JPH0449981A

JPH0449981A - ケーブル貫通部用防火キット

Info

Publication number: JPH0449981A
Application number: JP2160080A
Authority: JP
Inventors: Osamu Yamada; 山田　乱; Narikazu Itoga; 糸雅　成和
Original assignee: Minnesota Mining and Manufacturing Co
Current assignee: 3M Co
Priority date: 1990-06-20
Filing date: 1990-06-20
Publication date: 1992-02-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は建物の床のケーブル貫通部の防火構造に関する
。

（従来の技術）ケーブルを敷設するため、建物の防火区画の壁または床
に貫通部を設ける場合、これを通る火炎の延焼を防ぐこ
とが必要である。すなわち、建築基準法及び消防法に基
づき、貫通部に防火処置を施さなければならない。この
ための防火構造は種々提案されている。例えば、底部に
ケーブル貫通用の穴が開いた鉄製のポットを建物のケー
ブル貫通部に挿入し、ケーブルとポットとの間にカルシ
ウムシリケート系充填材またはロックウール等を充填す
る防火構造、ケーブル貫通穴を有した珪酸カルシウム板
でケーブル貫通部を床の両側から覆い、ケーブル貫通部
内部のケーブルの周りをロックウールで充填する防火構
造等がある。

（発明が解決しようとする課題）カルシウムシリケート系の充填材は粉末状態で施工現場
に供給され、粉末状のセメントと混合され、次いで、水
を加えて、ペースト状態に混合されて使用される。粉末
状の充填材を混合する際、カルシウムシリケートの塵埃
が発生する。また、ロックウールは、施工時、ロックウ
ールの塵埃が発生する。これら塵埃は人体に有害であり
、作業者の健康を害するという問題がある。また、施工
現場での充填材の混合及び充填に時間がかかるという問
題も在る。水を使用する場合には、施工現場で水を確保
することに困難性が在る。さらに、これら充填材はその
重量が重く、施工現場への搬送に困難性がある。特に、
施工現場が超高層ビルの場合にはこの困難性は著しく増
加する。

従って、本発明の目的は、作業者の健康の間顧の発生が
なく、施工現場での作業性が良く、容易に作業現場へ搬
送できる防火構造を提供することである。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成する為に、本発明におけるケーブル貫通
部用防火キットは、建物の床のケーブル貫通部に挿入さ
れるポットと、該ポットの上部に挿入されるスリーブと
を有している。

ポットは、一対の半割り金属製フレームであって、互い
に組み合わされた時、ケーブル貫通部の形状に対応した
外形を形成する一対の半割り金属製フレームと、該一対
の半割りフレームの頂部にそれぞれ載置された一対の半
割り断熱性材料製上蓋であって、互いに組み合わされた
時、前記ケーブル貫通部より犬なる外形と、前記スリー
ブの端部が挿入される中央開口とを有した一対の半割り
断熱性材料製上蓋と、前記一対の半割りフレームの内面
にそれぞれ固着された一対の断熱性材料製側壁であって
、前記一対の半割りフレームの中間部と前記上蓋とは反
対側の前記フレームの端部との間に延在した一対の半割
り断熱性材料製側壁と、該一対の側壁上にそれぞれ固定
された一対の半割り断熱性材料製内蓋であって、互いに
組み合わされたとき、その中央部に前記ケーブルが貫通
する貫通口を有した一対の半割り断熱性材料製内蓋と、
前記一対の上蓋上にそれぞれ載置され、前記一対の上蓋
を前記一対のフレームとの間に挟持、固定する一対の金
属製補強板であって、互いを結合させる第１の結合装置
を有した一対の金属製補強板とを有している。

スリーブは、互いを結合させる第２の結合装置を有した
一対の半割り金属シースと、該一対の半割り半円筒金属
シースの内面にそれぞれ接着された一対の断熱性材料層
とを有している。

ポットの一対の半割り上蓋、側壁及び内蓋、さらに、ス
リーブの一対の断熱性材料層としては、セラミックボー
ドやセラミックブランケット等の各種の断熱性材料が用
いられるが、火災時の延焼や漏煙防止の見地からは、加
熱時、膨張して、間隙部分を密閉し得る熱膨張性材料を
用いることが好ましく、さらに、その取り扱いの簡便さ
から熱膨張性シートを用いることが特に好ましい。

また、スリーブの断熱性材料層を施工が簡便で耐火性に
優れた金属シースに固着された熱膨張性シート層と、核
層に固着された比較的柔軟でケーブルとの形状対応性に
優れた熱膨張性マット層の２層とすることが好ましい。

