JP2504055B2 - 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム

Info

Publication number
JP2504055B2
JP2504055B2 JP13618887A JP13618887A JP2504055B2 JP 2504055 B2 JP2504055 B2 JP 2504055B2 JP 13618887 A JP13618887 A JP 13618887A JP 13618887 A JP13618887 A JP 13618887A JP 2504055 B2 JP2504055 B2 JP 2504055B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium carbonate
magnetic recording
polyester film
biaxially oriented
oriented polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13618887A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63300423A (ja
Inventor
泰弘 西野
雄二郎 松山
勝朗 久世
隆一 村重
修 牧村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP13618887A priority Critical patent/JP2504055B2/ja
Publication of JPS63300423A publication Critical patent/JPS63300423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2504055B2 publication Critical patent/JP2504055B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイ
ルムに関し、特に表面平滑性に優れ、かつ作業性に優れ
た磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルムに関す
る。
〔従来の技術〕
一般にポリエチレンルテレフタレートに代表されるご
ときポリエステルは、その優れた物理的および化学的特
性の故に、繊維用、成型品の他、磁気テープ用、フロツ
ピーデイスク用、写真用、コンデンサ用、包装用などの
フイルム用としても多種の用途で広く用いられている。
特に磁気記録媒体用途に関しては、近年の高記録密度
化、高品質化、長時間化、コンパクト化の要求が激しく
なつてきている。なかでもメタル塗布型および蒸着型の
8mmビデオテープ、デジタルオーデイオテープ用途等の
ごとき高S/N比が要求される磁気テープは磁性層の厚さ
が薄いため、使用するベースフイルムの表面形態がその
まま磁性層に転写される。そのためベースフイルムの表
面粗度が粗いとメタル磁性体を塗布後あるいは蒸着後の
ビデオテープの電磁変換特性が著しく悪化する。さらに
汎用グレードのビデオ用ベースフイルムではビデオテー
プの電磁変換特性に影響を与えなかつた微細突起すら、
上記のような磁気テープ用途においては電磁変換特性を
悪化させる原因となる。この電磁変換特性の面から考え
ると、不活性の無機粒子および触媒残渣による不溶性粒
子がない全く平滑な鏡面からなるベースフイルムが好ま
しいが、そのようなベースフイルム上に形成された磁性
層は、その表面がそのまま鏡面を保つので作業性が非常
に不良である。一般にフイルムの作業性の改良には、フ
イルム表面に凹凸を付与することによりガイドロール等
との間の接触面積を減少せしめる方法が採用されてお
り、この表面凹凸を形成させる方法として従来より
(1)フイルム原料に用いる触媒残渣から不溶性の粒子
を析出せしめる方法(特公昭49−13234号公報および特
公昭50−6493号公報など)や、(2)不活性の無機粒子
の1種または2種以上をポリエステル製造過程の適当な
時期に添加する方法(特公昭55−40929号公報およびUSP
3980611など)等非常に多くの提案がなされている。
しかしながらこれら従来技術においてはこれら原料高
分子中の粒子はその大きさが大きい程滑り性の改良効果
が大であるのが一般的であるが、磁気テープ特にメタル
塗布型および蒸着型の8mmビデオテープ用途のような表
面平滑性が強く要求される磁気テープ用途にはその粒子
が大きいこと自体ドロツプアウト等の欠点発生の原因と
なり、さらに電磁変換特性も著しく悪化するという欠点
があつた。そのためフイルム表面の凹凸を出来るだけ微
細化する必要があり、かつ作業性を損つてはならないと
