JPH04352804A - 再生コラーゲンの処理方法 - Google Patents

再生コラーゲンの処理方法

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JPH04352804A
JPH04352804A JP12931891A JP12931891A JPH04352804A JP H04352804 A JPH04352804 A JP H04352804A JP 12931891 A JP12931891 A JP 12931891A JP 12931891 A JP12931891 A JP 12931891A JP H04352804 A JPH04352804 A JP H04352804A
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JP
Japan
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regenerated collagen
weight
treatment
collagen
fibers
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Application number
JP12931891A
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English (en)
Inventor
Teruichi Murata
照一 村田
Masahiko Takada
雅彦 高田
Mitsuru Furukawa
満 古川
Atsushi Sasayama
篤 笹山
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は再生コラーゲンの処理方
法に関する。さらに詳しくは、頭髪、毛皮用繊維、手術
糸、ガットをはじめ、不織布、フィルム、培地などとし
て好適に使用しうる、ほとんど着色がなく、耐水性にす
ぐれた再生コラーゲンの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、再生コラーゲンの耐水性を向上さ
せるために、コラーゲン分子が有しているアミノ基やカ
ルボキシル基に反応性物質を作用させる方法について検
討されており、このような方法としては、たとえばメチ
ロール基を有する化合物を作用させる方法(特公昭40
−9062 号公報)や、ホルマリン、多官能性化合物
、塩基性クロムなどで架橋させる方法(特公昭41−1
5258号公報、特公昭43−12633号公報、特公
昭47−14021号公報)などが知られている。これ
らの方法は、皮革工業界で通常採用されている手段であ
るが、このような方法を採用したばあいには、水の存在
下あるいは酸の存在下で脱ホルマリンをきたしたり、ク
ロムを用いて架橋したときにはクロムイオンにより着色
されることがあり、処理後の再生コラーゲンは、その品
質が満足しうるものではないため、その用途がかなり制
約されるという欠点を有していた。
【0003】また、不溶性コラーゲンが主成分である革
に触媒を用いてエポキシ処理を施し、鞣すことについて
検討されているが(皮革化学、30〔4〕(1985)
p.223 )、再生コラーゲンに対しては、多少の架
橋効果を示すものの、不溶性コラーゲンに比べて親水性
が格段に大きいため、その効果は必ずしも満足しうるも
のではなかった。
【0004】また、天然の蛋白繊維を改質する方法とし
て、たとえば絹にエポキシ化合物で処理を施す方法(特
公昭38−25198号公報、特公昭52−38131
号公報)や、羊毛をはじめとするケラチン蛋白繊維にエ
ポキシ化合物で処理を施す方法(繊維と工業、5〔7・
8〕(1972) p.370)などがあるが、これら
の方法はいずれも天然繊維の防しわ、防縮に関わる品質
向上を期待したものであり、かかる方法を再生コラーゲ
ンに適用したばあいには、未処理の再生コラーゲンが本
来有する強伸度や脆性などの物理的性質が損われるとい
う欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
、前記従来技術に鑑みて脱ホルマリンや着色が防止され
、温・熱水処理時の耐水性を付与しうる処理方法を開発
すべく鋭意研究を重ねたところ、意外なことに、エポキ
シ化合物と中性塩を併用し、かつ再生コラーゲンの収縮
開始温度以下の温度で再生コラーゲンを処理したばあい
には、前記物性が付与されることをようやく見出し、本
発明を完成するにいたった。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はエポ
