JP3426534B2 - 農作業機の変速装置 - Google Patents
農作業機の変速装置Info
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Description
正・逆回転させて耕耘作業または草刈り作業を行う農作
業機における駆動軸から従動軸への動力伝達を簡単に切
り替えられるようにした農作業機の変速装置に関する。
チ機構を介して昇降可能に装着され、トラクタのPTO
軸から変速ギヤボックスに動力を受け、水平方向に延び
る回転軸の軸周に多数の耕耘・刈取り刃を装着したロー
タリ作業部を、正・逆回転させて耕耘作業または草刈り
作業を行う農作業機が周知である。
スのトラクタのPTO軸から動力を受ける入力軸を2本
並設し、ピニオン、ベベルギヤを2組組み合わせてPT
O軸からの伝動ジョイントを差し替えるもの、変速ギ
ヤを5個組み合わせて変速レバーにより変速操作するも
の、などの構成を有していた。
ギヤボックスの構造が複雑であり、変速装置の大きさが
大きくなり、重量も重く、製造コストが高くなる。ま
た、変速ギヤの交換ができないので、農作業機を装着す
るトラクタによっては所望の回転数の変更ができない、
といった問題点があった。さらに、においては、農作
業機を3点リンクヒッチ機構を用いることなくトラクタ
に直接装着する、いわゆる2点連結式の場合には、PT
O軸からの伝動ジョイントの差し替えができない、とい
う問題点があった。
取り刃を装着したロータリ作業部を正・逆回転させて耕
耘作業または草刈り作業を行う農作業機において、ロー
タリ作業部の正・逆回転切り替えが簡易に行え、しかも
ロータリ作業部の回転数を耕耘作業時は低速回転(20
0rpm前後)に、草刈り作業時は高速回転(1100
rpm前後)にでき、また、PTO軸の回転数が異なる
各種のトラクタに対してチェンジギヤの交換により対応
でき、かつ安価に製造できる農作業機の変速装置を提供
することを目的とする。
めに本発明は、 A.トラクタの後部に3点リンクヒッチ機構を介して昇
降可能に装着され、トラクタのPTO軸から変速ギヤボ
ックスに動力を受け、水平方向に延びる回転軸の軸周に
多数の耕耘・刈取り刃を装着したロータリ作業部を、正
・逆回転させて耕耘作業または草刈り作業を行う農作業
機において、上記変速ギヤボックスには、トラクタのP
TO軸から動力を受ける駆動軸と従動軸とを前後方向に
並設し、これら両軸の後端側にチェンジギヤを挿入差替
え可能に設け、該両軸の後端側からチェンジギヤのギヤ
幅より前側にアイドルギヤを設けると共に、駆動軸から
アイドルギヤを介して従動軸に動力伝達し、またはチェ
ンジギヤを差替えて両チェンジギヤを直接歯合させて駆
動軸から従動軸に動力伝達するようにしたことを特徴と
している。
ェンジギヤ及びアイドルギヤの挿入差替えが可能で、か
つ簡易に開閉できるカバーを設けたことを特徴としてい
る。
は、以下の作用を行う。 .上記A.の構成により、変速ギヤボックスの駆動軸
にトラクタのPTO軸が正転して動力伝達されると、駆
動軸と従動軸に嵌挿されているチェンジギヤにアイドル
ギヤが歯み合っていることで、駆動軸からアイドルギヤ
を介して従動軸に動力伝達され、ロータリ作業部を高速
で正転させて草刈り作業を行う。耕耘作業を行うとき
は、駆動軸と従動軸のチェンジギヤを差替えて、両チェ
ンジギヤを直接歯合させて駆動軸から従動軸に減速して
動力伝達し、ロータリ作業部を低速で逆回転させて耕耘
作業を行う。
及びアイドルギヤの挿入差替えを行うときは、カバーを
簡易に開けてギヤの挿入差替えを行い、作業終了後はカ
バーを閉じる。カバーの開閉操作は簡単に短時間で行わ
れる。
の図面を参照して具体的に説明する。図1ないし図5に
おいて、符号1は左右方向の長さが長く耕耘及び草刈り
機能を持つ耕耘・草刈り機である。この耕耘・草刈り機
1は、前部に、図示しないトラクタのトップリンクとロ
アーリンクとからなり、ロアーリンクが油圧機構により
上下回動する周知の3点リンクヒッチ機構に連結される
ロアーリンク連結部2が設けられ(トップリンク連結部
は図示省略)、トラクタの後部に昇降可能に装着され
る。また、トラクタのPTO軸から、ユニバーサルジョ
イント、伝動シャフト等の伝動部3を介して、耕耘・草
刈り機1の前側左右中央部に設けられた変速ギヤボック
ス4から前方に突出している入力軸5(図3参照)に動
力が伝達される。
フレームを兼ね、伝動シャフト33を内装した伝動フレ
