JPH0453880B2 - - Google Patents

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JPH0453880B2
JPH0453880B2 JP11047082A JP11047082A JPH0453880B2 JP H0453880 B2 JPH0453880 B2 JP H0453880B2 JP 11047082 A JP11047082 A JP 11047082A JP 11047082 A JP11047082 A JP 11047082A JP H0453880 B2 JPH0453880 B2 JP H0453880B2
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leu
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JP11047082A
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JPS58225028A (ja
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Fumio Shimizu
Yasukazu Oomoto
Kenichi Imagawa
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication of JPH0453880B2 publication Critical patent/JPH0453880B2/ja
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ヒトα型インターフエロン抗体に関
する。 本明細書において、アミノ酸、ペプチド、保護
基、活性基、その他に関し略号で表示する場合
IUPAC、IUBの規定或いは当該分野における慣
用記号に従うものとし、その例を次に挙げる。ま
たアミノ酸などに関し光学異性体がありうる場合
は、特に明示しなければL体を示すものとする。 Ser:セリン Leu:ロイシン Thr:スレオニン Asn:アスパラギン Glu:グルタミン Glu:グルタミン酸 Arg:アルギニン Lys:リジン Tyr:チロシン OBzl:ベンジルオキシ基 Z:カルボベンゾキシ基 NHS:N−ヒドロキシコハク酸イミド基 Tos:p−トルエンスルホニル基 Boc:第3級ブトキシカルボニル基 インターフエロンは、生体の細胞がウイルス感
染を受けた時に産生する抗ウイルス性糖蛋白質乃
至は蛋白質であり、その利用によればウイルス性
疾患の予防または治療が可能であるとされ、近年
注目を集めつつある。現在解明されているヒトの
インターフエロンは、β型インターフエロン
(Fibro blast interferon)、α型インターフエロ
ン(Leucocytes interferon、Lympho blastoid
interferon)及びγ型インターフエロン
(Immune interferon)に分類される。しかしな
がらこれらのインターフエロンを単一な糖蛋白質
乃至は蛋白質にまで精製する技術は未だ確立され
ていないのが現状である。 本発明者らはヒトのα型インターフエロンに対
して特異的に反応する抗体を利用すれば、抗原−
抗体反応によつてヒトα型インターフエロンを精
製出来ると考え、この着想から感度よくヒトα型
インターフエロンを選択し、該インターフエロン
に対して特異的反応性を示す抗体を得るべく鋭意
研究を進めてきた。その過程において、ヒトα型
インターフエロンの1種であるヒトリムホブラス
トイドインターフエロンのC末端ペプチド鎖を有
するある種のペプチドを合成し、これをハプテン
として抗原を合成した所、該抗原は極めて強い免
疫原性を有し、抗原能力に優れたものであり、該
抗原からヒトα型インターフエロンに対し特異的
反応性を有する所望の抗体が収得できることを見
い出した。 本発明はこの新しい知見に基づき完成されたも
のであり、一般式 R−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−Leu−Gln−Glu−Ser−L
eu−Arg−Ser−Lys−Glu−OH(1) 〔式中Rは水素原子又はH−Tyr−基を示す〕 で表わされるペプチドに特異的反応性を有するこ
とを特徴とするヒトα型インターフエロン抗体に
係る。 本発明の抗体を利用すればラジオイムノアツセ
イ法(RIA法)、エンザイムイムノアツセイ法
(EIA法)等によるヒトα型インターフエロンの
測定や、本発明抗体のカラムを用いるアフイニテ
イークロマトグラフイー法により、ヒトα型イン
ターフエロンの精製が可能である。 上記一般式(1)で表わされるペプチドは、新規化
合物であり、これは入手容易な市販のアミノ酸を
利用して、常法に従い合成することができ、例え
ば後記製造例に示す方法により製造される。 ヒトα型インターフエロン抗原は、上記ペプチ
ドの1種のハプテンとし、これをハプテン−担体
結合試薬の存在下に、適当な担体と反応させるこ
とにより製造される。 上記方法においてハプテンに結合される担体と
しては、通常抗原の作成に当り慣用される高分子
の天然若しくは合成蛋白質を広く使用できる。該
担体としては、例えば馬血清アルブミン、牛血清
アルブミン、ウサギ血清アルブミン、人血清アル
ブミン、ヒツジ血清アルブミン等の動物の血清ア
ルブミン類、馬血清グロブリン、牛血清グロブリ
ン、ウサギ血清グルブリン、人血清グロブリン、
ヒツジ血清グロブリン等の動物の血清グロブリン
類、馬チログロブリン、牛チログロブリン、ウサ
ギチログロブリン、人チログロブリン、ヒツジチ
ログロブリン等の動物のチログロブリン類、馬ヘ
モグロブリン、牛ヘモグロブリン、ウサギヘモグ
ロブリン、人ヘモグロブリン、ヒツジヘモグロブ
リン等の動物のヘモグロブリン類、動物のヘモシ
アニン類、回虫より抽出された蛋白質(アスカー
リス抽出物、特開昭56−16414号公報、J.
