JP5092486B2 - 移載装置 - Google Patents
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Description
ここで、テーブルリフターの昇降機構としては、2本の同じ長さのリンクの上下端間の中点を枢支してなるX字状対称リンクを左右に配設し、該X字状対称リンクの前側又は後側の上下端を搬送方向と直交する水平軸まわりに回動可能に搬送台(昇降部)及び基台(可動部)に取り付け、前記X字状対称リンクの後側又は前側の上下端を搬送方向にスライド可能に搬送台及び基台に取り付けてなるリンク機構(例えば、特許文献2参照。)が使用される。
また、オーバーヘッドコンベアからドロップリフターにより受け取ったワークをテーブルリフターに載せかえる作業が必要になるため、そのためのセンサ処理系や制御系が複雑になる。
よって、コストが増大するとともに、オーバーヘッドコンベアからフロアコンベアへワークを移載する信頼性が低下する。その上、移載装置まわりのスペースが大きいため、工場内のスペース効率が悪くなる。
図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る移載装置1の説明図であり、図1は斜視図、図2は左側面図である。また、図3〜図6は多段支柱4の構成説明図であり、図3及び図5は左側面図、図4及び図6は後方から見た図である。なお、図3及び図4は多段支柱4を伸ばした状態を、図5及び図6は、多段支柱4を縮めた状態を示している。
また、前後方向に延びるチェーン14の前後端14A,14Bが基台2に固定され、該チェーン14の中間部分が、前後のアイドルスプロケット12,13を介して上側に引き回されて駆動スプロケット11に上側から掛け渡されており、これらチェーン14、回転駆動装置10、駆動スプロケット11、アイドルスプロケット12及び13が前記走行駆動装置を構成する。
本実施の形態においては、このように、昇降支柱4が下段及び上段の昇降支柱7,8の2段により構成されるが、昇降支柱4は1段(単数)でもよいし、3段以上であってもよい。
すなわち、本発明における多段支柱4は、固定支柱5及び単又は複数の昇降支柱6により構成される。
図1及び図3〜図6に示すように、固定支柱5、下段昇降支柱7及び上段昇降支柱8は平面視略矩形の筒状体(例えば正方形の構造用角パイプ)であり、固定支柱5内には下段昇降支柱7が、下段昇降支柱7内には上段昇降支柱8が入っている。
そして、固定支柱5には、その前後左右の側面に各側面に沿う水平方向軸まわりに回転するガイドローラ5A,…が上下の開口内に取り付けられ、ガイドローラ5A,…の転動面が固定支柱5の外方及び内方へ突出する。また、下段昇降支柱7にも、その前後左右の側面に各側面に沿う水平方向軸まわりに回転するガイドローラ7A,…が上下の開口内に取り付けられ、ガイドローラ7A,…の転動面が下段昇降支柱7の外方及び内方へ突出する。
下段昇降支柱7の外側面にはガイドローラ5A,…が当接し、固定支柱5の内側面にはガイドローラ7A,…が当接するため、下段昇降支柱7は固定支柱5に対して上下方向にスライド可能となり、上段昇降支柱8の外側面にはガイドローラ7A,…が当接するため、上段昇降支柱8は下段昇降支柱7に対して上下方向にスライド可能となる。
このような前後左右のガイドローラ5A,…及びガイドローラ7A,…を上下に設ける構成により、上記多方向多数のガイドローラ5A,…及びガイドローラ7A,…が前後左右への倒れモーメントを受け持ち、荷重を分散して支持するため、多段支柱4の上下方向への伸縮動作を円滑に行うことができる。したがって、例えば多段支柱4が上方に伸びてワーク受け具9上に重量物であるワークが載置された際においても、該ワークは多段支柱4により安定して支持された状態となり、該多段支柱4を縮めることにより前記ワークをフロアコンベアへ安定かつ確実に移載することができる。
まず、下段昇降支柱7を固定支柱5に対して昇降させる構成について説明する。
図3及び図5に示すように、固定支柱5には、その下部前方に例えばギヤドモータである回転駆動装置20が固定され、その出力軸には左右方向軸まわりに回転する駆動スプロケット21が連結され、駆動スプロケット21の前側斜め上方には左右方向軸まわりに回転する固定スプロケット22が、下端前方には左右方向軸まわりに回転する固定スプロケット23が、上端の前後には左右方向軸まわりに回転する固定スプロケット18及び19が取り付けられる。
また、下段昇降支柱7の下部には、左右方向軸まわりに回転する前後の下段昇降スプロケット25及び26、並びに、下段昇降スプロケット25の下側に位置し、左右方向軸まわりに回転する下段昇降スプロケット27が取り付けられる。
