JPH0450289B2 - - Google Patents

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JPH0450289B2
JPH0450289B2 JP12989283A JP12989283A JPH0450289B2 JP H0450289 B2 JPH0450289 B2 JP H0450289B2 JP 12989283 A JP12989283 A JP 12989283A JP 12989283 A JP12989283 A JP 12989283A JP H0450289 B2 JPH0450289 B2 JP H0450289B2
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whitening
fatty acid
ascorbyl
ascorbic acid
isohigher
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Kyotaro Hasunuma
Genichiro Okuyama
Kenji Mori
Kunio Mimura
Rikuro Mori
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/67Vitamins
    • A61K8/676Ascorbic acid, i.e. vitamin C
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/02Preparations for care of the skin for chemically bleaching or whitening the skin

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、後記特定のアスコルビン酸のイソ
(分岐)高級脂肪酸エステルを活性成分(美白剤
成分)として、配合することにより、改良された
優れた美白化粧料に関する。 詳しくは、人体に好ましくない副作用や皮膚刺
激を有さず、長期保存しても安定で、しかも優れ
た美白効果を発現、付与し得ると共に、処方設計
の極めて容易な、優れた美白化粧料に関する。 従来、日焼けした肌を健常な肌色に回復するに
は、増加形成しているメラニン色素の淡色漂白や
メラニン生成過程でのチロシナーゼ活性の阻害等
が必要であるとされている。 これらの原理を応用した美白化粧料の活性物質
としてL−アスコルビン酸が知られているが、L
−アスコルビン酸は光、熱、空気、水に対して不
安定であり、かつ水溶性であるため皮膚内へ浸透
し難く、美白効果は極めて低い。 前記の欠点を改良せんとして、いくつかの脂溶
性アスコルビン酸誘導体が研究され、アスコルビ
ン酸の3−モノ直鎖脂肪酸エステル、6−モノ直
鎖脂肪酸エステル、2,6−ジ直鎖脂肪酸エステ
ル、2,6−ジイソオクタン酸エステル等が提案
されている。 (特公昭40−9134号、特公昭42−20052号、特公
昭45−15391号、特公昭45−23634号)。 しかしながら、前記アスコルビン酸の直鎖脂肪
酸エステルは、含水系における安定性(耐加水分
解性)、油性基材に対する溶解性、熱安定性、浸
透性(皮膚透過性)等がやはりわるく、従つて、
高度の美白効果を長期間保持し得る含水系化粧料
を製造することができず、かつ油性化粧料におい
ても処方設計が極めて困難である。アスコルビン
酸直鎖脂肪酸エステル(例えば2,6−ジパルミ
テート等)は一般に固体で、例えば、植物油、高
級アルコール、合成エステル油等の油性基材に対
する溶解度は通常0.1〜0.2%で可成り低いために
アスコルビン酸の効果(ビタミンC−効果)を示
すに必要な周知最低濃度1%、またはそれ以上を
溶解状態で含有せしめることができず、またクリ
ーム等の含水系中における40℃、3ケ月後の残存
率が50%以下であつて安定性も好ましくない。こ
のような理由から、アスコルビン酸直鎖脂肪酸エ
ステルは、クリーム、乳液、化粧水等の含水系化
粧料や、サンオイル、フエイスオイル等には実用
されていない。 特公昭45−15391の中で、アスコルビン酸の分
岐脂肪酸エステルとして唯一つ具体的に開示され
ているアスコルビン酸2,6−ジイソオクタネー
トは、アスコルビン酸2,6−ジイソラウレート
と同様に油性基剤に対する溶解性は良好である
が、人体に対する安全性(皮膚刺激を有する等)
に問題があり、また含水系において安定性(耐加
水分解性等)がわるく、変臭を惹起し、美白効果
も低い欠点がある。またその皮膚透過性も比較的
低い。 本発明者等は、かゝる現状に鑑み鋭意研究した
結果、後記一般式で表わされるアスコルビン酸の
イソ(分岐)高級脂肪酸エステルは、 (1) 人体に対して安全で、前記の耐加水分解性、
油性基剤に対する溶解性、耐熱性、耐酸性、皮
膚透過性および耐光性のすべてに優れており、 (2) それ故、当該化粧料の処方設計に際しても、
基剤、成分の選定や製造条件の決定が極めて容
易であり、 (3) しかも活性成分として配合した化粧料は、含
水系においても、変色、変臭、活性低下を生起
することなく極めて安定で、 (4) 使用時には、皮膚刺激なく、良好な感触(べ
