JPH0448907B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、吐水、温風吹出し、水石けんの吐
出機能を具備する手洗装置に関する。

（従来技術） 吐水、温風送風、水石けん吐出の機能を具備し
た従来の手洗装置は１個のセンサーを備え、この
センサーが使用者の手を感知した時点から水石け
んの吐出、吐水、温風送風の各機能がタイマー制
御されて設定されたタイミングで順に作動してい
た。

而して、使用者は装置に設定された作動タイミ
ングに従つて手洗い作業を進行しなければなら
ず、通常の場合何の操作も行なわず楽に手洗を済
ますことができるが、急いで手を洗いたい場合
や、二度洗いした場合には逆に不便でもあつた。

また、上記各機能の設備によれば水石けんの吐
出口や吐水口、送風口等が水洗器の近傍に設置さ
れることになるが、これらの設置の設置部周りは
洗浄がやりずらい為に、汚れが残り易く、また清
掃の際に使用する洗浄水や石鹸液が水洗器の範囲
外に飛び散ることが多いので清掃の手間が大変で
あつた。

（技術的課題） 本発明の技術的課題は、吐水、温風送風、水石
けん吐出機能を備える手洗装置に対し、使用者の
意思に従つて各機能を作動及び停止する機能を具
備せしめると共に、各設備の設置部周りの清掃を
容易になすことである。

（技術的課題と解決する為の手段） 本発明が上記した技術的課題を解決する為に講
ずる手段は、吐水、温風吹出し、水石けん吐出の
機能を具備する手洗装置であつて、装置本体が備
える手洗器ボール部内において立ち上り面を構成
し、この立ち上り面に吐水口と温風の吐出口と水
石けんの吐出ノズルとを並設すると共に、同立ち
上り面内における各設備それぞれの近傍に使用者
の手を感知して各設備の機能を作動及び停止せし
めるセンサーを上記立上り面と略面一に設置する
ものである。

（作用） 以上の手段によれば、手洗器のボール部内の立
上り面に吐水口と温風の吹出口と水石けんの吐出
ノズルの各設備が取付けられると共に、これらの
近傍にはセンサーがそれぞれ立上り面と略面一に
設けられる。個々のセンサーが使用者が差し出し
た手を感知すると、吐水、温風吹出し、水石けん
吐出の各機能が単独に作動し、また、差し出した
手が引かれて感知が切れるとその機能が停止す
る。

また、各設備と各センサーとはボール部内に設
置される為、これらを洗浄清掃する際にはボール
部内の洗浄と同時に各設備周りの汚れを残さずボ
ール部内に洗い流すことができる。

（効果） 本発明は以上の如きものであるから、以下に列
記する効果を奏する。

吐水、温風吹出し、水石けん吐出の各機能を
使用者が任意に選択し、所望時間作動させなが
ら手洗作業を行なうことができるので、どの様
な使い方をしても無駄な作動が生じない。

吐水口、温風の吹出口、水石けんの吐出ノズ
ル及び各センサーをボール部内の立上り面に設
置し、さらに各センサーは立上り面と略面一に
設置したので、これらの取付部周りを整然とま
とめることができると共に、上記各設備と各セ
ンサー周りに付いた汚れをボール部内の洗浄と
同時に簡単に洗い落として残さずボール部内に
洗い流すことができるようになり、各設備と各
センサー周りを洗浄清掃する際において洗浄水
や石鹸液等が手洗器のボール部外に飛散するこ
ともなく、よつて清掃が非常に楽になり、ボー
ル部内の清潔も容易に維持することができる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図乃至第３図にて示したＡは吐水機能と送
風機能とを兼ね備えた手洗装置である。

手洗装置Ａはカウンター３の上面に開設した開
口３ａ部内に手洗器１を設置し、この手洗器１の
ボール部１ａ内における使用者と対面する個所略
垂直に立上る立上り面ｄを形成し、この立上り面
ｄ内に水石けんの吐出ノズルａと吐水口ｂと温風
の吹出口ｃとが横方向へ適宜間隔をおいて設置し
てある。

