JPH0451635Y2

JPH0451635Y2 -

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Publication number: JPH0451635Y2
Application number: JP1987048178U
Authority: JP
Priority date: 1987-03-31
Filing date: 1987-03-31
Publication date: 1992-12-04
Also published as: JPS63155476U; US4844546A

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、シートとアームレストとを一体連続
的にして品質感の向上を図つた車両用シート構造
に関する。

従来の技術従来、センターアームレストを備えた車両用シ
ートとしては、第７図に示した構造が提案されて
いる（実開昭58−80059号公報参照）。すなわち第
７図に示したものにあつては、フロントシート１
のシートスライドレール６及びシートクツシヨン
フレーム７に平行リンク３，４を介してセンター
アームレスト５が枢支されており、平行リンク
３，４を回動することによつて、実線で示した使
用位置と鎖線で示した格納位置とに、センターア
ームレスト５を変位し得るように構成されてい
る。

考案が解決しようとする問題点しかしながらこのような従来の構造にあつて
は、シートクツシヨン８より上方に延出するリン
ク３，４がセンターアームレスト５とシートクツ
シヨン８との間隙より露呈する。このためフロン
トシート１，２の表皮をいかに高級感のあるモケ
ツトや皮革で成形しても、金属等で成形されるリ
ンク３，４が露呈することによつて、品質感の低
下を余儀無くされるものであつた。

問題点を解決するための手段前記問題点を解決するために本発明にあつて
は、車両用シートのシートクツシヨンフレームに
アームレストの骨格を形成するフレーム部材を取
り付ける一方、シートクツシヨンの表皮に延設部
を形成し、該延設部を前記フレーム部材に覆設す
るとともに延設部の先端部をフレーム部材端縁に
係止してある。

作用前記構成において、アームレストのフレーム部
材は、延設部によつて隠蔽されこのフレーム部材
が露呈することによつて生ずる品質感の低下は回
避される。又フレーム部材に覆設された延設部
は、シートクツシヨンの表皮に設けられているこ
とから、シートクツシヨンからセンターアームレ
ストに渡つて一体連続的な外観構造となるととも
に、シートクツシヨンからセンターアームレスト
に沿つて身体側部を支承し得る。

実施例以下本考案の一実施例について図面に従つて説
明する。すなわち第２図に示したように車両用フ
ロントシート１１は、シートバツク１２とシート
クツシヨン１３とから構成されている。該シート
クツシヨン１３は第１図に示したように、シート
クツシヨンフレーム１４上に載置されたシートク
ツシヨンパツド１５を有し、該シートクツシヨン
パツド１５の表面には、表皮１６が貼着されてい
る。該表皮１６の側部には、延設部１７が形成さ
れており、該延設部１７の先端には、フツク１８
が取り付けられている。前記シートクツシヨンフ
レーム１４には、シートクツシヨン１３の側面に
沿つた起立部１９を有する断面略Ｌ字状のステイ
２０が固着されており、前記起立部１９には凹溝
２１が形成されている。又ステイ２０の下面端部
には下部係止片２２が突設されているとともに、
前記起立部１９に近接して対向する部位には可撓
性を有する押えプレート２３が立設されている。
一方センタアームレストの骨格を形成するフレー
ム部材２４は、支持部２５と該支持部２５の上端
水平方向に延在する台座部２６とからなり、前記
支持部２５には突条２７が、又台座部２６の端部
には、上部係止片２８が形成されている。このフ
レーム部材２４は、前記支持部２５を起立部１９
と押えプレート２３間に介挿するとともに、突条
２７を凹溝２１に嵌合することによつて起立支持
されている。そして前記台座部２６上にアームレ
ストパツド２９を載置し、該アームレストパツド
２９上に延設部１７を覆設するとともに、フツク
１８を上部係止片２８に係止することによつてセ
ンターアームレスト３０が形成されるようになつ
ている。