Immun.、111、260〜268(1973)、J.Immun.、
122、302〜308(1979)、J.Immun.、98、893〜900
(1967)及びAm.J.Physiol.、199、575〜578
(1960)に記載されたものまたはこれらを更に精
製したもの)、ポリリジン、ポリグルタミン酸、
リジン−グルタミン酸共重合体、リジン又はオル
ニチンを含む共重合体等を挙げることができる。 ハプテン−担体結合試薬としては、通常抗原の
作成に当り慣用されているものを広く使用でき
る。具体的にはアミノ基とアミノ基とを架橋結合
させる、例えばグリオキサール、マロンジアルデ
ヒド、グルタールアルデヒド、スクシンアルデヒ
ド、アジポアルデヒド等の脂肪族ジアルデヒド
類、チオール基とチオール基とを架橋結合させ
る、例えばN、N′−o−フエニレンジマレイミ
ド、N、N′−m−フエニレンジマレイミド等の
ジマレイミド化合物、アミノ基とチオール基とを
架橋結合させる、例えばメタマレイミドベンゾイ
ル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、4
−(マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カ
ルボキシル−N′−ヒドロキシスクシンイミドエ
ステル等のマレイミドカルボキシル−N−ヒドロ
キシスクシンイミドエステル化合物、アミノ基と
カルボキシル基とをアミド結合させる通常のペプ
チド結合形成反応に用いられる試薬、例えばN、
N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、
N−エチル−N′−ジメチルアミノカルボジイミ
ド、1−エチル−3−ジイソプロピルアミノカル
ボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(2−モ
ルホリニル−4−エチル)カルボジイミド等のカ
ルボジイミド類等の脱水縮合剤を挙げることがで
きる。また上記ハプテン−担体結合試薬として
は、p−ジアゾニウムフエニル酢酸等のジアゾニ
ウムアリールカルボン酸類と通常のペプチド結合
形成反応試薬、例えば上記脱水縮合剤とを組み合
わせたものも使用可能である。又上記結合試薬と
してはチロシンのフエニル環又はヒスチジンのイ
ミダゾール環を各々架橋結合させる、例えばビス
ジアゾタイズドベンジジン(BDB Bis−
diazotised benzidime)等をも使用することがで
きる。 上記抗原の製造反応は、例えば水溶液もしくは
PH7〜10の通常の緩衝液中好ましくはPH8〜9の
緩衝液中で、0〜40℃好ましくは室温付近で行な
われる。該反応は通常約1〜24時間好ましくは3
〜5時間で完結する。上記において用いられる代
表的緩衝液としては、次のものを例示できる。 0.2N水酸化ナトリウム−0.2Mホウ酸−0.2M塩
化カリウム緩衝液、 0.2炭酸ナトリウム−0.2Mホウ酸−0.2M塩化カ
リウム緩衝液、 0.05M四ホウ酸ナトリウム−0.2Mホウ酸−
0.05M塩化ナトリウム緩衝液、 0.1Mリン酸二水素カリウム−0.05M四ホウ酸
ナトリウム緩衝液 上記においてハプテン、ハプテン−担体結合試
薬及び担体の使用割合は、適宜に決定できるが、
通常ハプテンに対して担体を2〜6倍重量好まし
くは3〜5倍重量、及びハフテン−担体結合試薬
を5〜10倍モル程度用いるのがよい。上記反応に
よりハプテン−担体結合試薬を仲介させて担体と
ハプテンとが結合したペプチド−担体複合体から
成るヒトα型インターフエロン抗原が収得され
る。 反応終了後得られる抗原は常法に従い、例えば
透析法、ゲル過法、分別沈殿法等により容易に
単離精製できる。また該抗原は通常の凍結乾燥法
により保存できる。 かくしてヒトα型インターフエロンのC末端ペ
プチド及びその誘導体の1種と、担体との複合体
から成るヒトα型インターフエロン抗原を得る。
該抗原は、通常蛋白質1モルに対しペプチドが平
均5〜20モル結合したものであり、いずれも引き
続き再現性よく、ヒトα型インターフエロンに対
する特異性の高い抗体の作成を可能とするもので
ある。特に上記蛋白質に対するペプチドの結合モ
ル比が1:8〜15のものは、特異性が一層高く高
力価、高感度の抗体を作成し得るものであり好ま
しい。 上記で得られる抗原による抗体の作成は、以下
の如くして行なわれる。即ち上記抗原を哺乳動物
に投与し、生体内に産生される抗体を採取するこ
とにより行なわれる。 抗体の製造に供せられる哺乳動物としては、特
に制限はないが、通常兎やモルモツトを用いるの
が望ましい。抗体の産生に当つては、上記により
得られる抗原の所定量の生理食塩水で適当濃度に
希釈し、フロインドの補助液(Complete
Freund′s Adjuvant)と混合して懸濁液を調整
し、之を哺乳動物体に投与すればよい。例えば兎
に上記懸濁液を皮内注射(抗原の量として0.5〜
5mg/回)し、以後2週間毎に2〜10ケ月好まし
くは4〜6ケ月間投与し免疫化させればよい。抗
体の採取は、上記懸濁液の最終投与後抗体が多量
産出される時期、通常上記最終投与1〜2週間経
過後、免疫化された動物から採血し、之を遠心分
離後血清を分離採取することにより行なわれる。
上記によれば用いる抗原の特殊性に基づいて、ヒ
トα型インターフエロンに対して優れた特異性を
有し、高力価、高感度の抗体を収得できる。 かくして得られるヒトα型インターフエロン抗
体は、例えばこれをRIA法に利用してヒトα型イ
ンターフエロンの定量の高精度をもつて可能とす
る。また該抗体は、これを酵素または螢光物質で
標識することによつて(EIA)法やフローレツセ
ンスイムノアツセイ(FIA)法等に使用できる。
さらに該抗体は公知の不溶化させる物質と反応さ
せて不溶化抗体とすることもできる。 以下本発明を更に詳しく説明するため、一般式
(1)をペプチド、これを利用した抗原及び該抗原か
らの抗体の製造例を挙げるが、本発明はこれに限
定されるものではない。 尚各製造例におけるRf値はシリカゲル上の薄
層クロマトグラフイーにて下記混合溶媒を用いて
測定したものである。 Rf〓…1−ブタノール酢酸−水(4:1:5) Rf〓…1−ブタノール−ピリジン−酢酸−水