なお、固定スプロケット18,19,22,23は固定支柱5に取り付けられているため、下段昇降支柱7が昇降しても昇降しないが、下段昇降スプロケット25,26,27は下段昇降支柱7に取り付けられているため、下段昇降支柱7とともに昇降する。
さらに、一端17Aが固定支柱5の後面上側に固定された下段用チェーン17は、上側に引き回され、固定スプロケット19の上側、可動スプロケット26及び25の下側、固定スプロケット18の上側、駆動スプロケット21の下側、固定スプロケット22の上側、固定スプロケット23の下側並びに可動スプロケット27の上側を経由するようにこれらに掛け渡されるとともに、さらに下側に引き回され、固定支柱5の下端部に設けられたチェーン当接部であるチェーン当接板24の下側に沿うように当接してさらに後方上側へ引き回され、他端17Bが固定支柱5の後面下側に固定される。
したがって、例えば図3に示す状態から回転駆動装置20により駆動スプロケット21を回転させて図5に示す状態まで下段昇降支柱7を下降させる際に、昇降スプロケット25〜27が昇降するが、下段昇降スプロケット25,26に掛け渡されて上側に延びるチェーンU1,U2の長さが長くなり、この長くなった分だけ下段昇降スプロケット27に掛け渡されて下側に延びるチェーンD1,D2の長さが短くなるため、下段用チェーン17が弛むことなく円滑に動作するとともに、回転駆動装置20の回転速度に比例した下降速度で下段昇降支柱7が円滑にかつ安定して下降する。
また、図5に示す状態から図3に示す状態まで下段昇降支柱7を上昇させる際も、同様に、下段昇降スプロケット25,26に掛け渡されて上側に延びる下段用チェーン17の一部分U1,U2の長さが短くなった分だけ下段昇降スプロケット27に掛け渡されて下側に延びる下段用チェーン17の一部分D1,D2の長さが長くなるため、下段用チェーン17が弛むことなく円滑に動作するとともに、回転駆動装置20の回転速度に比例した上昇速度で下段昇降支柱7が円滑にかつ安定して上昇する。
なお、下段昇降支柱7の昇降により長さが変化する、下段昇降スプロケットの一部に掛け渡されて上側に延びる下段用チェーン17の一部分の本数と、下段昇降スプロケットの残りに掛け渡されて下側に延びる下段用チェーン17の一部分の本数は、等しくかつ偶数であればよい。
以上のような構成によれば、下段用チェーン17を駆動する回転駆動装置20を走行台3の下側の固定支柱5の下部に配置することができるため、走行時等における安定性を向上することができる。その上さらに、回転駆動装置20及び駆動スプロケット21、固定スプロケット18,19,22,23並びに下段昇降スプロケット25,26,27、並びに、下段用チェーン17等の主要機能部品を低い位置に集約して配置することができるため、信頼性及び保守性を向上することができる。
図4及び図6に示すように、下段昇降支柱7の上端部の左右(前後であってもよい。)には、上段昇降スプロケット29,30が取り付けられ、これらの上段昇降スプロケット29,30の両方には、両端28A,28Bが固定支柱の左右側面に固定された上段用チェーン28が上側から掛け渡され、上段昇降スプロケット29及び30間の上段用チェーン28は上段昇降支柱に設けたチェーン当接部であるチェーン当接板31の下側に沿うように当接しており、上段昇降スプロケット29,30は下段昇降支柱7に取り付けられているため、下段昇降支柱7とともに昇降する。
したがって、上記のように回転駆動装置20を駆動して下段昇降支柱7が昇降すると、上段用チェーン28が掛け渡されている上段昇降スプロケット29,30も昇降するため、例えば図6に示す状態から図4に示す状態まで下段昇降支柱7が上昇して上段昇降スプロケット29,30が上昇すると、上段昇降支柱8を支持している上段用チェーン28の上段昇降スプロケット29,30間が下段昇降支柱7に対して上昇するため、上段昇降支柱8は下段昇降支柱7に対してさらに上昇する。
同様に、例えば図4に示す状態から図6に示す状態まで下段昇降支柱7が下降して上段昇降スプロケット29,30が下降すると、上段昇降支柱8を支持している上段用チェーン28の上段昇降スプロケット29,30間が下段昇降支柱7に対して下降するため、上段昇降支柱8は下段昇降支柱7に対してさらに下降する。
以上のような2段の昇降支柱7,8を使用し、下段昇降支柱7の昇降に連動させて上段昇降支柱8を同方向に昇降させる構成により、支柱の高さをより低く抑えながら大きな昇降ストロークを確保することができる。