とつき感なく、さつぱりとした感触)を与えな
がら、前記活性成分は容易に皮膚内へ浸透(透
過)して、チロシナーゼ活性を阻害し、顕著な
メラニン生成の抑制作用を示すと共に、優れた
美白効果を発現、付与し得ること、 を見出し、本発明を完成した。 すなわち、本発明は、美白剤成分(活性成分)
として、下記一般式 (上記式中で、R1,R2,R3,R4は、水素原
子、または、カルボニル炭素のα位に炭素数6〜
8のアルキル基からなる側鎖を有しかつ炭素総数
が16〜20のイソアシル基である。但し、R1,R2
R3およびR4の総てが、水素原子であることもな
く、また前記のイソアシル基であることもない。) で表わされる、アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸
エステルの少なくとも一つが、当該化粧料の基剤
に配合されていることを特徴とする美白化粧料で
ある。 前記一般式で表わされるアスコルビン酸のイソ
高級脂肪酸エステルとしては、例えば2,6−ジ
(2−ヘキシルデカン酸)アスコルビル、2,6
−ジ(2−ヘプチルウンデカン酸)アスコルビ
ル、2,6−ジ(2−オクチルドデカン酸)アス
コルビル、2,5−ジ(2−ヘキシルデカン酸)
アスコルビル、2,5−ジ(2−ヘプチルウンデ
カン酸)アスコルビル、2,5−ジ(2−オクチ
ルドデカン酸)アスコルビル、6−モノ(2−ヘ
キシルデカン酸)アスコルビル、6−モノ(2−
ヘプチルウンデカン酸)アスコルビル、6−モノ
(2−オクチルドデカン酸)アスコルビル、5−
モノ(2−ヘキシルデカン酸)アスコルビル、5
−モノ(2−ヘプチルウンデカン酸)アスコルビ
ル、5−モノ(2−オクチルドデカン酸)アスコ
ルビル、2,5,6−トリ(2−ヘキシルデカン
酸)アスコルビル。2,5,6−トリ(2−オク
チルドデカン酸)アスコルビル、2,5,6−ト
リ(2−ヘプチルウンデカン酸)アスコルビル、
3,5,6−トリ(2−ヘキシルデカン酸)アス
コルビル、3,5,6−トリ(2−ヘプチルウン
デカン酸)アスコルビル、3,5,6−トリ(2
−オクチルドデカン酸)アスコルビル等が好まし
いものとして挙げられる。 前記アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステル
は一つまたは二つ以上組合わせて使用される。前
記のジエステルとトリエステルを組合わせて使用
する場合は、前記ジエステルとトリエステルの混
合割合は重量比で90:10〜30:70が好ましい。 また前記のジエステルとトリエステルとモノエ
ステルを組合わせて使用する場合は、前記の混合
割合からなる前記ジエステル−トリエステル混合
物と前記モノエステルとの混合割合は重量比で
99:1〜1:99が好ましい。本発明における前記
アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルの好ま
しい使用態様は、前記モノエステルとジエステル
とトリエステルの組合わせ(混合物)である。最
も好ましい使用態様は、同一のアシル基(イソ高
誼脂肪酸残基)を有する前記のモノエステルとジ
エステルとトリエステルの組合わせである。 本発明の美白化粧料における、前記一般式で表
わされるアスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステ
ルの少なくとも一つの配合量は、美白化粧料の形
態(種類)によつて異なるけれども、総括的な配
合量は、当該化粧料の処方成分全量を基準として
(以下同様)通常0.05〜20重量%(好ましくは0.1
〜15重量%)の範囲内である。更に具体的には、
クリーム状(乳化型)美白化粧料では0.05〜10重
量%(好ましくは1〜5重量%)、乳液状美白化
粧料では0.05〜10重量%(好ましくは1〜5重量
%)、水性透明液状の美白化粧料では0.05〜20重
量%(好ましくは0.1〜1.0重量%)、油状美白化
粧料では0.05〜20重量%(好ましくは1〜15重量
%)、ケーキ状美白化粧料では0.05〜17重量%
(好ましくは3〜10重量%)である。 前記の配合量において、該アスコルビン酸のイ
ソ脂肪酸エステルが下限の量よりも少ないと、チ
ロシナーゼ活性阻害効果が低くかつ美白効果が充
分得られ難く、また上限よりも多くなると、チロ
シナーゼ活性阻害効果や美白効果が低下しないけ
れども、使用時の感触がわるくなりやすい場合や
個々の形態を安定に保持し難い場合がある。 本発明のクリーム状または乳液状の美白化粧料
は、例えばマツサージクリーム、クレンジングク
リーム、スキンクリーム、フアンデーシヨンクリ
ーム、ミルキーローシヨン等の公知のクリーム状
または乳液状の皮膚化粧料の基剤に、前記のアス
コルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルを前記所要
量配合することによつて得られる。その配合方法
は公知の方法を採用し得る。 前記化粧料の基剤に使用し得る基材の乳化剤と
しては、例えば通常の非イオン型界面活性剤、ア
ニオン型界面活性剤、両性型界面活性剤等の合成
乳化剤や、レシチン、シヨ糖脂肪酸エステル、高
級アシルグルタミン酸塩、ペクチン、カラヤガ
ム、ローカストビーンガム、グリチルリチン
