JPH0445174Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はIC化に適したハイフアイVTRの音声
ミユート回路に関する。

(ロ) 従来の技術 ハイフアイVTRは、ビデオトラツクにFM音
声信号を記録しており、再生時にビデオヘツドよ
り再生されるFM信号を復調導出すると共に、ド
ロツプアウト発生時には復調した音声信号を前置
保持してドロツプアウト補償をしている。

しかし、ドロツプアウトが長時間発生する場合
には、前置保持するドロツプアウト補償は有効で
はなくミユートが必要となる。

そこで、出願人は先に実公昭59−39300号公報
（第１従来例）に於て、ドロツプアウト検出出力
を積分した出力によりビデオデイスクレコードよ
り再生される音声信号をミユートする提案をし
た。

この提案によれば、ドロツプアウト期間が長い
とき、又はドロツプアウト発生回数が多いときに
音声がミユートされる。又、特開昭59−72608号
公報（第２従来例）には、ハイフアイVTRに於
て所定期間内に発生するドロツプアウトの発生回
数を計数して音声信号のミユート回路を作動せし
める技術が開示される。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかし、ハイフアイVTRはヘツドの目詰まり
によつてもドロツプアウトを生じ易く、１フイー
ルド毎に音声信号の発生と欠落が繰返される。こ
の様なドロツプアウトが発生すると、第１従来例
ではミユートが間欠的に為され不快音が発生す
る。また第２従来例では全くミユートが為されず
更に一層不快音が発せられる。

そこで、上述する不都合を解消するため積分回
路を用いてミユートの解除を１フイールド以上遅
らせることも考えられるが、積分回路を構成する
大容量コンデンサを音声処理IC内に組込むこと
は困難であり、コンデンサを外付けしなければな
らない。

(ニ) 問題点を解決するための手段 そこで、本考案は、長期のドロツプアウトを検
出するドロツプアウト検出回路と、ヘツド切換信
号の立上りと立下りに同期してサンプリングパル
スを発するサンプリングパルス発生回路と、従属
接続されたｎ段（ｎは２以上の整数段）のＤタイ
プフリツプフロツプにより構成された初段のＤ入
力端子を一方のレベルに規定検出出力を各段のプ
リセツト入力端子に供給し各段のクロツク入力端
子にサンプリングパルスを入力するシフトレジス
タとを設けることを特徴とする。

(ホ) 作用 よつて、本考案によれば、長期のドロツプアウ
ト検出出力が消勢した後ｎフイールド以内に長期
のドロツプアウト検出出力が発生するとミユート
が解除されず、ミユートが持続される。

(ヘ) 実施例 以下、本考案を図示せる一実施例に従い説明す
る。本実施例は、第１図に図示する様にヘツド切
換信号に基づいて交互に選択された再生信号をバ
ンドパスフイルタ１に入力して再生FM音声信号
Ａのみを分離している。この再生FM音声信号は
一方のブデオヘツドに目詰まりを生じているとそ
の信号波形は第２図Ａで示す様に欠落する。この
再生FM音声信号Ａは、FM復調回路２と、第１、
第２ドロツプアウト検出回路３，４に入力され
る。前記FM復調回路２より導出される音声信号
は前置保持回路５に入力される。前記第１ドロツ
プアウト発生回路３は全てのドロツプアウト発生
期間に検出出力を発し加算器６を介して前記前置
保持回路５を保持状態としている。また前記第２
ドロツプアウト発生回路４は、長期のドロツプア
ウトにのみ応答して検出出力Ｂを発しているこの
検出出力Ｂは極性反転された上で第１、第2Dタ
イプフリツプフロツプ７，８のプリセツト端子に
供給される。この第１第2Dタイプフリツプフロ
ツプ７，８は従属接続されて２段のシフトレジス
タを構成しており、プリセツト出力の発生期間
中セツト状態に規定される。従つて、長期のドロ
ツプアウト発生期間中第２フリツプフロツプ出力
Ｑ２はハイレベルに保たれる。一方、ヘツド切換
信号RFを入力するサンプリングパルス発生回路
９はヘツド切換信号RFの立上りと立下りに同期
する正の微分出力をサンプリングパルスSPとし
て導出する。このサンプリングパルスSPは前記
加算器を介して前記前置保持回路５に入力され、
信号切換に伴つて発生するスイツチングノイズを
前置保持により解消している。またこのサンプリ
ングパルスSPは両フリツプフロツプ７，８のク
ロツク入力端子にシフトパルスとして入力され
る。前記第２ドロツプアウト検出回路４は長期の
ドロツプアウトのみを識別して検出出力Ｂを発す
るが故にその検出出力Ｂはドロツプアウトの発生
に対しΔtだけ遅れる。従つて、第２図に示す様
なドロツプアウトが発生する場合にはサンプリン
グパルスSPに比し検出出力ＢがΔtだけ外れる。
従つて、前記第１フリツプフロツプ７は、Ｄ入力
をローレベルに設定されており、検出出力Ｂが発
生していない期間中にのみラツチが可能になり、
その出力Ｑ１は目詰まりヘツドの再生走査開始時
のΔt期間だけリセツトされる。よつて、第２フ
リツプフロツプ８はリセツトされることなく、そ
の出力はハイレベルに保たれる。この第２フリツ
プフロツプ出力Ｑ２がシフトレジスタの出力とし
て前置保持出力を入力するゲート回路１０に入力
されると、ミユート状態は持続される。

尚、このシフトレジスタは、一方のビデオヘツ
ドの目詰まりによつて生ずるドロツプアウトに対
してはミユート状態を保持したが、それ以外の理
由によつて長期のドロツプアウトが単発的に生ず
る場合は、検出出力Ｂの消勢後少なくとも１フレ
ーム以内にミユート解除を為し正常な音声信号を
導出する。

(ト) 考案の効果 よつて、本考案によれば、ミユート期間は高々
ｎ／60秒延長されるが、ヘツドの目詰まりによつ
て生ずるドロツプアウトに対して完全なミユート
を施すことが出来るばかりか、ミユート回路全体
をIC化することも可能でありその効果は大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す回路ブロツク
図、第２図は第１図の信号波形説明図をそれぞれ
示す。 ７……第1Dタイプフリツプフロツプ、８……
第2Dタイプフリツプフロツプ、４……（第２）
ドロツプアウト検出回路、１１……ゲート回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 FM音声信号をビデオトラツクに周波数多重記
   録して成るビデオテープを再生し、再生FM音声
   信号の長期のドロツプアウトを検出するドロツプ
   アウト検出回路の検出出力に基づいて音声信号の
   導出を阻止するゲートを設けて成るハイフアイ
   VTRのミユート回路に於て、 ヘツド切換信号の立上りと立下りに同期してサ
   ンプリングパルスを発生するサンプリングパルス
   発生回路と、 従属接続されたｎ段（ｎは２以上の整数）のＤ
   タイプフリツプフロツプの初段のＤ入力端子を一
   方のレベルに固定し、各段のプリセツト入力端子
   に前記検出出力を入力すると共に各段のクロツク
   入力端子に前記サンプリングパルスを入力し、そ
   の出力を前記ゲートの制御入力とするシフトレジ
   スタとを、 それぞれ配して成るハイフアイVTRのミユー
   ト回路。