(15:10:3:12) <ペプチドの合成> 製造例 1 1 Z−Lys(Tos)−Glu(OBzl)−OBzlの製造 H−Glu(OBzl)−OBzl・Tos 4.18gをジメ
チルホルムアミド(DMF)30mlに溶解し、ト
リエチルアミン(TEA)1.21mlを加え、撹拌
下冷却する。一方Z−Lys(Tos)−OH4.35gを
テトラヒドロフラン(THF)30mlに溶解し、
N−メチルモルホリン0.98mlを加え−15℃に冷
却し、撹拌下クロロ蟻酸イソブチル1.27mlを滴
下する。滴下30秒後該液に上記で調製した冷
DMF溶液を加え、この混合液を0℃下に5分
間、次いで40℃の水浴中で1分間、更に15℃下
に30分間撹拌する。反応液よりTHF及びDMF
を減圧留去し、残渣を酢散エチルで抽出する。
抽出液を1Nクエン酸、飽和食塩水、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチ
ルを留去する。得られる油状残渣にエチルエー
テルを加えて固化させ、これを酢酸エチル−エ
ーテルより再沈殿させて目的物5.37gを得る。 Rf〓=0.96 Rf〓=0.90 元素分析値(C40H45N3O9Sとして) 計算値(%) C64.59 H6.10 N5.65 実測値(%) C64.13 H5.95 N5.63 2(a) H−Lys(Tos)−Glu−OHの製造 Z−Lys(Tos)−Glu(OBzl)−OBzl5.21g
をメタノール80mlと10%酢酸20mlとの混液に
溶解し、パラジウムブラツク少量を加えH2
ガス導入下1夜撹拌する。反応終了後触媒を
吸引過により去し、液を減圧蒸留し、
残渣を水に注ぎ凍結乾燥して目的物を得る。 Rf〓=0.29 Rf〓=0.52 2(b) Z−Ser−Lys(Tos)−Glu−OHの製造 Z−Ser−NHNH22.13gをDMF20mlに溶
解し、6N塩酸/ジオキサン4.20mlを加え、−
15℃に冷却し、撹拌下亜硝酸イソアミル1.13
mlを加える。反応液がヒドラジドテスト陰性
になつた後TEA3.53mlの冷DMF1.20ml溶液
を少量宛滴下し中和させる。このアジドを含
む溶液を、上記(a)で得たH−Lys(Tos)−
Glu−OH及びTEA1.96mlの冷DMF溶液に加
え、混合液を−10〜−15℃下2時間、次いで
4℃下20時間撹拌する。DMFを減圧留去し、
残渣を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を
1Nクエン酸及び飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチルを減圧
留去する。得られる残渣にエチルエーテルを
加えて固化させ、酢酸エチル−エーテルより
再沈殿させて、目的物4.14gを得る。 Rf〓=0.64 Rf〓=0.65 元素分析値(C29H38N4O11S・1/2H2Oとし
て) 計算値(%) C52.80 H5.96 N8.49 実測値(%) C52.87 H5.69 N8.46 3(a) H−Ser−Lys(Tos)−Glu−OHの製造 Z−Ser−Lys(Tos)−Glu−OH4.03gを
メタノール60mlと10%酢酸40mlとの混液に溶
解し、パラジウムブラツク少量を加えH2
ス導入下1夜撹拌する。反応終了後触媒を吸
引過により去し、液を減圧蒸留し、残
渣を水に注ぎ凍結乾燥して目的物を得る。 Rf〓=0.23 Rf〓=0.48 3(b) Z−Arg(NO2)−Ser−Lys(Tos)−Glu−
OHの製造 上記(a)で得たH−Ser−Lys(Tos)−Glu−
OHをDMF20mlに溶解し、TEA1.74mlを加
え、撹拌下冷却する。一方Z−Arg(NO2)−
OH2.41gをTHF20mlに溶解し、N−メチル
モルホリン0.70mlを加え−15℃に冷却し、撹
拌下クロロ蟻酸イソブチル0.86mlを滴下す
る。滴下30秒後該液に上記で調製した冷
DMF溶液を加え、この混合液を0℃に5分
間、次いで40℃の水浴中で1分間、更に15℃
下に30分間撹拌する。反応液よりTHF及び
DMFを減圧留去し、残渣を2%酢酸飽和ブ
タノールで抽出する。抽出液をn−ブタノー
ル飽和の2%酢酸で5回洗浄し、減圧蒸留
し、水に置き変えて酢酸を留去し、更にメタ
ノールに置き変えて水を留去する。得られる
油状残渣にエチルエーテルを加えて固化さ
せ、これを酢酸エチル−メタノールより再沈
殿させて目的物4.09gを得る。 Rf〓=0.42 Rf〓=0.65 元素分析値(C35H49N9O14S・1/2H2Oとし
て) 計算値(%) C48.83 H5.85 N14.64 実測値(%) C49.22 H6.05 N14.11 4 Z−Ser−Leu−NHNH2の製造 Z−Ser−NHNH22.54gをDMF20mlに溶解
し、6N塩酸/ジオキサン5.00mlを加え、−15℃
に冷却し、撹拌下亜硝酸イソアミル1.34mlを加
える。反応液がヒドラジドテスト陰性になつた
後TEA4.20mlの冷DMF1.40ml溶液を少量宛滴
下し中和させる。このアジドを含む溶液を、H
−Leu−OC2H5・HCl1.96g及びTEA1.40mlの
冷DMF溶液15mlに加え、混合液を−10〜−15
℃下2時間、次いで4℃下20時間撹拌する。
DMFを減圧留去し、残渣を酢酸エチルで抽出
し、酢酸エチル層を1Nクエン酸、飽和食塩水、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
酢酸エチルを減圧留去する。得られる残渣に石
油エーテルを加えデカンテーシヨンにより洗浄
する。油状物質をデシケーター内で減圧乾燥
し、乾燥物をメタノール50mlに溶かし、氷冷
100%ヒドラジン1水和物2.50mlを加え、室温
下20時間放置し、メタノールを減圧留去する。
残渣にエチルエーテルを加えて固化させ、これ
をデシケーター内で乾燥後、水洗過して過剰
のヒドラジン1水和物を除去し、メタノール−
酢酸エチルから再沈殿させて、目的物2.68gを
得る。 Rf〓=0.73 Rf〓=0.76 元素分析値(C17H16N4O5として) 計算値(%) C55.73 H7.15 N15.29 実測値(%) C55.72 H7.01 N15.42 5(a) H−Arg−Ser−Lys(Tos)−Glu−OHの
製造 Z−Arg(NO2)−Ser−Lys(Tos)−Glu−
