JPH0450275Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ロール状媒体をプリンタ装置に装着
するため、プリンタ装置に設けられたロール状媒
体を支持する支持構造に関する。

〔従来の技術〕

第２図は従来のプリンタ装置におけるロール状
媒体の支持構造を示す斜視図である。

図において１は中空状の軸の周囲に紙等の媒体
を巻きつけて形成されたロール状媒体、２はこの
ロール状媒体１の両端を支持しているフランジ状
の媒体ガイド、３はこの媒体ガイド２の中央より
突出し前記ロール状媒体１を軸支している回転シ
ヤフトである。

４は前記回転シヤフト３を、その両端において
支持している一対のフレームで、このおのおのの
フレーム４には前記回転シヤフト３を着脱するた
めの上端を開放した略Ｌ字形の溝５が形成されて
いる。そしてこの溝５の先端部の下方には突起６
及びこの突起６の斜め下方に同様の突起７が設け
られ、かつフレーム４の上端を外側に折曲げたフ
ツク部８が形成されている。

９はスプリングで、このスプリング９は一端を
前記突起７に引掛け、もう一方の突起６を介して
他端をフツク部８に支持させることにより溝５内
に挿入されている回転シヤフト３を押圧してい
る。

１０はロール状媒体１の横幅とほぼ同寸法の巻
き癖修正プレートで、コイルスプリング１１によ
り先端のＲを付けた部分をロール状媒体１の中心
軸方向に圧接させている。

このような構成においてロール状媒体１は図示
しないフイードローラ等により矢印Ａ方向に引張
られ、これによりロール状媒体１が矢印Ｂ方向に
回転することでロール状媒体１は繰出されるが、
その際、繰出されるロール状媒体１は巻き癖修正
プレート１０にこすられて巻き癖が修正される。

またこの繰出しの際、ロール状媒体１が矢印Ｂ
方向に回転することで回転シヤフト３に矢印Ｃ方
向、つまり溝５の開口部側に移動しようとする力
が働くが、フレーム４の突起６及び７とフツク部
８に支持されているスプリング９によつて回転シ
ヤフト３を移動しようとする反対側へ押圧して回
転シヤフト３の移動を防止する構造となつてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら従来の技術によれば、ロール状媒
体の両端の媒体ガイドと各フレームとの間には間
〓があるため、ロール状媒体をフイードしている
最中に回転シヤフトが軸方向に移動してロール状
媒体が横ずれしてしまうという問題があり、この
ためロール状媒体がスムーズに繰り出されなくな
つたり、また繰り出し部附近においてロール状媒
体の巻き崩れを発生させてしまうという問題もあ
つた。

また、前記回転シヤフトが巻き癖修正プレート
の押圧力により溝内を溝の開口部方向へと移動す
るのを防止するためのスプリング及びこのスプリ
ングを支持するための突起部やフツク部等をフレ
ームに形成しなければならないことからフレーム
の構造が複雑になつてしまうという問題があつ
た。

そこで本考案は、前記問題を解決するためにな
されたものでありロール状媒体の横ずれを防止す
ると共に、回転シヤフトが溝内を開口部側へと移
動するのを防止するためのスプリング及びこのス
プリングを支持するための複雑な構造を用いなく
とも、回転シヤフトの移動を防止できる簡単な構
造のフレームを提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上述した目的を達成するため本考案は、ロール
状媒体の両側端部に固着した着脱自在な回転シヤ
フトを、所定の間隔で対向配置した一対の弾性変
形可能なフレームにより回転自在に支持し、か
つ、前記フレームには、弾性変形を利用して前記
回転シヤフトを圧入し得る幅でかつ所定の位置に
回転シヤフトが回転自在に嵌合する凹部を形成し
た溝を設ける。

さらに、このフレーム間に支持したロール状媒
体の繰り出し部手前の側端部に向かつて両フレー
ムから突出させてロール状媒体を両側から当接し
てロール状媒体の横幅を規制する弾性変形可能な
レバーを、前記両フレームに設けることとしたも
のである。

〔作用〕

上述した構成により回転シヤフトを凹部を有す
る溝内に圧入し、これによりフレームを弾性変形
させて前記凹部に回転シヤフトを嵌合させること
でロール状媒体をフレームに装着する。

この状態でロール状媒体を巻き癖修正をプレー
トにより巻き癖を修正しつつフイードさせると回
転シヤフトには溝の開口部側へ移動しようとする
力が働く。

しかし、回転シヤフトは溝内の凹部に嵌合して
おり、この凹部の上方の溝は回転シヤフトの外径
より狭いため回転シヤフトが移動したり、はずれ
たりするようなことはない。

また、フレームから突出して形成されたレバー
が、ロール状媒体の横ずれを規制すると共に、こ
の横ずれにより生じるロール状媒体の巻き崩れを
防止する。

このようにフレームに一体に成形されたレバー
によりロール状媒体の横ずれを防止することがで
きると共に、回転シヤフトをスプリングを用いず
に溝の開口部への移動を防止することができるの
で簡単な構造のフレームを提供することができ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面を用いて説明す
る。

第１図は本実施例のプリンタ装置におけるロー
ル状媒体の支持構造を示す斜視図であり、１はロ
ール状媒体、２は媒体ガイド、３は回転シヤフ
ト、１０は巻き癖修正プレート、１１はコイルス
プリングで、これらは従来のものに相当するので
同一の符号を付し、その説明は省略する。

