JPH0736665B2 - ケーブル貫通部の防火構造 - Google Patents

ケーブル貫通部の防火構造

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JPH0736665B2
JPH0736665B2 JP60271604A JP27160485A JPH0736665B2 JP H0736665 B2 JPH0736665 B2 JP H0736665B2 JP 60271604 A JP60271604 A JP 60271604A JP 27160485 A JP27160485 A JP 27160485A JP H0736665 B2 JPH0736665 B2 JP H0736665B2
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昭芳 深川
乱 山田
成和 糸雅
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住友スリーエム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は建物の壁または床のケーブル貫通部の防火構造
に関する。
(従来の技術) ケーブルを敷設するため建物の防火区画の壁または床に
貫通部を設ける場合、これを通る火災の延焼を防ぐこと
が必要である。すなわち、建築基準法および消防法に基
づき、貫通部に防火処置を施すと共に、60mm2以上のケ
ーブルは床または壁面よりその両側1mにケーブルの延焼
を防止する延焼防止剤を施さなければならない。このた
めの防火構造は種々提案されている。例えば実開昭59−
114716号公報および実開昭59−138317号公報は、中央に
穴を有するフランジ状仕切板によりケーブル貫通部の両
端の開口部を塞ぎ、この中央穴を通してケーブルを敷設
し、仕切板のフランジの間において、例えばロツクウー
ルやシリコン系充填材のような防火充填材をケーブルの
まわりに充填したケーブル貫通部の防火構造を開示して
いる。
(発明が解決しようとする問題点) これらの従来技術には次のような欠陥がある。
(1)施工および施工道具を含めた作業性が非常に悪
い。
(2)ロツクウール等の耐火充填材の充填が極めて困難
であり、防火特性に大きく影響する。。
(3)ケイカル板などの耐火板の現場での加工作業が困
難であり、コンクリート用アンカーボルトの取付けが不
可欠である。
(4)耐熱シール材の耐火板およびケーブルシースへの
接着が極めて悪く、施工時の良否でシール特性および防
火特性に大きな影響を与える。
(5)地震等で発生する振動応力等によるゆるみ、脱落
が生じ、性能低下の可能性がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、従来技術の前記問題点を解決すること
である。
この目的を達成するため、本発明によると建物の壁また
は床のケーブル貫通部の防火構造であって、一本以上の
ケーブルを包囲し、かつ少なくとも部分的にケーブル貫
通部内に置かれた熱膨張性材料の筒状部材と、この筒状
部材の少なくとも両端に取り付けられて、該筒状部材の
半径方向外方への熱膨張を拘束する複数の金属製の支持
部材と、該ケーブル貫通部の両端において該筒状部材と
該ケーブル貫通部との間の開口部を塞ぐ熱膨張性材料の
シート部材を含む防火構造が提供される。
本発明の別な局面によると、筒状部材は、更に、熱膨張
性材料の内側に配置された吸熱性材料を含む。
本発明の更に別な局面によると、熱膨張性材料のパテが
シート部材の筒状部材および壁また床との接合部を密封
している。
この構成では、ケーブルを熱膨張性材料で囲み、さらに
壁あるいは床の部分との間も熱膨張性材料でシールして
いるので、火災時にケーブル貫通部が高温にさらされた
ときに熱膨張性材料が膨張してケーブルと壁あるいは床
の間を塞ぎ、効果的に延焼を防止する。
60mm2から325mm2までのケーブルを通す壁または床の貫
通部に防火処置を施す場合、従来技術では壁たは床の表
面から1mにわたり延焼防止材を適用していたが、本発明
では高吸熱性シートと熱膨張性マツトを壁または床の表
面から30cmにわたりケーブルに巻きつけることにより極
めて高い防火効果およびケーブル延焼防止効果をもたら
す。
(実施例) 第1図と第2図を参照すると、本発明の第1実施例によ
る防火構造10が垂直壁1のケーブル貫通部2に適用され