キシ化合物および中性塩を含有した、再生コラーゲンの
収縮開始温度以下の温度の処理液で再生コラーゲンを処
理することを特徴とする再生コラーゲンの処理方法に関
する。
【0007】
【作用および実施例】本発明の再生コラーゲンの処理方
法は、前記したように、エポキシ化合物および中性塩を
含有した水溶液からなり、再生コラーゲンの収縮開始温
度以下の温度の処理液で再生コラーゲンを処理すること
を特徴とするものである。
【0008】本発明に用いられる再生コラーゲンとは、
たとえば牛や豚などの動物の皮や骨などを構成している
蛋白質の1種である不溶性コラーゲンをアルカリや酵素
などで可溶化した可溶化コラーゲン、および酸または中
性塩の水溶液で不溶性コラーゲンを抽出してえられた可
溶性コラーゲンをいう。本発明においては、再生コラー
ゲンは、前記可溶化コラーゲンおよび可溶性コラーゲン
を単独または混合して、たとえばゲル、フィルム、繊維
などの目的の形態に加工して用いられる。
【0009】なお、前記再生コラーゲンには、必要によ
り、たとえばアルデヒド類、エポキシ類、フェノール誘
導体やタンニンに代表される水酸基を有する芳香族類、
N−メチロール誘導体、イソシアネート化合物、アルミ
ニウム、クロムやジルコニウムなどで代表される金属の
陽イオンなどの架橋剤で不溶化処理を施してもよい。架
橋による不溶化処理を行なわないばあいには、高濃度の
塩の水溶液、水溶性アルコール類、アルデヒド類、ケト
ン類やそれらの水溶液で処理したり、保存したものに乾
燥を施したものを用いることができる。また、さらに乾
燥後に他の有機溶剤や有機溶剤の水溶液などを用いて処
理したり、保存したものであってもさしつかえない。
【0010】また、本発明においては、再生コラーゲン
の目的とする形態が保持される状態であれば、たとえば
ポリビニルアルコール、ポリN−メチロールアクリルア
ミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン
、ポリビニルメチルエーテル、ポリアリルアミン、ゼラ
チン、アルブミン、グルコース、メチルセルロースなど
の水溶性高分子化合物、無機系または有機系の着色剤、
安定剤などで再生コラーゲンとの相互作用がないものや
比較的小さいものなどを前記再生コラーゲンに使用して
もよい。
【0011】本発明に用いられるエポキシ化合物は、好
ましくは親水性を有する化合物であり、かかる化合物の
なかでもとくに好ましいものは、多価アルコールのグリ
シジルエーテルである。
【0012】前記多価アルコールのグリシジルエーテル
の具体例としては、たとえばエチレングリコールジグリ
シジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなど
のジグリシジルエーテル類;グリセリンポリグリシジル
エーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ペ
ンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビタ
ンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジ
ルエーテルなどのグリシジルエーテルなどがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない
。なお、本発明においては、これらの1分子中に2以上
のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物は、コラーゲ
ン分子間の架橋を行ない、水に対する膨潤を抑制する傾
向にあるので好適に使用される。
【0013】なお、前記エポキシ化合物のエポキシ当量
は、1分子あたりの反応活性点の数を考慮して 500
以下、好ましくは 250以下、さらに好ましくは 2
00以下であることが望ましく、また下限値にはとくに
限定がない。
【0014】前記エポキシ化合物は、親水性を呈し、水
に溶解するものである。前記エポキシ化合物の20℃の
水に対する溶解度は、あまりにも小さいばあいには、中
性塩を含有する処理液での再生コラーゲンに対する作用
が小さくなって目的とする耐水性が付与されなくなるた
め、好ましくは3重量%以上、さらに好ましくは5重量
%以上であり、上限値にはとくに限定がない。
【0015】なお、本発明においては、前記エポキシ化
合物は、中性塩と併用されるため、該エポキシ化合物の
単独使用のばあいと比べて溶解度が小さくなり、ばあい
によっては処理液と相分離することがある。このばあい
には、そのままの状態でまたは前記エポキシ化合物と不
活性な界面活性剤を用いて懸濁液や乳化液として用いる
ことができる。
