JPH0455126B2 - - Google Patents

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JPH0455126B2
JPH0455126B2 JP61271475A JP27147586A JPH0455126B2 JP H0455126 B2 JPH0455126 B2 JP H0455126B2 JP 61271475 A JP61271475 A JP 61271475A JP 27147586 A JP27147586 A JP 27147586A JP H0455126 B2 JPH0455126 B2 JP H0455126B2
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JP
Japan
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silica sol
acidic
aluminum compound
sol
solution
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Goro Sato
Jusaku Arima
Hiroyasu Nishida
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
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Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、酸性シリカゾルの製造方法に関する
ものであつて、さらに詳しくは、アルミニウム化
合物を含有する安定な酸性シリカゾルの製造法に
係る。 [従来の技術] 一般にシリカゾルは、アルカリ金属ケイ酸塩の
水溶液をカチオン交換樹脂で処理して酸性ケイ酸
液を調製し、このケイ酸液をアルカリ金属ケイ酸
塩の水溶液又は単なるアルカリ水溶液に徐々に添
加し、アルカリ条件を保持しながらケイ酸を重合
させ、生成するシリカコロイドの粒子を成長させ
る方法で製造されている。この方法で得られるア
ルカリ性シリカゾルに於いては、コロイド粒子が
カチオンを吸着し、そのカチオンが持つ表面電荷
によつてコロイド粒子同士の凝集が妨げられるた
め、殆どのアルカリ性シリカゾルは、これに格別
に外的作用が加わらない限に、ゲル化を起こすこ
とがなく、安定であるのが通例である。 しかしながら、シリカゾルがアルカリ性である
ことは、シリカゾルの用途をかなり狭めている。
例えば、シリカゾルをセラミツク炉材のバインダ
ー乃至はセラミツクウールの原料に使用した場合
には、アルカリが存在するために900℃以上の耐
熱性を確実に保障できない不都合があり、またシ
リコン半導体などの研磨材としてシリカゾルを使
用した場合には、アルカリによる基材の侵食やス
クラツチの増加を懸念しなければならない。さら
にまた、溶媒置換によつてオルガノシリカゾルを
調製する場合、アルカリ性シリカゾルはアルコー
ル、エーテルなどの有機溶媒と混合すると、瞬時
にゲル化してしまうので、アルカリ性シリカゾル
からはオルガノシリカゾルを製造することができ
ない。 従つて、シリカゾルを広範囲な用途に使用し
て、その特性が活用できるようにするためには、
アルカリ性シリカゾルと同等な安定性を備え、し
かもアルカリを実質的に含まない酸性シリカゾル
を取得しなければならない。 陽イオン交換処理によつて、アルカリ性シリカ
ゾルを脱アルカリすると、酸性シリカゾルが得ら
れることはよく知られている。しかし、単純に脱
アルカリを行つただけでは、コロイド粒子内部に
抱き込まれているアルカリまで除去できないた
め、この種のシリカゾルは時間の経過と共に粒子
内のアルカリの溶出によつてPHが上昇し、遂には
ゲル化してしまう欠点がある。尤も、ゾルの経時