ーム6及び中空の支持フレーム7が水平方向に延設され
ている。この伝動フレーム6の側端部にはチェン伝動ケ
ース8が垂設され、また、支持フレーム7の側端部には
側部フレーム9がチェン伝動ケース8と対向して垂設さ
れている。このチェン伝動ケース8の下端部と側部フレ
ーム9の下端部との間に回転軸10が軸架されている。
この回転軸10の軸周には放射方向に多数の耕耘・草刈
り刃11が取付けられてロータリ作業部12を構成して
いる。そして、ギヤボックス4に伝達された動力はギヤ
ボックス4内でギヤ変速され、伝動シャフト33を回転
させてチェン伝動ケース8を介して回転軸10を正・逆
回転駆動し、ロータリ作業部12により耕耘または草刈
り作業を行う。
ー13により覆われ、このシールドカバー13には、左
右両側端部に側部カバー14、前部に前部カバー15が
それぞれ装着され、後端部にリヤカバー16の前端部が
上下回動可能に枢着されている。このリヤカバー16の
後端部の左右両側端部には、ロータリ作業部12により
草刈り作業を行う際に用いられるゲージ輪17が設けら
れていて、リヤカバー16の後端部と圃場面との間に所
定の間隙があいている。なお、ゲージ輪17は、車輪に
限らずローラ状のものにしてもよく、また、ソリ状のも
のにしてもよいもので、ロータリ作業部12により耕耘
作業を行う際にはゲージ輪17を取り外してリヤカバー
16の下端部を耕土面に接した状態で作業する。
8aを有する連結杆18が突設されており、この連結杆
18に、センサアーム19の下端部が連結穴18aを選
択して連結される。センサアーム19の上端部は、支持
フレーム21に軸22を介して前後回動自在に枢支され
たベルクランク20の後端部に枢着され、ベルクランク
20の前端部に、前端部を3点リンクヒッチ機構の油圧
機構に連繋する油圧機構連繋ロッド23の後端部が枢着
されている。この油圧機構連繋ロッド23は、長さ調節
が可能である。そして、リヤカバー16が上下揺動する
と、その揺動が連結杆18及びセンサアーム19により
感知され、ベルクランク20、油圧機構連繋ロッド23
を介して油圧機構に伝達され、リヤカバー16の上下揺
動と連動して耕耘・草刈り機1を上下動させ、ロータリ
作業部12による作業高さが自動的に調節される。
PTO軸から動力を受ける入力軸5と一体の駆動軸(P
ICシャフト)24と従動軸(ピニオンシャフト)25
とを前後方向に並設し、これら両軸24,25の後端側
にチェンジギヤ26,28をスプラインにより挿入差替
え可能に設けている。チェンジギヤ26は、ギヤボック
ス4の後端部に設けられたカバー35にボスを介して固
定された抜け止めカプラ27により抜け止めされ、チェ
ンジギヤ28の外側は、カバー35側にボスを介して回
り止めピン29aにより固定されたチェンジギヤ29に
より抜け止めされている。これらチェンジギヤ26,2
8,29は、それぞれ軸24,25に対して前後両側か
ら挿入差替え可能である。
てアイドル軸30を軸支し、このアイドル軸30に、軸
24,25の後端側からチェンジギヤ26,28のギヤ
幅より前側にアイドルギヤ31を嵌挿してチェンジギヤ
26,28と歯合させ、駆動軸24からアイドルギヤ3
1を介して従動軸25に動力伝達し、従動軸25に固定
されたピニオン32と伝動シャフト33の端部に固定し
たベベルギヤ34を歯合させて伝動シャフト33を回転
駆動するようにしている。図1ないし図5の状態では、
トラクタのPTO軸が正転して駆動軸24に動力伝達さ
れると、チェンジギヤ26,28にアイドルギヤ31が
歯み合っていることで、駆動軸24からアイドルギヤ3
1を介して従動軸25に動力伝達され、ロータリ作業部
12を高速で正転させて草刈り作業が行われる。
5におけるチェンジギヤ26,28を軸24,25から
抜取り、チェンジギヤ29をカバー35から取り外し
て、軸24にチェンジギヤ28を、軸25にチェンジギ
ヤ29を、それぞれギヤのボス部が前になるようにして
嵌挿し、両チェンジギヤ28,29を直接歯合させてア
イドルギヤ31とは歯み合わないようにする。こうする
ことで、駆動軸24から従動軸25に減速して動力伝達
する。そして、トラクタのPTO軸が正転して駆動軸2
4に動力伝達されると、ロータリ作業部12を低速で逆
転させて耕耘作業が行われる。
のチェンジギヤを支持し、軸24,25に嵌挿されてい
るチェンジギヤの抜け止めの働きをするが、ギヤボック
ス4のケースに対して一端側を止めネジ35aにより止