いう相反する特性を同時に満足すべき要求がなされてい
るのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記のような事情に着目してなされたもので
あつて、その目的は特に磁気テープ用基材とりわけメタ
ル塗布型8mmビデオテープおよびデジタルオーデイオテ
ープ等の表面平滑性を強く要求される磁気テープ用配向
ポリエステルフイルムにおける前記従来の欠点を解消
し、表面平滑性とフイルム作業性という相反する特性を
満足する磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム
を提供せんとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は磁気記録媒体用配向ポリエステルフイ
ルムであつて、その表面が炭酸カルシウムの添加により
形成された微細な突起を有し、かつ該表面の三次元表面
粗さ指数が下記(I)〜(III)式を同時に満足する範
囲にあることを特徴とする磁気記録媒体用二軸配向ポリ
エステルフイルムである。
SRz/SRa:5〜20 (I) SRz:0.08〜0.20 (II) SΔa:0.004〜0.008 (III) (式中、SRzは三次元+点平均粗さ(μm)、SRaは三
次元中心面平均粗さ(μm)、SΔaは三次元平均傾斜
勾配を示す。) 本発明の好ましい実施態様は炭酸カルシウムが軽質炭
酸カルシウムまたはコロイダル炭酸カルシウムであり、
さらに該炭酸カルシウムが下式で定義する外接円に対す
る面積率が50%以上であり、かつ平均粒子径が0.1〜0.5
μmおよび平均粒子径(μm)と添加量(ppm)の積が1
00以上800以下の範囲を満足することである。
〔作用〕 本発明は上述の如く構成されるが、粒子形状が球形に
近い合成炭酸カルシウムの平均径と添加量をある範囲内
に規制し、その結果得られたフイルムの突起の高さ、形
状および分布が精密に調整することにより、従来の問題
点すなわち表面平滑性と作業性といつた相反する特性を
満足させたものである。
本発明方法で用いられるポリエステルとはポリエチレ
ンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート等との
結晶性ポリエステルであり特に限定はされないがとりわ
けポリエチレンテレフタレートが適しており、なかんず
くその繰り返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタ
レートからなるものであり、他の共重合成分としてはイ
ソフタル酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジカルボキシルジフ
エニール、4,4′−ジカルボキシベンゾフエノン、ビス
(4−カルボキシルフエニール)エタン、アジピン酸、
セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シク
ロヘキサン、1,4−ジカルボン酸等のジカルボン酸成
分、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、ビスフエノールAのエチレンオキサイ
ド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングレコール等のグリコー
ル成分、p−オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成
分等を任意に選択使用することができる。この他共重合
成分として少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル
結合、カーボネート結合等を含有する化合物を含んでい
てもよい。
該ポリエステルの製造法としては、芳香族ジカルボン
酸とグリコールとを直接反応させるいわゆる直接重合
法、芳香族ジカルボン酸のジメチルエステルとグリコー
ルとをエステル交換反応させるいわゆるエステル交換法
など任意の製造法を適用することができる。
本発明において、三次元表面粗さ指数の一つである三
次元+点平均粗さ(SRz)は0.08〜0.20の範囲が必要で
ある。SRzは好ましくは0.09〜0.17であり、特に好まし
くは0.10〜0.16である。SRzが0.20を超えると特にメタ
ル塗布型8mmビデオテープ等のような表面平滑性が強く
要求される磁気テープ用としては電磁変換特性が不充分
であり、好ましくない。逆に、SRzが0.08未満では作業
性が著しく悪化するので好ましくない。また三次元表面
粗さ指数の一つである三次元平均傾斜勾配(SΔa)は
0.004〜0.008の範囲が必要である。SΔaは好ましくは
0.0042〜0.008であり、特に好ましくは0.0044〜0.008で
