JPH0458814B2 - - Google Patents

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JPH0458814B2
JPH0458814B2 JP61172472A JP17247286A JPH0458814B2 JP H0458814 B2 JPH0458814 B2 JP H0458814B2 JP 61172472 A JP61172472 A JP 61172472A JP 17247286 A JP17247286 A JP 17247286A JP H0458814 B2 JPH0458814 B2 JP H0458814B2
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particle size
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JP61172472A
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Yasuhiro Nishino
Jujiro Matsuyama
Masahiro Kobayashi
Tadashi Okudaira
Osamu Makimura
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は粗大突起数が少なく、かつ滑り性、耐
摩耗性および耐久走行性に優れた配向ポリエステ
ルフイルムに関するものである。 (従来の技術) 一般にポリエチレンテレフタレートに代表され
るごときポリエステルは、その優れた物理的およ
び化学的諸特性の故に、繊維用、成型品用の他、
磁気テープ用、フロツピーデイスク用、写真用、
コンデンサー用、包装用、レントゲンフイルム、
マイクロフイルムなどのフイルム用としても多種
の用途で広く用いられている。これらフイルム用
として用いられる場合、その滑り性および耐摩耗
特性はフイルムの製造工程および各用途における
加工工程の作業性の良否、さらにはその製品品質
の良否を左右する大きな要因となつている。特に
ポリエステルフイルム表面に磁性層を塗布し磁気
テープとして用いる場合には、磁性層塗布時にお
けるコーテイングロールとフイルム表面との摩擦
および摩耗が極めて激しく、フイルム表面へのし
わおよび擦り傷が発生しやすい。また磁気層塗布
後のフイルムをスリツトしてオーデイオ、ビデオ
またはコンピユーター用テープ等に加工した後で
も、リールやカセツト等からの引き出し巻き上げ
その他の操作の際に、多くのガイド部、再生ヘツ
ド等との間に摩擦および摩耗が著しく生じ、擦り
傷、歪の発生さらにはポリエステルフイルム表面
の削れ等による白粉状物質を析出させる結果、磁
気記録信号の欠落、即ちドロツプアウトの大きな
原因となることが多い。また不活性無機粒子の分
散性不良による凝集粒子の生成およびその粒子が
大きいこと自体に起因する粗大突起もドロツプア
ウト等の欠点発生の原因となることが多い。さら
に磁気テープとして繰り返し使用した場合には、
その使用回数と共に金属ガイドロール等の摩擦係
数が増大し、極端な場合にはガイドローラーがテ
ープを巻きこんだり、テープと再生ヘツドあるい
はテープとガイドローラーの間で、いわゆる鳴き
が生じたりして走行特性が悪化する。 本発明のフイルムは、上述の要求品質を充分に
満足でき得る磁気テープ用基材として利用が期待
されるものである。 従来、フイルムの滑り性、耐摩耗性および耐久
走行性の改良にはフイルム表面に凹凸を付与する
ことによりガイドロール等との間の接触面積を減
少せしめる方法が採用されており、この表面凹凸
を形成させる方法としてフイルム原料に用いる高
分子の触媒残渣から不溶性の粒子を析出せしめる
方法や、不活性の無機粒子を添加せしめる方法等
が用いられている。これら原料高分子中の粒子
は、その大きさが大きい程、滑り性の改良効果が
大であるのが一般的であるが、磁気テープ用のご
とき精密用途にはその粒子が大きいこと自体がド
ロツプアウト等の欠点発生の原因となり、さらに
電磁変換特性も著しく悪化するため、フイルム表
面の凹凸は出来るだけ微細である必要がある。こ
の相反する特性を解決する手段の1つとして、大
粒径の粒子と小粒径の粒子とを併用する手段が用
いられている。例えば特公昭52−78953、特公昭
