JPH0451526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、ロータリ耕耘機の正逆転切換操作
機構に関する。

(ロ) 従来技術 従来、ロータリ作業機の耕耘爪軸の回転方向を
正逆切替えて、下向及び上向カツトの耕耘が行え
るようにしたものがあり、同切換操作は、トラク
タのPTO軸から耕耘爪軸に至る動力伝達経路の
中途に正逆転切換機構を介設し、同機構に連設し
た操作レバーを操作して正逆転切換操作を行うよ
うに構成している。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記動力伝達経路の近傍には、
ロータリ耕耘機の連結機構、昇降機構、左右傾斜
機構等のリンケージ、ステー等が配設されてお
り、正逆転切換機構の操作レバーと干渉するおそ
れがあり、また充分な操作ストロークがとれなく
なつたり、作業者が不自然な姿勢で操作しなけれ
ばならなくなつたりするという欠点があり、また
操作レバーの配設位置を左右振替えて操作性を向
上するということができなかつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この考案では、農業用のトラクタの後方に連結
したロータリ耕耘機の耕耘爪軸の上方に駆動軸ケ
ースを横架し、同ケース中に駆動軸を挿通して同
軸外側端を介して耕耘爪軸と連動連設せしめて、
同軸内側端は駆動軸ケースの内側端に連設した耕
耘ギヤボツクス中に配設した正逆転切換駆動機構
を介してトラクターPTO軸と連動連結させ、同
切換駆動機構を挿通した駆動軸に軸方向には摺動
自在で、回転方向には固定状態に外嵌した係合片
の摺動により、駆動軸の回転方向を正逆切換操作
すべく構成すると共に、同係合片を摺動操作する
ためのシフト軸を、耕耘ギヤボツクスの上面をカ
バーした蓋体の内側面に配設し、同蓋体の耕耘ギ
ヤボツクスへの取付ボルト孔及び位置決めピン孔
を、同蓋体の中心に対し、それぞれ点対称位置に
配設して、シフト軸と同軸と連動連結した操作レ
バーの取付位置を左右振替可能にすると共に、操
作レバーを蓋体に設けた操作レバー支点に対し左
右振替取付可能に構成してなるロータリ耕耘機の
正逆転切換操作機構を提供せんとするものであ
る。

(ホ) 作用・効果 この考案によれば、正逆転切換機構を内蔵した
耕耘ギヤボツクスの上面をカバーした蓋体を同ボ
ツクスに対し左右振替取付可能としたことで、同
蓋体への操作レバーの取付位置を左右変更可能と
し、加えて、中途に屈折部を有する操作レバーを
も左右振替取付可能としたことにより、同レバー
の配設位置及び同先端の突出方向を多様に変更す
ることができ、前記した各機構構成部材との干渉
を回避することができ、特に、操作レバー先端を
トラクタの座席後方近接位置に配設して、作業者
が座席に着座したままで同レバーの操作を可能に
することができるという効果をもたらすものであ
る。

(ヘ) 実施例 この考案の実施例を図面にもとづき詳説すれ
ば、Ａは農業用トラクタを示し、機枠１に搭載し
た原動機部２からの動力を原動機部２の後方に連
設したクラツチハウジング３に伝達し、同ハウジ
ング３の後方に連設したミツシヨンケース４の左
右側に配設した左右後車輪５を駆動すると共に、
ミツシヨンケース４から前方に延出したプロペラ
シヤフト６を介して左右前車輪７を駆動し、運転
部８の前部に立設したハンドル９により左右前車
輪７を操向するものであり、同ハンドル９の下方
に配設した計器板１０には各種メーター類が配設
されている。

トラクタＡの後方にはロータリ耕耘部Ｂが連結
されており、ロータリ耕耘機Ｂは耕耘爪１１多数
を植設した耕耘爪軸１２の上方にパイプ状の横フ
レーム１３を横架し、同フレーム１３の中央に耕
耘ギヤボツクス１４を配設し、同フレーム１３の
左半部を駆動軸ケース１５とし、同ケース１５中
に駆動軸１６を挿通し、同軸１６の左端を連動機
構１７を介して耕耘爪軸１２と連動連結し、同軸
１６の右端を耕耘ギヤボツクス１４中に内蔵した
正逆転切換駆動機構１８と連動連結している。

正逆転切換駆動機構１８は、トラクタＡの
PTO軸１９と中間軸２０を介して連動連結した
入力軸２１の後端に前傘歯車２２を嵌着し、同歯
車２２にそれぞれ噛合状態で駆動軸１６の内側端
に遊嵌した左右傘歯車２３，２４、及び、駆動軸
１６に軸方向には摺動可能で、回転方向には固定
状態に外嵌し、左右傘歯車２３，２４の間に介在
した係合片２５よりなり、左右傘歯車２３，２４
の内側面にそれぞれ形成した固定係合歯２６と係
合片２５の左右端面にそれぞれ形成した摺動係合
歯２７との係合切換操作により、入力軸２１に伝
達された回転動力を、正逆回転のいずれか一方に
切換えて駆動軸１６を介し耕耘爪軸１２に伝達す
るものである。