(18α一体、または18β一体)酸またはそのアルカ
リ金属塩、アンモニウム塩、水溶性コラーゲン
(ポリペプチド)等の天然物系の界面活性物質や、
ナトリウム型ベントナイト等の公知の乳化剤が挙
げられる。乳化剤の配合量は処方成分全量に対し
て通常0.05〜5重量%の範囲内である。 また、基材の油性物質としては、皮膚化粧料用
の油性物質であつて、例えば植物油、動物油、高
級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、ワ
ツクス類、シリコン油等が挙げられる。 このような基材としての油性物質の配合量は、
処方成分全量に対して通常5〜60重量である。配
合し得る他の成分としては、香料、防腐剤、顔料
等の他、必要に応じて皮膚栄養剤、保湿剤、紫外
線防止剤、PH調製剤を適用し得る。 前記のアスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステ
ルは、安定性、油性基剤との相溶性、乳化性等が
良い故、乳化型美白化粧料の処方設計が容易であ
り、しかも美白効果、乳化安定性、保存安定性、
粘度(硬度)安定性、外観(肌目、光沢)、使用
時の伸び及び感触等の良好な製品を容易に得るこ
とができる。 本発明の水性透明液状の美白化粧料は、通常の
ローシヨン類や皮膜型パツク基剤の基剤に前記ア
スコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルを所要量
配合することによつて得られる。この場合、前記
のアスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルは、
水や水ーアルコール系の中に可溶化しやすく、ま
た安定性が高い故に処方設計が極めて容易で、し
かも美白能を安定に保持した透明ローシヨンや透
明な皮膜型美白パツク剤を容易に得ることができ
る。 水性透明液状の美白化粧料基剤には、後述の慣用
基剤の他に、香料、着色剤、防腐剤や、必要に応
じて皮膚栄養剤、保湿剤、PH調整剤等を配合し得
る。 ローシヨン基剤におけるエチルアルコールの配
合量は、高々20重量%、好ましくは5〜15重量%
である。 本発明の油状美白化粧料は、後記の如き液状の
油性基材に、前記のアスコルビン酸のイソ高級脂
肪酸エステルの適当量を添加し、均一溶解するこ
とにより得られる。その液状の油性基材として
は、例えば、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ
油、サフラワー油、ミンク油、アポカド油、ホホ
バ油、イソプロピルパルミテート、イソプロピル
ミリステート、オレイルアルコール、イソステア
リルアルコール、オクチルドデカノール等を挙げ
ることができる。これらの中で皮脂に易溶な油性
物質は特に好ましい。 本発明の油状美白化粧料は、実質的に透明な流
動性の高いオイル状を呈し、かつ非水系を形成し
ている。そして前記アスコルビン酸のイソ高級脂
肪酸は既述の如く溶解性、安定性に優れているの
で、その液状油性基剤の中に完全に溶解してお
り、長期保存しても活性低下を生起することな
く、良好な美白効果を発揮することができる。 本発明におけるケーキ状の化粧料は、主要構成
成分として顔料と、前記アスコルビン酸のイソ高
級脂肪酸エステル、または通常の化粧料用油性物
質とを使用して公知のプロセスによつて製造され
る。アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステル
は、0.05〜17重量%の範囲内で使用されるが、油
性物質を併用しない場合の使用量は、通常5〜17
重量%(好ましくは7〜12重量%)、油性物質を
併用する場合の使用量は、1〜17重量%(好まし
くは3〜12重量%)である。 本発明のケーキ状化粧料における油性物質の使
用量(含有量)は0〜20重量%(処方成分の全量
重量を基準として)である。 アルコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルは、
顔料のバインダーとしての効果をも充分併有して
いるので、油性物質を特に必要せず、しかも、感
触(しつとり感)、化粧もち(耐水性、耐汗性)、
重ねづけのし易さ等に優れた、かつ美白効果の極
めて高いケーキ状化粧料が容易に得られるのも本
発明の一つの特徴である。 油性物質を併用しない場合は、アスコルビン酸
のイソ高級脂肪酸エステルを、顔料(粉砕下また
は混練しながら)に混合するか、またはその表面
に散布(スプレイング)して顔料粒子表面を被覆
した、アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステル
−被覆顔料を製造して、これを常法の如く金皿に
打型してもよい。勿論このアスコルビン酸のイソ
高級脂肪酸エステル−被覆顔料を油性物質と混合
してから金皿に打型してもよい。またこのアスコ
ルビン酸のイソ高級脂肪酸エステル−被覆顔料
と、油性物質−被覆顔料(特開昭55−33302号公
報に記載の)を混練してから金皿に打型してもよ
い。被覆顔料としては、基体顔料の表面がアスコ
ルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルによつて実質