【0016】前記エポキシ化合物の処理液中における含
有量は、再生コラーゲンとの反応効率の点から 0.2
重量%以上となるように調整されるが、反応効率と経済
性の面から 0.3〜5重量%となるように調整される
のが好ましい。なお、含有量が5重量%をこえても本発
明の目的は達成されるが、あまりにも多いばあいには、
反応に関らない無駄なエポキシ化合物が多くなるため、
経済性の面から20重量%以下であるのが好ましい。
【0017】前記中性塩としては、たとえばNaCl、
KCl、Na2 SO4 、K2 SO4 、Na3 
PO4 、K3 PO4 、Na2 CO3 、K2 
CO3 、Na2 B4 O7 、Na2 SiO3 
、CH3 COONaなどに代表されるアルカリ金属塩
などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではなく、蛋白質を変性させない中性塩であれ
ば他のものも使用しうる。
【0018】前記処理液中における中性塩の含有量は、
その種類によって異なるので一概には決定することがで
きないが、エポキシ化合物と再生コラーゲンの反応促進
および再生コラーゲンの処理中における膨潤抑制の点か
ら2重量%以上、好ましくは10重量%以上となるよう
に調整されるのが望ましい。なお、かかる含有量の上限
値についてはとくに限定はなく、飽和状態であっても差
し支えない。
【0019】なお、本発明においては、たとえばNa2
 SO3 、Zn(BF4 )2 や3級アミンなどの
エポキシ付加反応に使用しうる触媒や助触媒などを処理
液に配合することができるが、たとえばLiCl、Ca
Cl2 、ZnCl2 、NaSCN、KSCNなどの
蛋白変性剤は、処理液中に3重量%以上含有されるばあ
いには処理中に蛋白質の変性が促進されるため好ましく
ない。
【0020】前記処理液のpHは、7〜13.5である
のが好ましく、より好ましくは8〜13である。かかる
pHは、7未満であるばあい、エポキシ化合物とアミン
の反応が遅くなって目的とする熱水収縮開始温度に達し
なくなり、また13.5をこえるばあい、再生コラーゲ
ンのペプチド結合が加水分解を受けやすくなる。前記p
Hの調整は、必要によりアルカリや、たとえばホウ酸/
水酸化ナトリウムやケイ酸/水酸化ナトリウムからなる
緩衝液などを添加することにより行なえばよい。
【0021】前記処理液で再生コラーゲンを処理すると
きの処理液の温度は、再生コラーゲンの収縮開始温度以
下であることが重要である。処理液の温度が再生コラー
ゲンの収縮開始温度よりも高いばあいには、処理中に再
生コラーゲンに収縮が生じ、再生コラーゲンが変性する
結果、物性、とくに強伸度や脆性が低下するようになる
【0022】したがって、再生コラーゲンが未架橋の可
溶性コラーゲンや可溶化コラーゲンからなるばあいには
、処理液の温度を30℃以下とし、さらに徐々に収縮が
生じない範囲内で80℃程度まで加熱することができ、
また再生コラーゲンがホルムアルデヒドやグルタルアル
デヒドなどであらかじめ架橋処理が施されたものである
ばあいには、40〜60℃程度の処理液で処理を施すこ
とができる。
【0023】処理時間は、処理温度にもよるが、1時間
以上、反応効率と経済性を考慮すれば3〜24時間であ
るのが好ましい。なお、処理温度の上昇とともに処理時
間の短縮を図ることができるが、このばあい処理時間が
24時間をこえても何ら差し支えない。
【0024】前記処理を施す方法としては、たとえば再
生コラーゲンを処理液中に浸漬する方法、再生コラーゲ
ン処理液を噴霧する方法、再生コラーゲンに処理液をコ
ーティングする方法などがあげられるが、本発明はかか
る方法によって限定されるものではない。
【0025】かくして再生コラーゲンを、該再生コラー
ゲンの収縮開始温度以下の温度の、エポキシ化合物およ
び中性塩を含有した水溶液からなる処理液で処理した再
生コラーゲン繊維は、ほとんど無着色の状態で温・熱水
処理時の収縮率の低下、吸水率の低下および湿潤時の物
性の向上を図ることができ、さらに架橋剤からの遊離ホ
ルムアルデヒドによる弊害もなく、衛生面でも好ましい
結果をうることができる。なお、ホルムアルデヒドやホ
ルムアルデヒド誘導体を架橋剤として用いて処理したも
のは、前記したように、遊離ホルムアルデヒドにより衛
生面では好ましくはないものの、さらに耐水性を向上せ
しめることができるので、とくに耐水性が要求される分
野においては好適に使用することができる。
【0026】つぎに、本発明の再生コラーゲンの処理方
法を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0027】実施例1 牛の床皮を原料とし、アルカリで可溶化した可溶化コラ
