塗料を塗布し、 有機溶剤にて粘土状にした砥粉を残りの面に
叩き塗りし、その塗布面を固定し、 白緑色に調合された接着剤入り水性塗料にて
全面を多数回塗りし、 黒色系顔料と赤色系顔料とを混入した塗料を
部分的に塗布して仕上げ、 全体として土中色風に彩飾塗装した ことを特徴としている。
以下便宜上、上記の一方の面を外側部分とし
て、他方の面を内側部分として説明していく。
陶磁器の塗装彩飾前の外側部分は、素焼焼成若
くは締焼焼成又は簡単に釉掛けして釉焼されたも
の、或いは釉掛け後本焼工程を経たものであつて
もよい。陶磁器の内側部分は、釉掛けされておれ
ば、生掛け、楽焼き、釉焼き又は本焼焼成を問わ
ない。
次に、素焼き若くは釉焼き又は本焼状態の外側
面に上記構成のように塗料により所定の彩飾を施
すわけであるが、塗料の種類としては、例えばラ
ツカー類(セルロース誘導体塗料)、合成樹脂塗
料(特にポリウレタン樹脂塗料など)、或いは顔
料を含まない透明な塗料(ワニス、クリヤー等)
又は顔料を含む着色塗料(エナメル、ペイント
等)など、陶磁器の用途・形状等に応じて適宜選
定することができる。
塗装(塗膜形成)方法としては、刷毛塗り、ス
プレー塗装、静電塗装、フローコーテイング、浸
漬塗り、ローラー塗り、粉体塗装など、やはり用
途・形状によつて適宜使い分けられる。
また塗膜を硬化させる方法としては、反応熱又
は加熱による方法(溶剤蒸発、酸化重合反応、熱
縮合反応、熱融合反応などによる)、或いは紫外
線や電子線などのエネルギー線を用いた光重合法
など、塗料の種類、陶磁器の用途・形状によつて
いずれでもよい。特に後者の場合は、反応が短時
間に進行し硬質塗膜となるので、この方法の可能
な塗料はできるだけ採用した方がよい。尚、塗装
作業は手作業でも塗装ロボツトによる自動塗装で
もいずれも可能である。
塗装工程については、塗装面には既に簡単な釉
掛けがなされていることが多いので、先ず素地ご
しらえ(素地調整)としてプライマーを施す必要
がある。次いで、下塗り以降上記した本発明が実
施される。
プライマーの次に黒色塗料で全面下塗りを行な
うが、黒色は艶消しが好ましい。艶消し黒色の下
地は、各種塗装や重ね塗り後の汚れ表現をし易く
する。
金属箔は、金箔や銀箔の方が骨董品のイメージ
を表現し易い。しかし、真ちゆう箔、銅箔、アル
ミ箔、その他の金属箔であつてもよいことは当然
である。この金属箔は製品の一部に存在する程度
でよく、手で破つてランダムに貼り付ける操作で
よい。貼着剤は漆又はワニスその他適当に選定で
きる。
ロクシヨウの塗布も部分的でよい。この色は非
常に濃いので、あまり広範囲に塗らない方がよ
い。金属箔付近に斑点状に塗布するだけで充分で
ある。
別工程で微粉末にした砥粉をワニス等の溶剤で
粘土状態にしておく。これを刷毛等を用いて残り
の全面に叩くようにして隅無く塗る。この砥粉の
叩き塗装により、表面の肌荒れ模様、皺模様、刷
毛跡模様等が形成され、然も粘土状砥粉はところ
どころで粒状化して、あたかも土、砂、泥、小石
等が表面に付着しているが如き状態を呈する。こ
のような表面状態は直ちに固定される。
次に全面を薄く白緑色化する。これは白緑色塗
料と水性接着剤とを水にてかなり薄めた状態に
し、それを全面に塗布し布で拭うという操作を何
度も繰返して全面を薄く白緑色化する工程であ
る。これにより、金属箔やロクシヨウの表面まで
も薄く白緑色がかつてきて、全体として年代物を
強く印象付けるように変化する。
最後に、カーボン等の黒色系粉末顔料とベンガ
ラ等の紅色系粉末顔料とを塗料状態として、とこ
ろどころに塗り付ける。これは表面のところどこ
ろをあえて汚れた状態に変化させる仕上げ工程で
ある。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明する。
粘土にてやゝ大形の壷を成形し、乾燥後、素焼
きし、壷の内側外側ともに簡単に釉掛け後、本焼
きした。本焼き後は室温にまで充分に放冷した。
上絵付け前のこの壷をロクロの盤上に載せ、外
側全面へラツカープライマーを施し、充分乾燥さ
せた。次いで、外側全面へ下塗りとして艶消しの
黒色ラツカーを吹付塗装した。下塗りラツカーが
乾燥した後、部分的に金箔を漆又はワニスを接着
剤として貼り付けた。
次に、ロクシヨウを顔料としてワニスに溶かし
た塗料を壷外面にやはり部分的に塗布した。
一方、乳鉢や擂鉢で磨潰して微粉末にした砥粉
をワニスと混ぜて粘土状にする。この粘土状砥粉
を上記金箔面とロクシヨウ塗装面を除いた残りの