的に被覆されており、そして前記アスコルビン酸
のイソ高級脂肪酸エステルの付着量(含有量)が
基体顔料の重量を基準として1〜15重量%(好ま
しくは3〜10重量%のものが望ましい。かゝるア
スコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステル−被覆顔
料のかたちで使用しても、本発明の美白効果、付
着性、感触、化粧もち等に優れたケーキ状化粧料
(例えばフアンデーシヨン等)を容易に得ること
ができ、しかも混練時間等の製造所要時間を短縮
できる。 本発明のケーキ状化粧料に使用し得る顔料及び
前記繁用の油性物質を例示すると下記の通りであ
る。 (1) 油性物質 動物性油:例えばヒマシ油、オリーブ油、アー
モンド油、ミンク油、ホホバ油等 ロウ類 :例えばキヤデリラロウ、カルナウバ
ロウ、ゲイロウ等 炭化水素:例えば流動パラフイン、スクワラ
ン、ポリブテン等 高級アルコール:例えばオクチルドデカノール
等 合成エステル油:例えばミリスチン酸オクチル
ドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリル
酸ヘキシル等 (2) 顔料 例えばタルク、カオリン、マイカ、炭酸カルシ
ウム、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタ ン、酸
化鉄、ケイ酸マグネシウム、及び上記顔料の処理
顔料(例えばシリコン処理、金 属石ケン処理、
油処理、アシルグタタミン酸アルミニウム処理)
等。 以下、本発明を実施例によつて、更に詳細に説
明する。尚、実施例に示す部とは重量部を、%と
は重量%である。また、皮膚刺激試験、チロシナ
ーゼ活性阻害率(%)、美白効果(パネルテスト)
40℃、3ケ月後の残存率(アスコルビン酸の脂肪
酸エステルの分解テスト)、40℃、3ケ月後の美
白化粧料の安定性等の試験法は下記の通りであ
る。 (1) チロシナーゼ活性の阻害効果 40℃の恒温槽に3ケ月保存した各クリームの
チロシナーゼ活性の阻害効果について、ハーデ
イング−パツセイ(Harding−Passay)マウ
スメラノーマから抽出した酵素チロシナーゼを
使用し、その酵素活性をドーパークロームの
475nmの吸光度を測定するフオトメトリー法に
よつてしらべた。試料1gに19mlの50%エタノ
ールを加え、充分にまぜた後、上澄液0.2mlを
とり、これにマウス肝ホモジネート2mlを加
え、37℃、6時間反応させる。その反応液0.9
mlを採取し、L−チロシン溶液(0.3g/ml)
を1ml、マツクルベイン氏の緩衝液(PH6.8)
を1mlを加え、37℃の恒温水槽内で70分間イン
キユベートした後、これをチロシナーゼ溶液
(1mg/ml)を0.1ml加えてよく攪拌し、37℃に
保つて10分後、475nmで吸光度(D1)を測定
する。加熱失活させたチロシナーゼを用いて同
様に反応させた吸光度(D2)および肝ホモジ
ネートのみを用いた対照試験品の吸光度(D3)
を測定し、次式からチロシナーゼ活性阻害率を
算出する。 チロシナーゼ活性阻害率(%)=D3−D1/D3−D2× 100 (2) 美白効果のパネルテスト 色黒、シミ、ソバカスに悩む被験者(女子)
20名、のべ540人に40℃の恒温槽に3ケ月保存
した各クリームを毎日朝、夕一回3ケ月塗布し
「有効」、「やや有効」または「無効」のいずれ
かを判定し、「有効」と「やや有効」と答えた
パネラーの合計人数の比率を有効率(%)で表
わした。 (3) 皮膚刺激試験 各試験試料の10%オリーブ油溶液を調整し、
後記ドレイズ(Draze)の方法に準じて試験を
行ない、皮膚刺激スコアーを算出した。 〔Draize,J.H.,Association of Food and
Drug officials of the United States
Appraisal of the Stafety of Chemicals in
Foods Drug and Cosmetics,46(1959),
Texas State Department of Health,
Austin〕 (4) 40℃、3ケ月後の残存率(アスコルビン酸の
脂肪酸エステルの分解性テスト) アスコルビ
ン酸の脂肪酸エステルを活性成分(美白剤成
分)として配合した美白化粧料の試料を40℃の
恒温室に3ケ月間、保存した後に残存している
アスコルビン酸の脂肪酸エステル量を高速液体
クロマトグラフイーで測定し、残存率で表示し
た。(測定条件等は後記) (5) 40℃、3ケ月後の美白化粧料の安定性 美白化粧料の試料を40℃の恒温室に3ケ月間保
存した後の外観変化(分離、着色の有無等)、変
臭の有無等を専門検査員3人によつてしらべた。 参考実施例 1 本発明のアスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エス
テルと類縁化合物の化粧料用油性物質に対する溶
解性を下記試験法でしらべた。結果を第1表に示
した。 溶解性の試験法 第1表に示す油性物質に対し、10%量のアスコ
ルビン酸の脂肪酸エステルを混合し、30℃にて10
分間攪拌後静置した。透明に溶解したものを○印
で、白色沈澱を生成したものを×印として第1表
に示した。
