JPH0446068Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、建物の開口部等に建付けられる建築
用シヤツターにおけるシヤツターカーテンの落下
防止装置に関するものである。

［従来技術および考案が解決しようとする課題］ 一般に、この種建築用シヤツターにおいて、例
えば巻取軸を駆動する開閉機と巻取軸とを連結す
るチエンが切断したり、或は何等かの原因で機械
的故障が発生した場合に、シヤツターカーテンが
自重によつて不意に落下する惧れがあり、極めて
危険であつた。そこで従来、巻取軸に調速機を連
結し、該調速機によつてシヤツターカーテンの落
下速度を抑制するようにしたものがあるが、この
ものは、シヤツターカーテンの落下を制止するも
のではないため、安全性に劣る許りか、シヤツタ
ーカーテンの下方に置いてある荷物等を破損する
惧れもあって問題となつていた。

これに対し、実公昭56−43517号に示す如く、
ガイドレール内に出没自在なストツパを設け、該
ストツパがシヤツターカーテンの全開時にはガイ
ドレール内に突出するよう設定し、これによつて
落下するシヤツターカーテンを受け止めるように
したものが提唱されている。しかるにこのもの
は、シヤツターカーテンが全開状態のときのみス
トツパが突出する構成のため、シヤツターカーテ
ンの開閉作動時や半開状態のときにシヤツターカ
ーテンが落下した場合には全く対応できないとい
う欠点を有する。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠
点を一掃することができるシヤツターカーテンの
落下防止装置を提供することを目的として創案さ
れたものであつて、シヤツターカーテンの上端部
を開閉機に連動連結された巻取軸に取付け、該巻
取軸の正逆回動に基づいてシヤツターカーテンが
開口部両側に立設された案内レールに案内されて
上下動するように構成してなるシヤツター装置に
おいて、前記案内レールには、一端部が嵌合溝内
面に上下揺動自在に軸支 され、嵌合溝内面に面
接触する起立姿勢から下動して水平姿勢に変姿す
るよう付勢された制止板と、該水平姿勢となつた
制止板のさらなる下動を上動は許容する状態で受
止める受止め板と、通常時において制止板を起立
姿勢に保持し、シヤツターカーテンの落下が検知
された非常時においてはその解除をする制止板保
持手段とを設ける一方、シヤツターカーテンの左
右両端部には、前記起立姿勢の制止板には交渉し
ないが、水平姿勢の制止板に上側から係止する係
止突起を複数設けたことを特徴とするものであ
る。

［実施例］ １は多数のスラツト２を連結して構成したシヤ
ツターカーテンであつて、該シヤツターカーテン
１は、上端部がケース３内に軸受けされた巻取軸
４に取付けられており、そして、巻取軸４に連動
連結せしめた開閉機７の正逆駆動に基づく巻取軸
４の正逆回動によつて、開口部５の両側に立設さ
れた案内レール６，６に案内されて上下動するよ
うに構成されている。

９は案内レール６，６の溝底内面６ａに上下揺
動自在に軸支された制止板であつて、該制止板９
は、溝底面６ａに面接触する起立姿勢と、該起立
姿勢から下動して案内レール６，６内に突出する
水平姿勢とに変姿自在に構成されている。さら
に、案内レール６，６の両側内面６ｂには、前記
水平姿勢となつた制止板９のさらなる下動を、上
動は許容する状態で受止める受止め板１２が設け
られている。尚、１３は制止板９を水平姿勢側に
付勢する引張りスプリングである。

また、１１は案内レール６，６の溝底外面に取
付けられた電磁コイルであつて、該電磁コイル１
１は前記起立姿勢となつた制止板９の背面側部位
に配設されている。そして、この電磁コイル１１
は、通常時は励磁状態となつていて制止板９を吸
着し、これによつて制止板９は引張スプリング１
３の付勢力に抗して起立状態に保持されている
が、後述するセンサー１０からの非常検知信号が
あつた場合には、電磁コイル１１は消磁するよう
になつており、これによつて制止板９を起立姿勢
に保持する吸着力がなくなつて、制止板９は引張
リスプリング１２の付勢力によつて水平姿勢に変
姿するようになつている。

前記センサー１０は、巻取軸４近傍に設けられ
ているが、巻取軸４の回転速度またはシヤツター
カーテン１の移動速度を検知するものであつて、
この速度が通常以上の速度であると検知された場
合には、前記電磁コイル１１に対して非常検知信
号を送るように設定されている。