吐出ノズルａ、吐水口ｂ、吹出口ｃは手洗器１
に開設した取付口４ａ，４ｂ，４ｃにそれぞれ表
側より嵌装し、裏側から固定リングa₁，b₁，c₁を
螺合して手洗器１に対して固定している。また、
上記手洗器１における吐出ノズルａ、吐水口ｂ、
吹出口ｃの真下には、使用者の手を感知する光電
センサー２ａ，２ｂ，２ｃがそれぞれ立上り面ｄ
と略面一に設けてある。

上記吐出ノズルａ、吐水口ｂ、吹出口ｃは手洗
器１のボール部１ａ周面に設置してあるので、こ
れらの取付部周りは第１図にて示す様に余裕をも
つて整然とまとめられる。各センサー２ａ，２
ｂ，２ｃは投光部と受光部とを備え、投光部から
は第３図に示す方向に常時投光しており、この光
はこれらセンサー２ａ，２ｂ，２ｃの前に差し出
された手に当つて反射する。センサー２ａ，２
ｂ，２ｃはこの反射光を受光部で受光することに
よつて使用者の手を感知するものであり、使用者
の手を感知すると、後述する各機能部を作動及び
停止せしめるコントロール部ｄに対して感知信号
を発信する。

カウンター３の下部には枠体６ａを組み、この
枠体６ａ周囲を化粧板６ｂによつて被覆して収納
部６を形成し、この収納部６内にボール部１ａの
排水管５を配管すると共に、吐水口ｂへ湯水を送
る温水混合栓７、電磁弁１０、吹出口ｃへ風を送
る温風機８及び水石けんの吐出ノズルａへ水石け
んを送る電磁ポンプ９等の各機能部が内設してあ
る。

上記電磁ポンプ９は吐出ノズルａ下に設けたセ
ンサー２ａとコントロール部ｄを介して連絡し、
このセンサー２ａが使用者が差し出した手を感知
した時に作動して、水石けんタンク１１内に収容
した水石けんを連絡管１２内を通して吐出ノズル
ａより吐出させるものである。

水石けんタンク９内に入れる水石けんは手洗器
１の手前側に設けた補給口１３より補給する様に
なつている。

湯水混合栓７は不図示の給水管と給湯管より供
給された水と湯をハンドル７ａを調整することに
より所望の温度に混合するものである。この湯水
混合栓７で混合された湯及び水は給水管及び同管
１４の途中に設けた電磁弁１０を介して吐水口ｂ
へ供給される。

電磁弁１０は吐水口ｂ下のセンサー２ｂとコン
トロール部ｄを介して連絡し、センサー２ｂが使
用者の手を感知した時に開弁して吐水口ｂより湯
または水を吐水させる。

温風機８は吸入口８ａより吸入した空気をヒー
ター８ｂで加熱して温風と成し、送風管１５内を
通過させて吹出口ｃへ送風するものであり、吹出
口ｃ下のセンサー２ｃとコントロール部ｄを介し
て連絡し、該センサー２ｃが使用者の手を感知し
た時に作動して吹出口ｃより温風を吹出させる。

上述したように、水石けん吐出、吐水、温風吹
出しの各機能は、手洗器１に設けたセンサー２
ａ，２ｂ，２ｃがこれらの直前に差し出された手
を感知することによつてそれぞれが単独に作動
し、また、使用者が手を引いて感知が切れると作
動を停止するものである。

尚、センサー２ａ，２ｂ，２ｃは光電センサー
に限ることはなく、例えば静電容量センサーを用
いるか、若しくは光電センサーと静電容量センサ
ーとを併用しても良いものである。

次に上記構成の手洗装置Ａの基本動作を第４図
に示したタイムチヤートに基づいて説明する。

各センサー２ａ，２ｂ，２ｃは使用者の手を
T₁時間以上感知した時に感知状態と認め、T₁時
間以上の感知をキヤンセルして、各機能が無闇に
作動するのを防止している。また、感知状態にお
いて、T₄時間以上の間感知が跡切れた時に非感
知状態に変換されたものと認め、それ以下の時間
感知が跡切れても感知が継続されているものとし
て、各機能作動が不意に停止しない様になつてい
る。

