JPH0446845B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、立体倉庫や工場等において、各種
の荷物運搬車に対し荷物の受け渡しを行なうこと
ができる昇降式荷受台に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、昇降式荷受台としては、実公昭55−
37521号公報により公表されているように、台車
の走行軌条として兼用可能な昇降荷台の荷役位置
の前後左右に、柱を設置し、その柱の上下両端に
導車を軸着すると共に、柱の下部に台車の走行軌
条として兼用可能な下段固定荷台を固着し、前記
昇降荷台の前後両側に索条を取り付け、昇降荷台
の昇降路の後方下部に設けた伸縮シリンダによつ
て、前記索条を移動させることにより、前記昇降
荷台を昇降させるように構成した昇降式荷受台が
知られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかるに、前記従来の昇降式荷受台の場合は、
昇降荷台を昇降移動させるための伸縮シリンダに
よる移動装置が、昇降荷台の昇降路の後方に設け
られているので、昇降式荷受台が大型化し、かつ
左右の前柱の下部間に基礎梁が設けられているの
で、床上を走行する荷物運搬車が上昇された昇降
荷台の下部に進入することができないという問題
がある。

〔発明の目的、構成〕

この発明は前述の問題を有利に解決できる昇降
式荷受台を提供することを目的とするものであつ
て、この発明の要旨とするところは、前後方向に
延長する下部フレーム１の前部に昇降ガイドレー
ル２を備えている前部支柱３の下部が固定される
と共に、前記下部フレーム１の後部に昇降ガイド
レール２を備えている後部支柱４の下部が固定さ
れて、昇降ガイドフレーム５が構成され、一対の
昇降ガイドフレーム５が荷物運搬車通路４６の左
右両側に配置されて床１８上に固定され、前後方
向に延長する荷受フレーム６の前部および後部
に、前記昇降ガイドレール２に係合される複数の
ガイドローラ７が上下方向に間隔をおいて取付け
られ、左右両側の各下部フレーム１に、荷受フレ
ーム６の下部において前後方向に延長する往復型
の駆動シリンダ８のケーシング９が固定され、前
部支柱３に取付けられた下部支持輪１０および上
部支持輪１１と、後部支柱４に取付けられた下部
支持輪１２および上部支持輪１３とにわたつて昇
降用条体１４が巻掛けられ、その昇降用条体１４
の両端部が前記駆動シリンダ８における移動杆１
５の両端部に連結され、前記昇降用条体１４にお
ける同方向昇降部分に、前記荷受フレーム６の前
部および後部が連結され、一対の荷物運搬車走行
用レール３７は、前記荷物運搬車通路４６におい
て左右の昇降ガイドフレーム５の間の下部まで延
長するように設けられていることを特徴とする昇
降式荷受台にある。

〔実施例〕

次にこの発明を図示の例によつて詳細に説明す
る。

図面はこの発明の一実施例を示すものであつ
て、前後方向に延長する下部フレーム１の前部に
垂直な前部支柱３の下部が固定され、その前部支
柱３の後部に配置された垂直な昇降ガイドレール
２と前部支柱３とは上下方向に間隔をおいて配置
された連結部材１６を介して一体に結合され、か
つ前記下部フレーム１の後部に垂直な後部支柱４
の下部が固定され、その後部支柱４の前部に配置
された垂直な昇降ガイドレール２と後部支柱４と
は上下方向に間隔をおいて配置された連結部材１
６を介して一体に結合され、前記下部フレーム１
と昇降ガイドレール２を有する前部支柱３と昇降
ガイドレール２を有する後部支柱４とにより昇降
ガイドフレーム５が構成されている。また前部支
柱３および後部支柱４の上端部は上部枠杆１７を
介して連結されている。

一対の昇降ガイドフレーム５は、荷物運搬車通
路４６の左右両側に配置されて、コンクリートの
床１８に対しアンカーボルト１９により固定さ
れ、前後方向に延長する荷受杆２０の前後両側に
縦枠材２１の上端部が固定されると共に、各縦枠
材２１が連結杆２２を介し連結されて、荷受フレ
ーム６が構成され、かつ各縦枠材２１の上部およ
び下部に、それぞれ前記昇降ガイドレール２にお
ける左右両側面および前後方向の一側面に係合す
るガイドローラ７が取付けられ、さらに前記荷受
杆２０の上部には、多数の逆台形溝形の荷受金具
２３が前後方向に一定間隔で配置されて固定され
ている。

前記下部フレーム１の中間部に、前後方向に延
長する往復動型の流体圧シリンダまたは電動シリ
ンダからなる駆動シリンダ８におけるケーシング
９が固定され、かつ前部支柱３の下部および上部
に、スプロケツトからなる下部支持輪１０および
上部支持輪１１が横軸により回転自在に取付けら
れ、さらに後部支柱４の下部および上部に、スプ
ロケツトからなる下部支持輪１２および上部支持
輪１３が横軸により回転自在に取付けられてい
る。

