JPH0447991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 配線ボードであつて、部品のカートリツジ化に
対応して配線を１枚のボード内にまとめると供
に、配線の単位部分をカートリツジ化するように
構成し、装機時の配線作業性、保守性を向上する
ことを可能とする。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、電子装置において筐体内でプリント
板等の部品カートリツジ相互を配線する場合に使
用する配線ボードに関し、配線をまとめ且つ単位
部分毎にカートリツジ化したものに関する。

電子装置では基板上に部品を実装し、且つその
部品相互をパターンで接続したプリント板を大き
くすれば回路の容量が増すが、製造、取扱い、筐
体の大きさ等により限度がある。そのため、１枚
のプリント板の大きさを所定のものにし、それを
複数枚筐体に装着するのが一般であり、これによ
り複数枚のプリント板等の部品カートリツジ相互
の配線が必要になる。

〔従来の技術〕

そこで、従来上記部品カートリツジ相互の配線
は、筐体内部の壁等に沿つてケーブルを引回して
配線し、且つナイロンベルト等で固定する。ま
た、バツクパネルを使用する場合はそのパネル裏
側でコネクタ相互を配線している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、上記従来の配線方式のものにあつて
は、接続端子を１個づつケーブルで配線するもの
であるから、装機時の配線作業が非常に煩雑であ
る。また、多数のケーブルが縦横にからみ合つて
いるので、ノイズが入つたり、断線、接続不良等
を生じ易く、保守性も悪い等の問題がある。

ここで、部品カートリツジ相互の配線は必要不
可欠なもので、この配線ユニツトが部品カートリ
ツジ相互の間で有効に機能する必要がある。従つ
て、配線ユニツトはむしろ筐体内で中心的存在で
あり、部品のカートリツジ化に対応して配線もカ
ートリツジ化して筐体内の中心に置き、部品カー
トリツジと有機的に結合することが望まれる。

本考案は、このような点に鑑みて創作されたも
ので、配線をカートリツジ化して配線作業性、保
守性等を向上することが可能な配線ボードを提供
することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案は実施例に対
応した第１図に示すように、 遮蔽板１０の前後に信号と電源の配線層１１，
１２を所定の厚さで均一に設け、両配線層１１，
１２の略中心の縦方向に、配線中枢の配線部３１
を有する細長い板状のバスカートリツジ１３，１
６を取付けている。

また、バスカートリツジ１３，１６の左右の横
方向には、配線単位毎の配線部２５を有する複数
のリブカートリツジ１４，１７が、上下に重複し
ないようにして取付けられる。このリブカートリ
ツジ１４，１７はバスカートリツジ１３，１６に
それぞれ接続し、且つ挿抜可能になつている。

そして、両配線層１１，１２の側で搭載される
部品カートリツジ５が各リブカートリツジ１４，
１７にコネクタ接続し、部品カートリツジ５の搭
載状態でリブカートリツジ１４，１７を単独で挿
抜可能に構成されている。

〔作用〕

上記構成に基づき、信号及び電源の配線層１
１，１２の側で搭載された部品カートリツジ５
は、リブカートリツジ１４，１７とバスカートリ
ツジ１３，１６の各配線部２５，３１により相互
に接続する。そして、リブカートリツジ１４，１
７の挿抜で保守が行われるようになる。

こうして本考案では、装機時に部品カートリツ
ジ５を各配線層１１，１２に組付けだけになつて
配線作業性が向上し、リブカートリツジ１４，１
７の挿抜により保守性も向上することが可能とな
る。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第４図において、本考案の全体の概略について
説明すると、方形の枠組された筐体１の内部の略
中心の縦方向にガイドレール２が取付けられ、こ
のガイドレール２により１枚の板状の配線ボード
３が垂直設置される。また、レール２と筐体１の
間にはガイド４が縦横に取付けられ、このガイド
４により配線ボード３の前後両側から部品カート
リツジ５を例えば水平状態で搭載し、配線ボード
３と部品カートリツジ５をコネクタ接続するよう
になつている。