ある。SΔaが0.004未満では作業性が著しく悪化する
ので好ましくない。逆に表面平滑性がつよく要求される
メタル塗布型8mmビデオテープ等の用途では、SΔaが
0.008を超えるような急峻なフイルム表面突起を形成さ
せることは我々の知見では非常に困難である。したがつ
て、本発明において、SΔaの上限値は臨界的意味がな
く、下限値のみが臨界的な意味を有する。また三次元+
点平均粗さ(SRz)と三次元中心面平均粗さ(SRa)との
比(SRz/SRa)はフイルム表面突起の高さの均一さを示
す尺度であり、このSRz/SRaは5〜20の範囲が必要であ
る。SRz/SRaが20を超えるようなフイルム突起高さ分布
が広い場合、かりに先に定義したSRzが本発明の範囲内
であつても作業性が著しく悪化し、好ましくない。逆
に、SRz/SRaが5未満の極めて均一な突起高さ分布を有
するフイルム表面突起を形成させることは我々の知見で
は非常に困難である。したがつて、本発明において、SR
z/SRaの下限値は臨界的な意味がなく、上限値のみが臨
界的な意味を有する。本発明において、表面突起を形成
させる不活性粒子として炭酸カルシウムを選定した理由
は特定粒径を有する種々の単一滑剤系を特定量添加した
場合、理由は定かではないが炭酸カルシウムは他の滑剤
系よりも作業性が優れていることを見出したことによ
る。本発明においてフイルム表面に凹凸を形成させるた
めに添加される炭酸カルシウムは天然品(重質炭酸カル
シウム)ではなく合成品(軽質炭酸カルシウムおよびコ
ロイダル炭酸カルシウム)を使用することが好ましい。
重質炭酸カルシウムの場合、(1)粒度分布が広い、
(2)粒子形状が不規則、(3)粗大粒子の混入等の問
題があり、好ましくない。
また該炭酸カルシウムの平均粒子径(D50)は0.1〜0.
5μmの範囲が好ましい。更に好ましくは0.15〜0.45μ
mであり、特に好ましくは0.20〜0.40μmである。平均
粒子径(D50)が0.5μmを超えると、メタル塗布型8mm
ビデオテープ等のような表面平滑性が強く要求される磁
気テープ用としては電磁変換特性が不充分であり、好ま
しくない。逆に0.1μm未満では作業性が要化するので
好ましくない。また該炭酸カルシウムの平均粒子径(D
50)とppmで表わされる添加量(C)との積(D50×C)
は100〜800の範囲であるのが好ましい。更に好ましくは
200〜700であり、特に好ましくは300〜600である。(D
50×C)が100未満では、たとえ平均粒子径(D50)が上
記範囲を満足していても作業性が悪化し、好ましくな
い。逆に(D50×C)が800を超えると、メタル塗布型8m
mビデオテープ等のような表面平滑性が強く要求される
磁気テープ用としては電磁変換特性が不充分となるので
好ましくない。また該炭酸カルシウムの粒子形状は本発
明において重要な要件の一つであり、本発明者らは粒子
形状を定量的に把握するために粒子形状を粒子の投影断
面積と粒子の投影図に外接する円の面積との比を、外接
円に対する面積率を定義した。面積率は100%に近づく
ほど塊状もしくは球状に近づく。該炭酸カルシウムの外
接円に対する面積率は50%以上であるのが好ましい。更
に好ましくは55%以上、特に好ましくは60%以上であ
る。面積率が50%未満では、粒子はかなり球形とは異な
つた形態をしており、かかる粒子を添加した場合得られ
るフイルム表面の突起形態は不規則なものとなり、フイ
ルム表面突起を精密に調整することを意図とする本発明
の目的には合致しない。
また該炭酸カルシウムは表面処理をしないものを用い
てもよいが、粒子のエチレングリコール中およびポリマ
ー中への分散性の向上およびポリマーとの親和性の向上
のために該炭酸カルシウムは表面処理したものを用いる
のがより好ましい。さらに凝集防止剤や分散助剤の使用
の有無も特に限定されない。
本発明における微粒子のポリエステル中への添加は、
該ポリエステル製造過程における任意の段階で行うこと
ができるが、初期縮合が終了するまでに添加するのが特
に好ましい。またポリエステル製造過程での微粒子の添
加はスラリー状および粉末状のいずれの状態で行つても
よいが、粒子の飛散防止、供給精度や均一性の向上の点
からスラリー状に分散させて添加するものが好ましく、
特にエチレングリコール(EG)のスラリーとして添加す
るのが好ましい。スラリー状に分散させる場合には、そ
れぞれの粒子本来の一次粒子を出来る限り再現するよう
な均一な分散を行う必要がある。また所定の平均粒径の
粒子を得るために、市販微粒子の粉砕処理や分級、およ
び過等の処理をしてもよい。微粒子をスラリーとして
添加する時は、スラリー中の1μm以上の粒子の割合を
全粒子に対し、実質上0wt%にして添加させるのが、電
磁変換特性に悪影響を与える突起を低下させる点により
特に好ましい。