【表】 参考実施例 2 本発明のアスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エス
テルと類縁化合物の耐加水分解性並びに熱安定性
を下記の試験法でしらべた。 (1) 耐加水分解性試験 溶媒として、含水量5%のエチルアルコールを
用い、第2表に示すアスコルビン酸の脂肪酸エス
テルを0.1W/V%溶解した試料溶液を60℃にて
所要時間加熱し、経時による残存率を測定した。
残存率は高速液体クロマトグラフイーにより下記
条件で測定した。 装置:島津製作所製、高速液体クロマトグラフイ
ー、LC−3A カラム:ステンレスカラム 充填剤:ODSシリカ(日立3053) 溶離液:アセトニトリル:水=85:15 尚、メインピークの高さの標準液高さに対する比
をもつて、残存率とした。
【表】 (2) 熱安定性試験 下記第3表に記載の油性物質に対して5%量の
アスコルビン酸の脂肪酸エステルを添加して、85
℃にて、5時間加熱してから残存量を測定した。
その結果を第3表に示した。
【表】 参考実施例1〜3の結果から明らかなように、 本発明の前記アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸
エステルは、化粧料用の油性物質に容易に溶解
し、しかも耐加水分解性、熱安定性に優れてい
る。 実施例1 (クリーム状美白化粧料) (1) 処方 油相スクワラン 25.0部 セチルアルコール 3.0 オリーブ油 5.0 モノステアリン酸グリセリン 2.0 ステアリン酸 3.0 2,6−ジ(2−ヘキシルデカン酸)アス
コルビル 5.0部 水相キサンタンガム 0.5 トリエタノールアミン 0.3 メチルパラベン 0.2 精製水 56.0 香料 適当 (2) 製造法 油相成分の〜を攪拌下に均一に混合した
後、75℃で5分間加熱攪拌して均一に溶解した。
ついでこの溶液に、水相成分の〜からなる水
溶液(75℃)を添加し、更に成分を加え室温ま
で冷却して均質な0/W型エマルジヨンのクリー
ム状美白化粧料(美白クリーム)を得た。この美
白クリーム(PHは7.2)は45℃で6ケ月後も安定
で、変色、変臭等が無く、肌目こまかく、つやの
ある良好な外観を呈していた。使用時にはさつぱ
りとした良好な感触を与えた。また、前記40℃3
ケ月後の残存率は95%、美白効果は95、チロシナ
ーゼ活性阻害率は84%、皮膚刺激試験における刺
激値は0.2であつた。 実施例2〜18、並びに比較例1〜10 2,6−ジ(2−ヘキシルデカン酸)アスコル
ビルの代りに、第4表の最左欄に示した各アスコ
ルビン酸の脂肪酸エステルを使用する他は、実施
例1と同様に行なつて、各クリーム状の美白化粧
料を調製した。その結果を第4表に示した。尚、
実施例2〜18は本発明の前記一般式で表わされる
アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルを活性
成分として配合したクリーム状美白化粧料であ
る。また比較例1〜10は、類縁化合物およびアス
コルビン酸の直鎖状脂肪酸エステルを活性成分と
して配合したクリーム状美白化粧料である。 後記第4表の結果から、実施例〜の如く、
カルボニル炭素のα位に側鎖(炭素数6〜8のア
ルキル基)を持つ炭素数16〜20の分岐脂肪酸とア
スコルビン酸からなるエステルは美白効果、熱安
定性、耐加水分解性に優れ、また油溶解性が良好
なため、製造がしやすく、ビタミンC誘導体とし
て優れた特性を有している。 比較例〜より実施例と同じ炭素数でもα
側鎖の炭素数が5以下ではα側鎖炭素数6以上の
本発明の実施例〜に比較して40℃の安定性が
劣ることが確認された。また比較例,からは
炭素数が12以下であると耐加水分解性に劣り、変
臭、刺激があり化粧料原料として不適である。ま
た、比較例から炭素数が21以上であると皮膚へ
の浸透性が悪く、美白効果が劣る。 比較例,から脂肪酸が飽和直鎖であると油
に対する溶解性が悪く、エマルジヨンが不安定あ
るとともに加水分解されやすく、したがつて美白
効果に劣る。 比較例から、脂肪酸が不飽和で直鎖である
と、油に対する溶解性は優れているが加水分解さ
れやすく不適である。 本発明の実施例1〜実施例18のアスコルビン酸
のイソ高級脂肪酸エステルには皮膚刺業が認めら
れなかつたが、比較例1の2,6−ジ(イソオク
タン酸)アスコルビル及び比較例2の2,6−ジ
(イソラウリル酸)アスコルビルには皮膚刺激が
認められた。
【表】
【表】 実施例 19 下記第5表に示すアスコルビン酸脂肪酸エステ
ルを5%含有するクリームの皮膚透過定数を、ラ
ツト腹部剥離皮膚および拡散セルを用いて後記の
Scheuplin等の方法に準じて測定した。 〔R.J.Scheuplein,et,al,J,Invest,
Dermatol,52,63(1969)〕
【表】 ル
【表】 第5表の結果から明らかなように、本発明(実
施例の1,6,7及び13)のアスコルビン酸のイ
ソ高級脂肪酸エステルの皮膚透過定数は、比較例
(1,3及び9)のそれよりも高い値を示した。
この結果は、本発明のアスコルビン酸のイソ高級
脂肪酸エステルは皮内浸透性が高く(良く)かつ
肌なじみが良いことを示唆している。 実施例20 (油状美白化粧料) (1) 処方成分 6−モノ(2−ヘプチルウンデカン酸)ア