第１図において、配線ボード３について述べる
と、中間に遮蔽板１０があり、その前後に信号配
線層１１と電源配線層１２を有する。信号配線層
１１では巾方向の例えば中心に配線の中枢となる
バスカートリツジ１３が縦に挿抜可能に設置さ
れ、このバスカートリツジ１３の左右に各配線単
位毎のリブカートリツジ１４が一定の間隔で横に
多数挿抜可能に設置される。そして、リブカート
リツジ１４の領域にはコネクタ挿入用の孔１５が
格子点状に明いている。電源配線層１２にも同様
にしてバス及びリブカートリツジ１６，１７等を
有するが、リブカートリツジ１７は上記信号配線
用のリブカートリツジ１４に対し上下に重ならな
いように交互に配置される。

板２図において、信号配線層１１について詳記
すると、遮蔽板１０に対し前板２０が補強柱２１
により所定の隙間を有して取付けられ、これらの
板１０，２０の間のカートリツジ挿入径路に断面
十字形空中のガイドチユーブ２２が取付片２３に
より水平に架設される。リブカートリツジ１４は
ｂのように細長い板状のもので、配線部２５に必
要に応じて設計された配線のプリント板又はケー
ブルを内蔵し、左右両面に部品カートリツジに対
するコネクタ受け部４０を有し、上下両縁部に耐
摩耗性の樹脂カバー２４が取付けられる。また、
配線部２５の一端にはバスカートリツジ１３に対
するコネクタ挿入部２６を、他端にはロツク部２
７を有して、ガイドチユーブ２２に挿抜可能に収
納される。ロツク部２７はｅのように、スプリン
グ２８を有するロツクピン２９が上下において出
入り可能に取付けられて成り、このピン２９をｄ
のようにチユーブ２２の孔３０に突出係合して、
リブカートリツジ１４を位置決めロツクする。

バスカートリツジ１３はｆのように、細長い板
状の配線部３１で同様の配線が行われ、両側縁部
に同様の樹脂カバー３２が取付けられ、このカバ
ー３２にリブカートリツジ１４の挿入部２６と接
続する受け部３３が開口する。また、配線部３１
の下端には固定用嵌込部３４が、上端にはロツク
部３５を有し、板１０，２０の間で挿抜可能に収
納される。

電源配線挿１２でも全く同様に構成されてい
る。ここでａのように前板２０の孔１５はガイド
チユーブ２２の孔３６を介し、その内部のリブカ
ートリツジ１４の受け部４０と同一位置に合わせ
て明いている。更に孔１５は遮蔽板１０の孔３７
を介し電源配線層１２のリブカートリツジ１７側
にも連通しており、これにより部品カートリツジ
５の長短２種類のコネクタ挿入部を信号及び電源
のリブカートリツジ１４，１７の両方の受け部４
０に接続可能になつている。これは、電源配線層
１２の側からも同様に接続可能である。

第３図において、部品カートリツジ５とリブカ
ートリツジ１４，１７のコネクタについて述べ
る。リブカートリツジ側の受け部４０はａのよう
に、半円筒部４１にツバ４２が開閉可能に取付け
られ、突起４３によりリブカートリツジ側に固定
される。半円筒部４１の片側周上は端子部仕切り
用スリツト４４で複数に区画され、その内側に
個々の端子が弾力性を有して配置される。また、
半円筒部４１には回り止めスリツト４５を有し、
端子からの接続ピン４６が突出して配線される。
ここで、受け部４０はツバ４２をバスカートリツ
ジ側に向けて水平に取付けられ、半円筒部４１で
のＶ方向の挿抜と、ツバ４２によるＨ方向の挿抜
が可能である。

部品カートリツジ側の挿入部５０はａないしｃ
のように、球状の頭部５１の周囲に複数の端子５
２が所定の間隔で一部突出して配置され、回り止
め突起５３を有する。各端子５２はケーブル５４
に接続し、且つ頭部５１の中心の絶縁を兼ねた弾
性体５５に接し、弾性的に出入り可能になつてい
る。そして、頭部５１はカートリツジ５に対し長
短２種類で突出している。