また、金属製フレームの底部に複数の係合タブを設ける
ことがポットを確実にケーブル貫通部に保持する上で好
ましい。

スリー“ブの他の実施例においては、一対の半割りスリ
ーブは蝶番結合されている。また、ポットの他の実施例
においては、一対の上蓋及び内蓋にはその中心から放射
状のスリットが形成されている。上蓋と内蓋との間に一
対のゴム製センタリングスペーサが設けられてもよい。

一対のフレームには、前記一対の断熱性材料製側壁を固
着するためと、さらに、前記一対の内蓋を前記一対の側
壁上に固定する為のポット内方に延在した複数の切り起
こし部分が形成されていることが好ましい。

（作用）本発明による防火キットの施工は以下のように行われる
。

ケーブル貫通部、すなわち床の開口部の上方で、貫通し
ているケーブルを挾んで一対の半割りポットを第１の結
合装置を結合させて組み立てる。

次に、フレームの係合タブを開口部の大きさに合わせて
調整する。組合わされたポットを開口部に押し込む。次
に一対の半割りスリーブをケーブルを挾んで、ポットの
上部に挿入し、第２の結合装置でもって互いに結合させ
る。スリーブとケーブルとの間の隙間には熱膨張性材料
等を充填する。上蓋と床との境界、ポットとスリーブと
の合わせ目、スリーブ上端とケーブルとの境界に熱膨張
性パテ等で目張りをする。

（実施例）本発明によるケーブル貫通部用防火キットの実施例を添
付図面の第１図から第３図を参照して説明する。第１図
は本発明によるケーブル貫通部用防火キット１０の一実
施例の使用状態を示す。防火キット１０は建物の床１の
ケーブル貫通部２に挿入されるポット３０と、その端部
がポット３０の上部に挿入されるスリーブ２０とから構
成される。

第２Ａ図に示されるように、スリーブ２０は同一形状の
一対の半割りスリーブ２１から構成されている。各半割
りスリーブ２１は半割り半円筒金属シース２２、半割り
金属シース２２の内面に接着された熱膨張性シート層２
３と、熱膨張性シート層２３の内面に接着された熱膨張
性マット層２４とを有している。各半割り金属シース２
２はその両端にフランジ２５を有しており、フランジ２
５には上下に３つの貫通孔２６が形成されている。フラ
ンジ２５の下端には後述するポット３０の補強板３２と
係合する段差２７が形成されている。第１図に示される
ように、一対の半割りスリーブ２１は貫通孔２６を通る
ボルトナツト等の固定具で組み合わされたとき、内部に
ケープルが貫通する空間を形成する。

第２Ｂ図に示されるように、ポット３０も同一形状の一
対の半割りポット３１から構成されている。

ポット３０は金属製の一対の半割りフレーム３７を有し
ており、各フレーム３７は互いに組み合わされたとき、
ケーブル貫通部２の形状に対応した外形を形成している
。半割りフレーム３７の底部には２個の係合タブ３８が
設けられており、係合タブ３８はポット３０の斜め外方
に延在している。係合タブ３８はポット３０がケーブル
貫通部２内に挿入されたとき、床１と係合して、ポット
３０を確実にケーブル貫通部２に保持する機能を有して
いる。半割りフレーム３７の頂部には熱膨張性シートで
作られた半割り上蓋３３が載置されている。一対の半割
り上蓋３３は、互いに組み合わされたとき、ケーブル貫
通部２より大きな外形と、そのほぼ中央にスリーブ２０
が挿入されるスリーブ挿入日射とを有している。

半割り上蓋３１上にほぼ半割り上蓋３３と同じ形状の金
属製の半割り補強板３２が載置されており、半割り上蓋
３３を半割りフレーム３７との間にねじ４０によって挟
持、固定している。半割り補強板３１の端部には雄のフ
ック３９ａと、雄フック３９ａを受は入れる間隙を有し
た雌のフック３９ｂとが形成されている。すなわち、一
方の半割り補強板の雄フック３９ａを他方の半割り補強
板の雌フック３９ｂ′内に挿入し、他方の半割り補強板
の雄フック３９ａを一方の半割り補強板の酸フック３９
ｂ内に挿入することによって一対の半割りポット３１が
互いに他と組み合わされ、ポット３０が形成される。

一対の半割りフレーム３７の内面には、それぞれ熱膨張
性シートで作られた半割り側壁３６が固着されている。

固着方法は主として半割り、フレーム３７内面への接着
であるが、半割りフレーム３７の一部にボット内方へ延
在した切り起こし４１を設け、該切り起こし４１で半割
り側壁３６を刺し止めるようにしても良い。勿論、両方
の方法を用いても良い。

