JPH0450369A - 再生コラーゲンの製造法 - Google Patents

再生コラーゲンの製造法

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JPH0450369A
JPH0450369A JP2157830A JP15783090A JPH0450369A JP H0450369 A JPH0450369 A JP H0450369A JP 2157830 A JP2157830 A JP 2157830A JP 15783090 A JP15783090 A JP 15783090A JP H0450369 A JPH0450369 A JP H0450369A
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collagen
temperature
fibers
formaldehyde
aqueous solution
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JP2157830A
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Masahiko Takada
雅彦 高田
Mitsuru Furukawa
満 古川
Teruichi Murata
照一 村田
Atsushi Sasayama
篤 笹山
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は再生コラーゲンの製造法に関する。
さらに詳しくは、頭髪、毛皮用繊維、手術糸などとして
、また不織布、フィルムなどとしても好適に使用しつる
無着色で耐水性にすぐれた再生コラーゲンの製造法に関
する。
[従来の技術] 従来からコラーゲンは、タンパク繊維のなかでは絹と同
様に高強度を発現することから頭髪や毛皮用などの獣毛
屑繊維に、また生体適合性がよいことから外科用縫合糸
や創傷面被覆用の不織布といった医療用繊維に用いる試
みがなされている。
一般に、コラーゲンから再生コラーゲンを製造する際に
は、コラーゲンにはアルカリまたは酵素処理が施される
が、このような処理を施したばあいには、コラーゲンの
テロペプチドが分解除去されるため、該コラーゲンは水
に可溶のものとなり、また該コラ=ゲンからえられた再
生コラーゲン繊維やフィルムもやはり水に可溶のものと
なり、さらに該再生コラーゲン繊維やフィルムは水分を
含有したばあいには、80〜40℃程度の温度で収縮し
はじめるなど耐水性がわるくなるため、前記処理が施さ
れた再生コラーゲンは、これらの用途には使用しえない
ものであった。
そこで、えられる再生コラーゲンの耐水性を向上せしめ
る方法として、各種クロム塩、アルミニウム塩、ジルコ
ニウム塩などの金属塩なめしを施す方法やホルムアルデ
ヒド、グルタルアルデヒドなどのアルデヒドなめしを施
す方法が提案されている。
前記金属塩なめしを施す方法およびアルデヒドなめしを
施す方法は、いずれも再生コラーゲンに水不溶性を付与
する方法であり、とくにこれらの方法のなかでも、クロ
ム塩なめしを施す方法は、熱水収縮を小さくするので好
ましい方法とされている。
しかしながら、クロム塩なめしを施す方法では、えられ
る再生コラーゲンが緑色に着色してしまうため、その用
途に制限があった。また、前記クロム塩なめしを施す方
法以外の方法として、前記したように、アルミニウム塩
なめし、ジルコニウム塩なめしやアルデヒドなめしを施
す方法などがあるが、これらの方法では、いずれもクロ
ム塩なめしを施す方法に比して低い温度でコラーゲンが
収縮するので、実用的な方法ではなかった。
[発明が解決しようとする課題] そこで、本発明者らは、前記従来技術に鑑みて、着色せ
ずに熱水収縮が改良され、かつ耐水性にすぐれた再生コ
ラーゲンをうるべく鋭意研究を重ねた結果、かかる諸物
性をすべて具備した再生コラーゲンを比較的短時間で製
造しうる方法をようやく見出し、本発明を完成するにい