め、他端側をフックアーム36により係止して軸38に
より回動するカムレバー37によって係脱操作し、カバ
ー35を開閉するようにしている。従って、カバー35
を開けた状態でチェンジギヤ及びアイドルギヤの挿入差
替えが可能であり、かつカバー35は、簡易に開閉でき
る。
が27枚、チェンジギヤ28が18枚、チェンジギヤ2
9が35枚、アイドルギヤ31が20枚、ピニオン32
が15枚、ベベルギヤ34が20枚である。そして、図
3ないし図5の場合には、ロータリ作業部12を109
0rpmの高速で正転させて草刈り作業が行われる。ま
た、図6及び図7の場合には、ロータリ作業部12を2
06rpmの低速で逆回転させて耕耘作業が行われる。
刈り作業を行うときの変速ギヤボックス4の内部部分平
面図(a)、チェンジギヤ39,40の噛み合い状況を
示す側面図(b)であり、チェンジギヤ39を駆動軸2
4に、チェンジギヤ40を従動軸25にそれぞれ嵌挿
し、チェンジギヤ40は抜け止めカプラ27aにより抜
け止めしている。チェンジギヤ39の歯数は36枚、チ
ェンジギヤ40の歯数は17枚である。この場合には、
ロータリ作業部12を1102rpmの高速で正転させ
て草刈り作業が行われる。
耘作業を行うときの変速ギヤボックス4の内部部分平面
図(a)、チェンジギヤ39,40の噛み合い状況を示
す側面図(b)であり、チェンジギヤ40を駆動軸24
に、チェンジギヤ39を従動軸25にそれぞれ嵌挿し、
チェンジギヤ39は抜け止めカプラ27aにより抜け止
めしている。この場合には、ロータリ作業部12を20
6rpmの低速で正転させて耕耘作業が行われる。
を示しており、歯数29枚のアイドルギヤ41を嵌挿し
たアイドル軸30は、チェンジギヤ26,28の外周が
干渉しない位置に配設され、ロータリ作業部12を正転
させるときは、アイドルギヤ41を挿入してチェンジギ
ヤ26,28と歯合させ、ロータリ作業部12を逆回転
させるときはアイドルギヤ41を取り外してチェンジギ
ヤ26,28を歯合させるている。図10はトラクタの
PTO軸が正転で草刈り作業時のチェンジギヤ26,2
8とアイドルギヤ41の噛み合い状況を示す平面図
(a)、及び側面図(b)であり、ロータリ作業部12
は1090rpmの高速で正転して草刈り作業を行う。
図11はトラクタのPTO軸が正転で耕耘作業時のチェ
ンジギヤ28,29の噛み合い状況を示す平面図
(a)、及び側面図(b)であり、ロータリ作業部12
は206rpmの低速で逆転して耕耘作業を行う。
り作業時のチェンジギヤ39,40の噛み合い状況を示
す平面図(a)、及び側面図(b)であり、ロータリ作
業部12は1102rpmの高速で正転して草刈り作業
を行う。図13はトラクタのPTO軸が逆転で耕耘作業
時のチェンジギヤ39,40の噛み合い状況を示す平面
図(a)、及び側面図(b)であり、ロータリ作業部1
2は206rpmの低速で逆転して耕耘作業を行う。
変速装置によれば、以下の作用効果を奏することができ
る。
TO軸から動力を受ける駆動軸と従動軸とを前後方向に
並設し、これら両軸の後端側にチェンジギヤを挿入差替
え可能に設け、該両軸の後端側からチェンジギヤのギヤ
幅より前側にアイドルギヤを設けると共に、駆動軸から
アイドルギヤを介して従動軸に動力伝達し、またはチェ
ンジギヤを差替えて両チェンジギヤを直接歯合させて駆
動軸から従動軸に動力伝達するようにしたので、各メー
カのPTO軸の回転数が異なるトラクタや、逆転可能の
PTO軸を有するトラクタ等に装着して、ロータリ作業
部の正・逆回転の切り替え及び回転数の切り替えが簡単
に行うことができる。また、変速ギヤボックスは、従来
のものよりアイドルギヤ関係とチェンジギヤが増えるだ
けであり、コンパクトに構成でき、重量の増加もわずか
であり、機体とのマッチングバランスが良く、製造コス
トも安くできる。また、草刈り作業、耕耘作業に適した
回転数を容易に選択できる。
ジギヤ及びアイドルギヤの挿入差替えが可能で、かつ簡
易に開閉できるカバーを設けたので、チェンジギヤ及び
アイドルギヤの挿入差替えを行うときは、カバーを簡易
に開けてギヤの挿入差替えを行い、作業終了後はカバー
を閉じればよい。また、カバーの開閉操作は簡単、容易
であり、短時間に行うことができる。
る。
クスの内部平面図(a)、チェンジギヤとアイドルギヤ
の噛み合い状況を示す側面図(b)である。
クスの側断面図である。
スの内部部分平面図(a)、チェンジギヤの噛み合い状
況を示す側面図(b)である。