ているのが示されている。この防火構造10は、ケーブル
14を通過させた筒状部材16、この筒状部材の外周面を締
め付けた複数個の金属バンド18および一対のシート部材
20を含む。筒状部材16は両端を外部に位置させた状態で
ケーブル貫通部内に配置されている。筒状部材16は熱膨
張性材料、例えば熱膨張性フアイバーマツトで作られる
が、この熱膨張性フアイバーマツトの内側に吸熱性材
料,例えば吸熱性マツトを配設してもよい。
熱膨張性フアイバーマツトの例としては、本出願人が市
販している3MフアイヤーバリヤーM20Aがあり、この材料
は350℃近辺から膨張を開始し、約3倍の体積膨張率を
有する無機質フアイバーマツトである。吸熱性マツトの
例としては、本出願人が市販しているE50Aがあり、この
材料は350℃以下の所定温度では高い吸熱特性を有し、
火災時にケーブル等を介して伝わる熱を効率よく吸収
し、すなわち高い断熱特性を示し、ケーブル等の延焼を
効果的に防止する。一対のシート部材20は熱膨張性材
料、例えば熱膨張性ゴムで作られている。これらのシー
ト部材20はそれぞれケーブル貫通部2の両端の開口部を
塞ぐように位置しており、間に空間22を構成している。
各シート部材20のケーブル貫通部2の内周面および筒状
部材16の外周面との接合部は熱膨張性パテ24でシールし
てある。熱膨張性ゴムシートとしては、本出願人が販売
している3MフアイヤーバリヤーFS−195AAシートがあ
り、この材料は120℃近辺から膨張を開始し、約5〜10
倍の体積膨張率を有する有機無機複合ゴムシートであ
る。熱膨張性パテとしては、これも本出願人が販売して
いる3MフアイヤーバリヤーCP−25が知られており、これ
は120℃近辺から膨張を開始、約5〜10倍の体積膨張率
を有する有機無機複合材料のパテである。
以上のように構成された防火構造10が火災時に高温にさ
らされると、火災初期にはまずケーブル14のシースや絶
縁層が燃え始める。このとき、第1B図に示すように防火
構造の右側が火災にさらされているとすれば、筒状部材
16の右端が膨張を開始する。このとき、外方への膨張が
金属バンド18のところでは抑制されるので、この部位で
は筒状部材16の膨張は主として内方に向い、ケーブル14
の可燃性材料の燃焼による体積の縮小に応じてケーブル
間の空間に筒状部材16の材料が入り込み、ケーブル14と
筒状部材16の間に空間を発生させない。筒状部材16が3M
フアイヤーバリヤーM20Aで作られている場合、筒状部材
16が多くの空気層を持つて膨張するため外部(ケーブル
のまわり)からの熱に対して極めて高い断熱性を示す。
筒状部材16が熱膨張フアイバーマツトと吸熱性マツトの
複合構造から成る場合、熱膨張性フアイバーマツトが膨
張して吸熱性マツトを強くケーブル等に押しつけて十分
に接触させるから、ケーブルからの熱を吸熱性マツトに
極めて効率よく吸収させる。筒状部材16の膨張開始前に
シート部材20およびパテ24が膨張を開始しており、これ
らの要素の膨張は筒状部材16および壁1との接合部を効
果的にシールすると共に断熱作用も行なう。こうして、
本発明の防火構造においては、火災発生時に熱によつて
防火材が膨張することによつて高温でも高い断熱特性を
持ち、しかも可燃性材料が燃えた後に生じる間隙を完全
にシールしてしまうので、熱、炎、煙を完全に遮断する
ことができる。
第2図と第2A図を参照すると、本発明の第2実施例によ
る防火構造10aが床1aのケーブル貫通部2aに適用されて
いるのが示されている。この第2実施例の防火構造10a
は、第1実施例の防火構造10よりも簡易型であり、第2
図において床1aの下側が加熱側になつており、耐火時間
が1時間の仕様にされている。建築構造部分の耐火試験
法(JIS A 1304)に準じて第2図の床1aの下側を加熱
し、ケーブル占積率が約14%のケーブル(CVV 3.5mm2
心15本または5.5mm24心15本)の場合、第2図のケーブ
ルのA点における時間経過に伴う温度変化は次の第1表
に示す。
第3図と第3A図を参照すると、本発明の第3実施例によ
る防火構造10bが垂直壁1bのケーブル貫通部2bに適用さ
れているのが示されている。この第3実施例の防火構造
10bは、耐火時間が2時間の仕様にされている。第2実
施例の防火構造と同様に、JIS A1304に準じた加熱方法
で加熱し、ケーブル占積率が約12%のケーブル(CVV 3.