外側全面に刷毛でもつて叩くようにして塗布す
る。このとき粒状化した砥粉が点在した状態で表
面に付着した。
そしてこの粘土状砥粉塗布面が剥がれ落ちない
ようにエナメルクリヤの吹付塗装にて固着させ
た。次いで、白緑色に調合された水溶性接着剤入
り水性塗料を水で相当薄め、それを壷の外側全面
に多数回数繰返して塗布した。
最後に、カーボンとベンガラとをワツクスに混
合し、これを壷外面のところどころに塗布して汚
れ塗装面を形成させ仕上げた。
〔発明の効果〕 本発明に係る土中色模様は、青銅器時代の古
い壷がまさに土中より掘り出されたとほとんど
同じ外観に仕上がつており、このような骨董品
的製品ををわずか数工程の操作で短時間に製造
する技法は従来の釉掛けでは到底不可能であ
る。
特に、叩き跡、刷毛跡、粘土状砥粉の粒化
跡、下塗りされた艶消し黒色下地の表出、金属
箔のロクシヨウ化、表面全体の皺化と表面荒
れ、全面へのロクシヨウ色の多数回塗りによる
ロクシヨウ錆の表出表現、ベンガラやカーボン
という微粉末顔料の表面への塗布と固着等の技
法により適当な風化と汚れ陶磁器表面に彩飾す
ることは、従来の陶磁器では全く考えられなか
つたことである。
吹付塗装された下塗り又は下絵付けを速乾さ
せ、その上に更に別の塗料で吹付塗装を重ね、
それを繰り返し、次第に所望の模様や絵付けを
完成させていく技法は、速乾性の塗料と、塗布
時に既に透明な塗料であつてこそ可能である。
本発明は非常に高級な古美術品のイメージを
与える彩飾にも拘わらず、作業は熟練を要さ
ず、且つ品質管理が容易で、不良品の発生を最
小限に止どめることができる。
これは、釉薬は本焼きを経て初めてその着色
及び彩飾状態を確認できるのに対して、本発明
は塗装作業中に表われる土中色及び骨董品的イ
メージをそのまゝ最終製品の模様として確認し
ながら作業することができるからで、これによ
り、従来のように本焼きした結果全製品が彩飾
ミスであつたということは決して起こらない。
本発明では、仕上げの焼付け工程がないの
で、下塗りや上塗りに釉掛けでは到底使用でき
ない有機顔料や染料等を多種多様に採用するこ
とができ、土中色の如き非常に特殊な彩飾が可
能となつたわけである。
従来の転写絵付け方法と異なり、いかなる複
雑な曲面を有する成形品であつても、本発明の
自在な彩飾が可能であり、然も模様は画一でな
く、一個一個が変化している。
転写紙の如き成形品の半面だけに彩飾という
ことはない。また、貼りあわせ目や継ぎ目を生
じることは決してなく、所望の全ての面に同等
に本発明に係る彩飾が可能である。
本発明により土中色の古美術品的イメージを
もつた灰皿、タイル、花器等の陶磁器製品を比
較的安価に提供することができるので、新たな
購買欲の向上を期待することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 陶磁器の少なくとも一方の面が;金属箔面
    と、ロクシヨウ塗装面と、砥粉塗布面とを有し;
    さらにこれらの面を含む全面が白緑色塗布面で彩
    飾され;全体として土中色風に彩飾塗装されてい
    ることを特徴とする陶磁器。 2 陶磁器の一方の面に、 プライマー塗装後、黒色下塗りを施し、 部分的に金属箔を貼り付け、 金属箔を除く面のところどころにロクシヨウ
    顔料入り塗料を塗布し、 有機溶剤にて粘土状にした砥粉を残りの面に
    叩き塗りし、その塗布面を固定し、 白緑色に調合された接着剤入り水性塗料にて
    全面を多数回塗りし、 黒色系顔料と赤色系顔料とを混入した塗料を
    部分的に塗布して仕上げ、 全体として土中色風に彩飾塗装した ことを特徴とする陶磁器の製法。
JP18491985A 1985-08-22 1985-08-22 陶磁器及びその製法 Granted JPS6246985A (ja)

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JP18491985A JPS6246985A (ja) 1985-08-22 1985-08-22 陶磁器及びその製法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63286400A (ja) * 1987-05-19 1988-11-24 加藤 旭 ガラスや陶磁器への加飾法とその加飾材

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