たった。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明はコラーゲンをホルムアルデヒド水溶
液で処理する再生コラーゲンの製造法であって、コラー
ゲンをホルムアルデヒド水溶液中で温度を上げながら処
理することを特徴とする再生コラーゲンの製造法に関す
る。
[作用および実施例] 本発明の再生コラーゲンの製造法は、前記したように、
コラーゲンをホルムアルデヒド水溶液中で温度を上げな
がら処理することを特徴とする方法である。
本発明者らの研究したところによれば、コラーゲンとホ
ルムアルデヒドとの反応は、反応温度を高くすることに
より促進され、これに伴なって熱水収縮開始温度が高く
なり、さらに熱水収縮開始温度の上昇にあわせて反応温
度を上昇させたばあいには、通常の室温下でホルムアル
デヒドと反応させたばあいと比較して、えられる再生コ
ラーゲンの熱水収縮開始温度がより一層高くなることが
判明した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであり
、本発明によれば、熱水収縮開始温度の上昇にあわせて
反応温度を高くすることにより、えられる再生コラーゲ
ンの熱水収縮開始温度を高め、しかもコラーゲンの処理
に要する時間を短縮することができる。
本発明においては、再生コラーゲンの原料としては、た
とえば牛などの動物の屠殺後のフレッシュな生皮や塩漬
けした生皮よりえられる床皮の部分が用いられる。これ
ら床皮なとは、大部分が不溶性コラーゲン繊維からなる
が、通常網状層に付着している肉質部を除去したり、腐
敗・変質防止のために用いた塩分を除去したのちに用い
られる。
つぎに、前記不溶性コラーゲン繊維にはグリセライド、
リン脂質、遊離脂肪酸などの脂質、糖タンパク、アルブ
ミンなどのコラーゲン以外のタンパク質などの不純物が
存在しており、これらの不純物は、繊維化するにあたっ
て紡出安定性、光沢や強伸度などの品質、臭気などに多
大の影響を及ぼすため、たとえば石灰漬にして不溶性コ
ラーゲン繊維中の脂肪分を加水分解し、コラーゲン繊維
を解きほぐしたのち、酸・アルカリ処理、酵素処理、溶
剤処理などのような従来より一般に行なわれている皮革
処理を施し、あらかじめこれらの不純物を除去しておく
ことが望ましい。
前記のようにして処理が施された不溶性コラーゲンには
、つぎに不溶性コラーゲンの架橋しているペプチド部を
切断するために可溶化処理が施される。かかる可溶化処
理の方法としては公知の一般に採用されているアルカリ
可溶化法や酵素可溶化法などを適用することができる。
前記アルカリ可溶化法を適用したばあいには、たとえば
塩酸などの酸で中和することが好ましい。なお、従来よ
り知られているアルカリ可溶化法の改善された方法とし
て、特公昭4B−15033号公報に記載された方法を
採用してもよい。
前記酵素可溶化法は、分子量が均一な再生コラーゲンを
うることができるという利点を有するものであり、本発
明において好適に採用しうる方法である。かかる酵素可
溶化法としては、たとえば特公昭43−25829号公
報や特公昭43−27513号公報などに記載された方
法を採用することができる。
なお、本発明においては、前記アルカリ可溶化法および
酵素可溶化法を併用してもよい。
かくして可溶化処理を施したコラーゲンに、pHの調整
、塩析、水洗や溶剤処理などの操作をさらに施したばあ
いには、品質などにすぐれた再生コラーゲンをうろこと
ができるので、これらの処理を施すことが好ましい。
つぎにえられた可溶化コラーゲンは、たとえば1〜15
重量%、なかんづく2〜lO重量%程度の所定の濃度の
原液になるように塩酸、酢酸、乳酸などでpHを2〜4
.5に調整した酸性水溶液を用いて溶解される。なお、
えられたコラーゲン水溶液には必要に応じて減圧撹拌下
で脱泡を施したり、水不溶分である細かいごみを除去す
るために濾過を行なってもよい。
前記のごとくしてえられるコラーゲン水溶液には、さら
に必要に応じてたとえば機械的強度の向上、耐水・耐熱
性の向上、光沢性の改良、紡糸性の改良、着色の防止、
防腐などを目的として安定剤、水溶性高分子化合物など
の添加剤が適量配合されてもよい。