半割り側壁３６は半割りフレーム３７の底部から中間部
にかけて延在している。

一対の半割り側壁３６上には、熱膨張性シートで作られ
た半割り内蓋３５が固定されている。半割り内蓋３５は
、互いに組み合わされたとき、はぼその中央部にケーブ
ル３が貫通するケーブル貫通口４５を有している。半割
り内蓋３５の固定方法は半割り側壁３６上への接着であ
るが、半割りフレーム３７の一部にポット内方へ延在し
た切り起こし４２を設け、該切り起こし４２で内蓋３５
を係止するようにしても良い。勿論、両方の方法を用い
ても良い。

熱膨張性シート及び熱膨張性マットとしてはそれぞれ住
友３Ｍ社から市販されている３ＭファイヤーバリヤーＦ
Ｓ−１９５及び３ＭファイバーマットＭ２０が利用可能
である。しかし、本発明はこれに限定されるものではな
く、セラミックボード、セラミックブランケット等の断
熱性材料、加熱された際に膨張する断熱性の材料であれ
ば使用可能である。

半割り内蓋３５と半割り上蓋３３との間にはゴム製のセ
ンタリングスペーサ３４が設置されている。これはケー
ブル３がケーブル貫通部２に対して偏心している場合に
使用されるもので、ケーブル３をポット３０と整合させ
る機能を有している。ケーブル３がケーブル貫通部２と
整合している場合には使用しなくても良い。

次に施工方法を第３Ａ図から第３Ｄ図を参照して説明す
る。ケーブル貫通部２、すなわち床１の開口部２の上方
で、貫通しているケーブル３を挾んで一対の半割りポッ
ト３１を雌雄のフック３９ａ、　３９ｂを結合させで組
み立てる（第３Ａ図）。次に、半割りフレーム３７の係
合タブ３８を開口部２の大きさに合わせて調整する。組
合わされたポット３０を開口部２に押し込む（第３Ｂ図
）。次に一対の半割りスリーブ２１をケーブル３を挾ん
で、ポット３０のスリーブ挿入口羽内に、スリーブ２０
の段差２７がポット３０の補強板３２と係合するまで挿
入する。半割りスリーブ２１のフランジ２５に設けた貫
通孔２６にボルトを通して、ナツトで締めることで、半
割りスリーブ２１を互いに結合させる（第３Ｃ図）。ス
リーブ２０とケーブル３との間の隙間には熱膨張性材料
の充填材を充填する。上蓋３１と床２との境界、ポット
３０とスリーブ２０との合わせ目、スリーブ２０上端と
ケープル３との境界に熱膨張性パテ等で目張りをする（
第３Ｄ図）。

次に熱膨張性材料を用いた場合の作用を説明する。火災
時、防火キットが高温にさらされると、熱膨張性シート
製の内蓋３５、側壁３６が膨張し、ケーブル３との間隙
を埋め、火災の延焼を防止する。さらに、スリーブ２０
の熱膨張性マット２４がケーブル３を伝わった熱によっ
て膨張し、ケーブル３との隙間を埋め、漏煙を防止する
。さらに、内蓋３５の防火性が破られると、熱膨張性シ
ート製のポット３０の上蓋３３及びスリーブ２０の熱膨
張性シート層２３とが膨張し、ケーブル３との隙間を埋
め、火炎の延焼及び漏煙を防止する。すなわち、内蓋３
５と上蓋３３との２段階で火炎の延焼を防止する。

第４Ａ図は本発明による防火キットのスリーブの他の実
施例を示す。上記実施例では半割りスリーブ２１はそれ
ぞれ別体であったが、本実施例では蝶番によって結合さ
れている。これにより、スリーブの組み立てがさらに簡
便になる。

第４Ｂ図は本発明による防火キットのポットの他の実施
例を示す。この実施例は上蓋及び内蓋にそれらの中心か
ら放射状にスリットを設けたものである。これにより、
ケーブルの偏心に対する対応性をさらに増すことができ
る。

本発明による防火キットは日本建築センターの試験方法
等の規定を十分に満足している。

第１表は本発明によるケーブル（ＣＶＴ　２５０ｍｍ２
）用防火キットとそれに対応する鉄製ポットを使用した
従来技術との比較結果を示す。この表から明らかなよう
に、本発明による防火キットは従来技術と比較して、重
量が約２１５に、施工時間が２７３である。

第１表（発明の結果）本発明の防火キットは、予め組み立てられたポットとス
リーブとを施工現場においてケーブル貫通部に挿入する
だけであり、さらに、その組み立てに際して、パテを使
用するだけであるので、人体に有害なロックウールやカ
ルシウムシリケートの塵埃の発生がなく、作業者の健康
を害することがない。また、作業者の熟練に頼る事なく
、常に安定した防火性能を得ることができ、施工の信頼
性に優れている。さらに、施工時間を従来技術と比べて
約２７３にすることができる。また、水を不要とするの
で、施工現場での水確保を考慮する必要がない。重量も
従来技術と比べて約２１５であるので、施工現場への搬
送の困難性が軽減される。