ーゲンを乳酸水溶液で溶解し、pH3.7 、コラーゲ
ン濃度6重量%に調整した紡糸原液を減圧下で撹拌脱泡
処理し、ピストン式紡糸原液タンクに移液し、さらに減
圧下で静置し、脱泡を行なった。かかる原液をピストン
で押出したのち、ギアポンプで定量送液し、目開き10
μmの焼結フィルターで濾過後、孔径0.35mm、孔
長0.5mm 、孔数50の紡糸ノズルを通し、ホウ酸
および水酸化ナトリウムでpHを11に調整した硫酸ナ
トリウム20重量%を含有してなる25℃の凝固浴へ紡
出速度4m/分で吐出した。
【0028】えられた繊維を、ホウ酸および水酸化ナト
リウムでpHを9に調整し、ホルムアルデヒド1重量%
および硫酸ナトリウム15重量%を含有した25℃の水
溶液中に浸漬したのち、 4.2m/分の速度で巻取り
、ついで前記水溶液と同一組成の他の25℃の水溶液に
20時間浸漬して不溶化処理を行なった。
【0029】えられた繊維を水洗したのち、アミノ変性
シリコーンのエマルジョンおよびプルロニック型ポリエ
ーテル系静電防止剤からなる油剤を満たした浴槽を経て
油剤を付着させ、80℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下
で乾燥させた。
【0030】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維を
、硫酸ナトリウム15重量%およびポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル(エポキシ当量173 、20℃
の水に対する溶解度10重量%以上)1重量%を含有し
た40℃の水溶液からなる処理液中に20時間浸漬した
。このとき、処理液のpHは10.2であった。
【0031】えられた再生コラーゲンの繊維は、エポキ
シ処理による着色がほとんどなく、標準状態(温度20
±2℃、相対湿度65±2%、以下同様)で、繊度65
d 、繊維強度1.9g/d 、伸度17%、吸水率 
108%、75℃の熱水収縮率 3.5%であった。
【0032】なお、えられた再生コラーゲンの繊維の前
記物性は、以下の方法にしたがって測定した。
【0033】(イ)繊度 再生コラーゲンの繊維をオートバイブロ式繊度測定器 
Denier Computer(登録商標)DC−7
7A(サーチ(株)製)を用いて標準状態下で測定した
【0034】(ロ)繊維強度および伸度標準状態下にあ
る再生コラーゲンの単繊維を万能型引張試験機、テンシ
ロン(登録商標)UTM−IIIL((株)東洋ボール
ドウイン製)を用いて繊維強度および伸度を測定した。
【0035】(ハ)吸水率 再生コラーゲンの繊維を50℃の温水に30分間浸漬し
て充分に吸水させ、表面付着水を拭き取ったあとの重量
 (Ww) (単位g)、その後 105℃の均熱オー
ブンで乾燥させて恒量になったときの重量 (Wd) 
(単位g)とし、次式により求めた。
【0036】 吸水率(%)={(Ww −Wd )/Wd }×10
0(ニ)熱水収縮率 再生コラーゲンの繊維束を約3000dの繊度となるよ
うに揃えて試料長200mm にマーキングしたのち、
所定の温度に調整した熱水に30分間浸漬処理し、つい
で50℃以下の均熱オーブン中で乾燥させて試料長(L
)(単位mm)を測定し、次式により求めた。
【0037】 熱水収縮率(%)={(200 −L)/200 }×
100比較例1 実施例1で80℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下で乾燥
させてえられた再生コラーゲンの繊維に、エポキシ化合
物および中性塩を含有した処理液による処理を施さなか
ったほかは実施例1と同様にして再生コラーゲンの繊維
の物性を調べた。
【0038】その結果、前記再生コラーゲンの繊維の繊
度は58d 、繊維強度は2.2g/d 、伸度は19
%、吸水率は 589%、また75℃の熱水収縮率は5
4.2%であった。
【0039】実施例1および比較例1の結果から、エポ
キシ化合物および中性塩を含有した処理液で再生コラー
ゲンを処理したばあいには、吸水率がいちじるしく小さ
くなり、しかも高温の熱水収縮率がきわめて小さくなる
ことがわかる。
【0040】実施例2〜6 実施例1で80℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下で乾燥
させてえられた再生コラーゲンの繊維を、グリセロール
ポリグリシジルエーテル(エポキシ当量141 、20
℃の水に対する溶解度8重量%以上)1重量%と表1に
示す中性塩を含有した40℃の水溶液からなる処理液中
に24時間浸漬した。このときの処理液のpHを表1に
示す。