つぎに前記コラーゲン水溶液を、たとえば紡糸ノズルや
スリットを通して吐出し、無機塩水溶液中に浸漬するこ
とにより、再生コラーゲンが形成される。
前記無機塩水溶液としては、たとえば硫酸ナトリウム、
塩化ナトリウム、硫酸アンモニウムなどの水溶性の無機
塩の水溶液が用いられ、通常該無機塩の濃度は10〜4
0重量%に調整されるが、本発明においてはこれら水溶
性の無機塩の種類や濃度は、前記したものに限定される
ものではない。
前記無機塩水溶液のpHは、たとえばホウ酸ナトリウム
や酢酸ナトリウムなどの金属塩や塩酸、酢酸、水酸化ナ
トリウムなどを配合することにより、通常2〜1B、好
ましくは4〜12となるように調整されるのが望ましい
。かかるpHは2未満であるばあいおよび13をこえる
ばあいには、コラーゲンのペプチド結合が加水分解を受
けやすくなり、目的とする繊維かえられにくくなる傾向
がある。また無機塩水溶液の温度はとくに限定はないが
、通常35℃以下であることが好ましい。かかる温度は
35℃よりも高いばあい、可溶性コラーゲンが変性した
り、紡糸した繊維の強度が低下し、安定した糸の製造が
困難となる。
なお、前記温度の下限はとくに限定はなく、通常無機塩
の溶解度に応じて適宜調整されればよい。
なお、前記無機塩水溶液には、繊維の開繊性を向上させ
るために、ホルムアルデヒドを適量添加してもよい。こ
のようにホルムアルデヒドを添加したばあいには、ホル
ムアルデヒドが短時間で反応し、コラーゲンがすぐには
水に溶けなくなり、っぎの水洗およびオイリングの処理
を容易に施すことができるようになる。ホルムアルデヒ
ドを添加したばあいの滞留時間は、通常0.3秒〜30
分間、なかんづく3秒〜15分間であることが好ましい
。前記滞留時間は、0.3秒間未満であるばあい、コラ
ーゲンとアルデヒドの反応が充分でなくなり、また30
分間以上では工程の連続化が困難となりゃすい。
前記再生コラーゲンは、無機塩水溶液が含浸された湿潤
状態または無機塩水溶液にホルムアルデヒドを添加した
ばあいには水洗後の湿潤状態で、あるいはそれぞれに乾
燥が施された状態でつぎの処理が施されるが、本発明に
おいては、いずれの状態のものであっても目的とする耐
水性を有する再生コラーゲンかえられる。
まず、前記再生コラーゲンをホルムアルデヒド水溶液に
浸漬する処理について説明する。
ホルムアルデヒド水溶液の濃度は0.05〜10重量%
、好ましくは0.1〜8重量%、さらに好ましくは0.
3〜5重量%となるように調整される。かかる濃度は0
.05重量%未満であるばあい、反応が遅くなり、目的
とする熱水収縮開始温度に達しないようになり、また1
0重量%をこえるばあい、工業的な取扱いが難しくなり
、また環境面や作業面で好ましくないことがある。
前記ホルムアルデヒド水溶液のpHは、ホウ酸や酢酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウムなどを配合することにより
、通常7〜13に調整される。
かかるpHは7未満であるばあい、ホルムアルデヒドと
アミンの反応が遅くなって目的とする熱水収縮開始温度
に達せず、また13をこえるばあい、コラーゲンのペプ
チド結合が加水分解を受けやすくなる。
なお、前記ホルムアルデヒド水溶液がコラーゲン中に急
激に吸収されて濃度むらを起こさないようにするために
、硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムなどの無機塩を適量
添加してもよい。
前記ホルムアルデヒド水溶液で前記コラーゲンに処理を
施す際の該ホルムアルデヒド水溶液の初期の温度は、コ
ラーゲンの変性を防ぐために、40℃以下、好ましくは
35℃以下、とくに好ましくは30℃以下となるように
調整する。
なお、前記初期の温度で再生コラーゲンをホルムアルデ
ヒド水溶液に浸漬する時間は、コラーゲンとホルムアル
デヒドとの反応を進め、熱水収縮開始温度を上げるとい
う点から5分間以上、好ましくは15分間以上であるこ
とが望ましい。
かくして前記コラーゲンをホルムアルデヒド水溶液で処
理すれば、両者のあいだで反応が進むにつれて熱水収縮