55−40929、USP3821156およびUSP3884870など
が知られている。しかしながらこれら文献に記載
されている大粒径の粒子径の範囲では、磁気テー
プ用のごとき高級用途に適用するには表面平滑性
が不充分であり、さらにドロツプアウト等の欠点
発生の原因となるフイルム表面の粗大突起の生成
を抑成し難いという欠点があつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は特に磁気テープ用基材として配向ポリ
エステルフイルムを用いた場合における前記従来
の欠点を解消し、粗大突起数が少なく、かつ滑り
性、耐摩耗性および耐久走行性に優れた配向ポリ
エステルフイルムを提供せんとするものである。 (問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は主たる繰り返し単位がエチレン
テレフタレートからなるポリエステル中に、平均
粒径および添加量がそれぞれ0.1〜1.5μmおよび
0.01〜0.5重量%の範囲を有するモース硬度7以
下の不活性無機化合物、炭酸カルシウムおよびカ
オリナイトを含有してなることを特徴とする配向
ポリエステルフイルムである。 本発明方法で用いられるポリエステルとはポリ
エチレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタ
レート等との結晶性ポリエステルであり特に限定
はされないがとりわけポリエチレンテレフタレー
トが適しており、なかんずくその繰り返し単位の
80モル%以上がエチレンテレフタレートからなる
ものであり、他の共重合成分としてはイソフタル
酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジカルボキシ
ルジフエニール、4,4′−ジカルボキシルベンゾ
フエノン、ビス(4−カルボキシルフエニール)
エタン、アジピン酸、セバシン酸、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸、シクロヘキサン−1,4
−ジカルボン酸等のジカルボン酸成分、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、ビスフエノールAのエチレンオ
キサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール等のグリコール成分、p−オキシ安息香酸
などのオキシカルボン酸成分等を任意に選択使用
することができる。この他共重合成分として少量
のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結合、カ
ーボネート結合等を含有する化合物を含んでいて
もよい。 該ポリエステルの製造法としては、芳香族ジカ
ルボン酸とグリコールとを直接反応させるいわゆ
る直接重合法、芳香族ジカルボン酸のジメチルエ
ステルとグリコールとをエステル交換反応させる
いわゆるエステル交換法など任意の製造法を適用
することができる。なおフイルムとしては一軸配
向フイルム、二軸配向フイルムいずれでもよいが
二軸配向フイルムが特に好適である。 本発明において添加すべき粒子として、カオリ
ナイト、炭酸カルシウムおよびモース硬度7以下
の不活性無機化合物を選定した理由な特定粒径を
有する各単一滑剤系を特定量添加した場合、滑剤
種類によりフイルム表面特性に寄与する程度が異
なることを見出したことによる。即ちカオリナイ
トはエチレングリコール中での炭酸カルシウムを
含む不活性無機化合物の分散性の向上に大きく寄
与しており、また炭酸カルシウムは耐久走行性の
向上に大きく寄与し、さらにモース硬度7以下の
不活性無機粒子は滑り性および耐摩耗性の向上に
大きく寄与するという特徴を鑑み、これらの粒子
を特定粒径および特定量の限定された条件で添加
した時にのみ、それぞれの粒子の単独使用や他の
粒子類の添加によつては達し得ない極めて少ない
粗大突起数でかつ極めて優れた滑り性、耐摩耗性
および耐久走行性を兼備した配向ポリエステルフ
イルムが得られたことによる。 本発明において添加すべきカオリナイト、炭酸
カルシウムおよびモース硬度7以下の不活性無機
化合物の平均粒径は、0.1〜1.5μmの範囲が必要
であり、0.2〜1.2μmがより好ましく、特に好ま
しくは0.3〜1.0μmである。いずれの粒子も1.5μm