前記シートクツシヨン１３、センタアームレス
ト３０を覆う表皮１６は伸縮の大きいモケツト地
等からなり、第３図ａ，ｂに示すようシート１１
の形状にあわせてあらかじめ熱成形した後シート
上面の角部で縫成されている。又、曲率変化の特
に大きい部分にはＶ字形のスリツト３０が複数個
形成されており、シートバツクの回動動作等に追
従出来るようになつている。更にこの表皮材はシ
ートクツシヨン及びシートバツク１２に被覆され
た後、主だつた折曲部ａ，ｂ，ｃで接着固定され
ており、シート表面への確実な追従と固定とを行
なつている。

シートバツク１２の裏面及びシートクツシヨン
１３の下部にはそれぞれバツクガーニツシユ３１
及びシートクツシヨンガーニツシユ３２が設けら
れ、シートバツク１２及びシートクツシヨン１３
にまわり込んできた表皮１６の端末を覆い外観品
質を向上させている。

又、表皮１６をまわり込ませた際のたるみはス
リツト３０を大きめに成形することにより吸収さ
せている。

前記アームレスト３０を覆う表皮１６は２分割
されており、前側の部分Ｆは、第３図ａに示すよ
うシートクツシヨン１３を覆う部分と一体に形成
されており、後側の部分Ｂはシートバツク１２の
後方に延設された部分を覆うように形成されてい
る。

以上の構成に係る本実施例において、必要に応
じてシートクツシヨン１３の側部にセンターアー
ムレスト３０を設けようとする場合には、別途車
室内の適宜部位に格納されているフレーム部材２
４を取り出し、第４図に示したように支持部２５
の下端部を起立部１９と押えプレート２３間に介
挿する。すると押えプレート２３は、適宜反曲し
て突条２７の侵入を許容し、突条２７が凹溝２１
と嵌合すると、押えプレート２３は復元する。こ
れによつて突条２７は凹溝２１内に嵌合した状態
に維持される。しかる後に、フレーム部材２４と
同様に別途車室内の適宜部位に格納されているア
ームレストパツド２９を第４図に示したようにフ
レーム部材２４の台座部２６上に載せる。次に延
設部１７をアームレストパツド２９上に覆設する
とともに、フツク１８を上部係止片２８に係止す
ることよつてセンターアームレスト３０の組み立
てが完了するのである。かかるセンターアームレ
スト３０にあつては、フレーム部材２４がステイ
２０及び押えプレート２３を介してシートクツシ
ヨンフレーム１４に固定されていることから、フ
ロントシート１１を移動させた際には該フロント
シート１１とともにセンタアームレスト３０も移
動する。よつてフロントシート１１とセンターア
ームレスト３０間に位置ずれが生ずることなく使
用し得る。又フレーム部材２４は延設部１７によ
つて隠蔽されることから、フレーム部材２４が金
属で成形されていても低級感を生じ易い金属部材
が露呈してしまうようなことはなく、品質感の向
上を図ることができる。しかもシートクツシヨン
１３の表皮１６からセンターアームレスト３０上
の延設部１７まで一体連続的であることから、フ
ロントシート１１に着座する乗員の身体側部をシ
ートクツシヨン１３からセンターアームレスト３
０に沿つて間欠なく連続的に支承することがで
き、良好な使用状態を得ることができるのであ
る。

又センターアームレスト３０を不要とする場合
には、フツク１８を上部係止片２８より外し、ア
ームレストクツシヨン２９及びフレーム部材２４
を取り外した後第５図に示したように、フツク１
８下部係止片２２に係合させる。これによりステ
イ２０及び押えプレート２３は延設部１７によつ
て隠蔽され、センターアームレスト３０除去時に
おける品質感を充分に維持することができる。し
たがつて、比較的低級車種のようにセンターアー
ムレスト３０を装備しない仕様において、ステイ
２０等が付設された同一のフロントシート１１を
用いても、該フロントシート１１を外観上異和感
のないものとするとができ、フロントシート１１
の共用化を図ることも可能となるのである。

