JPH0455656B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0455656B2
JPH0455656B2 JP57187318A JP18731882A JPH0455656B2 JP H0455656 B2 JPH0455656 B2 JP H0455656B2 JP 57187318 A JP57187318 A JP 57187318A JP 18731882 A JP18731882 A JP 18731882A JP H0455656 B2 JPH0455656 B2 JP H0455656B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
koji
soy sauce
raw material
activity
units
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP57187318A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5978667A (ja
Inventor
Hirobumi Motoi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Nisshin Seifun Group Inc
Priority to JP57187318A priority Critical patent/JPS5978667A/ja
Publication of JPS5978667A publication Critical patent/JPS5978667A/ja
Publication of JPH0455656B2 publication Critical patent/JPH0455656B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Soy Sauces And Products Related Thereto (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は醤油の製造法、更に詳細には醤油用醸
造原料として麹と共に未製麹原料を併用する醤油
の製造法に関する。 一般に、醤油の旨味成分としてグルタミン酸が
重要な役割を果していることは知られている。こ
のグルタミン酸は醤油の原料である蛋白質原料が
麹中の蛋白質分解酵素の作用を受けて遊離されて
くるものである。しかし、この麹中の酵素活性
は、麹製造時の製麹条件および醸造時の条件によ
り大きく変動するため、常に安定した良好な旨味
を有する醤油を得ることは必ずしも容易ではな
く、時として旨味の少ない醤油となることがあつ
た。 また、麹の製造手数を省くために、醸造原料を
すべて麹とせず、その一部を未製麹のまま併用す
る方法も試みられている。しかしながら、この方
法によるときは、未製麹原料、すなわち全く酵素
活性がなくかつ全く酵素処理を受けていない原料
を、少ない麹中の酵素で分解する必要があるとこ
ろ、従来の麹では酵素活性が低過ぎる結果、分解
しきれないと云う欠点があり、当該方法では旨味
のある醤油を製造することは不可能とされてい
た。 そこで、本発明者は叙述の如き従来の欠点を解
消すべく種々研究を重ねていたところ、特定のプ
ロテイナーゼ活性及びグルタミナーゼ活性を有す
る麹を用いれば、グルタミン酸の遊離溶出量を増
加せしめることができ、未製麹原料を併用しても
旨味のある醤油が安定して得られることを見い出
し、本発明を完成した。 すなわち、本発明は麹1g中のプロテイナーゼ
活性が1000〜2000単位かつグルタミナーゼ活性が
2.0〜4.0単位である醤油用麹20〜80重量%(以下
単に%と略記する)と、未製麹原料80〜20%とか
らなる醤油用醸造原料を用いることを特徴とする
醤油の製造法である。 本発明に用いられる麹は、1g中のプロテイナ
ーゼ活性が1000〜2000単位かつグルタミナーゼ活
性が2.0〜4.0単位のものである。酵素活性が当該
範囲より低いと原料の利用率が悪く、ひいてはグ
ルタミン酸の遊離溶出が悪くなる。また酵素活性
を当該範囲より高くしても当該範囲内にある麹以
上の効果は得られないので無意味である。更にま
た、前記二種の酵素活性は両者ともが当該範囲に
あることが必要で、プロテイナーゼ活性のみが高
く、グルタミナーゼ活性が低い場合にはグルタミ
ン酸の遊離溶出量が低く、また反対にグルタミナ
ーゼ活性のみ高く、プロテイナーゼ活性が低い場
合には原料の利用率が悪く、何れも本発明の目的
を達し得ない。 尚、本発明に用いられる上記の如き麹は例えば
次の如くして製造される。 原料は醤油の原料として用いられるものであれ
ば如何なるものでもよく、大豆、小麦、大麦、
米、とうもろこし等が例として挙げられる。 斯かる原料をまず加熱処理する。この処理は、
通常行われている如く、蒸煮したり、炒熬する方
法でもよいが、酵素の活性を高めるために、加熱
加圧処理して原料を膨化せしめることが好まし
い。この加熱加圧処理を行う装置としては、例え
ばエクストルーダー、加熱高圧缶等が挙げれられ
る。加熱加圧処理したものはこれを急激に低圧示
へ放出すれば、膨化した原料が得られる。 次いで、この加熱処理後の原料を製麹して本発
明に用いる所定の酵素活性を有する醤油用麹を得
る。 本発明において使用する麹菌は、上記酵素活性
を有する麹を得ることのできるものでなければな