OH2.00gをメタノール30mlと50%酢酸30ml
との混液に懸濁し、パラジウムブラツク少量
を加えH2ガス導入下36時間撹拌する。反応
終了後触媒を吸引過により去し、液を
減圧蒸留し、残渣を水に注ぎ凍結乾燥し、18
時間後再度水に溶かして凍結乾燥して目的物
を得る。 Rf〓=0.05 Rf〓=0.41 5(b) Z−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys(Tos)−
Glu−OHの製造 Z−Ser−Leu−NHNH21.03gをDMF15
mlに溶解し、6N塩酸/ジオキサン1.41mlを
加え、−15℃に冷却し、撹拌下亜硝酸イソア
ミル0.38mlを加える。反応液がヒドラジドテ
スト陰性になつた後TEA1.18mlの冷
DMF0.40ml溶液を少量宛滴下し中和させる。
このアジドを含む溶液を、上記(a)で得たH−
Arg−Ser−Lys(Tos)−Glu−OH及び
TEA0.66mlの冷DMF溶液10mlに加え、混合
液を−10〜−15℃の下2時間、次いで4℃下
20時間撹拌する。DMFを減圧留去し、残渣
を水飽和のn−ブタノールで抽出し、ブタノ
ール層をn−ブタノール飽和水で5回洗浄
し、減圧留去する。得られる残渣にエチルエ
ーテルを加えて固化させ、メタノール−酢酸
エチルより再沈殿させて、目的物1.92gを得
る。 Rf〓=0.33 Rf〓=0.69 元素分析値(C44H66N10O15S・2H2Oとして) 計算値(%) C50.66 H6.76 N13.43 実測値(%) C50.57 H6.51 N13.34 6(a) H−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys(Tos)−
Glu−OHの製造 Z−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys(Tos)−
Glu−OH1.84gをメタノール30mlと10%酢
酸30mlとの混液に懸濁し、パラジウムブラツ
ク少量を加えH2ガス導入下13時間撹拌する。
反応終了後触媒を吸引過により去し、
液を減圧蒸留し、残渣を水に注ぎ凍結乾燥し
て目的物を得る。 Rf〓=0.09 Rf〓=0.53 6(b) Boc−Glu(OBzl)−Ser−Leu−Arg−Ser
−Lys(Tos)−Glu−OHの製造 上記(a)で得たH−Ser−Leu−Arg−Ser−
Lys(Tos)−Glu−OHをDMF20mlに溶解し、
TEA0.51mlを氷冷下に加え、更にBoc−Glu
(OBzl)−ONHS0.95gを加え、混合液を室
温下24時間撹拌する。DMFを減圧留去し、
残渣を水飽和のn−ブタノールで抽出し、ブ
タノール層をn−ブタノール飽和の水で5回
洗浄する。ブタノール層を減圧留去し、得ら
れる残渣にエチルエーテルを加えて固化さ
せ、メタノール−酢酸エチルより再沈殿させ
て、目的物1.70gを得る。 Rf〓=0.42 Rf〓=0.60 元素分析値(C53H81N11O18S・2H2Oとして) 計算値(%) C51.82 H6.97 N12.55 実測値(%) C51.27 H6.58 N12.47 7(a) Boc−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys
(Tos)−Glu−OHの製造 Boc−Glu(OBzl)−Ser−Leu−Arg−Ser−
Lys(Tos)−Glu−OH150mgをメタノール30ml
と10%酢酸30mlとの混液に溶解し、パラジウム
ブラツク少量を加えH2ガス導入下18時間撹拌
する。反応終了後触媒を吸引過により去
し、液を減圧蒸留し、残渣を水に注ぎ凍結乾
燥して目的物を得る。 7(b) H−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys
(Tos)−Glu−OHの製造 上記(a)で得たBoc−Glu−Ser−Leu−Arg
−Ser−Lys(Tos)−Glu−OHをTHFに溶解
し、室温で15分間放置する。無水エーテル約
30mlを加え、析出物を過し、無水エーテル
で洗浄後、水酸化カリウム−五酸化リンを入
れたデシケーター内で減圧乾燥して、目的物
を得る。 8(a) H−Gln−NHNHBocの製造 Z−Glu−NHNHBoc16.00gをメタノー
ル100mlに懸濁し、パラジウムブラツク少量
を加えH2ガス導入下18時間撹拌する。反応
終了後触媒を吸引過により去し、液を
減圧蒸留し、残渣をデジケーター内で減圧乾
燥して目的物を得る。 Rf〓=0.37 Rf〓=0.58 8(b) Z−Leu−Gln−NHNHBocの製造 上記(a)で得たH−Gln−NHNHBocを
THF50mlに溶解し、氷冷下Z−Leu−
ONHS5.51gを加え、室温下18時間撹拌す
る。THFを減圧留去し、残渣を酢酸エチル
で抽出し、酢酸エチル層を1Nクエン酸、飽
和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、酢酸エチルを留去する。得ら
れる油状残渣にエチルエーテルを加えて固化
させ、これをメタノール−エチルエーテルよ
り再沈殿させて目的物6.04gを得る。 Rf〓=0.81 Rf〓=0.86 元素分析値(C24H37N5O7として) 計算値(%) C56.79 H7.35 N13.80 実測値(%) C56.67 H7.15 N13.75 9(a) H−Leu−Gln−NHNHBocの製造 Z−Leu−Gln−NHNHBoc2.79gをメタ
ノール80mlに懸濁し、パラジウムブラツク少
量を加えH2ガス導入下32時間撹拌する。反
応終了後触媒を吸引過により去し、液
を減圧蒸去し、残渣をデシケーター内で減圧
乾燥して、目的物を得る。 Rf〓=0.33 Rf〓=0.66 9(b) Z−Asn−Leu−Gln−NHNHBocの製造 上記(a)で得たH−Leu−Gln−NHNHBoc
をDMF30mlに溶解し、撹拌下冷却する。一
方Z−Asn−OH1.61gをTHF30mlに溶解
し、N−メチルモルホリン0.62mlを加え−15
℃に冷却し、撹拌下クロロ蟻酸イソブチル
0.80mlを滴下する。滴下30秒後該液に上記で
調製した冷DMF溶液を加え、この混合液を