を超えると、特に磁気テープ用として表面平滑性
が不充分であり、またドロツプアウト等の欠点発
生の原因となる粗大突起数も増大し、さらにカオ
リナイトによる不活性無機化合物の分散性も低減
し、ひいては粗大突起となる凝集体を生成するの
で好ましくない。カオリナイトの場合、逆に平均
粒径が0.1μm未満では同様にカオリナイトによる
不活性無機化合物の分散性が低減するので好まし
くない。また炭酸カルシウムの場合、平均粒径が
0.1μm未満では耐久走行性の向上効果が不充分と
なるので好ましくない。さらにモース硬度7以下
の不活性無機化合物の場合、平均粒径が0.1μm未
満では、滑り性および耐摩耗性が不充分となるの
で好ましくない。 また添加量は該ポリエステルに対してそれぞれ
0.01〜0.5重量%とする必要があり、0.02〜0.4重
量%がより好ましく、特に好ましくは0.03〜0.3
重量%である。いずれの粒子も0.5重量%を超え
ると、特に磁気テープ用として表面平滑性が不充
分であり、またドロツプアウト等の欠点発生の原
因となる粗大突起数も増大し、さらにカオリナイ
トによる不活性無機化合物の分散性も低減し、ひ
いては粗大突起となる凝集体を生成するので好ま
しくない。カオリナイトの場合、逆に添加量が
0.01重量%未満では同様にカオリナイトによる不
活性無機化合物の分散性が低減するので好ましく
ない。また炭酸カルシウムの場合、添加量が0.01
重量%未満では耐久走行性の改善効果が不充分と
なるので好ましくない。さらにモース硬度7以下
の不活性無機化合物の場合、添加量が0.01重量%
未満では滑り性および耐久走行性が不充分となる
ので好ましくない。 これらの粒子成分は先に規定した条件を満たせ
ば製法その他になんら限定はない。また各粒子成
分のそれぞれの平均粒径および添加量の関係は、
先に規定した条件を満たす範囲であれば任意に選
ぶことができる。炭酸カルシウムとしては、天然
品および合成品のいずれも使用可能である。たと
えば重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムお
よび謬質炭酸カルシウムのいずれを用いてもよ
い。 これらの粒子は表面処理しないものを用いても
よいし、表面処理したものを用いてもよい。 モース硬度7以下の不活性無機化合物としては
硫酸バリウム、酸化チタン、カオリナイト、シリ
カ、炭酸カルシウム等があげられる。不活性無機
化合物のモース硬度が7より大きい場合、不活性
無機化合物のエチレングリコールスラリーを調合
する際に製造ラインおよびタンク等の摩耗が増加
するうえ、さらにフイルムをスリツトする際に刃
等の損傷が生じるといつた装置メンテナンスおよ
びコスト等の点で好ましくない。 また、各粒子の結晶形状も特に限定はないが炭
酸カルシウムに関しては、体積形状係数が0.08〜
π/6の範囲のものを用いるのが好ましい。 〔ただし、体積形状係数fは時次式で表わされ
る。 f=V/D3 式中Vは粒子体積(μm3)、Dは粒子の投影面に
おける最大径(μm)を示す。〕 体積形状係数は粒子の塊状の程度を表わすもの
で、π/6に近づくほど塊状もしくは球状に近づ
く。 なおここに言う平均粒径とは、ストークスの式
に基づいて算出された等価球径粒度分布の積算50
%点における径をさす。 本発明における微粒子のポリエステル中への添
加方法は、該ポリエステル製造過程における任意
の段階で添加することができるが、初期縮合が終
了するまでに添加するのが特に好ましい。またポ
リエステル製造過程への微粒子の添加方法はスラ
リー状および粉末状のいずれの状態で添加しても
よいが、粒子の飛散防止、供給精度や均一性の向
上の点からスラリー状に分散させて添加するのが
好ましく、特にエチレングリコール(EG)のス
ラリーとして添加するのが好ましい。スラリー状
に分散させる場合には、それぞれの粒子本来の一
次粒子を出来る限り再現するような均一な分散を
行なう必要がある。また所定の平均粒径の粒子を
得るために、市販微粒子の粉砕処理や分級操作等
を採用してもかまわない。 該粒子をスラリーとして添加する時は、スラリ
ー中の5μm以上の粒子の割合が全粒子に対して、
磁気テープ特にビデオ用等の高級用途に関しては
1重量%以下に、またオーデイオ用に関しては5
重量%以下にして添加するのが粗大突起数を低下
させる点により特に好ましい。 また、該粒子をスラリーとしてポリエステル製