的なPH上昇は硫酸やリン酸などの酸を添加するこ
とで防止することができる。しかし、この方法で
はゾルを酸性に保持できるだけで、ゲル化まで防
止することができない。 こうしたことから、米国特許第3342747号には、
ゲル化に対して安定な酸性シリカゾルの製造方法
として、アルカリ性シリカゾルをまず陽イオン交
換樹脂で処理して脱アルカリを行つた後、得られ
たゾルをそのまま又は少量の酸の共存下に4時間
以上、好ましくは14時間〜48時間熟成して、コロ
イド粒子に抱き込まれているアルカリをコロイド
分散媒中に拡散させ、しかる後、このシリカゾル
を再度陽イオン交換樹脂で脱アルカリする方法が
提案されている。 また、特開昭58−110415号には、PH6以上のシ
リカゾルをアンモニア型又はアミン型の陽イオン
交換樹脂で処理した後、これにアルミン酸アルカ
リ金属塩などを添加して中性乃至酸性領域で安定
なシリカゾル組成物を製造する方法が記載されて
いる。そしてまた、特公昭49−7800号には、酸性
のシリカゾルにアンモニア又はアミンを添加した
後、又はその添加と同時にアルミン酸アルカリ金
属塩を添加してアルカリ性の安定なシリカゾルを
製造する方法が教示されている。 さらにまた、米国特許第3007878号にはシリカ
ゾルにアルミニウム塩水溶液を添加してコロイド
粒子の表面をアルミナで被覆し、粒子表面を正に
帯電させることにより、コロイド粒子の分散安定
化を図る技術が記載されている。 [発明が解決しようとする問題点] 上記した従来技術の中にあつて、陽イオン交換
樹脂による脱アルカリ処理を2回繰り返して酸性
シリカゾルを製造する方法は、1回目の脱アルカ
リ処理後、コロイド粒子内に存在するアルカリを
ほぼ完全に分散媒に溶出させるためには、かなり
長い熟成時間が必要であるばかりでなく、その後
の2回目の脱アルカリ処理では、一段とアルカリ
が除去され難くなるので、これに使用する陽イオ
ン交換樹脂の準備やイオン交換処理操作に細心の
注意を払わなければならない面倒がある。 一方、シリカゾルにアルミン酸アルカリ金属塩
やアルミニウム塩化合物を添加してゾルの安定化
を図る上記の従来法は、いずれもケイ酸の重合と
成長が一応完了したシリカゾルに、アルミン酸ア
ルカリ金属塩やアルミニウム塩化合物を添加して
いる関係で、コロイド粒子の表面は添加した化合
物によつて改質されるものの、内部に抱き込まれ
たアルカリまで固定するものではないため、たと
えこれらの方法の何れかで酸性シリカゾルが製造
できたとしても、その安定性は必ずしも保証でき
ない。 本発明は、シリカゾルを調製してから、これに
何等かの後処理を施してコロイド粒子の分散安定
化を企図する従来法とは本質的に相違して、ケイ
酸の重合と成長が生起する場にアルミニウム化合
物を共存せしめ、ケイ酸の重合と成長によつて生
成するシリカコロイドの粒子内にアルミニウム化
合物を内包させることにより、粒子内に存在する
アルカリをこのアルミニウム化合物が捕捉できる
ようにした安定な酸性シリカゾルの製造法を提供
する。 [問題点を解決するための手段] 本発明の方法は、要するに、(a)アルミニウム化
合物を含有するアルカリ性シリカゾルを調製し、
(b)得られたアルミニウム化合物含有アルカリ性シ
リカゾルを陽イオン交換樹脂で処理して脱アルカ
リすることからなり、アルミニウム化合物含有ア
ルカリ性シリカゾルの調製には、(i)酸性ケイ酸液
とアルミニウム化合物水溶液を、同時に又は交互
に、SiO2含有アルカリ水溶液又はアルカリ金属
水酸化物水溶液に添加する方法と、(ii)アルミニウ
ム化合物が混在する酸性ケイ酸液を、SiO2含有
アルカリ水溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液
に添加する方法の何れかが採用される。 上記(i)の方法でアルミニウム化合物含有アルカ
リ性シリカゾルを調製する場合に於いて、「酸性
ケイ酸液」とは、重合度が低いポリケイ酸の水溶