また、凝集しない範囲内で個々の粒子を高濃度に含有
するポリエステルを予め別個に製造し、次いで所定の粒
子濃度になるようにブレンドしてもよい。
粗大粒子数を増加させず、かつ表面平滑性に対し悪い
影響をおよぼさない程度の平均粒径および含有量であれ
ば、ポリエステルの製造過程で析出した微粒子、いわゆ
る内部粒子を含んでいてもかまわない。なお、フイルム
の用途が、その片面だけ金属ロールが接触するような場
合は、接触面のみを本発明の不活性無機粒子を含有せし
め、他面は目的に応じ不活性無機粒子を含有せしめても
良いし、含有せしめない別の層であつてもかまわない。
〔実施例〕
次に本発明の実施例および比較例を示す。実施例中の
部は特にことわらないかぎりすべて重量部を意味する。
なお本発明において用いた測定法は下記のとおりであ
る。
(1)平均粒子径 エチレングリコールスラリー中で不活性無機粒子を十
分に分散して得られたスラリー中における粒度分布を光
透過型遠心沈降式粒度分布測定機(SA−CP3型島津製作
所製)を用いて測定し、その積算50%の値を用いた。
(2)外接円に対する面積率 炭酸カルシウム粒子を走査型電子顕微鏡(日立S−51
0型)で観察、写真撮影したものを拡大コピーし、さら
にトレースを行つてランダムに200個の粒子を黒く塗り
つぶした。このトレース像より任意に20個の粒子を選
び、各粒子について投影断面積を画像解析装置(ニレコ
株式会社製ルーゼツクス500型)で測定した。また、各
粒子に外接する円の面積を算出することにより下式を用
いて面積率を求めた。
(3)三次元表面粗さ指数 フイルム表面を小坂研究所社製触針式三次元表面粗さ
計(SE−3AK)を用いて、針の半径2μm、荷重30mgの
条件下に、フイルム長手方向にカツトオフ値0.25mmで、
測定長1mmにわたつて測定し、2μmおきに高さの方向
のデータを量子化幅0.00312μmで外部記憶装置に取り
込ませる。このような測定をフイルムの横手方向につい
て2μm間隔で連続的に150回、つまりフイルムの横手
方向0.3mmに幅にわたつて測定する。
(イ)SRz(三次元+点平均粗さ) 粗さ曲面から基準面積分だけ抜き取つた部分の平均線
に平行な平面のうち高い方から1〜5番目までの山の平
均と深い方から1〜5番目までの谷の平均との間隔を入
力換算してμm単位で表わす。
(ロ)SΔa(三次元平均傾斜勾配) 表面形状(平均面基準による)の各切断平面により切
断して求まるパーテイクルの面積と個数の平均円半径r
の変化をΔrとしてΔz/Δrを各レベルの切断平面で求
め、各値を平均して三次元平均傾斜勾配とする。
(ハ)SRa(三次元中心面平均粗さ) 粗さ曲面からその中心面上に面積SMの部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心面上に直交座標系X軸、Y
軸を置き中心面に直交する軸をZ軸で表わすと次の式で
与えられた値をμm単位で表わす。
ただし LXLY=SM (4)静摩擦係数 ASTM D−1894−63に準拠し、スレツド式スリツプテス
ターを用い、23℃、65RH%の環境条件下フイルム/フイ
ルム間の摩擦係数を求める。
(5)フイルムの作業性 フイルムをスリツトし、ロール状に巻取るときに、巻
姿不良、しわ、空気のバブル等を生じないで問題のない
スリツトロールが得られるかどうかを4段階に評価し次
のランク付で表わす。
×‐‐‐問題のないスリツトロールを得ることは非常に
困難である △‐‐‐定速で問題のないスリツトロールを得ることが
出来る ○‐‐‐高速で問題のないスリツトロールを得ることが
出来る ◎‐‐‐高速で問題のないスリツトロールが簡単に得ら
れる (6)電磁変換特性 得られたフイルムをバツクコートしたのち磁気塗工
し、8mm規格のビデオテープを得たのち、S/Nを測定し
た。S/Nの測定には、(株)シバソク製TG−7/1形NTSCTV
試験信号発生器および925D/1形NTSCカラービデオノイズ
測定器を用い、標準テープに対するクロマS/Nを3段階
に評価し、次のランク付で表わす。
×‐‐‐≦−1d B △‐‐‐−1dB〜+1dB ○‐‐‐≧+1dB 実施例1〜3 攪拌装置、分縮器、原料仕込口および生成物取り出し
口を設けた2段の完全混合槽よりなる連続エステル化反
応装置を用い、その第1エステル化反応缶のエステル化
反応生成物が存在する系へテレフタル酸(TPA)に対す
るEGのモル比率1.7に調整し、かつ三酸化アンチモンを
アンチモン原子としてTPA単位当り289ppmを含むTPAのEG
スラリーを連続的に供給した。
同時にTPAのEGスラリー供給口とは別の供給口より、
酢酸マグネシウム四水塩のEG溶液を反応缶内を通過する
反応生成物のポリエステル単位ユニツト当りそれぞれMg
原子として100ppmとなるように連続的に供給し、常圧に
て平均滞留時間4.5時間、温度255℃で反応させた。