造過程へ添加する場合はカオリナイトスラリーと
モース硬度7以下の不活性無機化合物スラリーと
炭酸カルシウムスラリーとを同時に添加してもよ
いし、また別個に添加してもよい。同時に添加す
る場合は別個の供給口から添加してもよいし、ま
たポリエステル製造過程へ添加する前に該スラリ
ーを均一に混合してから添加してもよい。また、
凝集しない範囲内で個々の粒子を高濃度に含有す
るポリエステルを予め別個に製造し、次いで所定
の粒子濃度になる様にブレンドしてもよい。 また該粒子の平均粒径および添加量が先に規定
した条件を満たす範囲であれば、製膜時にスリツ
ト等で発生したポリエステルフイルムをペレツト
化した回収ポリエステルレジンを押し出し機内で
混練して使用してもよい。 粗大粒子数を増加させず、かつ表面平滑性に対
し悪い影響をおよぼさない程度の平均粒径および
含有量であれば、ポリエステルの製造過程で析出
した微粒子、いわゆる内部粒子を含んでいてもか
まわない。なお、フイルムの用途が、その片面だ
けと金属ロールが接触するような場合は、接触面
のみを本発明の不活性無機粒子を含有せしめ、他
面は目的に応じ不活性無機粒子を含有せしめても
良いし、含有せしめない別の層であつてもかまわ
まい。 本発明のフイルムは先に述べたように磁気テー
プ用ベースフイルムとして用いるのが特に好まし
いが、これに限定されるものではなく、電気用
途、蒸着用フイルム等の分野へも広く適用するこ
とができる。 (実施例) 次に本発明の実施例および比較例を示す。実施
例中の部は特にことわらないかぎりすべて重量部
を意味する。 また、用いた測定法を以下に示す。 (1) フイルムの加工性 フイルムを細幅にスリツトしたテープ状ロー
ルを金属性ガイドロールにこすりつけて高速、
長時間走行させるとき、一定の供給張力に対し
てガイドロール擦過後のテープ張力の大小およ
びガイドロール表面に発生する白粉量の多少を
それぞれ5段階に評価し次のランク付けで表わ
す。 (イ) 滑り性 1級…張力大(擦り傷多い) 2級…張力やや大(擦り傷かなり多い) 3級…張力中(擦り傷ややあり) 4級…張力やや小(擦り傷ほとんどなし) 5級…張力小(擦り傷まつたくなし) (ロ) 耐摩耗性 1級…白粉発生非常に多い 2級…白粉発生多い 3級…白粉発生ややあり 4級…白粉発生ほとんどなし 5級…白粉発生まつたくなし (2) 耐久走行性 第1図に示した装置を用い、23℃、相対湿度
65%の雰囲気下で、ポリエステルフイルムの粗
面側の面を、市販家庭用VTRのガイドピン
(触針式表面粗さ計で測定した最大突起高さが
0.15μm、中心線平均粗さが0.008μm)に角度
3/4π(単位ラジアン)で接触させ、一定荷重50
グラムの張力を与えクランクを角速度8.0rpm
で回転させ、100回フイルムを往復させた時の
動摩擦係数および静摩擦係数のそれぞれ初期動
摩擦係数および初期静摩擦係数からの増加分
(ΔμkdおよびΔμks)を5段階に評価し、次の
ランク付けで表す。 1級…摩擦係数増加分0.20以上 2級…0.15〜0.20 3級…0.10〜0.15 4級…0.05〜0.10 5級…0.05未満 (3) 平均粒径 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定器
(cp−2型)によつて得た等価球径分布におけ
る積算50%点の値を用いる。 (4) フイルムの表面平滑性(TAR) フイルム表面を小坂研究所社製触針式3次元
表面粗さ計(SE−3AK)を用いて、針の半径
2μm、荷重70mgの条件下に、フイルム長手方
向にカツトオフ値0.25mmで、基準長1mmにわた
つて測定し、2μmおきに高さ方向のデータを
量子化幅0.00312μmで外部記憶装置に取り込ま
せる。このような測定をフイルムの横手方向に
ついて2μm間隔で連続的に150回、つまりフイ
ルム横手方向0.3mmの幅にわたつて測定する。
このときの高さのデータを h(i、j)〔i=1〜500、j=1〜150〕 としたとき、次式の計算を行つて得られたもの
をμm単位で表したものがTAR〔スリー・デイ
メンジヨナル・アベレージ・ラフネス〕であ
る。 TAR=1/75000500i=1 150j=1 Δh(i,j) …… Δh(i,j)=|h(i,j)−1/75000500i=1 150j=1 h(i,j)| …… (5) フイルム表面の粗大突起数 フイルム表面にアルミニウムを薄く蒸着した