液であつて、このものは例えばケイ酸ナトリウム
のようなアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を水素型
陽イオン交換樹脂で脱アルカリして得ることがで
きる。本発明に於いては、液の安定性の点からPH
2〜4、SiO2濃度約7wt%程度の酸性ケイ酸液を
用いることが好ましい。また「SiO2含有アルカ
リ水溶液」とは、(1)ケイ酸ナトリウムなどのアル
カリ金属ケイ酸塩の水溶液、(2)アルカリ金属ケイ
酸塩水溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液に酸
性ケイ酸液を混合し、必要に応じてこの混合液を
加熱熟成したもののいずれかを言う。さらに、
「アルミニウム化合物水溶液」とは、アルミン酸
ナトリウムで代表されるアルミン酸塩又は硫酸ア
ルミニウム、塩化アルミニウムで代表される酸性
アルミニウム塩の水溶液をいい、本発明ではその
Al2O3濃度が5wt%以下であることが好ましい。 酸性ケイ酸液とアルミニウム化合物水溶液は、
同時に又は交互に、SiO2含有アルカリ水溶液又
はアルカリ金属水酸化物水溶液に添加されるが、
酸性ケイ酸液とアルミニウム化合物水溶液を添加
するに際しての添加速度及び温度も、ゲル化が生
起しない限り、任意に選ぶことができる。酸性ケ
イ酸液の添加量は、最終的に製造せんとする酸性
シリカゾルのシリカ粒子径を考慮して調節するこ
とを可とし、一方、アルミニウム化合物水溶液の
添加量は、アルミニウム化合物含有アルカリ性シ
リカゾルのAl2O3/SiO2モル比が0.001〜0.01、好
ましくは0.002〜0.008になるよう選ばれる。この
モル比が0.001未満ではアルミニウム化合物を使
用した効果が発現せず、本発明の目的である酸性
シリカゾルを調製することができない。またこの
モル比が0.01を越えた場合は、アルミニウム化合
物含有アルカリ性シリカゾルの分散粒子が凝集し
やすくなるばかりでなく、後述する本発明の脱ア
ルカリ工程でイオン交換樹脂へコロイド粒子が吸
着しやすくなるため、シリカゾルの収率が低下し
てしまう不都合がある。 次に上記(ii)の方法でアルミニウム化合物含有ア
ルカリ性シリカゾルを調製する場合について言え
ば、この方法での「アルミニウム化合物が混在す
る酸性ケイ酸液」とは、上記した酸性ケイ酸液に
硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの酸性
塩を添加することによつて、あるいはアルカリ金
属ケイ酸塩にアルミン酸ナトリウムなどのアルミ
ン酸塩を加えた溶液を、陽イオン交換樹脂で脱ア
ルカリすることによつて調製される各酸性ケイ酸
液を指す。これら酸性ケイ酸液中のアルミニウム
量は、当該酸性ケイ酸液をSiO2含有アルカリ水
溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液に添加して
得られるアルミニウム化合物含有アルカリ性シリ
カゾルのAl2O3/SiO2モル比が0.001〜0.01、好ま
しくは0.002〜0.008になるよう選ばれる。このモ
ル比に関する限定理由は、上に述べたところと同
一である。 またアルミニウム化合物が混在する酸性ケイ酸
液が添加されるSiO2含有アルカリ水溶液又はア
ルカリ金属水酸化物水溶液には、先に説明した(i)
の方法と同様なSiO2含有アルカリ水溶液又はア
ルカリ金属水酸化物水溶液が使用される。 本発明によれば、(i)又は(ii)の方法によつて得ら
れたアルミニウム化合物含有アルカリ性シリカゾ
ルは、陽イオン交換樹脂にて脱イオン処理に付さ
れ、これによつて目的とする安定な酸性シリカゾ
ルを調製することができる。 本発明の脱イオン処理に際しては、ダイヤイオ
ンSK 1A、ダイヤイオンSK 106、ダイヤイオン
SK 1B、アンバーライトIR−120、アンバーライ