スコルビル 1.0部 2,6−ジ(2−ヘプチルウンデカン酸)
アスコルビル 4.0 2,5,6−トリ(2−ヘプチルウンデカ
ン酸)アスコルビル 1.0 スクワラン 50.0 オクチルドデカノール 30.0 オリーブ油 14.0 香料 適量 (2) 製造法 成分の〜を混合して50℃にて均一に溶解
し、油状の美白化粧料を得た。 この美白化粧料の40℃、3ケ月後の残存率は96
%、美白化粧料は安定で変色や変臭や外観変化が
なく、美白効果は90%で極めて良好であつた。 実施例 21 (油状美白化粧料) 実施例20の成分の〜の代りに、2,6−ジ
(2−ヘプチルウンデカン酸)アスコルビル6.0部
使用する他は、実施例20と同様に行なつた。得ら
れた油状美白化粧料の40℃、3ケ月後の残存率は
90%、安定性は良好で変色や変臭や外観変化がな
く、美白効果が80%で良好であつた。 比較例 11 (油状美白化粧料) 実施例20の成分の〜の代りに、2,6−
(ジオレイン酸)アスコルビルを6.0部使用する他
は、実施例20と同様に行なつた。得られた美白化
粧料40℃、3ケ月後の残存率は62%、安定性はわ
るく沈澱物を生成し、美白効果は40%であつた。 実施例 22 (美白フアンデーシヨンクリーム) (1) 処方 油相ステアリン酸 8.0部 ミツロウ 2.0 ベヘニルアルコール 1.5 流動パラフイン 6.0 ワセリン 1.0 モノステアリン酸グリセライド 1.0 2,6−ジ(2−ヘキシルデカン酸)アス
コルビル 3.0 2,5,6−トリ(2−ヘキシルデカン
酸)アスコルビル 2.0 水相グリセリン 10.0部 トリエタノールアミン 0.9 酸化チタン 10.0 タルク 2.0 黄酸化鉄 1.8 ベンガラ 0.7 黒酸化鉄 0.1 水 50.0 香料 適量 (2) 製造法 油相成分〜を80℃にて均一に溶解する。水
相成分〜〓を80℃にて均一に溶解分散する。油
相に水相を80℃にて混合し、充分分散した後、香
料成分〓を加え、30℃まで冷却してO/W型エマ
ルジヨンの美白フアンデーシヨンクリームを得
た。この美白フアンデーシヨンクリームの40℃、
3ケ月後の残存率は95%で美白効果は90%で、安
定性、化粧もち、耐汗性、感触(さつぱりとし
た)等に優れていた。 実施例 23 (美白フアンデーシヨンクリーム) 実施例22の成分のを使用せず、成分を5.0
部使用する他は実施例22と同様に行なつた。得ら
れた美白フアンデーシヨンクリームの40℃、3ケ
月後の残存率は92%、美白効果は85%で、安定
性、化粧もち、耐汗性、感触等に優れていた。 比較例 13 (美白フアンデーシヨンクリーム) 実施例22の成分の及びの代りに、6−モノ
(ステアリン酸)アスコルビル5.0部使用する他
は、実施例22と同様に行なつた。得られた美白フ
アンデーシヨンクリームの40℃、3ケ月後の残存
率は16%、美白効果は20%であつた。 比較例 14 (美白フアンデーシヨンクリーム) 実施例22の成分の及びの代りに、2,6−
ジ(2−エチルテトラデカン酸)アスコルビル
3.0部と2,5,6−トリ(2−エチルテトラデ
カン酸)アスコルビルを2.0部を使用する他は、
実施例22と同様に行なつた。得られた美白フアン
デーシヨンクリームの40℃、3ケ月後の残存率は
77%、美白効果は50%であつた。 実施例 24 (美白化粧水) (1) 成分 6−モノ(2−ヘキシルデカン酸)アスコ
ルビル 0.3部 2,6−ジ(2−ヘキシルデカン酸)アス
コルビル 0.5 2,5,6−トリ(2−ヘキシルデカン
酸)アスコルビル 0.2 プロピレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60.E.
O) 0.5 エタノール 10.0 精製水 83.5 香料 適量 (2) 製造法 成分の〜を均一に混合溶解し、これに成分
のを加えて過し、美白化粧水を得た。この美
白化粧水の40℃、3ケ月後の残存率は90%、美白
効果は75%、安定性、感触(さつぱりとした感
触)等に優れている。 比較例 15 (美白化粧水) 実施例24の成分の〜の代りに、6−モノ
(パルミンチ酸)アスコルビル1.0部を使用する他
は、実施例24と同様に行なつた。得られた美白化
粧水の40℃、3ケ月後の残存率は25%、美白効果
は20%で、安定性はわるく、白濁した。 実施例 25 (美白スキンミルク) (1) 処方成分 油相スクワラン 12部 オリーブ油 3 ミリスチン酸イソセチル 3 ゲイロウ 1 6−モノ(2−オクチルドデカン酸)アス
コルビル 2 2,6−ジ(2−オクチルドデカン酸)ア
スコルビル 2 2,5,6−トリ(2−オクチルドデカン
酸)アスコルビル 1 水相キサンタンガム 0.5 グリチルリチン酸モノアンモニウム(18a
−型) 3 メチルパラベン 0.2 精製水 74.3 香料 適量 油相成分の〜を80℃にて均一に溶解する。
水相成分の〜〓を80℃にて均一に溶解する。油
相に水相を80℃にて攪拌しながら加え、充分分散
後、香料成分〓を加え、30℃まで冷却して粘度
5000センチポイズ、PH6.8の美白スキンミルクを
得た。このものの40℃、3ケ月後の残存率は95
%、美白効果は70%で、安定性、感触(しつとり