のち、二光束干渉顕微鏡を用いて四重環以上の
粗大突起数(測定面積1mm2当りの個数)をカウ
ントし、粗大突起数の多少により次のランク付
けで表わす。 1級…16個以上/mm2 2級…12〜15個/mm2 3級…8〜11個/mm2 4級…4〜7個/mm2 5級…0〜3個/mm2 実施例 1 撹伴装置、分縮器、原料仕込口および生成物取
り出し口を設けた2段の完全混合槽よりなる連続
エステル化反応装置を用い、その第1エステル化
反応缶のエステル化反応生成物が存在する系ヘテ
レフタル酸(TPA)に対するEGのモル比率1.7
に調整し、かつ三酸化アンチモンをアンチモン原
子としてTPA単位当り289ppmを含むTPAのEG
スラリーを連続的に供給した。 同時にTPAのEGスラリー供給口とは別の供給
口より酢酸マグネシウム四水塩のEG溶液と酢酸
ナトリウムのEG溶液を反応缶内を通過する反応
生成物中のポリエステル単位ユニツト当りそれぞ
れMg原子およびNa原子として100ppmおよび
10ppmとなるように連続的に供給し、常圧にて平
均滞留時間4.5時間、温度255℃で反応させた。 この反応生成物を連続的に系外に取り出して、
第2エステル化反応缶に供給した。第2エステル
化反応缶を通過する反応生成物中のポリエステル
単位ユニツトに対して0.5重量部のEG、トリメチ
ルホスフエートのEG溶液をP原子として64ppm
および平均粒径が0.50μmのカオリナイト(モー
ス硬度2.5)のEGスラリーと平均粒径が0.47μm
の炭酸カルシウム(モース硬度3)のEGスラリ
ーと平均粒径が0.90μmのシリカ(モース硬度7)
のEGスラリーをカオリナイト、炭酸カルシウム
およびシリカとしてそれぞれ0.20重量%、0.07重
量%および0.07重量%となるようにそれぞれ別個
の供給口より連続的に供給し、常圧にて平均滞留
時間5.0時間、温度260℃で反応させた。 該エステル化反応生成物を撹伴装置、分縮器、
原料仕込口および生成物取り出し口を設けた2段
の連続重縮合反応装置に連続的に供給して重縮合
を行ない、固有粘度0.620のポリエステルを得た。
該ポリマーを290℃で溶融押出しし、90℃で縦方
向に3.5倍、130℃で横方向に3.5倍延伸した後、
220℃で熱処理して得られた15μmのフイルムの
フイルム特性を表1に示した。 本実施例で得たフイルムは粗大突起数、滑り
性、耐摩耗性および耐久走行性のいずれの特性も
極めて良好であり、高品質であることがわかる。 比較例 1 シリカのEGスラリーの供給を止める以外、実
施例1と同じ方法で得たフイルムのフイルム特性
を表1に示した。 本比較例で得られたフイルムは耐久走行性の点
で劣つており、充分とはいえない品質である。 比較例 2 カオリナイトのEGスラリーの供給を止める以
外、実施例1と同じ方法で得たフイルムのフイル
ム特性を表1に示した。 本比較例で得られたフイルムは滑り性、耐摩耗
性および粗大突起数の点で劣つており、充分とは
いえない品質である。 比較例 3 炭酸カルシウムのEGスラリーを単独で使用す
る以外、実施例1と同じ方法で得たフイルム特性
を表1に示した。 本比較例で得たフイルムは滑り性、耐摩耗性、
および粗大突起数の点で劣つており、充分とはい
えない品質である。 比較例 4 シリカのEGスラリーを単独で使用する以外、
実施例1と同じ方法で得たフイルムのフイルム特
性を表1に示した。 本比較例で得たフイルムは耐久走行性および粗
大突起数の点で劣つており、充分とはいえない品
質である。 比較例 5 炭酸カルシウムの平均粒径を1.80μmとする以
外、実施例1と同じ方法で得たフイルムのフイル
ム特性を表1に示した。 本比較例で得たフイルムは粗大突起数の点で極
めて劣つており、充分とはいえない品質である。 比較例 6 カオリナイトの添加量を0.60重量%とする以
外、実施例1と同じ方法で得たフイルムのフイル
ム特性を表1に示した。 本比較例で得たフイルムは粗大突起数の点で特
に劣つており、充分とはいえない品質である。 比較例 7 シリカの平均粒径を1.80μmとする以外、実施
例1と同じ方法で得たフイルムのフイルム特性を
表1に示した。 本比較例で得たフイルムは粗大突起数の点で極
めて劣つており、充分とはいえない品質である。 実施例 2 比較例1で得られたポリエステルレジンと比較
例4で得られたポリエステルレジンを1対1の比
