JPH0444113Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は汁，菜，米飯等を収容して保温する携
帯用のランチジヤーに関するものである。

＜従来の技術＞ 従来、ランチジヤーはガラス製又はステンレス
製の広口真空二重瓶の内容器と内容器の口元を覆
う蓋体を設け、内容器の上端に水切部材を装着
し、水切部材の左、右側壁に吊り紐用の支持部材
を設け、この支持部材に吊り紐を係止すると共に
内容器内に汁器、飯器及び菜入れ器を順次収納
し、内容器の口元に蓋体を開閉自在に装着してい
たが、この種のランチジヤーでは、菜入れ器の蓋
上面に直接はし又はスプーンを保持したり又は内
容器と汁器，飯器，菜入れ器との間に隙間を設
け、この隙間にはし又はスプーンを差し込んでい
たために、確実に保持できずすぐに離脱して汚し
てしまつたり、又、崇高となつたり又は胴太とな
つたりして内容器のわりに外形大型となつて持運
びに不便を感じると共にはし又はスプーンの取り
出しが難しく、しかも掃除がしにくいという欠点
があつた。

そこで容器本体の外側壁の縦方向に係合部を設
けると共にはし箱の外壁にこの係合部と上方より
スライド係合する係合部とを設け、上方よりはし
箱収納を下降又は上昇させ溶器本体の係合部に着
脱するランチジヤーが改良された。通常、ランチ
ジヤーでは持運び時等、外力によつて容器本体の
下方に押し上げる力が働くことが頻繁にある。こ
の改良されたランチジヤーは持運び時、はし箱が
下方より押し上げられて簡単に容器本体より離脱
し、はし箱を落として汚したり、又は紛失して気
が付かず、使用時にはしが使えないという欠点が
あつた。又、容器本体の係合部とはし箱の係合部
とはわずかな隙間がないとスムーズに着脱ができ
なくそのためにガタツキが生じるという欠点があ
つた。更に、吊り紐を通すことができないので、
他の袋物やバツグ等に収納して持運びしなればな
らず非常にかさばつて持運びにくいという欠点が
あつた。

＜考案の目的＞ 本考案は上記の欠点に鑑みてなされたものであ
つて、汁，菜，米飯等を多量に収容しながらコン
パクトに持運び出来ると共にはし又はスプーンの
とり出しが容易で、極めて簡単に掃除ができしか
もはし又はスプーンを入れたはし箱を確実に保持
できるランチジヤーを提供するにある。

＜考案の構成＞ 本考案によれば、ジヤー本体の外側壁にはし又
はスプーンを入れたはし箱を収納するはし箱収納
部を設け、このはし箱収納部にはし箱をジヤー本
体側壁へ押圧する挟着片を設けると共にはし箱収
納部の上部先端に吊り紐を通す透孔を備えた吊り
紐係止片を設け、この透孔の後壁を挟着片の前壁
とする構成だけで目的を達成しようとするもので
ある。

＜考案の実施例＞ 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

ランチジヤー１は上部が広口に開放された有底
筒状のジヤー本体２とジヤー本体内に収納された
汁器３、飯器４、菜入れ器５と、ジヤー本体の広
口を覆う蓋体６と、はし７を収納したはし箱８と
から構成されている。

ジヤー本体２は広口の真空二重瓶の口元に装着
した水切部材９と、下部外周に装着した下部リン
グ体１０とを備えている。ジヤー本体２の真空二
重瓶は上部が開放された有底筒状のステンレス製
の内壁とステンレス製の外壁とからなつており、
この内、外壁間を所定の間隔を隔てて真空断熱さ
れ、内、外壁の上端を溶着している。ジヤー本体
２の外壁は下部に環状の突起を設けている。

１１は有底筒状の底体で、上部内周に環状の溝
を設け、この環状の溝にジヤー本体の外壁の環状
の突起を嵌め込んでいる。

１２は真空二重瓶の口元に張設した環状のパツ
キンである。ジヤー本体２の真空二重瓶のガラス
製の広口の真空二重瓶であつてもよく、ガラス製
の際には外装ケースにて真空二重瓶を覆う従来の
ランチジヤー本体であつてもよい。

水切部材９は第１図に示すようにジヤー本体２
の真空二重瓶の口元を覆うリング状の上部リング
状部１３と、上部リング状部の右側に突設した蓋
体用係止部１４と、上部リング状の左側に突設し
たはし箱収納部１５とを一体形成している。