この反応生成物を連続的に系外に取り出して、第2エ
ステル化反応缶に供給した。第2エステル化反応缶内に
通過する反応生成物中のポリエステル単位ユニツトに対
して0.5重量部のEG、トリメチルホスフエートのEG溶液
をP原子として64ppmおよび本発明で規定した範囲内の
平均粒子径および外接円に対する面積率を有する所定の
種類の炭酸カルシウムをEGスラリーとして、表1に示す
条件で供給口より連続的に供給して常圧にて平均滞留時
間5.0時間、温度260℃で反応させた。
該エステル化反応生成物を攪拌装置、分縮器、原料仕
込口および生成物取り出し口を設けた2段の連続重縮合
反応装置に連続的に供給して重縮合を行い、固有粘度0.
620のポリエステルを得た。該ポリマーおよび該ポリマ
ーを290℃で溶融押出しし、90℃で縦方向に3.5倍、130
℃で横方向に3.5倍延伸した後220℃で熱処理して得られ
た15μmのフイルム特性を表1に示した。
本実施例で得たフイルムは表面平滑性および作業性に
優れており、磁気テープにした場合電磁変換特性も良好
であつた。
比較例1〜7 実施例1〜3に示す方法において、表1に示す不活性
無機粒子の構成要件のいずれかが本発明で規定した範囲
外となる炭酸カルシウムあるいは他の不活性無機粒子を
添加した場合、表面平滑性とフイルムの作業性といつた
相反する特性をともに満足させることができなかつた。
比較例8〜11 実施例1〜3に示す方法において、表1に示すフイル
ムの表面形態が本発明で規定した範囲外となる場合も同
様、表面平滑性フイルムの作業性といつた相反する特性
をともに満足させることができなかつた。
〔発明の効果〕 以上述べた如く本発明によれば、粒子形状が球形に近
い合成品の炭酸カルシウムを添加し、急峻でかつ均一な
高さの微細突起を形成させることにより、次のような優
れた効果を亨受することができる。
(1)表面平滑性とフイルム作業性といつた相反する特
性を満足することができる。
(2)フイルム表面の突起の形状、高さを精密に調節す
ることができる。
(3)磁気テープとした場合、良好な電磁変換特性が得
られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:02 C08L 67:02 (72)発明者 村重 隆一 敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株式会 社総合研究所敦賀分室内 (72)発明者 牧村 修 敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株式会 社総合研究所敦賀分室内 (56)参考文献 特開 昭61−168124(JP,A) 特開 昭61−112629(JP,A) 特開 昭62−32048(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイ
    ルムであつて、その表面が炭酸カルシウムの添加により
    形成された微細な突起を有し、かつ該表面の三次元表面
    粗さ指数が下記(I)〜(III)式を同時に満足する範
    囲にあることを特徴とする磁気記録媒体用二軸配向ポリ
    エステルフイルム。 SRz/SRa:5〜20 (I) SRz:0.08〜0.20 (II) SΔa:0.004〜0.008 (III) (式中、SRzは三次元+点平均粗さ(μm)、SRaは三次
    元中心面平均粗さ(μm)、SΔaは三次元平均傾斜勾
    配を示す。)
  2. 【請求項2】炭酸カルシウムが軽質炭酸カルシウムおよ
    びコロイダル炭酸カルシウムより選ばれた炭酸カルシウ
    ムである特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体用二
    軸配向ポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】炭酸カルシウムが下式で定義する外接円に
    対する面積率が50%以上であり、かつ平均粒子径が0.1
    〜0.5μmおよび平均粒子径(μm)と添加量(ppm)の
    積が100以上800以下の範囲を満足することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の磁気記録媒体
    用二軸配向ポリエステルフイルム。
JP13618887A 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム Expired - Lifetime JP2504055B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13618887A JP2504055B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13618887A JP2504055B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63300423A JPS63300423A (ja) 1988-12-07