でブレンドした。該ポリマーを290℃で溶融押出
しし、90℃で縦方向に3.5倍、130℃で横方向に
3.5倍延伸した後、220℃で熱処理して得られた
15μmのフイルムのフイルム特性を表1に示し
た。 本実施例で得たフイルムは粗大突起数、滑り
性、耐摩耗性および耐久走行性のいずれの特性も
きわめて良好であり、高品質であることがわか
る。 実施例 3 カオリナイトおよびシリカの平均粒径をそれぞ
れ0.30μmおよび0.40μmとする以外、実施例1と
同じ方法で得たフイルムのフイルム特性を表1に
示した。 本実施例で得たフイルムは粗大突起数、滑り
性、耐摩耗性および耐久走行性のいずれの特性も
極めて良好であり、高品質であることがわかる。 比較例 8 炭酸カルシウムの平均粒径および添加量をそれ
ぞれ0.07μmおよび0.20重量%とする以外、実施
例3と同じ方法で得たフイルムのフイルム特性を
表1に示した。 本比較例で得たフイルムは耐久走行性の点で劣
つており、充分とはいえない品質である。 実施例 4 モース硬度7以下の不活性無機化合物としてシ
リカ(モース硬度7)の代わりに平均粒径0.80μ
mの硫酸バリウム(モース硬度3.5)を0.10重量
%とする以外、実施例3と同じ方法で得たフイル
ムのフイルム特性を表1に示した。 本実施例で得たフイルムは粗大突起数、滑り
性、耐摩耗性および耐久走行性のいずれの特性も
極めて良好であり、高品質であることがわかる。 実施例 5 モース硬度7以下の不活性無機化合物としてシ
リカ(モース硬度7)の代わりに平均粒径0.50μ
mの酸化チタン(モース硬度6)を0.10重量%と
する以外、実施例3と同じ方法で得たフイルムの
フイルム特性を表1に示した。 本実施例で得たフイルムは粗大突起数、滑り
性、耐摩耗性および耐久走行性のいずれの特性も
極めて良好であり、高品質であることがわかる。
【表】
【表】 (発明の効果) このように本発明で得られたフイルムは磁気テ
ープ製造時におけるコーテイング加工時や磁気テ
ープ使用時において金属ロール面を走行するに際
し発生する擦り傷や白粉発生量が著しく少なく、
繰り返し使用しても摩擦係数の増加が極めて少な
いという特徴があり、さらに磁気テープ用として
用いた場合に問題となるドロツプアウトの欠点発
生の原因となるフイルム表面の粗大突起の生成が
極めて少ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はフイルム粗面の繰り返し走行性能を測
定するテープ試験機の模式図である。以下各部の
説明を簡単に行う。 1:クランク、2,4,6,8:フリーロー
ル、3,7:張力検出装置、5:市販VTR用ガ
イドピン、9:荷重。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレー
    トからなるポリエステル中に、平均粒径および添
    加量がそれぞれ0.1〜1.5μmおよび0.01〜0.5重量
    %の範囲を有するモース硬度7以下の不活性無機
    化合物、炭酸カルシウムおよびカオリナイトを含
    有してなることを特徴とする配向ポリエステルフ
    イルム。 2 フイルム表面における四重環以上の粗大突起
    数が3個/mm2以下である特許請求の範囲第1項記
    載の配向ポリエステルフイルム。
JP17247286A 1986-07-22 1986-07-22 配向ポリエステルフイルム Granted JPS6328627A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17247286A JPS6328627A (ja) 1986-07-22 1986-07-22 配向ポリエステルフイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17247286A JPS6328627A (ja) 1986-07-22 1986-07-22 配向ポリエステルフイルム

Publications (2)

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JPS6328627A JPS6328627A (ja) 1988-02-06
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