開始温度が上昇するが、さらに熱水収縮開始温度の上昇
に応じてホルムアルデヒド水溶液での処理温度を高くす
れば、えられる再生コラーゲンの熱水収縮開始温度がよ
り一層高くなる。
しかも、本発明においては、前記コラーゲンの熱水収縮
開始温度以下の温度でホルムアルデヒド水溶液の温度を
上昇させていくので、コラーゲンの処理に要する時間を
短縮することができるという利点がある。前記ホルムア
ルデヒド水溶液の温度を上昇させる際には、連続して温
度を上昇させてもよく、また段階的に温度を上昇させて
もよい。かかる温度を上昇させる際の温度の上昇速度は
、ホルムアルデヒド水溶液の濃度、コラーゲンの使用量
などによって異なるので一層には決定することができな
いため、前記熱水収縮開始温度を適宜調べたのちに、温
度を上昇することが好ましい。
前記コラーゲン繊維をホルムアルデヒド水溶液で処理す
るときの最高処理温度は、通常40℃よりも高くなるよ
うに調整する。かかる最高処理温度は、好ましくは45
〜80℃、さらに好ましくは50〜75℃、とくに好ま
しくは60〜70℃である。前記最高処理温度は、40
℃以下であるばあいには、処理に長時間を要し、生産性
が低下するようになる。なお、80℃よりも高いばあい
には、熱水収縮開始温度をこえる温度で処理することに
なり、処理中に収縮するようになる傾向がある。
つぎに、水洗、オイリングおよび乾燥からなる処理につ
いて説明する。えられた再生コラーゲンに水洗が施され
るのは、塩による油剤の塩析を防止したり、乾燥機内で
乾燥時に再生コラーゲンから塩が析出し、かかる塩によ
って再生コラーゲンに切れが発生したり、生成した塩が
乾燥機内で飛散し、乾燥機内の熱交換器に付着して伝熱
係数が低下するのを防ぐためである。
また、前記のごとく、さらにオイリングを施したばあい
には、乾燥時における繊維の膠着防止の効果をさらに高
めることができる。
前記したように、本発明の再生コラーゲンの製造法にお
いては、コラーゲンとホルムアルデヒドの反応をコラー
ゲンの熱水収縮開始温度以下の温度に加熱して行なうこ
とができるので、再生コラーゲンを短時間で連続的に生
産することができる。
ところで、従来のようにクロムのような金属イオンを用
いてなめし処理を施したばあいには、着色が発生したり
、煩雑な処理条件を必要とし、また着色の面では問題の
ないアルミニウム、ジルコニウム、チタンなどの金属イ
オンを用いてなめしたばあいには、煩雑なpHの再調整
を要したり、処理時間が長くなるなどの問題が依然とし
て残り、しかも環境を害するような重金属イオンが含ま
れているのでその排水処理も複雑となる。
したがって、これらの面からもホルムアルデヒドを用い
、コラーゲンの熱水収縮開始温度以下の温度で処理を施
す本発明の利点は多大である。
つぎに本発明の再生コラーゲンの製造法を実施例に基づ
いてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例の
みに限定されるものではない。
実施例1 牛の床皮を原料とし、アルカリで可溶化したのち、塩酸
水溶液で溶解し、pH2,5、コラーゲン濃度5,6重
量%に調整した原液を減圧下で撹拌脱泡処理し、ピスト
ン式紡糸原液タンクに移液し、さらに減圧下で静置し、
脱泡を行なった。
かかる原液をピストンで押出したのち、ギアポンプで定
量送液し、孔径10加の焼結フィルターで濾過後、孔径
0.4*us、孔長0,5關、孔数50からなる紡糸ノ
ズルを通し、ホウ酸および水酸化ナトリウムでplをl
lに調整した硫酸ナトリウム20重量%およびホルムア
ルデヒド1重量%を含有してなる25℃の凝固浴へ吐出
した。凝固浴出の紡糸繊維を25℃の水洗浴に通して凝
固液を洗浄し、ついでアミン当量3000のアミノ変性
シリコーンのエマルジョンおよびプルロニック型ポリエ
ーテル系静電防止剤からなる油剤を満たした浴槽を経て
油剤を付着させ、60℃の熱風乾燥機内で緊張下で乾燥
させた。
つぎに、えられた乾燥繊維を、ホウ酸および水酸化ナト
リウムでpHをlOに調整し、ホルムアルデヒド1重量
%および硫酸ナトリウム15重量%を含有した水溶液中