スの側断面図である。
クスの内部部分平面図(a)、チェンジギヤの噛み合い
状況を示す側面図(b)である。
スの内部部分平面図(a)、ギヤ比の異なるチェンジギ
ヤの噛み合い状況を示す側面図(b)である。
刈り作業時のチェンジギヤとアイドルギヤの噛み合い状
況を示す平面図(a)、側面図(b)である。
ヤの噛み合い状況を示す平面図(a)、側面図(b)で
ある。
ギヤの噛み合い状況を示す平面図(a)、側面図(b)
である。
ヤの噛み合い状況を示す平面図(a)、側面図(b)で
ある。
回り止めピン 27,27a 抜け止めカプラ 30 アイドル軸 31,41 アイドルギヤ 32 ピニオン 33 伝動シャフト 34 ベベルギヤ 35 変速ギヤボックスのカバー 35a 止めネジ 36 フックアーム 37 カムレバー 38 軸
Claims (2)
- 【請求項1】 トラクタの後部に3点リンクヒッチ機構
を介して昇降可能に装着され、トラクタのPTO軸から
変速ギヤボックスに動力を受け、水平方向に延びる回転
軸の軸周に多数の耕耘・刈取り刃を装着したロータリ作
業部を、正・逆回転させて耕耘作業または草刈り作業を
行う農作業機において、 上記変速ギヤボックスには、トラクタのPTO軸から動
力を受ける駆動軸と従動軸とを前後方向に並設し、これ
ら両軸の後端側にチェンジギヤを挿入差替え可能に設
け、該両軸の後端側からチェンジギヤのギヤ幅より前側
にアイドルギヤを設けると共に、駆動軸からアイドルギ
ヤを介して従動軸に動力伝達し、またはチェンジギヤを
差替えて両チェンジギヤを直接歯合させて駆動軸から従
動軸に動力伝達するようにしたことを特徴とする農作業
機の変速装置。 - 【請求項2】 上記変速ギヤボックスの後端部に、チェ
ンジギヤ及びアイドルギヤの挿入差替えが可能で、かつ
簡易に開閉できるカバーを設けたことを特徴とする請求
項1記載の農作業機の変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10108799A JP3426534B2 (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 農作業機の変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10108799A JP3426534B2 (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 農作業機の変速装置 |
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JP3426534B2 true JP3426534B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=14291325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10108799A Expired - Fee Related JP3426534B2 (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 農作業機の変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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JP5329243B2 (ja) * | 2009-01-14 | 2013-10-30 | 松山株式会社 | 畦塗り機 |
JP6198481B2 (ja) * | 2013-06-26 | 2017-09-20 | 小橋工業株式会社 | 農作業機の変速装置 |
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KR102675188B1 (ko) * | 2019-08-09 | 2024-06-13 | 주식회사 대동 | 사륜 구동 작업차의 트랜스 미션 |
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- 1999-04-08 JP JP10108799A patent/JP3426534B2/ja not_active Expired - Fee Related
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