一方、シヤツターカーテン１の左右両端部に
は、案内レール６，６溝内に突出する係止突起８
が、所定間隔を存して複数突設されているが、該
係止突起８は、前記起立姿勢の制止板９には干渉
しないが、水平姿勢の制止板９には上側から係止
するように設定されている。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、制止板９は、通常時には起立姿勢となつてい
て、シヤツターカーテン１の係止突起８に干渉す
ることはなく、シヤツターカーテン１の上下動を
何ら妨げることはないが、開放状態あるいは開閉
作動中のシヤツターカーテン１が、何等かの原因
で落下し始めた場合には、センサー１０の非常検
知に基づく電磁コイル１１の消磁によつて制止板
９が起立姿勢から水平姿勢に変姿し、そしてこの
水平姿勢に変姿した制止板９係止突起８が上側か
ら係止し、これによつてシヤツターカーテン１は
非常停止することになる。

この様に、本考案にあつては、シヤツターカー
テン１の不慮の落下を防止するものであるが、こ
のものでは、落下し始めた時にシヤツターカーテ
ン１がどの位置にあつたとしても、シヤツターカ
ーテン１側の複数の係止突起８のうち、制止板９
の直上にある係止突起８が制止板９に係止するこ
とになるから、シヤツターカーテン１が全開状態
のときには勿論のこと、半開状態あるいは開閉作
動中であつても確実に落下を阻止することができ
る。

しかも、係止突起８が制止板９に係止して非常
停止したシヤツターカーテン１を上昇させる場合
に制止板９は上動は許容される状態で水平姿勢に
保持されるので、制止板９よりも下側に位置する
係止突起８は、シヤツターカーテン１の上昇に基
づき制止板９を上動させることになり、この結
果、シヤツターカーテン１の上昇が水平姿勢に突
出した制止板９に妨げられることなく円滑に行わ
れることになる。

尚、本考案は上記実施例に限定されるものでな
いことは勿論であつて、制止板を起立姿勢に保持
する手段としては、電磁コイルに限定されない。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成された
ものであるから、案内レール側の制止板は、通常
時には起立姿勢に保持されていて、シヤツターカ
ーテン側の係止突起が干渉することがないが、シ
ヤツターカーテンの落下による非常時には、制止
板が水平姿勢に変姿することになり、そしてこの
水平姿勢に変姿した制止板に係止突起が上側から
係止してシヤツターカーテンの落下を牽制するこ
とになり、この結果、シヤツターカーテンによる
不慮の落下事故の対策が計れることになる。

しかもこのものは、落下し始めた時にシヤツタ
ーカーテンがどの位置にあつたとしても、シヤツ
ターカーテン側の複数の係止突起のうち、制止板
の直上にある係止突起が制止板に係止することに
なるから、シヤツターカーテンが全開状態のとき
には勿論のこと、半開状態あるいは開閉作動中で
あつても、シヤツターカーテンの落下を確実に阻
止することができ、安全性を著しく向上せしめる
ことができる。

しかも係止突起が制止板に係止して非常停止し
たシヤツターカーテンを上昇させる場合に、制止
板は上動は許容される状態で水平姿勢に保持され
るので、制止板よりも下側に位置する係止突起
は、シヤツターカーテンの上昇に基づき制止板を
上動させることになり、この結果、シヤツターカ
ーテンの上昇が水平姿勢に突出した制止板に妨げ
られることなく円滑に行われることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係わるシヤツターカーテンの落
下防止装置の一実施例を示すもので、第１図は一
部を切欠したシヤツターの正面図、第２図は第１
図Ｘ−Ｘ線の拡大断面図、第３図は第２図の側面
図、第４図は第３図のＹ−Ｙ線の縦断面図であ
る。 図中、１はシヤツターカーテン、２はスラツ
ト、３はケース、４は巻取軸、５は閉口部、６は
案内レール、７は開閉機、８は係止突起、９は制
止板、１０はセンサー、１１は電磁コイル、１２
は受止板、１３は引張スプリングである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤツターカーテンの上端部を開閉機に連動連
   結された巻取軸に取付け、該巻取軸の正逆回動に
   基づいてシヤツターカーテンが開口部両側に立設
   された案内レールに案内されて上下動するように
   構成してなるシヤツター装置において、前記案内
   レールには、一端部が嵌合溝内面に上下揺動自在
   に軸支され、嵌合溝内面に面接触する起立姿勢か
   ら下動して水平姿勢に変姿するよう付勢された制
   止板と、該水平姿勢となつた制止板のさらなる下
   動を上動は許容する状態で受止める受止め板と、
   通常時において制止板を起立姿勢に保持し、シヤ
   ツターカーテンの落下が検知された非常時におい
   てはその解除をする制止板保持手段とを設ける一
   方、シヤツターカーテンの左右両端部には、前記
   起立姿勢の制止板には交渉しないが、水平姿勢の
   制止板に上側から係止する係止突起を複数設けた
   ことを特徴とするシヤツターカーテンの落下防止
   装置。