に25℃で3時間浸漬した。
このとき、繊維の熱水収縮開始温度は67℃であった。
ついで、前記水溶液を60℃に加熱し、2時間浸漬した
。このとき、繊維の熱水収縮開始温度は72℃であった
。さらに、前記水溶液を70℃に加熱し、1時間浸漬し
た。このとき、繊維の熱水収縮開始温度は7B”Cであ
った。
前記水溶液での処理後、繊維を60℃の温水で洗浄した
のち、熱風乾燥機を用いて80℃の雰囲気下で緊張下に
乾燥した。
えられた再生コラーゲン繊維は、有害な着色がなく、繊
度55d1強度2.8g/d 、伸度21%、ヤング率
500kg/ mm2であり、熱水収縮開始温度7B”
Cを有していた。
なお、熱水収縮開始温度は、各温度の熱水に繊維を浸漬
したときの収縮率を測定し、収縮をはじめる直前の温度
を測定することによって求めた。また、収縮率は、以下
の測定方法によって求めた。
すなわち、試技30c■、総繊度2000dの繊維束を
各温度の熱水に30分間浸漬したあと、乾燥して試技を
測定し、式: (式中、g は浸漬前の試技、gは浸漬後の試長を示す
)に基づいて求めた。
実施例2 実施例1において、乾燥繊維をホウ酸および水酸化ナト
リウムでpHを10に調整し、ホルムアルデヒド1重量
%および硫酸ナトリウム15重量%を含有した水溶液に
浸漬する際の水溶液の温度および浸漬時間を順に25℃
10分間、40℃30分間、50℃30分間、60℃3
0分間、70℃30分間に変更したほかは実施例1と同
様にして再生コラーゲン繊維をえた。
えられた再生コラーゲン繊維の物性を第1表に示す。
実施例3 実施例1において、乾燥繊維をホウ酸および水酸化ナト
リウムでpHを10に調整し、ホルムアルデヒド1重量
%および硫酸ナトリウム15重量%を含有した水溶液に
浸漬する際の水溶液の温度を25℃とし、これに乾燥繊
維を浸漬し、温度勾配0,2℃/分で75℃まで加熱し
たほかは実施例1と同様にして再生コラーゲン繊維をえ
た。
えられた再生コラーゲン繊維の物性を第1表に示す。
比較例1〜3 実施例1において、乾燥繊維をホウ酸および水酸化ナト
リウムでpHをlOに調整し、ホルムアルデヒド1重量
%および硫酸ナトリウム15重量%を含有した水溶液に
浸漬する際の水溶液の温度および浸漬時間を25℃20
時間(比較例1)、25℃48時間(比較例2)または
20℃ 120時間(比較例3)としたほかは実施例1
と同様にして再生コラーゲン繊維をえた。
えられた再生コラーゲン繊維の物性を第1表に示す。
実施例4 牛の床皮を原料とし、アルカリで可溶化処理したのち、
乳酸水溶液で溶解し、pH3,1、コラーゲン濃度6.
3重量%に調整した原液を減圧下で攪拌脱泡し、ピスト
ン式紡糸原液タンクに移液し、さらに減圧下で静置し、
脱泡を行なった。
かかる原液をピストンで押出したのち、ギアポンプで定
量送液し、孔径10ρの焼結フィルターで濾過後、孔径
0.12 mm、孔長0 、5m+n、孔数300から
なる紡糸ノズルを通し、酢酸および酢酸ナトリウムでp
Hを3,5に調整した硫酸ナトリウム20重量%を含有
してなる25℃の凝固浴へ吐出した。凝固浴出の紡糸繊
維を熱風乾燥機を用いて50℃の雰囲気で緊張下で乾燥
させたのち、ホウ酸および水酸化ナトリウムでpHを9
に調整し、ホルムアルデヒド2重量%および硫酸ナトリ
ウム15重量%を含有した水溶液中に20℃で1時間浸
漬した。このとき繊維の熱水収縮開始温度は65℃であ
った。ついでホルムアルデヒド水溶液を55℃に加熱し
て1時間浸漬した。このとき繊維の熱水収縮開始温度は
70℃であった。さらに前記水溶液65℃に加熱して2
時間処理した。
このとき、繊維の熱水収縮開始温度は75℃であった。
前記水溶液での処理後、60℃の湯水で洗浄し、シリコ
ーン系油剤1%水溶液に浸漬し、熱風乾燥機を用いて8
0℃の雰囲気中で緊張下に乾燥した。
えられた再生コラーゲン繊維は、繊度4.8d 。
強度3.4g/d 、伸度18%、ヤング率560kg
/II2、熱水収縮開始温度75℃を有していた。
実施例5 牛の床皮を原料とし、アルカリで可溶化処理したのち、
塩酸水溶液で溶解し、pH2,8、コラーゲン濃度6.