トIR−122、パームチツトQ、ドウエツクス50な
どの各商品名で知られる強酸性陽イオン交換樹脂
類、並びにアンバーライトIRC−50、パームチツ
トH−70などの商品名で知られる弱酸性陽イオン
交換樹脂類などがいずれも使用可能であるが、な
かでも微量のアルカリをも除去することができる
強酸性陽イオン交換樹脂の使用が好ましい。 陽イオン交換樹脂とアルミニウム化合物含有ア
ルカリ性シリカゾルとの接触は、通常の固定床式
流通法(カラム法)、撹拌混合法(バツチ法)が
一般には採用されるが、並流移動床法、向流移動
床法などの公知の方法を採用することもできる。
固定床流通法を採用する場合、充填カラムを通過
するゾルの液空間速度は、任意に設定できるが、
一般的には約1〜15程度の範囲が好ましい。接触
時の温度には格別加熱も冷却もしない室温が採用
される。本発明で脱アルカリの対象となるアルカ
リ性シリカゾルは、アルミニウム化合物を含有し
ているため、通常のアルカリ性シリカゾルが加熱
によつて増粘、ゲル化しやすいのとは対照的に、
室温以上に加熱しても安定であるので、陽イオン
交換樹脂との接触には、加温下で行つても差し支
えない。 以上のように、アルミニウム化合物含有アルカ
リ性シリカゾルを陽イオン交換樹脂で処理するこ
とにより、PHが4以下で、アルカリ残量が対
SiO2当りNa2Oとして0.5wt%以下(濃度20wt%
のゾル当り0.1wt%以下)、通常は0.35wt%以下の
酸性シリカゾルを得ることができる。 こうして製造された酸性シリカゾルは、従来法
によつて製造された如何なる酸性シリカゾルより
も安定であるが、さらにその安定性を向上させた
い場合には、上記した脱アルカリ処理(1次脱ア
ルカリ)で得られた酸性シリカゾルを、再度陽イ
オン交換樹脂で脱アルカリ(2次脱アルカリ)す
ることができる。2次脱アルカリ処理を実施する
に際しては、1次脱アルカリで得られた酸性シリ
カゾルに、塩素イオン、硫酸イオンなどの陰イオ
ンが混在しているので、陽イオン交換樹脂との接
触に先立つて、予め酸性シリカゾルを陰イオン交
換樹脂で処理し、これに含まれる陰イオン濃度を
シリカ濃度20wt%のゾル基準で、0.05wt%以下
に低下させておくことが好ましい。 2次脱アルカリに使用する陽イオン交換樹脂に
は、1次脱アルカリの場合と同様、弱酸性陽イオ
ン交換樹脂よりも強酸性陽イオン交換樹脂を使用
することが好ましい。酸性シリカゾルと陽イオン
交換樹脂との接触も、加温下で行う点を除いて、
1次脱アルカリの場合と同様ような方法を採用す
ることができるが、固定床流通法を採用する合に
は、液空間速度を1次脱アルカリの場合より若干
増大させて、約5〜30の範囲で選定する。また混
合撹拌法を採用する場合は、酸性シリカゾルに陽
イオン交換樹脂を一挙に添加せずに、コロイド粒
子内のアルカリが液中へ拡散してくることに起因
するPH上昇を監視しながら、逐次陽イオン交換樹
脂を酸性シリカゾルに添加することができる。2
次脱アルカリに於いては、加熱温度を高くする
程、コロイド粒子内のアルカリの液中への拡散が
早くなるが、高温で長時間ゾルを陽イオン交換樹
脂に接触させておくことは、ゾルの安定性を損な
うので好ましくない。従つて、接触温度は60〜
100℃の範囲とし、接触時間は6〜60時間、好ま
しくは10時間以下とする。 以上のような2次脱アルカリを酸性シリカゾル
に施すことにより、当該ゾル中のアルカリ量は対
SiO2当りNa2Oとして0.3wt%以下となり、酸性
ゾルの安定性は一段と向上する。 [実施例] (1) 酸性ケイ酸液の調製 SiO2濃度24.0wt%、SiO2/Na2Oモル比3.0、
Al2O3/SiO2モル比0.0006のケイ酸ソーダ溶液
(洞海化学工業(株)製の3号ケイ酸ソーダ)を、イ
オン交換水で希釈し、SiO2濃度4.8wt%の希ケイ
酸ソーダ溶液を作成し、これを水素型陽イオン交
換樹脂(三菱化成工業(株)製ダイヤイオン SK−