らない。しかるところ、従来市販されている種麹
菌中には上記のような高いプロテイナーゼ活性と
グルタミナーゼ活性を併有する麹を得ることので
きるものはなく、本発明の目的とする麹を得るこ
とはできなかつた。 そこで、本発明者は、上記条件を具備した麹菌
を探索したところ、約100株の麹菌の中から、ア
スペルギルス・ソーヤ(Aspergillu sojae)IFO
(財団法人発酵研究所)4386株、同IFO4239株、
同IAM(東京大学応用微生物研究所)2666株、同
IAM2677株、同IAM2723株、;、アスペルギル
ス・オリゼー(Aspergillus oryzae)IFO4265
株、同IFO4390株、同IAM2699株の8株がスク
リーニングされた。また、製麹の方法も特に限定
されないが、膨化原料の場合、製麹時の温度調整
を製麹開始初期には30〜35℃の高温で、次いでそ
の後は20〜25℃の温度で行うとより酵素力価の高
い麹が得られ、良い結果を与える。 本発明に用いられる醤油用醸造原料は、上記の
如き麹と未製麹原料によつて構成される。ここに
未製麹原料としては前述の麹用原料と同様なもの
が用いられる。 而して、本発明に於ては当該麹と未製麹原料と
を、仕込量を100として、前者を20〜80%、後者
を80〜20%配合使用する。麹の配合量が当該範囲
より少ない場合には未製麹原料を分解しきれず旨
味のある醤油が得られない。また麹の配合量が当
該範囲より多い場合には、未製麹原料を併用して
麹の製造手数を省くと云う本来の目的が全く無意
味となる。 本発明は斯かる醤油用醸造原料を用い、以下常
法により発酵させて醤油を得る。斯くして得られ
た醤油は風味豊かな旨味を有する。 以下実施例並びに比較例を挙げて本発明を更に
説明する。 尚、実施例及び比較例中の酸素活性の測定は次
の如くして行つた。 ◎ プロテイナーゼ:アンソン−萩原変法に準じ
ミルクカゼインを基質としてPH6.0、30℃にて
測定、1分間に1μgのチロシンを生成する量
を1単位とした。 ◎ グルタミナーゼ活性:0.5%グルタミンを基
質としてPH7.0、37℃にて測定、1分間に
1μmolのグルタミン酸を生成する量を1単位と
した。 実施例 1 小麦粉50Kgと脱脂大豆粉50Kgを混合し、60Kgの
水を添加しながら(含水分37.5%)エキスパンデ
イング・エクストルーダー(米Wenger社製X−
25)に供給し、品温140℃にて5秒間加圧加熱処
理を行なつた。その後常圧下に放出し、膨下した
原料をカツターにて直径5m/m前後に成粒し
た。この醤油用加工原料に麹菌アスペルギルス・
ソーエIFO4386株を接種し、通風堆積培養を行な
つた。培養条件は初期20時間は30℃とし、その後
20℃に落として45時間培養した。得られた麹の酵
素活性は、麹乾物1g当たり、プロテイナーゼ活
性1250単位、グルタミナーゼ活性2.15単位であつ
た。この麹80Kg(水分10%換算)に前述の醤油用
加工原料20Kg(水分10%換算)を加え、23.11%
W/V食塩水230とともに、醤油の仕込みを行
ない、常法どおりの諸味管理を4ケ月間実施し、
風味良好なる醤油を得た。 実施例 2 実施例1と同様にして得られた醤油用加工原料
に、麹菌アスペルギルス・オリゼーIFO426株を
接種し、通風堆積培養を行なつた。培養条件は初
期25時間は30℃としその後25℃に落とし70時間培
養した。次に、50℃にて熱風乾燥を行ない、水分
10%、麹乾物1gあたりプロテイナーゼ活性1650
単位グルタミナーゼ活性3.20単位の乾燥麹を得
た。 乾燥麹500Kg(水分10%換算)に実施例1で得
られた醤油用加工原料を80℃にて熱風乾燥し水分
10.0%としたものを500Kg加え23.11%W/Vの食
塩水2280とともに醤油仕込みを行なつた。その
後常法どおり諸味管理を5ケ月間行ない、風味良
好なる醤油を得た。 実施例 3 実施例2で得られた水分11.5%の醤油用加工原
料100gに、初発水分が50%となるように水を80
Kg撤水し復元後、麹菌アスペルギルス・ソーエ
IAM2677株を接種し通風堆積培養した。培養条
件は、初期15時間は30℃としその後20℃にて60時
間培養した。得られた麹は、水分35.0%、麹乾物
1g当りプロテイナーゼ活性1960単位、グルタミ
ナーゼ活性3.85単位であつた。得られた麹100Kg
(水分10%換算)に乾燥した醤油用加工原料を300
Kg(水分10%換算)加え、21.0%W/Vの食塩水
840とともに醤油仕込みを行なつた。常法どお
り諸味管理を行ない、4ケ月間にて風味良好なる
醤油を得た。 比較例 1 醸造用脱脂大豆50Kgに130%散水しながら、130
℃、3分間連続蒸煮処理を行なつたものと小麦50
Kgを常法どおり炒熬割砕したものを混合後麹菌ア
スペルギルス・オリゼーIFO576株を接種し、常
法どおり45時間製麹した。得られた麹は、水分
28.5%、麹乾物1gあたりプロテイナーゼ活性
320単位、グルタミナーゼ活性0.65単位であつた。
このものに23.11%W/V食塩水180を加え、常
法どおり6ケ月間醸造熟成し市販品質の醤油を得
た。 比較例 2 実施例2で得られた乾燥麹10Kgに、実施例1で
得られた醤油用加工原料90Kg(水分10%換算)を
加え、23.11%W/Vの食塩水230とともに醤油
仕込みを行ない、常法通りの諸味管理を6ケ月間
実施した。 比較例 3 実施例1で得られた醤油用加工原料100Kgに麹