なお前記実施例においては、台座部２６上にア
ームレストパツド２９を配設するようにしたが、
該アームレストパツド２９を用いることなく直接
台座部２６上に延設部１７を覆設するようにして
も、台座部２６の弾性変形により、腕を載せた際
適度の弾性を得ることができる。又前記アームレ
ストパツド２９に代えて、収納ボツクスやカセツ
トデツキ、CDプレーヤ、自動車電話等を台座部
２６上に載置し、常時はこれらの部材を延設部１
７によつて隠蔽するとともに、使用時にはフツク
１８を上部係止片２８から外して必要な操作を行
なう構造とすることができる。さらに表皮１６及
び延設部１７をある程度伸縮性のある素材で成形
する一方、高さ寸法や仕様、形状の異なるアーム
レストパツド２９あるいはフレーム部材２４を用
意しておけば、乗員の好みに応じてセンターアー
ムレスト３０の高さ、形状硬さ等を変更すること
もできる。

第６図は本考案の他の実施例を示すものであ
り、凹溝２１はその前端部が起立部１９の下端よ
り高さ寸法ａに位置し、又後端部が高さ寸法ｂ
（ａ≠ｂ）に位置する斜状に形成されており、一
方突条２７も同様の傾斜角度に成形されている。
かかる実施例によれば、突条２７と凹溝２１とが
所定の位置でのみ嵌合し、フレーム部材２４の組
み付け精度を向上することができる。なお、この
実施例においては、凹溝２１及び突条２７を斜状
に成形したが、これに限ることなく波状等の屈曲
形状にしても凹溝２１と突条２７を所定の位置に
嵌合することができ、フレーム部材２４を精度よ
く位置決めし得る。尚、上述の実施例ではセンタ
ーアームレストに本考案を適用した例を示した
が、サイドアームレストやリヤアームレストに適
用出来るものもちろんである。

考案の効果以上説明したように本考案は、シートクツシヨ
ンフレームに、アームレストのフレーム部材を取
り付ける一方、シートクツシヨンの表皮に形成し
た延設部を前記フレーム部材上に覆設するととも
に、該フレーム部材の端縁に前記延設部の先端部
を係止するようにした。よつてシートクツシヨン
とともにアームレストを移動させ得るのみなら
ず、通常金属で成形されるアームレストのフレー
ム部材は延設部によつて隠蔽される。よつて低級
感が生じ易い金属部材が露呈するようなことはな
く、しかも延設部の先端をフレーム部材の端縁に
係止するという簡易な構成にて品質感の向上を図
ることができる。又シートクツシヨンからアーム
レストに沿つて一体連続的な構造となることか
ら、着座する乗員の身体側部をシートクツシヨン
からアームレストに渡つて連続的に支承すること
ができ、異和感のない良好な使用状態を得ること
ができる。

加えて前記実施例においては、フレーム部材を
着脱自在としたことから、必要に応じて、あるい
は車室内の仕様に応じてセンターアームレストを
着脱することができる。さらに延設部の先端部を
係着自在に構成してあることから、フレーム部材
上に収容ボツクスその他の装備を配置することが
可能となるとともに、センターアームレスト不使
用時、あるいは非装着仕様においては、延設部の
先端部をシートクツシヨンフレームの下部に設け
られた係止片に係止することによつて、シートク
ツシヨン側部を異和感なく隠蔽することを可能に
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す第２図−
線に相当する断面図、第２図は同実施例の外観斜
視図、第３図ａ，ｂ、第４，５図は同実施例のセ
ンターアームレスト組付け、取外し手順を示す斜
視図及び断面図、第６図は、本考案の他の実施例
の要部斜視図、第７図は、従来のセンターアーム
レストを示す図である。１１……（車両用）フロントシート、１４……
シートクツシヨンフレーム、１６……表皮、１７
……延設部、１８……フツク、２４……フレーム
部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車両用シートのシートクツシヨンフレームに、
アームレストの骨格を形成するフレーム部材を取
り付ける一方、シートクツシヨンの表皮に延設部
を形成し、該延設部を前記フレーム部材に覆設す
るとともに、延設部の先端部をフレーム部材端縁
に係止したことを特徴とする車両用シート構造。