JP2504055B2 true JP2504055B2 (ja) 1996-06-05

Family

ID=15169402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13618887A Expired - Lifetime JP2504055B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2504055B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0590570B1 (en) * 1992-09-29 2001-06-13 Diafoil Hoechst Co., Ltd Biaxially oriented polyester film for magnetic recording medium
JPH11147377A (ja) * 1997-11-18 1999-06-02 Teijin Ltd 感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム
CN105164838B (zh) 2013-07-10 2018-01-26 日立金属株式会社 锂离子二次电池用集电体以及锂离子二次电池用正极

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63300423A (ja) 1988-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4818581A (en) Biaxially oriented polyester film
EP0152265B1 (en) Oriented polyester film and its use
EP0229670A2 (en) Biaxially oriented aromatic polyester film
EP0257611A2 (en) Polyester compositions, process for preparing the same, polyester films, polyester films for magnetic recording media and films for capacitors produced therefrom
US4781963A (en) Magnetic recording medium
EP0231095A2 (en) Oriented Polyester Film
JPS61236852A (ja) 配向ポリエステルフイルム
JP2504055B2 (ja) 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム
EP0501315B1 (en) Polyethylene terephthalate film for magnetic recording medium
EP1369229A1 (en) Laminated polyester film and magnetic recording medium
JP2979332B2 (ja) 配向ポリエステルフイルム
JPH0458811B2 (ja)
JP2762090B2 (ja) 配向ポリエステルフイルム
JP3041053B2 (ja) 配向ポリエステルフィルム
JP2908771B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
KR960007014B1 (ko) 고밀도 자기기록매체용 이축배향 폴리에스테르 필름
JP2954983B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム
JPS63128030A (ja) 配向ポリエステルフイルム
JP2974425B2 (ja) 配向ポリエステルフィルム
JPH0458814B2 (ja)
JPH08169965A (ja) 配向ポリエステルフイルム
JPH0458812B2 (ja)
JPH0733964A (ja) 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム
JPH0623262B2 (ja) 配向ポリエステルフイルム
JPH053377B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080402