5mm26心7本、CVV5.5mm24心7本、CV 14mm23心2
本、CV 60mm23心2本)の場合、第3図のB点における
時間経過に伴う温度変化は次の第2表に示す。
第4図と第4A図を参照すると、本発明の第4実施例によ
る防火構造10cが建物の床1cのケーブル貫通部2cに適用
されているのが示されている。この防火構造10cは、筒
状部材16cが床1cの下面より上方にあること、および防
火構造を支持する金属製の支持体30を有することにおい
て第1実施例の防火構造10と異なる。支持体30は、断面
が四角形の筒状本体を有し、この筒状本体の頂縁各辺か
ら外方へ複数の水平なフツク要素32が伸びており、これ
らのフツク要素32はケーブル貫通孔2cの上部開口周囲で
床1cの上面に載り、支持体30をケーブル貫通孔2c内に支
持する。支持体30はその頂縁から内方の内面に支持片34
を有し、これらの支持片はケーブル貫通孔2cの上部開口
を塞ぐシート部材20cを支持する。さらに、支持体はそ
の底縁のところに内向きの支持片36を有し、これら支持
片36はケーブル貫通孔2cの下部開口を塞ぐシート部材20
cと筒状部材16cの下端を支持する。この防火構造も床1c
の上あるいは下からの火炎に対して熱膨張性材料が膨張
して前記のようにあらゆる間隙を塞いで熱を遮断し、延
長を防ぐことができる。
(発明の効果) 本発明の上記の構成によれば、次のような利点がある。
(1)施工および施工道具を含めた作業性が極めて良く
なる。
(2)使用する防耐火材の種類と量が非常に少なくてす
む。
(3)空間部への充填物が一切不要である。
(4)現場での加工作業が容易であり、コンクリート用
アンカーボルトが不要となる。
(5)熱膨張性パテは、従来のシール材に比べて、接着
性能が優れており、また接着性の良くないケーブルシー
スやケイカル材等の耐火板を被接着面としていないの
で、強力な接着が可能となり、施工者の技量の差による
性能のばらつきが生ぜず、信頼性を向上させ得る。
(6)使用する防火材そのものが柔軟性を持つため、振
動等による脱落が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例による防火構造の軸線方向
の断面図、第1A図は第1図の線IA−IAに沿つた断面図、
第1B図は火災時における第1実施例の防火構造の状態を
示す断面図、第2図は本発明の第2実施例による防火構
造の軸線方向の断面図、第2A図は第2図の線IIA−IIAに
沿つた断面図、第3図は本発明の第3実施例によ防火構
造の軸線方向の断面図、第3A図は第3図の線IIIA−IIIA
に沿つた断面図、第4図は本発明の第4実施例による防
火構造の軸線方向の断面図および第4A図は第4図の線IV
A−IVAに沿つた断面図である。 図において、 1,1b…垂直壁、1a,1c…床、2,2c…ケーブル貫通部、10,
10a,10b,10c…防火構造、14…ケーブル、16,16a〜16c…
筒状部材、18,18a〜18c…金属バンド、21,20a〜20c…シ
ート部材、24,24a〜24b…熱膨張性パテ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糸雅 成和 神奈川県相模原市南橋本3−8―8 住友 スリーエム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−19323(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物の壁または床のケーブル貫通部の防火
    構造において、一本以上のケーブルを包囲し、かつ少な
    くとも部分的にケーブル貫通部内に置かれた熱膨張性材
    料の筒状部材と、この筒状部材の少なくとも両端に取り
    付けられて、該筒状部材の半径方向外方への熱膨張を拘
    束する複数の金属製の支持部材と、該ケーブル貫通部の
    両端において該筒状部材と該ケーブル貫通部との間の開
    口部を塞ぐ熱膨張性材料のシート部材を含むことを特徴
    とする防火構造。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の防火構造に
    おいて、さらに前記シート部材の前記筒状部材および壁
    または床との接合部を密封する熱膨張性材料のパテを含
    むことを特徴とする防火構造。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項に記載の防火構造に
    おいて、前記筒状部材が前記熱膨張性材料の内側に配置
    された吸熱性材料を含むことを特徴とする防火構造。
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