【0041】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色がほとんどなかった。
【0042】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維の
物性として75℃の熱水収縮率および吸水率を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示した結果から、実施例2〜6で処
理が施された再生コラーゲンの繊維は、いずれも75℃
の熱水収縮率がきわめて小さく、しかも吸水率がいちじ
るしく小さいものであることがわかる。
【0045】実施例7〜9および比較例2実施例1で8
0℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下で乾燥させてえられ
た再生コラーゲンの繊維を、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル(エポキシ当量141 、20℃の水に対す
る溶解度8重量%以上)1重量%と表2に示す濃度の硫
酸ナトリウムを含有した40℃の水溶液からなる処理液
中に18時間浸漬した。
【0046】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色はほとんどなかった。
【0047】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維の
物性として75℃の熱水収縮率および吸水率を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2に示した結果から、硫酸ナトリウムを
用いれば、75℃の熱水収縮率がいちじるしく小さくな
り、かつ吸水率が低下することがわかる。
【0050】実施例10〜13および比較例3実施例1
で80℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下で乾燥させてえ
られた再生コラーゲンの繊維を、硫酸ナトリウム15重
量%と表3に示す濃度のグリセロールポリグリシジルエ
ーテル(エポキシ当量141 、20℃の水に対する溶
解度8重量%以上)を含有した40℃の水溶液からなる
処理液中に24時間浸漬した。
【0051】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色はほとんどなかった。
【0052】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維の
物性として81℃の熱水収縮率および吸水率を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】表3に示した結果から明らかなように、グ
リセロールポリグリシジルエーテル(エポキシ化合物)
を用いて再生コラーゲンを処理すれば、81℃の熱水収
縮率がきわめて小さくなり、また吸水率がいちじるしく
低下することがわかる。
【0055】実施例14〜17 実施例1で80℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下で乾燥
させてえられた再生コラーゲンの繊維を、硫酸ナトリウ
ム15重量%と表4に示すエポキシ化合物1重量%を含
有した40℃の水溶液からなる処理液中に24時間浸漬
した。
【0056】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色はほとんどなかった。
【0057】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維の
物性として75℃の熱水収縮率および吸水率を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表4に示す。
【0058】
【表4】
【0059】実施例18 牛皮の床皮を原料とし、アルカリで可溶化した可溶化コ
ラーゲンを酢酸水溶液で溶解し、pH3.3 、コラー
ゲン濃度6重量%に調整した紡糸原液を減圧下で撹拌脱
泡処理し、ピストン式紡糸タンクに移液し、さらに減圧
下で静置し、脱泡を行なった。かかる原液をピストンで
押出したのち、ギアポンプで定量送液し、孔径10μm
の焼結フィルターで濾過後、孔径0.35mm、孔長0
.5mm 、孔数 200の紡糸ノズルを通し、ホウ酸
および水酸化ナトリウムでpHを11に調整した硫酸ナ
トリウム20重量%を含有してなる25℃の凝固浴へ紡
出速度5m/分で吐出した。
【0060】えられた繊維を、ホウ酸および水酸化ナト
リウムで、pHを9に調整し、硫酸ナトリウム20重量
%を含有した25℃の水溶液中に浸漬したのち、 5.