上記構成により、配線ボード３では遮蔽板１０
の前後の信号及び電源配線層１１，１２におい
て、バスカートリツジ１３，１６が嵌込部３４と
ロツク部３５で固定して縦に装着されている。ま
た、信号配線層１１ではバスカートリツジ１３の
左右両側に多数のリブカートリツジ１４がガイド
チユーブ２２に挿入して横に取付けられ、先端の
挿入部２６をバスカートリツジ１３の受け部３３
に嵌込んでコネクタ接続し、この状態でロツク部
３５によりロツクされる。

そこで、この状態の配線ボード３に直角に部品
カートリツジ５を搭載すると、その挿入部５０の
短かい方は孔１５，３６を通つてガイドチユーブ
２２内部に入り、更にリブカートリツジ１４の受
け部４０に達する。そして、受け部４０の半円筒
部４１に挿入部５０の頭部５１が嵌合し、突起５
３とスリツト４５で回り止めしてコネクタ接続す
る。また、挿入部５０の長い方は孔１５から遮蔽
板１０の孔３７を通つて電源配線層１２の側に達
し、同様にしてそのリブカートリツジ１７とコネ
クタを接続する。

以上、信号配線層１１の側で部品カートリツジ
５を搭載する場合について述べたが、電源配線層
１２の側で部品カートリツジ５を搭載する場合
も、同様にしてそのリブカートリツジ１７と信号
用のリブカートリツジ１４にコネクタ接続する。
こうして、配線ボード３により部品カートリツジ
５相互が電気的に接続するのである。

次いで、保守の場合においてリブカートリツジ
１４をロツク部３５の解除で引抜くと、部品カー
トリツジ５の挿入部５０の頭部５１に対し、リブ
カートリツジ側の受け部４０の半円筒部４１がツ
バ４２を開いて外れる。また、リブカートリツジ
１４を挿入する場合は、挿入部５０の頭部５１に
対し受け部４０が同様にツバ４２を開いて嵌合す
るのであり、こうして部品カートリツジ５の搭載
状態でリブカートリツジ１４を単独で挿抜して保
守の作業が行われる。

〔考案の効果〕

以上述べてきたように、本考案によれば、配線
が１枚の配線ボードにまとめられ、部品カートリ
ツジとコネクタ接続で組付けられるので、装機時
の配線作業工数が大巾に削減される。

配線の単位部品毎にカートリツジ化されている
ので、配線がわかり易く、無理なケーブル引回
し、接続不良等を生じない。また、筐体内部が整
理されてスツキリし、排気等の点でも好ましい。

配線のカートリツジは単独で挿抜可能であるか
ら保守性も向上する。

信号と電源の配線が明確に区別されるので、取
扱い、ノイズ等の点で有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の配線ボードの実施例を示す全
体の斜視図、第２図ａは要部の切欠き斜視図、ｂ
はリブカートリツジの斜視図、ｃないしｅはガイ
ドチユーブとリブカートリツジの関係の図、ｆは
バスカートリツジの斜視図、第３図ａないしｃは
コネクタ受け部と挿入部を示す図、第４図は配線
ボード取付状態を示す斜視図である。 第１図において、３は配線ボード、５は部品カ
ートリツジ、１０は遮蔽板、１１は信号配線層、
１２は電源配線層、１３，１６はバスカートリツ
ジ、１４，１７はリブカートリツジ、１５はコネ
クタ挿入用の孔である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 遮蔽板１０の前後に信号配線層１１と電源配線
   層１２を設け、 両配線層１１，１２において縦に配線中枢のバ
   スカートリツジ１３，１６を取付け、 該バスカートリツジ１３，１６の左右の横方向
   に、複数の配線単位毎のリブカートリツジ１４，
   １７を重複しないようにして、バスカートリツジ
   １３，１６に挿抜可能に取付け、 両配線層１１，１２の各リブカートリツジ１
   ４，１７を部品カートリツジ５にコネクタ接続す
   る配線ボード。