１２は前記回転シヤフト３を支持するための弾
性を有するフレームで、このフレーム１２にはそ
の上端辺より下方に向けて前記回転シヤフト３の
外径より狭い幅の溝１３が形成され、この溝１３
の所定の位置には回転シヤフト３を嵌合するため
の円弧形等の凹部１４が相対向するように形成さ
れている。

１５は前記ロール状媒体１の横ずれを防止する
ためフレーム１２に設けられた弾性を有するレバ
ーで、このレバー１５は前記ロール状媒体１の繰
り出し部手前の両側端を挟持するようにその両側
に当接している。

上述した構成によりロール状媒体１をフレーム
１２に装着する時は、ロール状媒体１の両端を支
持している媒体ガイド２の回転シヤフト３をフレ
ーム１２の上方から、フレーム１２に形成された
溝１３内に圧入すると、該溝１３の幅は回転シヤ
フト３の外径より狭いためフレーム１２が弾性変
形し、回転シヤフト３は溝１３内に嵌り込み、溝
１３内に形成された凹部１４に到達した時、フレ
ーム１３の弾性変形が復旧し、回転シヤフト３は
凹部１４内に回転可能に嵌合保持される。

そしてこれと同時にロール状媒体１の両端は、
フレーム１２の内側に突出させて設けられたレバ
ー１５と、その繰り出し部手前の側端部が当接し
ロール状媒体１の位置を規制する。

このような構成において、ロール状媒体１は図
示しないフイードローラ等により矢印Ａ方向に引
張られ、これによりロール状媒体１が矢印Ｂ方向
に回転し、このためロール状媒体１は繰出され、
この時繰出されたロール状媒体１は巻き癖修正プ
レートにこすられて巻き癖が修正される。

また、この繰出しの際、ロール状媒体１が矢印
Ｂ方向に回転することで、回転シヤフト３には矢
印Ｄ方向、つまり溝１３の開口部側に移動しよう
とする力が働くことになる。

しかし、回転シヤフト３を溝１３内の凹部１４
に嵌合しており、また、この凹部１４の上方の溝
１３の幅は回転シヤフト３の外径よりも狭い幅で
あるため、該回転シヤフト３は凹部１４から移動
したり、はずれたりすることはない。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、ロール状
媒体の両側端部に固着した着脱自在な回転シヤフ
トを、所定の間隔で対向配置した一対の弾性変形
可能なフレームにより回転自在に支持し、かつ、
前記フレームには、弾性変形を利用して前記回転
シヤフトを圧入し得る幅でかつ所定の位置に回転
シヤフトが回転自在に嵌合する凹部を形成した溝
を設けると共に、このフレーム間に支持したロー
ル状媒体の繰り出し部手前の側端部に向かつて両
フレームから突出させてロール状媒体を両側から
当接してロール状媒体の横幅を規制する弾性変形
可能なレバーを、前記両フレームに設ける。

そして前記フレームに形成された溝に回転シヤ
フトを圧入することによりロール状媒体をフレー
ムに装着し、このロール状媒体に巻き癖修正プレ
ートを圧接させてロール状媒体をフイードローラ
等により引張るとロール状媒体は回転して繰出さ
れる。

この回転に伴い、回転シヤフトには、溝の開口
部側へ移動しようとする力が働くが、回転シヤフ
トは前記凹部内に嵌合しており、さらにこの凹部
の上方の溝は回転シヤフトの外径よりも狭い幅の
溝であるため、回転シヤフトが溝から移動したり
あるいは外れたりすることはない。

また、同様に、ロール状媒体が繰出されると、
ロール状媒体に軸方向への力が働くが前記レバー
がロール状媒体の両側端に当接し横幅を規制して
いるので横ずれは防止される。さらに、ロール状
媒体を繰り出す際に軸方向に働く力は繰り出し部
付近に巻き崩れを発生させることになるが、レバ
ーの先端がロール状媒体の繰り出し部手前の両側
端を挟持するように当接するため、この巻き崩れ
の発生も防止する。

このように、従来のようなスプリングを用いる
構造としなくともレバーにより横ずれを防止する
と共に凹部を有する溝により回転シヤフトを溝の
開口部側に移動するのを防ぐことができるので簡
単な構造のフレームとすることができるという効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例のプリンタ装置におけるロー
ル状媒体の支持構造を示す斜視図、第２図は従来
のプリンタ装置におけるロール状媒体の支持構造
を示す斜視図である。 １……ロール状媒体、３……回転シヤフト、１
２……フレーム、１３……溝、１４……凹部、１
５……レバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ロール状媒体の両側端部に固着した着脱自在な
   回転シヤフトを、所定の間隔で対向配置した一対
   の弾性変形可能なフレームにより回転自在に支持
   し、 かつ、前記フレームには、弾性変形を利用して
   前記回転シヤフトを圧入し得る幅でかつ所定の位
   置に回転シヤフトが回転自在に嵌合する凹部を形
   成した溝を設けると共に、 このフレーム間に支持したロール状媒体の繰り
   出し部手前の側端部に向かつて両フレームから突
   出させてロール状媒体を両側から当接してロール
   状媒体の横幅を規制する弾性変形可能なレバー
   を、前記両フレームに設けたことを特徴とするロ
   ール状媒体の支持構造。