以上の構成における、回転駆動装置20及び駆動スプロケット21、固定スプロケット18,19,22,23、下段昇降スプロケット25,26,27並びに下段用チェーン17、並びに、上段昇降スプロケット29,30及び上段用チェーン等が前記昇降駆動装置を構成する。
図2に示すように、オーバーヘッドコンベア41のハンガ42,42により支持されて搬送されてきた(搬送方向は図中矢印A参照。)図示しないワークは、移載装置1の多段支柱4の上側に停止する。この状態で、移載装置1の前記昇降駆動装置により多段支柱4が伸ばされてワーク受け具9によりワークが押し上げられ、ハンガ42,42からワークが浮いた状態となるため、ハンガ42,42を開くことにより移載装置1によりワークを下降させることが可能になる。
このようにして、ワークをワーク受け具9上に受け取った移載装置1は、前記昇降駆動装置により多段支柱4を縮めてワークを下降させる(図中矢印B参照。)。また、該下降の途中から前記走行駆動装置により走行台3を図示しないフロアコンベアの移動方向に走行させ(図中矢印C参照。)、フロアコンベアの移動速度に同期させた状態で、ワークをフロアコンベア上に降ろして移載する。したがって、移載時の衝撃を抑えて円滑かつ確実に移載が完了する。
ここで、フロアコンベアがダブルスラットコンベアであり、該ダブルスラットコンベア間に移載装置1の走行台3及び多段支柱4を位置させれば、ダブルスラットコンベア間の狭い空間を有効活用し、該空間に大きな昇降ストロークを確保した省スペースな構成の移載装置1を配置して、オーバーヘッドコンベア41からダブルスラットコンベアへのワークの移載を効率的に行うことができる。
2 基台
2A レール支持部材
3 走行台
3A フレーム体
3B 連結部材
4 多段支柱
5 固定支柱
5A ガイドローラ
6 昇降支柱
7 下段昇降支柱
7A ガイドローラ
8 上段昇降支柱
9 ワーク受け具
10 回転駆動装置
11 駆動スプロケット
12,13 アイドルスプロケット
14 チェーン
14A,14B チェーン端
15 レール
16 車輪
17 下段用チェーン
17A,17B チェーン端
18,19,22,23 固定スプロケット
20 回転駆動装置
21 駆動スプロケット
24 チェーン当接板(チェーン当接部)
25,26,27 下段昇降スプロケット
28 上段用チェーン
28A,28B チェーン端
29,30 上段昇降スプロケット
31 チェーン当接板(チェーン当接部)
41 オーバーヘッドコンベア
42 ハンガ
FL 床面
D1,D2 下段昇降スプロケットに掛け渡されて下側に延びる下段用チェーンの一部分
U1,U2 下段昇降スプロケットに掛け渡されて上側に延びる下段用チェーンの一部分
Claims (1)
- オーバーヘッドコンベアからフロアコンベアへの移載装置であって、
床面又は支持架構に固定された基台と、
該基台により前記フロアコンベアの搬送方向に沿って前後にスライド可能に支持され、走行駆動装置により駆動されて走行する走行台と、
該走行台に固定されて上下方向に延びる固定支柱並びに該固定支柱に対して上下方向にスライド可能な下段昇降支柱及び上段昇降支柱からなり、昇降駆動装置により駆動されて上下方向に伸縮する多段支柱と、
前記上段昇降支柱の上端部に取り付けられたワーク受け具とを備えるとともに、
前記固定支柱に取り付けられた固定スプロケットと、
前記下段昇降支柱に取り付けられた複数の下段昇降スプロケットと、
前記固定支柱に取り付けられた回転駆動装置の出力軸が連結された駆動スプロケットと、
両端が前記固定支柱に固定され、その中間部分が前記固定スプロケット、下段昇降スプロケット及び駆動スプロケットに掛け渡され、前記下段昇降支柱の昇降により長さが変化する、前記下段昇降スプロケットの一部に掛け渡されて上側に延びるチェーンの一部分の本数及び前記下段昇降スプロケットの残りに掛け渡されて下側に延びるチェーンの一部分の本数を等しくかつ偶数とした下段用チェーンと、
前記下段昇降支柱の上端部の前後又は左右に取り付けられた上段昇降スプロケットと、
該上段昇降スプロケットの両方に上側から架け渡した中間部分を前記上段昇降支柱に設けたチェーン当接部に下側から当接させ、両端が前記固定支柱に固定された上段用チェーンとを備え、
前記オーバーヘッドコンベアにより搬送されてきたワークを、前記昇降駆動装置により前記多段支柱を伸ばして前記ワーク受け具により受け取り、前記昇降駆動装置により前記多段支柱を縮めて前記ワークを下降させるとともに、下降途中から前記走行駆動装置により前記走行台を前記搬送方向に移動させて前記フロアコンベアの移動速度に同期させた状態で、前記ワークを前記フロアコンベアに移載する移載装置。
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