前記下部フレーム１の前部に配置されたスプロ
ケツトからなる前方下部支承輪２４は昇降ガイド
フレーム５に対し横軸により回転自在に取付けら
れ、かつ下部フレーム１の後部に配置されたスプ
ロケツトからなる後方下部支承輪２５は、後部支
柱４に回転自在に取付けられた横軸２６に固定さ
れ、さらに前記下部支持輪１２の後方に配置され
たスプロケツトからなる条体緊張輪２７は後部支
柱４に対し横軸により回転自在に取付けられてい
る。また下部フレーム１の後端部において左右方
向に延長する連動用横軸２８は下部フレーム１に
固定された軸受２９により回転自在に支承され、
前記連動用横軸２８の端部に固定された同期用ス
プロケツト３０と前記横軸２６に固定された同期
用スプロケツト３１とにわたつて、同期用伝動チ
エーン３２が巻掛けられている。

チエーンからなる昇降用条体１４の一端部は、
前記駆動シリンダ８における移動杆１５の一端部
に連結され、かつ前記昇降用条体１４は、下部支
持輪１０、上部支持輪１１、前方下部支承輪２４
に順次巻掛けられたのち、後方下部支承輪２５、
上部支持輪１３、下部支持輪１２に順次巻掛けら
れ、さらに前記昇降用条体１４の他端部は移動杆
１５の他端部に連結されている。

前記荷受フレーム６における各縦枠材２１の中
間部にブラケツト３３が固定され、かつ前記昇降
用条体１４における前後両側の同時同方向昇降部
分は、ブラケツト３３付近で分断され、さらに昇
降用条体１４の分断端部に連結された連結用螺杆
３４は前記ブラケツト３３に挿通され、その連結
用螺杆３４にはブラケツト３３の両側において緊
張用ナツト３５および固定用ナツト３６が螺合さ
れている。

一対の荷物運搬車走行用レール３７の端部側部
分は、前記荷物運搬車通路４６において左右方向
に間隔をおいて配置され、かつ前記荷物運搬車走
行用レール３７は、レール長手方向に間隔をおい
て配置されたレールレベル調整支持金具３８にお
けるレール受台３９に載置されて溶接により固定
され、さらに前記レールレベル調整支持金具３８
における基板４０は床１８に対しアンカーボルト
４１により固定され、また前記レール３７の上を
走行する自走式荷物運搬車４２における固定荷受
台４３に載置されたパレツト４４の左右両側に
は、多数の溝形の荷受部材４９が前記荷受金具２
３と等ピツチで固定されている。

前記上部枠杆１７の前部および後部の下部に、
荷受フレーム６を上限位置で停止させる上限スト
ツパ４７が固定され、かつ下部フレーム１の上部
の前後両側には、荷受フレーム６を下限位置で停
止させる下限ストツパ４８が固定されている。

前記実施例の昇降式荷受台において、左右両側
の駆動シリンダ８における移動杆１５を同時に前
進移動させると、左右両側の昇降用条体１４が第
６図に実線矢印で示す方向に循環移動され、各昇
降用条体１４の前部および後部の同方向昇降部分
が等速度で下方に移動されるので、左右両側の荷
受フレーム６が水平状態を保ちながら同時に下方
に移動される。

また左右両側の駆動シリンダ８における移動杆
１５を同時に後退移動させると、左右両側の昇降
用条体１４が第６図に破線矢印で示す方向に循環
移動され、各昇降用条体１４の前部および後部の
同方向昇降部分が等速度で上方に移動されるの
で、左右両側の荷受フレーム６が水平状態を保ち
ながら同時に上方に移動される。

また連動用横軸２８の両端に固定された同期用
スプロケツト３０と、左右両側の横軸２６に固定
された同期用スプロケツト３１とにわたつて同期
用伝動チエーン３２が巻掛けられ、かつ各横軸２
６に昇降用条体１４を巻掛けた後方下部支承輪２
５が固定されているので、左右の昇降用条体１４
が同期して循環移動される。

したがつて、左右の駆動シリンダ８における移
動杆１５を前後方向に移動させることにより、左
右の荷受フレーム６を等速度でかつ水平状態で昇
降させて、荷受フレーム６における荷受金具２３
と自走式荷物運搬車４２に載置されたパレツト４
４の荷受部材４９との間で、ロール等の荷物４５
の受け渡しを行なうことができる。

この発明を実施する場合、昇降用条体１４とし
てはチエーンに代えてワイヤロープを使用しても
よい。また前記荷受金具２３、荷受部材４９とし
ては、図示以外の任意状態のものを使用してもよ
い。さらにまた、この発明はロール以外の任意の
荷物の受け渡しを行なう昇降式荷受台にも実施す
ることができる。

