JPH0449755Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の属する技術分野 本考案は、光電式煙検出器の出力信号を、中央
装置からアドレス指定されたときに、アナログ信
号またはデジタル信号として伝送路に送出して中
央装置に返送するようにした光電式煙検出端末機
に関する。

従来技術 従来、この種の端末機は、光電式煙検出器を常
時動作させておいて、中央装置からアドレス信号
によつて自己が指定されたときに前記光電式煙検
出器の検出出力をアナログ信号またはデジタル信
号として伝送路に送出して中央装置に返送するよ
うにしている。従つて、光電式煙検出器は常時発
光素子を発光させているから、消費電流が大きい
という欠点がある。

この欠点を解決するために、端末機内にパルス
発振器を備えて、該パルス発振器の出力によつて
発光素子を間欠的に発光させ、発光時の受光素子
の受光量を電気信号に変換し、該電気信号をラツ
チしておいて、アドレス指定時にアナログ信号の
まま又はデジタル信号に変換して伝送路に送出す
るか、またはあらかじめデジタル変換後ラツチし
ておいてアドレス指定時にデジタル信号を送出す
るようにしたものがある。この場合は、上記パル
ス発振器およびラツチ回路等を必要とするために
端末機の構成が複雑となり高価になるという欠点
がある。

考案の目的 本考案の目的は、上述の従来の欠点を解決し、
消費電力が少なく、かつパルス発振器等を必要と
しない光電式煙検出端末機を提供することにあ
る。

考案の構成 本考案の光電式煙検出端末機は、発光素子から
の光の煙による変化を受光素子により検知して煙
濃度を示すアナログ信号を出力する光電式煙検出
器と、受信アドレスと自己に割当てられた固有ア
ドレスと比較し一致している場合にアドレス一致
信号を出力するアドレス検出回路と、該アドレス
一致信号の出力時に上記発光素子を発光させて上
記光電式煙検出器を検出状態にするスイツチ回路
と、中央装置から伝送路を介して送られてくるア
ドレス信号を受信して上記受信アドレスとして上
記アドレス検出回路に出力し、上記アドレス一致
信号の出力時に、上記光電式煙検出器のアナログ
信号を所定の信号形式により上記伝送路に出力す
る伝送回路とを具備したことを特徴とする。

考案の実施例 次に、本考案について、図面を参照して詳細に
説明する。

第１図は、本考案が適用されるポーリング方式
による警報システムの一例を示すブロツク図であ
る。すなわち、複数の端末機１にはそれぞれ固有
のアドレスが割当てられていて、各端末機１は、
光電式煙検出器等のセンサ２と、センサ２の出力
をデジタル変換するＡ−Ｄ変換器、アドレス検出
回路等を含む論理回路部３と、該論理回路部３の
入出力信号と伝送路５上の信号のインターフエイ
スを行なう伝送回路４等で構成される。論理回路
部３がＡ−Ｄ変換器を持たないで、センサ２の出
力を増幅器または周波数変調、パルス変調等の変
換器を通して伝送路４に直接送出するようにした
ものもある。

伝送路５の他端には、伝送路５を介して端末機
１と授受される信号の変復調、直列−並列変換、
論路レベルとの変換等を行なう伝送制御装置６
と、中央処理装置７と、処理プログラム、データ
等が格納された外部メモリ８、中央処理装置７の
処理結果等を表示する表示部９、中央処理装置７
へコマンドを入力するコンソール１０およびこれ
らのインターフエイス回路等からなる中央装置
（受信機）が接続されている。そして、該中央装
置からは、循環的に各端末機１のアドレス信号が
送出され、アドレス指定された端末機１からは、
当該端末機１の内蔵する光電式煙検出器の出力
が、アナログまたはデジタル信号として返送され
る。中央装置側では返送された検出器出力値を監
視することにより火災発生を監視することができ
る。コンソール１０からのコマンド入力によつ
て、特定の端末器１を指定することも可能であ
る。