0℃下に5分間、次いで40℃の水浴中で1分
間、更に15℃下に30分間撹拌する。反応液よ
りTHF及びDMFを減圧留去し、残渣を酢酸
エチルで抽出する。抽出液を1Nクエン酸、
飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、酢酸エチルを留去する。得
られる油状残渣にエチルエーテルを加えて固
化させ、メタノール−酢酸エチルで再沈殿さ
せて目的物2.55gを得る。 Rf〓=0.63 Rf〓=0.77 元素分析値(C28H43N7O9として) 計算値(%) C53.10 H6.97 N15.77 実測値(%) C53.67 H6.63 N15.68 10(a) Z−Thr−ONHSの製造 Z−Thr−OH1.28gをTHF30mlに溶解
し、これにNHS0.58gを加え、氷冷し、次
いでN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)1.05gを加える。この混合液を4
℃で24時間撹拌し、析出物を去し、液を
減圧留去し、残渣にエチルエーテルを加え、
デカンテーシヨン洗浄する。得られる油状物
質をデシケーター内にて減圧乾燥して目的物
を得る。 10(b) H−Asn−Leu−Gln−NHNHBocの製造 Z−Asn−Leu−Gln−NHNHBoc2.43g
をメタノール80mlに懸濁し、パラジウムブラ
ツク少量を加え、H2ガス導入下18時間撹拌
する。反応終了後触媒を吸引過により去
し、液を減圧留去し、デジケーター内で減
圧乾燥して目的物を得る。 Rf〓=0.31 Rf〓=0.64 10(c) Z−Thr−Asn−Leu−Gln−NHNHBoc
の製造 上記(b)で得たH−Asn−Leu−Gln−
NHNHBocをDMF30mlに溶解し、この溶解
に上記(a)で得たZ−Thr−ONHSのDMF20
ml溶液を氷冷下に加え、混合液を室温下18時
間撹拌する。DMFを減圧留去して得られた
残渣に1Nクエン酸を加えて固化し、メタノ
ール−酢酸エチルより再沈殿させて、目的物
2.12gを得る。 Rf〓=0.82 Rf〓=0.79 元素分析値(C32H50N8O11として) 計算値(%) C53.18 H6.97 N15.50 実測値(%) C52.85 H6.95 N15.28 11(a) Z−Thr−Asn−Leu−Gln−NHNH2の製
造 Z−Thr−Asn−Leu−Gln−
NHNHBoc0.91gをTFA8mlに溶解し、室温
下15分間放置する。無水エーテル80mlを加え
て析出物をすばやく過し、無水テーテルで
洗浄後、水酸化カリウム−五酸化リンを入れ
たデシケーター内で減圧乾燥して目的物を得
る。 Rf〓=0.34 11(b) H−Glu(OBzl)−Ser−Leu−Arg−Ser−
Lys(Tos)−Glu−OHの製造 Boc−Glu(OBzl)−Ser−Leu−Arg−Ser
−Lys(Tos)−Glu−OH1.00gをTFA8mlに
溶解し、室温下15分間放置する。無水エーテ
ル80mlを加えて析出物をすばやく過し、無
水エーテルで洗浄後、水酸化カリウム−五酸
化リンを入れたデシケーター内で減圧乾燥し
て目的物を得る。 Rf〓=0.24 Rf〓=0.44 11(c) Z−Thr−Asn−Leu−Gln−Glu(OBzl)−
Ser−Leu−Arg−Ser−Lys(Tos)−Glu−
OHの製造 上記(a)で得たZ−Thr−Asn−Leu−Gln
−NHNH2をDMF10mlに溶解し、6N塩酸/
ジオキサン0.63mlを加え、−15℃に冷却し、
撹拌下亜硝酸イソアミル0.17mlを加える。反
応液がヒドラジドテスト陰性になつた後
TEA0.53mlの冷DMF0.40ml溶液を少量宛滴
下し中和させる。このアジドを含む溶液を、
上記(b)で得たH−Glu(OBzl)−Ser−Leu−
Arg−Ser−Lys(Tos)−Glu−OH及び
TEA0.24mlの冷DMF溶液10mlに加え、混合
液を−10〜−15℃下2時間、次いで4℃下18
時間撹拌反応させる。さらに上記(a)と同様に
してZ−Thr−Asn−Leu−Gln−
NHNHBoc1.16gをTFAで処理して得た反
応物を上記反応混合物に加え24時間同温度下
に撹拌反応させる。DMFを減圧留去し、残
渣を水飽和のn−ブタノールで抽出し、n−
ブタノール飽和の水で5回洗浄し、減圧蒸留
する。残渣にエチルエーテルを加えて固化さ
せ、メタノール−酢酸エチルより再沈殿させ
更に熱メタノールで洗浄して、目的物を得
る。 11(d) H−Thr−Asn−Leu−Gln−Glu−Ser−
Leu−Arg−Ser−Lys(Tos)−Glu−OHの製
造 上記(c)で得たZ−Thr−Asn−Leu−Gln
−Glu(OBzl)−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys
(Tos)−Glu−OHをメタノール50ml及び30
%酢酸50mlとの混液に懸濁させ、パラジウム
ブラツク少量を加え、H2ガス導入下18時間
撹拌する。反応終了後触媒を吸引過より
去し、液を減圧濃縮し、メタノールを完全
に留去後、得られる濃縮液を、50%酢酸を溶
出液とするセフアデツクスG−25によりゲル
過して、目的とするフランクシヨンを集め
凍結乾燥して目的物740mlを得る。 Rf〓=0.17 Rf〓=0.35 元素分析値(C66H99N17O23・C2H4O2
2H2Oとして) 計算値(%) C48.91 H7.08 N15.64 実測値(%) C48.82 H6.63 N15.74 12 Z−Leu−Ser−OCH3の製造 H−Ser−OCH3・HCl1.81gをDMF25mlに
溶解し、TEA1.62mlを加え−10℃に氷冷する。
撹拌下Z−Leu−ONHS4.21gを加え、室温で
18時間撹拌を続ける。DMFを減圧留去し、残
渣を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチル
を減圧留去する。得られる残渣にエチルエーテ
ルを加えて固化させ、酢酸エチル−エーテルよ
り再沈殿させて、目的物2.68gを得る。 Rf〓=0.81 Rf〓=0.82 元素分析値(C18H26O6として) 計算値(%) C59.00 H7.15 N7.65 実測値(%) C58.62 H7.03 N7.65 13(a) H−Leu−Ser−OCH3・HClの製造 Z−Leu−Ser−OCH34.20gをメタノール