0重量%に調整した原液を減圧下で攪拌脱泡し、ピスト
ン式紡糸原液タンクに移液し、さらに減圧下で静置し、
脱泡を行なった。
かかる原液をピストンで押出したのち、ギアポンプで定
量送液し、孔径10通の焼結フィルタで濾過後、孔径0
.211%孔長0,5■、孔数150からなる紡糸ノズ
ルを通し、ホウ酸および水酸化ナトリウムでpHを10
に調整した硫酸ナトリウム20重量%およびホルムアル
デヒド1重量%を含有してなる25℃の凝固浴へ吐出し
た。凝固浴出の紡糸繊維を25℃の水洗浴を通して凝固
液を洗浄し、りいでアミン当量3000のアミノ変性シ
リコーンのエマルジョンおよびプルロニック型ポリエー
テル系静電防止剤からなる油剤を付着させ、60℃の熱
風乾燥機で緊張下に乾燥させたのち、ホウ酸および水酸
化ナトリウムでpHを10に調整し、ホルムアルデヒド
0.5重量%および硫酸ナトリウム15重量%を含有し
た水溶液中に25℃で0,5時間浸漬した。このとき繊
維の熱水収縮開始温度は55℃であった。ついでホルム
アルデヒド水溶液を50℃に加熱して4時間浸漬した。
このとき繊維の熱水収縮開始温度は70℃であった。さ
らに65℃に加熱して2時間処理した。
このとき繊維の熱水収縮開始温度は75℃であった。
前記水溶液での処理後、60℃の温水で水洗し、熱風乾
燥機を用いて80℃の雰囲気中で緊張下に乾燥した。
えられた再生コラーゲン繊維は、繊度20d1強度3.
1g/d 、伸度20%、ヤング率530kg/■2、
熱水収縮開始温度75℃を有していた。
[以下余白コ 第1表に示した結果から、本発明の実施例1〜5では、
着色がなく、しかも熱水収縮開始温度が高く、かつ機械
的強度にすぐれた再生コラーゲン繊維を比較的短時間で
製造しうろことがわかる。
[発明の効果] 本発明の方法にしたがえば、着色がなく、かつ従来の方
法よりも高い熱水収縮開始温度をもつ再生コラーゲンを
製造することが可能となり、えられた再生コラーゲンは
用途に応じて所望の色に着色することができるばかりで
なく、繊維やフィルムを加工する際に要求される高温に
も耐えるものとなる。たとえば頭髪に用いられたばあい
には、100℃以上の高温でカールセットやりカールを
施すことができるものであるので、本発明の方法は工業
的利用価値がきわめて大きい方法である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コラーゲンをホルムアルデヒド水溶液で処理する再
    生コラーゲンの製造法であって、コラーゲンをホルムア
    ルデヒド水溶液中で温度を上げながら処理することを特
    徴とする再生コラーゲンの製造法。 2 コラーゲンを液温が40℃以下のホルムアルデヒド
    水溶液中に浸漬し、40℃よりも高い温度にまで加熱す
    る請求項1記載の再生コラーゲンの製造法。
JP2157830A 1990-06-15 1990-06-15 再生コラーゲンの製造法 Pending JPH0450369A (ja)

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