JP7269861B2 - ビレット搬送装置 - Google Patents
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Description
またチャック装置は、水平移動体の上側に固定される垂直シリンダーと、垂直シリンダーのうち下方に延びるピストンロッドに対し左右に延びる状態で固定される水平部材と、水平部材の左右にそれぞれ支持される一対のビレット保持腕とを備える。
また垂直シリンダーはピストンロッドのストローク分の高さが必要なため、建屋の天井からそのストローク分だけ下方に垂直シリンダーを設置しなければならない。そうすると、ビレットの積み上げ高さは垂直シリンダーに制約を受けることになる。
このような問題はビレットを昇降させるアクチュエータとして垂直シリンダーを採用したことを一因とするものである。
またビレットを姿勢の安定する状態で昇降させるには、ビレットの左右の昇降量をできるだけ等しくすることが要求され、上記したビレット搬送装置ではビレットを昇降させるアクチュエータとして一つの垂直シリンダーを採用することによって、その要求を達成している。
吊下げ装置は、ビレットの左右両側を把持する一対の把持装置と、門型フレームの左右にそれぞれ固定されると共に各把持装置を昇降させる一対の昇降装置と、一対の昇降装置の作動を同期させると共に門型フレームの左右において回転可能に支持される同期軸とを備える。
把持装置は、駆動によってビレットの把持、及び把持の解放をするものである。
昇降装置は、同期軸を回転させる昇降用モータと、同期軸の回転運動を把持装置の昇降運動に変えて伝動する昇降用伝動装置とを備える。
同期軸はその長手方向の左右両側において一対の昇降用伝動装置に連結されている。
すなわち昇降用伝動装置をチェーン伝動装置にすることである。
すなわち吊下げ装置は、一対の昇降装置に対し架設する状態で連結され且つ一対の把持装置を固定する固定ビームを備える。そしてチェーン伝動装置は、複数のスプロケットと、前記複数のスプロケットに巻き掛けられると共に長手方向の両端が固定ビームに連結されるチェーンとを備えるようにする。
また昇降用モータを同期軸から離れた位置に固定する場合には次のようにすることが望ましい。
すなわち昇降用モータは門型フレームの下部に固定されるようにし、昇降装置は昇降用モータの回転運動を昇降用モータよりも上方の同期軸に伝動する同期軸用伝動装置を備えるようにする。
同期軸用伝動装置は、昇降用伝動装置とは異なる装置としての複数系統のチェーン伝動装置であって、昇降用モータの回転運動を同期軸に異なる系統で伝動する複数系統のチェーン伝動装置を備えるようにする。
また同期軸は門型フレームの上部に支持されるようにする。
またビレット搬送装置は、門型フレームの梁部が移動する前後範囲の真下にビレットを積み上げて保管する保管部を備えるようにする。
柱部11は、前後に延びる土台14と、土台14の上から鉛直に延びると共に前後に間隔を開けて配置される一対の支柱15,15と、前後に延びると共に一対の支柱15,15の上端を固定する横部材16とを備える。土台14と横部材16は一対の支柱15,15に対して前後に延びる形となっている。
また門型フレーム1は、横部材16の前後両端部と土台14の前後両端部との間に架設する前後の補強部材17,17を備える。前後の補強部材17,17は、鉛直に対して斜めに傾いており、下方に向かうにつれて前後の間隔が広がる形となっている。
走行子は本実施形態では、走行用レール21を左右から挟む形で案内する一対のローラである。これら一対のローラは柱部11の下面から下方に突出する形で回転可能に固定されるものとする。
左右の補助レール23,23の間には左右の走行用レール21,21が配置される。
一対の補助ローラは、柱部11の下部に対して図示しないブラケットを介して固定されるものとする。そして一対の補助ローラのうち一つは走行用モータ22の駆動軸に連結され、走行用モータ22の駆動によって回転させる。つまり本実施形態では、走行用モータ22が補助ローラを回転させることによって、一対の補助ローラが補助レール23に沿って走行し、一対の補助ローラが固定された門型フレーム1は、一対のローラを介して走行用レール21に沿って走行することになる。
前後の支柱15,15の前後に対向する面には、上下方向に延びる溝15aが形成される。
また複数のガイドローラRは、ビーム連結部7aが前後にぶれるのを防止すると共に前後の支柱15,15における前後の対向面に沿って移動する縦ぶれ防止ガイドローラR1と、ビーム連結部7aが左右にぶれるのを防止すると共に前後の支柱15,15の溝15a,15aに沿って移動する横ぶれ防止ガイドローラR2とに分類される。
横ぶれ防止ガイドローラR2は、いわゆる段付き形状であり、軸の先側に配置されると共に溝15aに収容される小径部R2aと、溝15aの外側に配置されると共に小径部R2aに対して直径の大きな大径部R2bとを備えるものである。
このような縦ぶれ防止ガイドローラR1・横ぶれ防止ガイドローラR2を固定するのがビーム連結部7aである。
1)門型フレーム1に対し左右の一方に離れた位置においてビレットBが送り装置8のローラ81の上に載せられる。
2)ローラ81の上に載せられたビレットBが門型フレーム1の方に動力または人力によって送り出され、ビレットBが送り装置8の図示しないストッパに衝突して門型フレーム1の内側に位置決めされる。ちなみにビレットBの真上には一対の把持装置4,4が配置されるように、一対の把持装置4,4および門型フレーム1の初期位置が設定される。
3)吊下げ装置3の左右の昇降用モータ51,51が駆動する。左右の昇降用モータ51,51の動力は同期軸用伝動装置52から同期軸6を経由することで均一化され、その均一化された動力で左右の昇降装置5,5が作動する。そして左右の昇降装置5,5に連結された固定ビーム7が下降し、一対の把持装置4,4が初期位置からビレットBを把持する位置にまで下降する。