菌アスペルギルス・オリゼーIAM2956株を接種
し、30℃にて45時間通風堆積培養した。得られた
麹は、水分27.5%、麹乾物1g当りプロテイナー
ゼ活性430単位、グルタミナーゼ活性3.50単位で
あつた。このもの50Kg(水分10%換算)に醤油用
加工原料50Kg(水分10%換算)を加え、23.11%
W/Vの食塩水230とともに醤油仕込みを行な
い、常法通りの諸味管理を6ケ月間実施した。 比較例 4 実施例1で得られた醤油用加工原料100Kgにア
スペルギルス・ソーヤIAM2668株を接種し、25
℃にて70時間通風堆積培養した。得られた麹は、
水分35%、麹乾物1g当りプロテイナーゼ活性
1880単位、グルタミナーゼ活性0.80単位であつ
た。このもの50Kg(水分10%換算)に醤油用加工
原料50Kg(水分10%換算)を加え、23.11%W/
Vの食塩水230とともに醤油仕込みを行ない、
常法どおりの諸味管理を5ケ月間実施した。 尚、上記実施例及び比較例によつて得られた醤
油の窒素溶解利用率並びにL−グルタミン酸の生
成量を測定した結果は、下表の通りであつた。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 麹1g中のプロテイナーゼ活性が1000〜2000
    単位かつグルタミナーゼ活性が2.0〜4.0単位であ
    る醤油用麹20〜80重量%と、未製麹原料80〜20重
    量%とからなる醤油用醸造原料を用いることを特
    徴とする醤油の製造法。
JP57187318A 1982-10-25 1982-10-25 醤油の製造法 Granted JPS5978667A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57187318A JPS5978667A (ja) 1982-10-25 1982-10-25 醤油の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57187318A JPS5978667A (ja) 1982-10-25 1982-10-25 醤油の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5978667A JPS5978667A (ja) 1984-05-07
JPH0455656B2 true JPH0455656B2 (ja) 1992-09-04

Family

ID=16203902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57187318A Granted JPS5978667A (ja) 1982-10-25 1982-10-25 醤油の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5978667A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5672663A (en) * 1979-11-20 1981-06-16 Nisshin Flour Milling Co Ltd Preparation of soy sauce

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5672663A (en) * 1979-11-20 1981-06-16 Nisshin Flour Milling Co Ltd Preparation of soy sauce

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5978667A (ja) 1984-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4382964A (en) Process for producing soy sauce or Miso
US6383532B1 (en) Production of a hydrolysate
JP3054320B2 (ja) 香味剤の製造方法
AU704296B2 (en) Flavouring agent
US6309680B1 (en) Pelletization process
JP2619298B2 (ja) 無塩濃厚粉末調味料の製造法
JPH08116917A (ja) 醸造原料の製造法
JPH0455656B2 (ja)
JP2813902B2 (ja) 乾燥納豆の製造方法、及び納豆膨化体
JPS6132954B2 (ja)
JP3078638B2 (ja) 醤油の製造法
JP2002355006A (ja) 魚醤様調味液の製造法
JPS60234563A (ja) 高蛋白分解低臭みその製造法
JPS6218146B2 (ja)
JPS6212982B2 (ja)
JP3683725B2 (ja) 発酵調味料の製造法
JPS6262143B2 (ja)
JPH01257441A (ja) 高蛋白分解低臭白みそ
JPH0648965B2 (ja) 調味液の製造方法
JPS59166058A (ja) 白醤油の製造法
JPH05168428A (ja) 大豆からの麺状食品製造法
JPS6143027B2 (ja)
JPH04299955A (ja) 醤油用加工原料の製造法
JPS6019461A (ja) コ−ンの風味改善方法
JP2001149033A (ja) 調味料