係合片２５の外周面中央部には嵌入溝２９が形
成されており、同溝２９にシフトフオーク２８下
端の二又部を嵌入し、同フオーク２８上端は、耕
耘ギヤボツクス１４の上面をカバーした蓋体３０
の内側面に配設したシフト軸３１に外嵌し、同フ
オーク２８上端及び同軸３１とを共通した固定ピ
ン３２にて固定されている。

蓋体３０は、平面視略方形状、断面形略逆Ｕ字
形状であり、蓋体３０の左右下部にてシフト軸３
１の左右側を摺動自在に支持して同軸３１中央部
を蓋体３０から遊離せしめ、この遊離した中央部
にてシフトフオーク２８上端を支持して、同フオ
ーク２８を同軸３１と一体的に左右摺動可能とし
ており、同軸３１の左端３１−１は、蓋体３０の
左側を延設して配設したデテント機構３３を超え
て左方に延出して蓋体３０の左側面から外部に突
出しており、同左端３１−１を挿通した連結ピン
３５を介して操作レバー３４の下端３４−１と連
動連結している。

操作レバー３４の基部には、二又部３４−２を
形成しており、同二又部３４−２の内部上方に、
蓋体３０の左側部から斜め左上方に延設した操作
レバー支点３６を挿入し、枢支ピン３７を挿通し
て操作レバー３４の先端３４−４を左右回動自在
に枢支しており、同レバー３４の中途部には屈折
部３４−３を形成している。

特に、正逆転切換駆動機構１８、及び、シフト
フオーク２８は中心線Ｃに対し、左右対称に構成
及び配設されており、蓋体３０に配設した取付ボ
ルト孔３８及び位置決めピン孔３９を、平面視に
おいて中心線Ｃに対し点対称位置に配設してい
る。従つて、シフト軸３１、シフトフオーク２８
及び操作レバー３４を組付けた蓋体３０は、耕耘
ギヤボツクス１４上面に左右振替装着が可能であ
り、加えて、操作レバー３４も枢支ピン３７及び
連結ピン３５を挿脱して左右振替取付が可能であ
るから、操作レバー３４の位置を多様に設定する
ことができ、同レバー３４が近傍の機構構成部材
との干渉をさけることができ、更に、座席４０の
直後方位置まで操作レバー先端３４−４位置を延
設することができ、作業者が座席４０に着座した
まま同レバー３４の操作を行うことができる。

更に、蓋体３０のシフトフオーク２８上端の上
方位置、すなわち中心位置には、注油孔４１を穿
設しており、同孔４１を介して固定ピン３２の挿
脱作業を行うことができる。

なお、図中３８′は取付ボルト孔、３９′は位置
決めピン、４１′は注油孔プラグ、４２，４３は
トツプ及びロワーリンク、４４はリフトアーム、
４５はリフトロツド、４６はデプスアジヤストフ
レーム、４７は同フレーム４６昇降用のスクリユ
ウージキヤツキ、４８は尾輪を示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案実施例の要部断面展開図、第２
図は、同平面図、第３図は、本案実施例の全体側
面図。 Ａ……トラクタ、Ｂ……ロータリ耕耘機、１２
……耕耘爪軸、１４……耕耘ギヤボツクス、１５
……駆動軸ケース、１６……駆動軸、１８……正
逆転切換駆動機構、１９……PTO軸、２５……
係合片、３０……蓋体、３１……シフト軸、３４
……操作レバー、３４−３……屈折部、３６……
操作レバー支点、３８……取付ボルト孔、３９…
…位置決めピン孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 農業用のトラクタＡの後方に連結したロータリ
   耕耘機Ｂの耕耘爪軸１２の上方に駆動軸ケース１
   ５を横架し、同ケース１５中に駆動軸１６を挿通
   して同軸１６外側端を介して耕耘爪軸１２と連動
   連結せしめ、同軸１６内側端は駆動軸ケース１５
   の内側端に連設した耕耘ギヤボツクス１４中に配
   設した正逆転切換駆動機構１８を介してトラクタ
   ＡのPTO軸１９と連動連結させ、同切換駆動機
   構１８を挿通した駆動軸１６に軸方向には摺動自
   在で、回転方向には固定状態に外嵌した係合片２
   ５の摺動により、駆動軸１６の回転方向を正逆切
   換操作すべく構成すると共に、同係合片２５を摺
   動操作するためのシフト軸３１を、耕耘ギヤボツ
   クス１４の上面をカバーした蓋体３０の内側面に
   配設し、同蓋体３０の耕耘ギヤボツクス１４への
   取付ボルト孔３８及び位置決めピン孔３９を、同
   蓋体３０の中心に対し、それぞれ点対称位置に配
   設して、シフト軸３１と同軸３１と連動連結した
   操作レバー３４の取付位置を左右振替可能にする
   と共に、操作レバー３４を蓋体３０に設けた操作
   レバー支点３６に対し左右振替取付可能に構成し
   てなるロータリ耕耘機の正逆転切換操作機構。