4)一対の把持装置4,4が駆動し、ビレットBの左右を把持する。
5)左右の昇降用モータ51,51が駆動し、一対の把持装置4,4が上昇し、ビレットBを保管部9のポスト群92Gよりも高く吊り上げる。
6)左右の走行用モータ22,22が駆動して、門型フレーム1を走行させ、ビレットBを所望の保管位置の上方まで移動させる。ちなみに左右の走行用モータ22がいずれもサーボモータなので、サーボ機能がないモータに比べれば、走行距離が均一化され、門型フレーム1は左右の走行用レール21,21に沿って走行する。
7)吊下げ装置3の左右の昇降用モータ51,51が駆動し、それに伴って一対の把持装置4,4がビレットBの積み上げ高さまで下降する。
8)一対の把持装置4,4が駆動し、ビレットBの左右を離し、ビレットBを積み上げる。
9)左右の昇降用モータ51,51が駆動し、一対の把持装置4,4を初期位置の高さまで上昇させる。また左右の走行用モータ22,22が駆動し、門型フレーム1を初期位置まで走行させる。
10)以後1)~9)が繰り返される。
また第一実施形態のビレット搬送装置は、昇降用モータ51を採用しているので、シリンダーに比べれば、アクチュエータとしての高さ寸法を短くでき、ビレットBの積み上げ高さを高くできる。また第一実施形態のビレット搬送装置は、昇降用モータ51を門型フレーム1の下部に設置してあるので、例えば門型フレーム1の上部に昇降用モータ51を設置するものに比べて、門型フレーム1を簡素化することができるし、昇降用モータ51を点検し易くなる。
11 柱部
12 梁部
14 土台
15 支柱
15a 溝
16 横部材
17 補強部材
2 走行装置
21 走行用レール
22 走行用モータ
23 補助レール
3 吊下げ装置
4 把持装置
5 昇降装置
51 昇降用モータ
52,52U 同期軸用伝動装置
52a 回転軸
52b スプロケット
52c チェーン
52d 軸受
52s 第1のチェーン伝動部
52t 第2のチェーン伝動部
52V チェーン伝動装置
53 昇降用伝動装置
53A,53B 巻き掛け伝動装置
53c 回転軸
53d スプロケット
53e チェーン
53f 軸受
6 同期軸
7 固定ビーム
7a ビーム連結部
7b ビーム中間部
7c ビーム本体部
71 ビーム端部材
72 第2のビーム端部材
73 プレート
74 ブラケット
74a 固定板部
74b 支持板部
75 軸受
76 ナット
8 送り装置
81 ローラ
82 支持部材
9 保管部
91 台部材
92 ポスト
92G ポスト群
B ビレット
G ガイド装置
R ガイドローラ
R1 縦ぶれ防止ガイドローラ
R2 横ぶれ防止ガイドローラ
R2a 小径部
R2b 大径部
Claims (7)
- 前後方向から見て門型をなす門型フレーム(1)と、前記門型フレーム(1)の下部に設置されると共に前記門型フレーム(1)を異なる前後地点にまで走行させる走行装置(2)と、左右に延びるビレット(B)を吊り下げる吊下げ装置(3)とを備え、
前記吊下げ装置(3)は、前記ビレット(B)の左右両側を把持する一対の把持装置(4,4)と、前記門型フレーム(1)の左右にそれぞれ固定されると共に各前記把持装置(4)を昇降させる一対の昇降装置(5,5)と、一対の前記昇降装置(5,5)の作動を同期させると共に前記門型フレーム(1)の左右において回転可能に支持される同期軸(6)とを備え、
前記把持装置(4)は、駆動によって前記ビレット(B)の把持、及び把持の解放をするものであり、
前記昇降装置(5)は、前記同期軸(6)を回転させる昇降用モータ(51)と、前記同期軸(6)の回転運動を前記把持装置(4)の昇降運動に変えて伝動する昇降用伝動装置(53)とを備え、
前記同期軸(6)はその長手方向の左右両側において一対の前記昇降用伝動装置(53)に連結されていることを特徴とするビレット搬送装置。 - 前記昇降用伝動装置(53)はチェーン伝動装置であることを特徴とする請求項1に記載のビレット搬送装置。
- 前記吊下げ装置(3)は、一対の前記昇降装置(5,5)に対し架設する状態で連結され且つ一対の前記把持装置(4,4)を固定する固定ビーム(7)を備え、
前記チェーン伝動装置は、複数のスプロケット(53d)と、前記複数のスプロケット(53d)に巻き掛けられると共に長手方向の両端が前記固定ビーム(7)に連結されるチェーン(53e)とを備えることを特徴とする請求項2に記載のビレット搬送装置。 - 前記昇降用モータ(51)は前記門型フレーム(1)の下部に固定され、
前記昇降装置(5)は、前記昇降用モータ(51)の回転運動を前記昇降用モータ(51)よりも上方の前記同期軸(6)に伝動する同期軸用伝動装置(52,52U)を備えることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のビレット搬送装置。 - 前記同期軸用伝動装置(52U)は、前記昇降用伝動装置(53)とは異なる装置としての複数系統のチェーン伝動装置(52V)であって、前記昇降用モータ(51)の回転運動を前記同期軸(6)に異なる系統で伝動する前記複数系統のチェーン伝動装置(52V)を備えることを特徴とする請求項4に記載のビレット搬送装置。
- 前記同期軸(6)は前記門型フレーム(1)の上部に支持されることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載のビレット搬送装置。
- 前記門型フレーム(1)の梁部(12)が移動する前後範囲の真下にビレット(B)を積み上げて保管する保管部(9)を備えることを特徴とする請求項6に記載のビレット搬送装置。
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