〔発明の効果〕

この発明によれば、前後方向に延長する下部フ
レーム１の前部に昇降ガイドレール２を備えてい
る前部支柱３の下部が固定されると共に、前記下
部フレーム１の後部に昇降ガイドレール２を備え
ている後部支柱４の下部が固定されて、昇降ガイ
ドフレーム５が構成され、一対の昇降ガイドフレ
ーム５が荷物運搬車通路４６の左右両側に配置さ
れて床１８上に固定され、前後方向に延長する荷
受フレーム６の前部および後部に、前記昇降ガイ
ドレール２に係合される複数のガイドローラ７が
上下方向に間隔をおいて取付けられ、左右両側の
各下部フレーム１に、荷受フレーム６の下部にお
いて前後方向に延長する往復型の駆動シリンダ８
のケーシング９が固定され、前部支柱３に取付け
られた下部支持輪１０および上部支持輪１１と、
後部支柱４に取付けられた下部支持輪１２および
上部支持輪１３とにわたつて昇降用条体１４が巻
掛けられ、その昇降用条体１４の両端部が前記駆
動シリンダ８における移動杆１５の両端部に連結
され、前記昇降用条体１４における同方向昇降部
分に、前記荷受フレーム６の前部および後部が連
結され、一対の荷物運搬車走行用レール３７は、
前記荷物運搬車通路４６において左右の昇降ガイ
ドフレーム５の間の下部まで延長するように設け
られているので、昇降式荷受台を小型化すること
ができ、かつ荷物運搬車走行用レール３７により
ガイドされて走行する荷物運搬車４２を、上昇移
動された荷物の下部に進入させることができる等
の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すものであつ
て、第１図は荷受フレームを下降させたときの昇
降式荷受台を示す側面図、第２図はその背面図、
第３図は昇降式荷受台の平面図、第４図は第１図
のＡ−Ａ線断面図、第５図は同期連動装置付近を
示す横断平面図、第６図は駆動シリンダおよび昇
降用条体による荷受フレーム昇降装置と同期連動
装置とを示す概略斜視図である。第７図は荷受フ
レームを上昇させたときの昇降式荷受台を示す側
面図、第８図はその背面図である。 図において１は下部フレーム、２は昇降ガイド
レール、３は前部支柱、４は後部支柱、５は昇降
ガイドフレーム、６は荷受フレーム、７はガイド
ローラ、８は駆動シリンダ、９はケーシング、１
０は下部支持輪、１１は上部支持輪、１２は下部
支持輪、１３は上部支持輪、１４は昇降用条体、
１５は移動杆、１８は床、１９はアンカーボル
ト、２０は荷受杆、２１は縦枠材、２３は荷受金
具、２４は前方下部支承輪、２５は後方下部支承
輪、２６は横軸、２８は連動用横軸、３０および
３１は同期用スプロケツト、３２は同期用伝動チ
エーン、３３はブラケツト、３４は連結用螺杆、
３５は緊張用ナツト、３６は固定用ナツト、３７
は荷物運搬車走行用レール、３８はレールレベル
調整支持金具、４１はアンカーボルト、４２は自
走式荷物運搬車、４４はパレツト、４５は荷物、
４６は荷物運搬車通路、４９は荷受部材である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 前後方向に延長する下部フレーム１の前部に
   昇降ガイドレール２を備えている前部支柱３の下
   部が固定されると共に、前記下部フレーム１の後
   部に昇降ガイドレール２を備えている後部支柱４
   の下部が固定されて、昇降ガイドフレーム５が構
   成され、一対の昇降ガイドフレーム５が荷物運搬
   車通路４６の左右両側に配置されて床１８上に固
   定され、前後方向に延長する荷受フレーム６の前
   部および後部に、前記昇降ガイドレール２に係合
   される複数のガイドローラ７が上下方向に間隔を
   おいて取付けられ、左右両側の各下部フレーム１
   に、荷受フレーム６の下部において前後方向に延
   長する往復型の駆動シリンダ８のケーシング９が
   固定され、前部支柱３に取付けられた下部支持輪
   １０および上部支持輪１１と、後部支柱４に取付
   けられた下部支持輪１２および上部支持輪１３と
   にわたつて昇降用条体１４が巻掛けられ、その昇
   降用条体１４の両端部が前記駆動シリンダ８にお
   ける移動杆１５の両端部に連結され、前記昇降用
   条体１４における同方向昇降部分に、前記荷受フ
   レーム６の前部および後部が連結され、一対の荷
   物運搬車走行用レール３７は、前記荷物運搬車通
   路４６において左右の昇降ガイドフレーム５の間
   の下部まで延長するように設けられていることを
   特徴とする昇降式荷受台。