感等)、浸透性等にすぐれていた。 比較例 16 (美白スキンミルク) 実施例25の成分の〜の代りに、2,6−ジ
(2−エチルヘキサン酸)アスコルビル5部を使
用する他は、実施例25と同様に行なつた。得られ
た美白スキンミルクの40℃、3ケ月後の残存率は
75%、美白効果は45%で安定性はわるく、変臭し
た。 比較例 17 (美白スキンミルク) 実施例25の成分の〜の代りに、2,6−ジ
(2−デシルテトラデカン酸)アスコルビル5部
を使用する他は、実施例25と同様に行なつた。得
られた美白スキンミルクの40℃、3ケ月後の残存
率は95%、美白効果は50%であつた。 実施例 26 (美白ケーキ状フアンデーシヨン) (1) 処方 タルク 30.0部 マイカ 20.0部 酸化チタン 15.0 セリサイト 20.0 ベンガラ 3.0 黄酸化鉄 1.0 黒酸化鉄 0.5 流動パラフイン 5.0 2,6−ジ(2−ヘキシルデカン酸)アス
コルビル 2.0 2,5,6−トリ(2−ヘキシルデカン
酸)アスコルビル 3.0 (2) 製造法 ()成分の〜を均一に混合する。 ()成分の〜を均一に混合溶解する。 ()を()を加え、ヘンシエルミキサーで
均一に混合し金皿に打型し、美白ケーキ状パウダ
ーフアンデーシヨンを得た。得られた美白ケーキ
状フアンデーシヨンの40℃、3ケ月後の残存率は
95%、美白効果は95%で、感触(しつとり感)に
すぐれ、化粧くずれしない。また重ねづけも容易
で、つきも良い。 比較例 18 (美白ケーキ状フアンデーシヨン) 実施例26の成分の及びの代りに、2,6−
ジ(オレイン酸)アスコルビル3部を使用する他
は、実施例26と同様に行なつた。得られた美白ケ
ーキ状フアンデーシヨンの40℃、3ケ月後の残存
率は40%、美白効果は30%であつた。 比較例 19 (ケーキ状フアンデーシヨン) 実施例26の成分の及びの代りに、ミリスチ
ン酸オクチルドデシル5.0部を使用する他は、実
施例26と同様に行なつた。得られた美白ケーキ状
フアンデーシヨンは、後記第5表の結果からも明
らかなように、つき、感触、化粧もち、重ねづけ
の容易さの点でもわるく、勿論美白効果を実質的
に有していない。 実施例27 (本発明のアスコルビン酸のイソ高級
脂肪酸エステルをバインダーとして使用して得
られた美白ケーキ状フアンデーシヨン) 実施例26の成分と流動パラフイン(成分の)
の代りに、6−モノ(2−ヘキシルデカン酸)ア
スコルビルを5.0部使用する他は、実施例26と同
様に行なつた。得られた美白ケーキ状フアンデー
シヨンの40℃、3ケ月後の残存率は97%で、美白
効果は97%であり、また、第5表のようにつき、
化粧もち、重ねづけの容易さ、美白効果において
も、実施例26の本発明よりも優れていた。 尚、実施例26、比較例18及び19と実施例29のケ
ーキ状フアンデーシヨンにつき、各50、人のパネ
ラーにより使用テストを行なつた。アンケートは
前記4種のケーキ状フアンデーシヨンにつき、し
つとり感(感触)、化粧もち、重ねづけの容易さ、
美白効果に関して行ない、良いを5点、普通を3
点、わるいを1点として総計し、平均点にて評価
した。その結果を第5表に示した。
【表】 第5表の結果からも明らかなように、本発明
(実施例26及び27)の美白ケーキ状フアンデーシ
ヨンは、つき、感触(しつとり感)、化粧も、ち
ち、重ねづけの容易さ、美白効果の総てにおいて
著しく優れている。また本発明のアスコルビン酸
のイソ高級脂肪酸エステルは、美白効果のみなら
ず、顔料等の粉体基材のバインダーとしての効果
をも併有していることも、実施例27の結果からも
極めて明白である。それ故、繁用されている通常
の油性物質を使用しなくてもよい等、従来のアス
コルビン酸脂肪酸エステル等のアスコルビン酸誘
導体には見られない、多くの有用顕著な作用効果
を発現し、その特異性は著しい。 実施例 28 (皮膜型美白パツク剤) (1) 処方 エチルアルコール 13.0部 グリセリン 3.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 5−モノ(2−ヘキシルデカン酸)アスコ
ルビル 0.3 2,5−ジ(2−ヘキシルデカン酸)アス
コルビル 0.4 3,5,6−トリ(2−ヘキシルデカン
酸)アスコルビル 0.3部 精製水 74.0 ポリビニルアルコール 7.0 (2) 製造法 成分の〜を均一に溶解し、成分の,を
均一に混合した溶液に少しづつ攪拌しながら加
え、皮膜型の美白パツク剤を調整した。得られた
皮膜型の美白パツク剤の40℃、3ケ月後の残存率
は90%、美白効果は90%で、安定性、剥離、感触
(しつとり感)が良好で、透明な外観を有してい
た。 比較例 20 (皮膜型の美白パツク剤) 実施例28の成分の〜の代りに、6−(モノ
ステアリン酸)アスコルビルを1.0部使用する他
は、実施例28と同様に行なつた。得られた皮膜型
美白パツク剤の40℃、3ケ月後の残存率は35%、
美白効果は25%で、安定性はわるく、白濁した。 実施例 29 (油中水型美白クリーム) (1) 処方 モノオレイン酸グリセリン 2.0部 モノオレイン酸ジグリセリン 3.0 流動パラフイン 20.0 ミリスチン酸オクチルトラシン 5.0 ミツロウ 2.0 5−モノ(2−オクチルドデカン酸)アス