従って、本発明によれば、作業者の健康の問題の発生が
なく、施工現場での作業性が良く、容易に作業現場へ搬
送できる防火キットが提供される。

【図面の簡単な説明】第１図は本発明による防火キットの一実施例の使用状態
を示す断面斜視図、第２Ａ図は本発明による防火キット
のスリーブの一実施例の分解斜視図、第２Ｂ図は本発明
による防火キットのポットの一実施例の分解斜視図、第
３Ａ図から第３Ｄ図は第１図に示された実施例の施工手
順を説明するための正面図、第４Ａ図は本発明による防
火キットのスリーブの他の実施例の斜視図、第４Ｂ図は
本発明による防火キットのポットの他の実施例の分解斜
視図。１０・・・防火キット、２０・・・スリーブ、３０・・・ポット、２１・・・半割りスリーブ、２２・・・金属シース、２３・・・熱膨張性シート層、２４・・・熱膨張性マット層、２５・・・フランジ、２６・・・貫通孔、２７・・・段差、３１・・・半割りポット、３２・・・補強板、３３・・・上蓋、３４・・・センタリングスペーサ、３５・・・内蓋、３６・・・側壁、３７・・・半割りフレーム、３８・・・係合タブ、３９ａ、　３９ｂ−フック、４０・・・ねじ、４１．４２・・・切り起こし、躬・・・スリーブ挿入口、４５・・・ケーブル貫通口、４６．４７・・・スリット。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）建物の床のケーブル貫通部に挿入されるポットと
、該ポットの上部に挿入されるスリーブとを有したケー
ブル貫通部用防火キットにして、前記ポットが、一対の半割り金属製フレームであって、互いに組み合わ
された時、ケーブル貫通部の形状に対応した外形を形成
する一対の半割り金属製フレームと、該一対の半割りフレームの頂部にそれぞれ載置された一
対の半割り断熱性材料製上蓋であって、互いに組み合わ
された時、前記ケーブル貫通部より大なる外形と、前記
スリーブの端部が挿入される中央開口とを有した一対の
半割り断熱性材料製上蓋と、前記一対の半割りフレームの内面にそれぞれ固着された
一対の断熱性材料製側壁であって、前記一対の半割りフ
レームの中間部と前記上蓋とは反対側の前記フレームの
端部との間に延在した一対の半割り断熱性材料製側壁と
、該一対の側壁上にそれぞれ固定された一対の半割り断熱
性材料製内蓋であって、互いに組み合わされたとき、そ
の中央部に前記ケーブルが貫通する貫通口を有した一対
の半割り断熱性材料製内蓋と、前記一対の上蓋上にそれぞれ載置され、前記一対の上蓋
を前記一対のフレームとの間に挟持、固定する一対の金
属製補強板であって、互いを結合させる第１の結合装置
を有した一対の金属性補強板とを有しており、前記スリーブが、互いを結合させる第２の結合装置を有した一対の半割り
半円筒金属シースと、該一対の半割り金属シースの内面にそれぞれ接着された
一対の断熱性材料層とを有しているケーブル貫通部用防
火キット。
（２）前記ポットの一対の半割り上蓋、側壁及び内蓋が
、熱膨張性材料層であり、かつ、前記スリーブの一対の
断熱性材料層が一対の熱膨張性材料層である請求項１記
載の防火キット。
（３）前記ポットの一対の半割り上蓋、側壁及び内蓋が
、熱膨張性シート層であり、かつ、前記スリーブの一対
の断熱性材料層が一対の熱膨張性シート層である請求項
１記載の防火キット。
（４）前記スリーブの断熱性材料層が前記金属シースに
固着された熱膨張性シート層と、該層に固着された熱膨
張性マット層の２層から構成されている請求項１記載の
防火キット。
（５）前記ポットの金属製フレームがその底部に前記ポ
ットの斜め外方へ延在した複数の係合タブを有する請求
項１から３のいずれか１項に記載の防火キット。
（６）前記一対の半割り金属シースが蝶番結合されてい
る請求項１から４のいずれか１項に記載の防火キット。
（７）前記一対の上蓋及び内蓋にはその中心から放射状
のスリットが形成されている請求項１から４のいずれか
１項に記載の防火キット。
（８）前記上蓋と前記内蓋との間に一対のゴム製センタ
リングスペーサが設けられている請求項１から４のいず
れか１項に記載の防火キット。
（９）前記一対のフレームには、前記一対の側壁を固着
するためと、さらに、前記一対の内蓋を前記一対の側壁
上に固定する為のポット内方に延在した複数の切り起こ
し部分が形成されている請求項１から４のいずれか１項
に記載の防火キット。