40mlと1N塩酸11.46mlとの混液に懸濁させ、
パラジウムブラツク少量を加え、H2ガス導
入下18時間撹拌する。反応終了後触媒を吸引
過により去し、液を減圧蒸留し、更に
水を加え減圧蒸留する操作を3回繰返す。残
渣を五酸化リンを入れたデシケーター内で減
圧乾燥して目的物を得る。 Rf〓=0.38 13(b) Z−Ser−Leu−Ser−OCH3の製造 Z−Ser−NHNH23.19gをDMF25mlに溶
解し、6N HCl/ジオキサン6.30mlを加え、
−15℃に冷却し、撹拌下亜硝酸イソアミル
1.69mlを加える。反応液がヒドラジドテスト
陰性になつた後TEA5.29mlの冷DMF1.76ml
溶液を少量宛滴下し中和させる。このアジド
を含む溶液を、上記(a)で得たH−Leu−Ser
−OCH3・HCl及びTEA1.60mlの冷DMF溶
液20mlに加え、混合液を−10〜−15℃下2時
間、次いで4℃18時間撹拌する。DMFを減
圧留去し、残渣に水を加えて固化させ、メタ
ノール−酢酸エチルより再沈殿させて、目的
物4.11gを得る。 Rf〓=0.76 Rf〓=0.79 元素分析値(C21H31N3O8として) 計算値(%) C55.62 H6.89 N9.27 実測値(%) C55.48 H6.92 N9.18 14(a) Z−Ser−Leu−Ser−NHNH2の製造 Z−Ser−Leu−Ser−OCH32.00gをメタ
ノール40mlに溶解し、氷冷下100%
NH2NH2・H2O1.10mlを加え、室温で18時
間放置する。反応終了後、溶媒を減圧留去
し、エーテルを加えて固化させ、過剰の
NH2NH2・H2Oを水を加えて除去し、メタ
ノール−酢酸エチルより再沈殿させて目的物
1.91gを得る。 Rf〓=0.43 Rf〓=0.73 元素分析値(C20H31N5O7として) 計算値(%) C52.97 H6.89 N15.44 実測値(%) C52.85 H6.70 N15.44 15(a) Z−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−Leu−
Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys
(Tos)−Glu−OHの製造 Z−Ser−Leu−Ser−NHNH270.42mgを
DMF5mlに溶解し、6N塩酸/ジオキサンの
DMF10倍希釈液0.78mlを加え、−15℃に冷却
し、撹拌下亜硝酸イソアミルのDMF10倍希
釈液0.20mlを加え、反応液がヒドラジドテス
ト陰性になつた後、TEAのDMF10倍希釈液
0.65mlを少量宛滴下し中和させる。このアジ
ドを含む溶液を、上記11(d)で得たH−Thr−
Asn−Leu−Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−
Ser−Lys(Tos)−Glu−OH151mgと
TEAnDMF10倍希釈液0.29mlの冷DMF5ml
溶液に加え、混合液を−10〜−15℃下2時
間、次いで4℃下18時間撹拌する。更にZ−
Ser−Leu−Ser−NHNH2117.36mgを加え、
24時間反応させる。 DMFを減圧留去し、残渣を水飽和のn−
ブタノールで抽出し、n−ブタノール飽和の
水で10回、更にn−ブタノール飽和の2%酢
酸で5回洗浄し、減圧濃縮し、水を加えて更
に減圧濃縮し、完全にn−ブタノールを留去
後、凍結乾燥する。これを酢酸エチル−エー
テルで再沈殿させて目的物を得る。 15(b) H−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−Leu−
Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys−
Glu−OHの製造 Z−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−Leu−
Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys
(Tos)−Glu−OH150mgを予め金属ナトリウ
ムで乾燥した液体アンモニアに溶解し、撹拌
下金属ナトリウムの小片を溶液が青色を30秒
〜1分間保つまで加える。更に結晶NH4Cl
を加え、過剰のナトリウムを中和し、室温で
アンモニアを完全に蒸発後、溶出液に50%酢
酸を用いたセフアデツクスG−25ゲルにより
ゲル過して、フラクシヨンを集めこれを濃
縮後水を加えて凍結乾燥して、目的物94mgを
得る。これを「ペプチドA」と呼ぶ。 Rf〓=0.02 Rf〓=0.39 元素分析値(C65H120N20O26・C2H4O2
H2Oとして) 計算値(%) C48.19 H7.24 N16.78 実測値(%) C47.93 H6.93 N16.49 16(a) Z−Tyr−OSuの製造 Z−Tyr−OH1.04gをTHF30mlに溶解
し、N−ヒドロキシサクシンイミド0.38mlを
加え、氷冷後更にDCC0.68gを氷冷下に加
え、混合物を4℃で18時間撹拌する。析出物
を吸引過により除き、液を減圧濃縮し、
残渣にエチルエーテルと石油エーテルとを加
えてデカンテーシヨン、乾燥して目的物を得
る。 16(b) H−Ser−Leu−Ser−OCH3の製造 参考例13(b)で得たZ−Ser−Leu−Ser−
COH31.00gをメタノール20mlと10%酢酸20
mlに懸濁し、パラジウムブラツク少量を加
え、H2ガス導入下14時間撹拌する。反応終
了後触媒を吸引過により去し、液を減
圧濃縮後水を加えて凍結乾燥して目的物を得
る。 Rf〓=0.35 Rf〓=0.65 16(c) Z−Tyr−Ser−Leu−Ser−COH3の製造 上記(b)で得たH−Ser−Leu−Ser−COH3
をDMF10mlに溶解し、TEA0.31mlを氷冷下
に加え、この溶液に上記(a)で得たZ−Tyr−
OSuの冷DMF溶液を撹拌下に加える。混合
液を室温下18時間撹拌し、DMFを減圧留去
し、残渣に水を加えて固化させ、メタノール
−エーテル次いでメタノール−酢酸エチルか