コルビル 1.0 2,6−ジ(2−オクチルドデカン酸)ア
スコルビル 2.0 2,5,6−トリ(2−オクチルドデカン
酸)アスコルビル 2.0 マルビツト 5.0 精製水 58.0 (2) 製法 (1)成分の〜を80℃にて均一に溶解する。 (2)成分の〜を80℃にて均一に溶解する。 (1)に(2)を攪拌しながら加え、5分間80℃にて、ホ
モミキサーで攪拌し、30℃まで冷却し、W/O型
の美白クリームを得た。この美白クリームの40
℃、3ケ月後の残存率は98%、美白効果は95%
で、安定性が良く肌目のこまかく均質な外観、し
つとりとした感触を有し、肌なじみも良好であつ
た。 また、従来、製品化が困難であつた実用的な
W/O型の美白クリームは、本発明によつて可能
となり、しかも容易に調製し得る。 実施例 30 (W/O型の美白クリーム) 実施例29の成分の〜の代りに、2,6−ジ
(2−オクチルドデカン酸)アスコルビル5%を
使用する他は、実施例29と同様に行なつた。得ら
れたW/O型美白クリームの40℃、3ケ月後の残
存率は95%、美白効果は80%で、しつとりとした
良好な感触を有し、肌なじみ等も良好であつた。 比較例 21 (W/O型の美白クリーム) 実施例29の成分の〜の代りに、2,6−ジ
(ステアリン酸)アスコルビルを5%使用する他
は、実施例29と同様に行なつた。得られたW/O
型の美白クリーム40℃、3ケ月後の残存率は40
%、美白効果は30%で、安定性がわるく、二層に
分離した。 前記の実施例及び参考実施例から明らかなよう
に、本発明のカルボニル炭素のα位に、炭素数6
〜8のアルキル基からなる側鎖を有する。アスコ
ルビル酸のイソ高級脂肪酸エステルは、耐加水分
解性、熱安定性、油性物質への溶解性、皮内浸透
性等が良好で、処方設計が極めて容易であり、ク
リーム、乳液、ローシヨン、皮膜型パツク剤、乳
化フアンデーシヨン、ケーキ状フアンデーシヨ
ン、油性(油状)化粧料等の種々の皮膚化粧料基
剤に配合することができ、配合した当該化粧料
は、美白効果のみならず、感触、保存安定性、化
粧もち、耐汗性、耐水性、浸透性、付着性(つ
き)等においても優れている。また、本発明のア
スコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステルは、粉体
基材(顔料等)のバインダーとしても優れている
ので、通常の油性物質等のバインダーを使用しな
くてもよく、しかも、つき、感触(しつとり感)、
化粧もち、重ねづけの容易さ、美白効果に優れた
ケーキ状メイクアツプ化粧料を提供し得るのも本
発明の一つの特徴である。尚、本発明の前記アス
コルビン酸イソ高級脂肪酸エステルは、そのモノ
エステル、ジエステル、トリエステルの組合わせ
によつて、より好ましい作用、効果(美白効果
等)を発現し得る。 本発明の前記皮膚用化粧料における有用顕著な
作用効果は、アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エ
ステルの特異な化学構造(カルボニル炭素のα−
位に炭素数6〜8のアルキル基からなる側鎖を有
し、かつ炭素総数16〜20のイソアシル基を有して
いる等)に基因していることは明白である。 例えばアスコルビン酸の直鎖脂肪酸エステル
(比較例の13,15,18,19のもの等)は安定性
(耐加水分解性、熱安定性)、油性基材に対する溶
解性、皮内浸透性等がわるく、かつ処方設計が難
かしい他、実用的な化粧料が得られない。α−位
に側鎖を有する脂肪酸のエステルでもアシル基の
総炭素数が15以下のもの(例えば比較例16のもの
等)は不安定(耐加水分解性が劣り、変臭を起す
等)である他、実用的は化粧料が得られ難い。α
−位に側鎖を有していても炭素総数が21以上のも
の(比較例17のもの等)は、耐加水分解性や熱安
定性が良い反面、皮内浸透性(皮内透過性)(経
皮吸収)が低く、美白効果に劣り、寒触等も好ま
しくなく、実用性に乏しい。 更に、α−位側鎖の炭素数が5以下のもの(例
えば比較例14のもの)では耐加水分解性が低く、
かつ美白効果や化粧効果の良好な当該化粧料を得
ることができない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 美白剤成分として、下記一般式 (上記式中で、R1,R2,R3,R4は、水素原
    子、または、カルボニル炭素のα位に炭素数6〜
    8のアルキル基からなる側鎖を有しかつ炭素総数
    が16〜20のイソアシル基である。但し、R1,R2
    R3およびR4の総てが、水素原子であることもな
    く、また前記のイソアシル基であることもない。) で表される、アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エ
    ステルの少なくとも一つが、当該化粧料の基剤に
    配合されていることを特徴とする美白化粧料。 2 前記アスコルビン酸のイソ高級脂肪酸エステ
    ルが、当該化粧料の処方成分全量を基準として
    0.05〜20重量%の範囲内で配合されている、特許
    請求の範囲第1項記載の美白化粧料。
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