而して、使用者が水石けん吐出ノズルａに手を
差し出し、センサー２ａがこれをT₁時間以上感
知すると、電磁ポンプ９がT₂時間ずつT₃時間の
間隔をおいて間歇的に作動して、吐出ノズルａよ
り水石けんが吐出される。そして、水石けんを付
けた手をセンサー２ａの前から引いてT₄時間以
上非感知状態が続くと電磁ポンプ９が停止する。

石けん手洗いを終えた後に、吐水口ｂに手を差
し出しセンサー２ｂがこれをT₁時間以上感知す
ると、電磁弁１０が開弁して吐水口ｂより湯水混
合栓７で混合した所望温度の湯若しくは水が吐水
される。

吐水口ｂからの水で手洗いが済んだ後に温風の
吹出口ｂに手を移すと、T₄時間後に電磁弁１０
が閉弁して吐水が停止され、また、センサー２ｃ
が使用者の手を感知してT₁時間後に温風機７が
作動して吹出口ｃより温風が吹出される。

温風によつて手を乾燥した後、吹出口ｃより手
を引き非感知上状態がT₄時間以上続くと、温風
機８が停止する。

上述した如く、手洗装置Ａは、吐水、温風吹出
し、水石けん吐出の各機能を使用者が任意に選択
し、所望時間作動させながら手洗い作業を行なう
ことができるので、使用者がどの様な工程で手洗
いを行なつても無駄な作動を生じることがない。

また、吐出ノズルａ、吐水口ｂ、吹出口ｃを手
洗器１のボール部１ａ周面に設置してあるので、
これらの取付部周りを整然とまとめることができ
る。

そして、各設備ａ，ｂ，ｃと各センサー２ａ，
２ｂ，２ｃをボール部１ａ内に形成した立上り面
ｄ内に設置し、さらに各センサー２ａ，２ｂ，２
ｃを立上り面ｄと略面一に設置していることか
ら、各設置ａ，ｂ，ｃと各センサー２ａ，２ｂ，
２ｃ周りに付着した汚れをボール部１ａの洗浄と
同時に洗い落して残さずボール部１ａ内に洗い流
すことができるようになる。従つて、各設置ａ，
ｂ，ｃと各センサー２ａ，２ｂ，２ｃ周りを洗浄
清掃する際において、作業中に飛散る洗浄水や石
鹸液等をボール部１ａ内だけに納めてボール部１
ａの外に飛散するのを防止することができる様に
なり、よつて定期的に行なう清掃作業を楽に行な
うことができる。

さらには、吐出ノズルａ、吐水口ｂ、吹出口ｃ
の３者をボール部１ａ周面に適宜間隔をおいて並
設してあるので、水石けんを付け、手を洗つて乾
燥する動作を自然に行なえるので大変使い勝手が
良く、また能率良く手洗いを行なうことができ
る。

尚、本発明の手洗装置は手洗用としてだけでな
く洗面用として構成しても良いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施した手洗装置を示す一部
切欠正面図、第２図は同装置を示す一部切欠正面
図、第３図は同装置の一部切欠平面図、第４図は
基本作動のタイムチヤート図である。 図中、Ａ：手洗装置、ａ：吐出ノズル、ｂ：吐
水口、ｃ：吹出口、ｄ：立上り面、１：手洗器、
２ａ，２ｂ，２ｃ：ボール部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 吐水、温風吹出し、水石けん吐出の機能を具
   備する手洗装置であつて、装置本体が備える手洗
   器のボール部内において立ち上り面を構成し、こ
   の立上り面に吐水口と温風の吐出口と水石けんの
   吐出ノズルとを並設すると共に、同立ち上り面内
   における各設備それぞれの近傍に使用者の手を感
   知して各設備の機能を作動せしめるセンサーを上
   記立上り面と略面一に設置した手洗装置。