第２図は、本考案の一実施例を示すブロツク図
である。すなわち、伝送路５には伝送回路４を接
続し、伝送回路４は中央装置から送られたアドレ
ス信号を受信し受信アドレスとしてアドレス検出
回路１１に入力させ、また、Ａ−Ｄ変換器１２の
出力信号を直列変換して伝送路５に送出する。ア
ドレス検出回路１１は受信アドレスが自己の固有
アドレスであることを検出するとアドレス一致信
号をスイツチ回路１３およびＡ−Ｄ変換器１２に
送る。スイツチ回路１３は、光電式煙検出器の発
光ダイオードに直列に接続されていて、アドレス
検出回路１１の検出出力信号によつてオンする回
路である。従つて、アドレス検出回路１１のアド
レス一致信号によつてスイツチ回路１３がオン
し、発光素子１４が発光する。この発光素子１４
の光の煙による散乱光、または透過光を受光素子
１５により検出する。受光素子１５は煙濃度に応
じた受光量に対応す電気信号を出力し、電気信号
が増幅器１６で増幅される。この発光素子１４、
受光素子１５、増幅器１６とから光電式煙検出器
を構成している。増幅器１６の出力はＡ−Ｄ変換
器１２によつてデジタル信号に変換される。Ａ−
Ｄ変換器１２はアドレス検出回路１１からアドレ
ス一致信号が入力されると、このデジタル信号を
伝送回路４に出力する。伝送回路４はこのデジタ
ル信号を直列変換し所定のタイミングにしたがつ
て伝送路５へ送出される。Ａ−Ｄ変換器１２がな
い場合は、伝送回路４で増幅器１６の出力信号を
例えば周波数変調等により線路伝送に適した形式
の信号に変換して伝送路５へ送出する。

中央装置側では、上記返送信号を入力して火災
判断を行なう。返送データに、種別データ発信器
１７にあらかじめ記憶されている種別データを含
めるようにすれば、他の種別の検出器、例えばガ
ス検出器等と混在させた場合に、中央装置側で区
別し判断することができる、すなわち、他の種類
の検出器を同一の伝送路上に混在収容することが
できるから便利である。

本実施例においては、発光素子１４に電流が流
れるのは、アドレス検出回路１１がアドレスの一
致を検出したときのみであるから、消費電力を極
めて小さくすることができるという効果がある。
また、そのために従来のようにパルス発振器等を
内蔵させる必要がないから、簡単な構成で安価に
提供することができる。光電式煙検出器は、散乱
光式のものであつても、減光式のものであつても
良い。またこれらを併用することもできる。併用
した場合は種別データ発信器１７にそれぞれの種
別データを格納しておくことが勿論である。

考案の効果 以上のように、本考案においては、アドレス指
定されたときのみ発光素子を発光させるように構
成したから、パルス発振器を使用した場合と同様
に各端末機の消費電力を少なくすることができ
る。そして、パルス発振器またはラツチ回路を使
用しない構成なので簡単な回路構成になり、安価
に提供できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の適用される警報システムの一
例を示すブロツク図、第２図は本考案の一実施例
示すブロツク図である。 図において、１……端末機、２……センサ、３
……論理回路部、４……伝送回路、５……伝送
路、６……伝送制御装置、７……中央処理装置、
８……外部メモリ、９……表示部、１０……コン
ソール、１１……アドレス検出回路、１２……Ａ
−Ｄ変換器、１５……受光素子、１６……増幅
器、１７……種別データ発信器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発光素子からの光の煙による変化を受光素子に
   より検知して煙濃度を示すアナログ信号を出力す
   る光電式煙検出器と、受信アドレスと自己に割当
   てられた固有アドレスと比較し一致している場合
   にアドレス一致信号を出力するアドレス検出回路
   と、該アドレス一致信号の出力時に上記発光素子
   を発光させて上記光電式煙検出器を検出状態にす
   るスイツチ回路と、中央装置から伝送路を介して
   送られてくるアドレス信号を受信して上記受信ア
   ドレスとして上記アドレス検出回路に出力し、上
   記アドレス一致信号の出力時に、上記光電式煙検
   出器のアナログ信号を所定の信号形式により上記
   伝送路に出力する伝送回路とを具備したことを特
   徴とする光電式煙検出端末機。