上部リング状部１３はパツキン１２を介してジ
ヤー本体の真空二重瓶の口元外周に接着剤等によ
り密に当接している。蓋体用係止部１４は第２図
に示すように、外側壁に後述の蓋体６の後部の係
止片を係止するフツク片１６を枢支しており、第
１図に示すように係止したフツク片よりも先端に
上下に貫通した吊り紐の一方端用の透孔を穿設し
ている。

はし箱収納部１５は先端に上下に貫通した透孔
を上述を穿設しており、この透孔と上部リング状
部１３との間にはし箱を上下方向に収納する上部
はし箱用透孔１７を設け、後述の吊り紐の他方端
用の透孔と上部はし箱用透孔との間の隔壁２５上
面に蓋体をロツク片１８を突設し、隔壁２５下部
に上部はし箱用透孔に収納されたはし箱を挟着す
る挟着片１９を設けている。この隔壁２５の先端
には吊り紐３２の他方端を通して係止する吊り紐
係止片３１を設けている。この吊り紐係止片３１
は、はし箱収納部１５の隔壁２５の先端に上下に
貫通した吊り紐３２の透孔３０を備えている。こ
の挟着片１９は第３図に示すように、隔壁２５に
一体形成され、左、右側を隔壁左、右側より切り
離し、下端を前後揺動自在の自由端としている。
この挟着片１９の下端は後面に上部はし箱用透孔
１７側に向けて弧状の凸部２６を設けている。こ
の凸部２６は常時、上部はし箱用透孔の内側に位
置し、はし箱の収納方向とほぼ直角に当接るよう
に形成されている。

下部リング体１０は第１図に示すようにジヤー
本体下部外周に接着剤等により密に当接してお
り、左側に下部はし箱挟持部２０を設けている。

下部はし箱挟持部２０は第１図に示すように、
中央上面より下方に向けてはし箱下部を収納する
下部はし箱用溝２１を穿設している。

蓋体６は第１図及び第２図に示すように、有底
筒状に形成されて、外壁右側に水切部材９のフツ
ク片１６に係止する係止片２２を設け、左側に嘴
部２３を設け、逆位にしてジヤー本体の水切部材
上端に着脱自在に装着している。

蓋体６の嘴部２３は内部中空で蓋体装着時、は
し箱収納部１５及び下部はし箱挟持部２０内に収
納されはし箱収納部上面より突出したはし箱８の
上部を覆つてはし箱収納部上面に当接しており、
先端にロツク片１８にロツクするロツク片用透孔
２４を穿設している。

はし７を収納したはし箱８は従来のはし箱であ
つて、ジヤー本体の上部はし箱用透孔１７上面よ
り下部はし箱用溝２１に向けて差し込み挟持保持
され、上部を蓋体６の嘴部２３にて覆つている。

本考案実施例ではジヤー本体の上面よりはし箱
をはし箱用透孔に向けて差し込んで保持している
が、はし箱をジヤー本体の周側壁に沿つて保持す
るようにしてもよい。

＜考案の実施例＞ 本考案に於いては、挟着片にてはし箱用透孔内
のはし箱をジヤー本体側壁へ押圧することとなる
ために、はし箱を確実に保持できると共に持ち運
び時、はし箱のガタツキがなく使い心地のよいも
のである。又、はし箱収納部の上部先端に吊り紐
係止片を設けているので、挟着片の自由端がはし
箱用透孔側へわずかに移動しようとしてもこの透
孔内の吊り紐にあたつて押し戻される状態とな
り、この挟着片は、はし箱をはし箱収納部後端に
きつく押し付けてガタツキも又離脱の全く無くな
る。

更に、挟着片を備えたはし箱収納部の上部先端
に吊り紐係止を設け、吊り紐を通しているのでか
さばらず容易に持運び時きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の縦断面図、第２図は本
考案実施例の分解斜視図、第３図は本考案の要部
を示す一部切断斜視図である。 １……ランチジヤー、２……ジヤー本体、８…
…はし箱、９……水切部材、１０……下部リング
体、１３……上部リング状部、１５……はし箱収
納部、１９……挟着片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有底筒状のジヤー本体に汁器、飯器、菜入れ器
   を内蔵し、はし又はスプーンを収納し、ジヤー本
   体の側壁に吊り紐を結合し、ジヤー本体口元に蓋
   体を開閉自在に装着した吊り紐付きのランチジヤ
   ーに於いて、上記ジヤー本体の外側壁にはし又は
   スプーンを入れたはし箱を収納するはし箱収納部
   を設け、このはし箱収納部にはし箱をジヤー本体
   側壁へ押圧する挟着片を設けると共にはし箱収納
   部の上部先端に吊り紐を通す透孔を備えた吊り紐
   係止片を設け、この透孔の後壁を挟着片の前壁と
   したことを特徴とするランチジヤー。