ら再沈殿させて目的物1.08gを得る。 Rf〓=0.78 Rf〓=0.82 元素分析値(C30H40N4O10として) 計算値(%) C58.43 H6.54 N9.09 実測値(%) C58.14 H6.58 N9.16 16(d) Z−Tyr−Ser−Leu−Ser−NHNH2の製
造 Z−Tyr−Ser−Leu−Ser−COH31.00g
をメタノールに溶解し、氷冷下100%
NH2NH2・H2O0.82mlを加え、室温で18時
間放置する。メタノールを減圧留去し、残渣
にエチルエーテルを加えて固化させ、水洗に
より過剰のNH2NH2・H2Oを除去し、メタ
ノール−エーテルで再沈殿後熱メタノールで
洗浄して目的物0.81gを得る。 Rf〓=0.45 Rf〓=0.76 元素分析値(C29H40N6O9として) 計算値(%) C56.48 H6.54 N13.63 実測値(%) C56.12 H6.57 N13.58 17(a) Z−Tyr−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−
Leu−Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−
Lys(Tos)−Glu−OHの製造 Z−Tyr−Ser−Leu−Ser−NHNH242.3
mlをDMF4mlに溶解し、6N塩酸/ジオキサ
ンのDMF10倍希釈液0.34mlを加え、−15℃に
冷却し、撹拌下亜硝酸イソアミルのDMF10
倍希釈液0.09mlを加え、反応液がヒドラジン
テスト陰性になつた後、TEAのDAF10倍希
釈液0.29mlを少量ずつ滴下し中和させる。こ
のアジドを含む溶液を、H−Tyr−Asn−
Leu−Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−
Lys(Tos)−Glu−OH50.0mgとTEAの
DMF10倍希釈液0.10の冷DMF4ml溶液に加
え、混合液−10〜−15℃下2時間、次いで4
℃下18時間撹拌する。更にZ−Tyr−Ser−
Leu−Ser−NHNH242.3mlを加え24時間反応
させる。DMFを減圧留去し、残渣を水飽和
のn−ブタノール30mlで抽出し、抽出液をn
−ブタノール飽和水で10回、次いでn−ブタ
ノール飽和の2%酢酸で5回洗浄する。有機
層を集め減圧濃縮し、n−ブタノールを留去
後、凍結乾燥し、酢酸エチル−エーテルで再
沈殿させて目的物を得る。 17(b) H−Tyr−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−
Leu−Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−
Lys−Glu−OHの製造 上記(a)で得たZ−Tyr−Ser−Leu−Ser−
Thr−Asn−Leu−Gln−Glu−Ser−Leu−
Arg−Ser−Lys(Tos)−Glu−OHを予め金
属ナトリウムで乾燥した液体アンモニアに溶
解し、撹拌下金属ナトリウム小片の溶液が青
色の30秒〜1分間保つまで加える。更に結晶
NH4Clを加え、過剰のナトリウムを中和し、
室温でアンモニアを完全に蒸発後、溶出液に
50%酢酸を用いてセフアデツクスG−25ゲル
によりゲル過して、フラクシヨンを集め目
的物33mgを得る。これを「ペプチドB」と呼
ぶ。 Rf〓=0.02 Rf〓=0.35 元素分析値(C74H123N21O28・C2H4O2
4H2Oとして) 計算値(%) C47.71 H7.30 N15.79 実測値(%) C47.32 H7.24 N15.82 <抗原の製造> 製造例 1 ペプチドの合成製造例15(b)で得たペプチドAの
5mg及び牛血清アルブミン(BSA)25mgを水4
mlに溶解する。この溶液にジシクロヘキシルカー
ボジイミド(DCC)200mgを加え、室温で5時間
撹拌する。次に反応混合物を水2を用い4℃に
て48時間要して透析する。透析中5回水を交換す
る。この後ペプチド−蛋白質複合体を含む溶液を
凍結乾燥してヒトα型インターフエロン抗原(以
下「抗原」と呼ぶ)28mgを得る。 得られた抗原は、BSA1モルに対してペプチ
ドAが平均12モル結合したものである。 製造例 2 ペプチド合成製造例17(b)で得たペプチドBの4
mg及びBSAの20mgを酢酸アンモニウム緩衝液
(0.1モル、PH7.0)2mlに溶かす。この溶液に0.1
モルのグルタールアルデヒド溶液0.11mlを加え、
室温で5時間撹拌する。その後反応混合物を48時
間、4℃で水1で透析する。透析中5回水を交
換する。その後、ペプチド−蛋白質複合体を含む
溶液を凍結乾燥してヒトα型インターフエロン抗
原(以下「抗原」と呼ぶ)22mgを得る。 得られた抗原は、BSA1モルに対してペプチ
ドBが平均9モル結合したものである。 製造例 3 ペプチドの合成製造例15(b)で得たペプチドAの
4mg及びBSA20mgを酢酸アンモニウム緩衝液
(0.1モル、PH7.0)2mgに溶かる。この溶液に0.1
モルのグルタールアルデヒド溶液0.11mlを加え室
温で5時間撹拌する。その後反応混合物を48時間
4℃で水1で透析する。透析中5回水を交換す
る。その後ペプチド−蛋白質複合体を含む溶液を
凍結乾燥してヒトα型インターフエロン抗原(以
下「抗原」と呼ぶ)21mgを得る。 得られた抗原はBSA1モルに対してペプチド
Aが平均8モル結合したものである。 製造例 4 ペプチドの合成製造例17(b)で得たペプチドBの
5.55mg及びBSAの10.23mgを0.16Mホウ酸塩緩衝液
(0.13M NaCl、PH=9.0)2mlに溶かす。この溶
液に、BDB1.64mgの同緩衝液3.0mlを加え、4℃
にて5時間撹拌する。その後反応混合物を水1
で透析し、透析中水を5回交換する。その後ペプ
チド−蛋白質複合体を含む溶液を凍結乾燥してヒ
トα型インターフエロン抗原(以下「抗原」と
呼ぶ)17.27mgを得る。得られた抗原はBSA1モ
ルに対してペプチドBが平均20モル結合したもの
である。 <抗体の製造> 製造例 1 抗原の製造例1で得た抗原の60μgを1.5mlの
生理食塩水に溶解後、之にフロインドの補助液
1.5mlを加えて調製した懸濁液を、5羽の兎(2.5
〜3.0Kg)に皮下投与し、2週間毎に6回同量投
与する。更にその後1カ月毎に3回、最初投与し