2m/分の速度で巻取り、ついで前記水溶液と同一組成
の他の25℃の水溶液に2時間浸漬した。
【0061】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維を
、硫酸ナトリウム15重量%およびグリセロールポリグ
リシジルエーテル(エポキシ当量141 、20℃の水
に対する溶解度10重量%以上)1重量%を含有した3
0℃の水溶液中からなる処理液中に24時間浸漬した。 このとき、処理液のpHは 9.9であった。
【0062】えられた再生コラーゲンの繊維は、エポキ
シ処理による着色がほとんどなく、標準状態で繊度63
d 、繊維強度2.1g/d 、伸度15%、吸水率 
110%、75℃の熱水収縮率 3.5%であった。
【0063】比較例4 実施例18において、エポキシ化合物および中性塩を含
有した処理液で処理する前に、緊張下で室温中で風乾さ
せた。この繊維の物性を調べたところ、標準状態で繊度
61d 、繊維強度2.3g/d 、伸度18%を示し
たが、吸水率および熱水収縮率は、繊維が膨潤ゲル化し
、溶解したため測定することができなかった。
【0064】実施例19〜21 牛皮の床皮を原料とし、アルカリで可溶化した可溶化コ
ラーゲンを表5に示す濃度のポリアリルアミン塩酸塩水
溶液で溶解し、pH3.5 、コラーゲン濃度6重量%
に調整した紡糸原液を減圧下で撹拌脱泡処理し、ピスト
ン式紡糸タンクに移液し、さらに減圧下で静置し、脱泡
を行なった。かかる原液をピストンで押出したのち、ギ
アポンプで定量送液し、孔径10μmの焼結フィルター
で濾過後、孔径0.35mm、孔長0.5mm 、孔数
50の紡糸ノズルを通し、ホウ酸および水酸化ナトリウ
ムでpHを11に調整した硫酸ナトリウム20重量%お
よびホルムアルデヒド1重量%を含有してなる25℃の
凝固浴へ紡出速度8m/分で吐出して巻き取り、さらに
空中で5%の延伸を行なってえられた繊維を水洗した。
【0065】つぎに、えられた繊維をアミノ変性シリコ
ーンのエマルジョンおよびプルロニック型ポリエーテル
系静電防止剤からなる油剤を満たした浴槽を経て油剤を
付着させ、80℃の均熱風乾燥機を用いて緊張下で乾燥
させた。
【0066】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維を
、硫酸ナトリウム15重量%およびグリセロールポリグ
リシジルエーテル(エポキシ当量141 、20℃の水
に対する溶解度10重量%以上)1重量%を含有した4
0℃の水溶液からなる処理液中に24時間浸漬した。
【0067】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色はほとんどなく、表5に示し
た物性を有していた。
【0068】
【表5】
【0069】実施例22 牛皮の床皮を原料とし、アルカリで可溶化した可溶化コ
ラーゲンを乳酸水溶液で溶解し、pH3.3 、コラー
ゲン濃度 6.8重量%に調整した紡糸原液を減圧下で
撹拌脱泡処理し、ピストン式紡糸タンクに移液し、さら
に減圧下で静置し、脱泡を行なった。かかる原液をピス
トンで押出したのち、ギアポンプで定量送液し、孔径1
0μmの焼結フィルターで濾過後、孔径0.35mm、
孔長0.5mm 、孔数 200の紡糸ノズルを通し、
ホウ酸および水酸化ナトリウムでpHを11に調整した
硫酸ナトリウム20重量%を含有してなる25℃の凝固
浴へ紡出速度5m/分で吐出した。
【0070】えられた繊維を、ホウ酸および水酸化ナト
リウムでpHを9に調整し、硫酸ナトリウム20重量%
を含有した25℃の水溶液中に浸漬したのち、 5.2
m/分の速度で巻取り、40℃の均熱風乾燥機を用いて
緊張下で乾燥させた。