1B)が充填されたカラムに通過させて、SiO2
度4.6wt%、PH2.8の酸性ケイ酸液を得た。 (2) アルカリ性ゾルA−1の調製 還流器、撹拌機、加熱部及び二つの注液口を備
えた1000のステンレス製容器に、4.1Kgの上記
ケイ酸ソーダを69Kgのイオン交換水で希釈したも
のを仕込み、これを85℃に加熱した。この温度を
保持しつつ、一方の注液口から前記の酸性ケイ酸
液を527Kg、別の注液口からアルミン酸ソーダ溶
液(Al2O31.0wt%、Na2O0.77wt%)を17.3Kgそ
れぞれ一定流量で同時に15時間かけて添加した。 添加終了後、85℃の温度を1時間保持した後、
減圧蒸発法により、SiO2濃度が22.0wt%になる
まで濃縮した。これをシリカゾル「A−1」とす
る。 (3) アルカリ性ゾルA−2の調製 アルミン酸ソーダ溶液を添加しなかつた以外は
(2)と同様な操作でシリカゾル「A−2」を得た。 (4) アルカリ性ゾルBの調製 還流器、撹拌機、加熱部及び二つの注液口を備
えた1000のステンレス製容器に、4.0Kgの上記
ケイ酸ソーダを82Kgのイオン交換水で希釈したも
のを仕込み、これを98℃に加熱した。しかる後、
この容器に(1)で調製した酸性ケイ酸液733Kgと、
(2)で使用したのと同じアルミン酸ソーダ溶液15Kg
を47時間かけて同時に添加した。添加終了時のPH
は10.9であつた。上記の温度を保持したまま、こ
れれに2Nの硫酸を徐々に添加して中和し、2時
間後PHが9.0になつた時点で硫酸の添加を中止し、
さらに1時間この温度を保持した後、得られたゾ
ルをイオン交換水で3倍重量になるよう希釈し、
次いで限外濾過膜で濃縮してSiO2濃度20.4wt%
のアルカリ性ゾルを得た。これをシリカゾル
「B」とする。 (5) アルカリ性ゾルCの調製 上記のケイ酸ソーダ4.0Kgを72Kgのイオン交換
水で希釈した。これを95℃に加熱した後、(1)で調
製した酸性ケイ酸液592Kg、(2)で使用したのと同
じアルミン酸ソーダ溶液39Kg及び2Nの硫酸40Kg
を、それぞれ別々の注液口から19時間かけて同時
に添加した。各液の添加速度は一定になるように
努め、特に硫酸の添加によつてPHが8.5を下回ら
ないように注意した。 得られたゾルは(4)の場合と同様限外濾過膜で脱
塩、洗浄を行つた後濃縮した。これをシリカゾル
「C」とする。 (6) アルカリ性ゾルDの調製 (1)で調製した酸性ケイ酸液550Kgに、硫酸アル
ミニウムの1wt%水溶液76Kgを混合し、アルミニ
ウム化合物含有酸性ケイ酸液を調製した。 前記したケイ酸ソーダ5.6Kgを94Kgのイオン交
換水で希釈し、これを85℃に加熱したものに上記
のアルミニウム化合物含有酸性ケイ酸液を22時間
かけて添加した。添加終了後、85℃の温度を1時
間保持した。 得られたゾルを限外濾過法で処理し、硫酸イオ
ンの除去と濃縮を行つた。これをシリカゾル
「D」とする。 (7) アルカリ性ゾルEの調製 アルカリ性ゾルA−1と同様に、上記ケイ酸ソ
ーダ4.1Kgを93.5Kgのイオン交換水で希釈した。
これに酸性ケイ酸液14.9Kgを混合しSiO2/Na2O
モル比を5.2とした後、80℃で45分間加熱熟成し
た。こうして得られたSiO2含有アルカリ水溶液
に対して、66.5Kgの酸性ケイ酸液と27.7Kgのアル
ミン酸ソーダ溶液(Al2O30.6wt%、Na2O.4wt
%)を、それぞれ別の注液口から一定流量で15時
間かけて添加した。 添加終了後、80℃で1時間保持して冷却し、次
いで限外濾過膜にて濃縮することによりアルカリ
性ゾル「E」を得た。 (8) アルカリ性ゾルFの調製 アルミン酸ソーダの使用量を増大させた以外は
(5)と同様な方法でシリカゾル「F」を調製した。 以上のように調製した各アルカリ性ゾルの性状
を表1に示す。
【表】 1次脱アルカリ 水素型陽イオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオ
ンSK 1B)20を充填した流通式イオン交換塔
に、上記の各アルカリ性ゾル約100を液空間速
度に10hr-1で1回通過させて脱アルカリを行い、
酸性シリカゾルを得た。各シリカゾルの性状及び
安定性を表2に示す。 尚、ゾルFをイオン交換塔に供給した際には、
塔内部でゲル化が生起して充分なイオン交換を行
うことができず、操作初期の交換塔流出液は高い
粘度を示した。また、ゾルA−1及びA−2につ
いては、常温で陽イオン交換樹脂層を連続的に循
環することを35時間続行して脱アルカリする実験
も試みた。この実験では0.5の上記陽イオン交
換樹脂層に、ゾル10を液空間速度5.2hr-1で通
過させたが、これはゾルが平均9回陽イオン交換
樹脂層を通過したことに相当する。 安定性テストは各酸性シリカゾルを適当な容器
に収め、80℃の恒温槽内に静置してゲル化するま
での日数とゲル化時のPHを測定することで評価し
た。本発明者等が経験したところによれば、80℃
でのゲル化速度は、30℃でのゲル化速度の約30倍
の速さにある。
【表】 2次脱アルカリ 1次脱アルカリしたゾルA−1、A−2、B、
C、D及びEを次のようにして2次脱アルカリ処
理に付した。ただし、ゾルB及びCについては、
陰イオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオン
SA10A)層に液空間速度4.0hr-1で通過させ、予
め陰イオンを除去してから2次脱アルカリ処理に
付した。 2次脱アルカリ処理は、加熱器、温度調節機及
び還流器を備えた150のステンレス製容器に、
100の1次脱アルカリしたゾルを入れて80℃に
保温しながら、これを同温度に維持された5の
強酸性陽イオン交換樹脂充填カラムに、液空間速
度13.5hr-1で、一定時間循環する方式で実施し
た。 こうして2次脱アルカリして得た各酸性シリカ
ゾルの性状と安定性を、先の場合と同様測定し
た。結果を表3に示す。
【表】 また、1次脱アルカリ及び2次脱アルカリした
酸性シリカゾルA−1及びA−2を80℃cm2で保持
した場合のPHの経時変化を第1図に示す。図中×
印はその時点でゲル化又は粘稠液になつたことを
示している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法で得られた酸性シリカゾ
ルを昇温下に保持した場合のPHの経時変化を示す
グラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム化合物を含有するアルカリ性シ
    リカゾルを、下記の(i)又は(ii)の方法で調製し、得
    られたアルミニウム化合物含有アルカリ性シリカ
    ゾルを陽イオン交換樹脂で処理して脱アルカリす
    ることからなる酸性シリカゾルの製造法。 (i) 酸性ケイ酸液とアルミニウム化合物水溶液
    を、同時に又は交互に、SiO2含有アルカリ水
    溶液又はアルカリ金属水酸化水溶液に添加する
    方法、 (ii) アルミニウム化合物が混在する酸性ケイ酸液
    を、SiO2含有アルカリ水溶液又はアルカリ金
    属水酸化物水溶液に添加する方法。 2 アルミニウム化合物含有アルカリ性シリカゾ
    ルを調製するに際して、Al2O3/SiO2モル比が
    0.001〜0.01の範囲にあるアルミニウム化合物含
    有アルカリ性シリカゾルが得られるよう、アルミ
    ニウム化合物を使用する特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
JP27147586A 1986-11-13 1986-11-13 酸性シリカゾルの製造法 Granted JPS63123807A (ja)

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