た量と同量を投与する。最終投与後7日経過して
のち各試験動物から採血し、遠心分離して抗血清
を夫々採取してヒトα型インターフエロン抗体
(以下「抗体〜」と夫々呼ぶ)を得る。 製造例 2 上記製造例1において、抗原を30μg使用す
る以外は同様の操作によりヒトα型インターフエ
ロン抗体(抗体〜)を夫々得る。 製造例 3 前記抗原の製造例3で得た抗原を60μg用い
る以外は、上記製造例1と同様の操作によりヒト
α型インターフエロン抗体(抗体XI〜)を
夫々得る。 製造例 4 前記抗原の製造例4で得た抗原を50μg用
い、2羽の兎を用いて上記製造例1と同様の操作
によりヒトα型インターフエロン抗体(抗体
及び)を夫々得る。 Γ標識ペプチドの製造 H−Tyr−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−
Leu−Gln−Glu−Ser−Leu−Arg−Ser−Lys
−Glu−OH即ちペプチドBをクロラミンTを
用いる方法で以下の通り標識化する。 即ち上記ペプチド5μgの0.5モルのリン酸塩
緩衝液(PH7.0)20μにNa〔 125〕 (carrier free N.E.N)1ミリキユーリーの
の0.5モルリン酸塩緩衝液を加え、次にクロラ
ミンT70mg/mlの0.5モルリン酸塩緩衝液20μ
を加える。室温で30秒間撹拌して60mg/mlのメ
タ重亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)の0.5Mリ
ン酸塩緩衝液50μを加えることで反応を終わ
らせる。次いで反応液に1%の冷沃化ナトリウ
ム水溶液100μを加え、反応混合物をセフア
デツクスG−25のカラム(1.0×30cm)にかけ
(溶出液0.25%BSA、10mM EDTA及び0.02
%NaN3を含む0.05モルリン酸塩緩衝液、PH
7.4)、125で標識されたペプチドBを得る。 Γ力価の測定 上記で得られる抗体の力価を次の通り測定す
る。即ち抗体をそれぞれ生理食塩水で10、102
103、104、105……倍に希釈(イニシヤル)し、
これらの夫々100μに、I125標識ペプチド(上
記で得られる標識ペプチドを約9500cpmになる
ように希釈したもの)0.1ml及び0.05モルリン
酸塩緩衝液(PH=7.4)〔0.25%BSA、10m
MEDTA及び0.02%NaN3を含む〕0.2mlを加
え、4℃で24時間インキユベートし、生成した
抗体とI125標識抗原との結合体を、デキストラ
ン−活性炭法及び遠心分離法(4℃、30分間、
3000rpm)により未反応(結合しない)I125
識ペプチドから分離し、その放射線をカウント
し、各希釈濃度における抗体のI125標識ペプチ
ドとの結合率(%)を測定する。縦軸に抗体の
I125標識ペプチドとの結合率(%)及び横軸に
抗体の希釈倍率(イニシヤル濃度)をとり、
各々の濃度において結合率をプロツトする。結
合率が50%となる抗体の希釈倍率即ち抗体の力
価を求める。その結果を下記第1表に示す。 【表】 第1表より明らかなように一般式(1)で表わさ
れるペプチドは免疫原性が極めて強く、投与動
物のほとんど全てに有用な抗体を製造すること
ができる。 Γ抗体のヒトα型インターフエロン特異性試験供
試試料として各種濃度のヒトβ型インターフエ
ロン(東レ株式会社製)、ペプチドの合成製造
例15(b)で得たペプチドA即ちヒトα型インター
フエロンのペプチド鎖及びヒトα型インターフ
エロン〔林原研究所製、リムホブラストイドイ
ンターフエロン;NIH、ドーロス氏より入手、
ロイコサイトインターフエロン〕を使用する。
また標準希釈剤として0.25%BSA、5m
MEDTA及び0.02%のNaN3を含む0.05モルリ
ン酸塩緩衝液(PH7.4)を使用する。 各々の試験管に、標準希釈剤0.2ml、供試試
料0.1ml、抗体の製造例4で得た抗体の0.1
ml及びI125標識ペプチド(上記で得られる標識
ペプチドを約2800cpmになるように希釈したも
の)0.1mlを入れ、4℃で72時間インキユベー
トした後、ノーマルブタ血清(normal
porcine serum)を0.1ml加え、次いてデキス
トランで被膜した活性炭の懸濁液0.5mlを加え、
4℃で30分間放置し、次に4℃、3000rpmの条
件下に30分間遠心分離を行ない、抗体とI125
識ペプチドとの結合体及び未反応(結合しな
い)I125標識ペプチドを分離し、その放射線を
カウントし、用いた抗体の力価に相当する結合
率(B0)を100%として、供試試料の濃度及び
希釈率における抗体とI125標識ペプチドとの結
合体Bの百分率を求める。得られる結果を第1
図に示す。 図中、縦軸は結合%(B/B0×100)を、横
軸は供試試料の各濃度を示す。また該図におい
て曲線イはペプチドAを、ロはリムホブラスト
イドインターフエロンを、ハはロイコサイトイ
ンターフエロンを、又ニは、ヒトβ型インター
フエロンを夫々示す。 第1図より抗体は、ヒトα型インターフ
エロンに対する反応性とヒトβ型インターフエ
ロンに対する反応性において明確に区別される
曲線を示し、このことよりヒトβ型インターフ
エロンとは1.0×106IU/mlまで交叉しない特異
性の高い抗体であることがわかる。 本発明により得られる他の抗体についても同一
試験を行なつた結果いづれも略々同様の特異性を
有することが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により得られる抗体の特異性
を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 R−Ser−Leu−Ser−Thr−Asn−Leu−Gln−Glu−Ser−L
    eu−Arg−Ser−Lys−Glu−OH 〔式中Rは水素原子又はH−Tyr−基を示す〕 で表わされるペプチドに特異的反応性を有するこ
    とを特徴とするヒトα型インターフエロン抗体。
JP11047082A 1982-06-25 1982-06-25 ヒトα型インターフェロン抗体 Granted JPS58225028A (ja)

Priority Applications (1)

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