【0071】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維を
、硫酸ナトリウム15重量%およびグリセロールポリグ
リシジルエーテル(エポキシ当量141 、20℃の水
に対する溶解度10重量%以上)1重量%を含有した水
溶液からなる処理液中に30℃で2時間、ついで50℃
で2時間、さらに60℃で2時間と温度をあげて計6時
間処理を行なった。このときの処理液のpHは9.7 
であった。
【0072】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色がほとんどなく、吸水率は1
13 %、75℃の熱水収縮率は11%であった。
【0073】実施例23 牛皮の床皮を原料とし、アルカリで可溶化した可溶化コ
ラーゲンを乳酸水溶液で溶解し、pH3.6 、コラー
ゲン濃度 7.7重量%に調整した紡糸原液を減圧下で
撹拌脱泡処理し、ピストン式紡糸タンクに移液し、さら
に減圧下で静置し、脱泡を行なった。かかる原液をピス
トンで押出したのち、ギアポンプで定量送液し、孔径1
0μmの焼結フィルターで濾過後、孔径0.08mm、
孔長0.5mm 、孔数2000の紡糸ノズルを通し、
ホウ酸および水酸化ナトリウムでpHを11に調整した
硫酸ナトリウム17重量%を含有してなる25℃の凝固
浴へ紡出速度6m/分で吐出した。
【0074】えられた繊維を、ホウ酸および水酸化ナト
リウムで、pHを9に調整し、硫酸ナトリウム20重量
%を含有した25℃の水溶液中に浸漬したのち、 7.
2m/分の速度で巻取った。
【0075】つぎに、えられた再生コラーゲンの繊維を
、硫酸ナトリウム15重量%およびグリセロールポリグ
リシジルエーテル(エポキシ当量165 、20℃の水
に対する溶解度7重量%以上)1重量%を含有した水溶
液からなる処理液中に30℃で2時間、40℃で2時間
、50℃で2時間、さらに60℃で2時間浸漬して計8
時間処理を施した。このときの処理液のpHは9.5 
であった。
【0076】えられた再生コラーゲンの繊維は、いずれ
もエポキシ処理による着色はほとんどなく、標準状態で
繊度3.8d、繊維強度2.5g/d、伸度20%、吸
水率124 %、75℃の熱水収縮率は7%であった。
【0077】
【発明の効果】本発明の処理方法によれば、処理剤によ
る着色がほとんどなく、かつ従来の方法よりも熱水収縮
率および吸水性が同時に改善された再生コラーゲンがえ
られる。
【0078】また、本発明の処理方法では、ホルマリン
を必要としないため、製造の際および処理後の取り扱い
上の衛生面にすぐれるという効果を奏する。
【0079】したがって、本発明の処理方法による処理
が施された再生コラーゲンは、たとえば頭髪、毛皮用繊
維、手術糸、ガットなどをはじめ、不織布、フィルム、
培地などに用いられる繊維として好適に使用しうるもの
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エポキシ化合物および中性塩を含有し
    た、再生コラーゲンの収縮開始温度以下の温度の処理液
    で再生コラーゲンを処理することを特徴とする再生コラ
    ーゲンの処理方法。
  2. 【請求項2】  エポキシ化合物が1分子中に2以上の
    エポキシ基を有するエポキシ化合物である請求項1記載
    の再生コラーゲンの処理方法。
  3. 【請求項3】  エポキシ化合物が20℃の水に対する
    溶解度が3重量%以上のエポキシ化合物である請求項1
    または2記載の再生コラーゲンの処理方法。
  4. 【請求項4】  中性塩がアルカリ金属塩である請求項
    1記載の再生コラーゲンの処理方法。
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