JPH0444015B2 - - Google Patents
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- JPH0444015B2 JPH0444015B2 JP58248611A JP24861183A JPH0444015B2 JP H0444015 B2 JPH0444015 B2 JP H0444015B2 JP 58248611 A JP58248611 A JP 58248611A JP 24861183 A JP24861183 A JP 24861183A JP H0444015 B2 JPH0444015 B2 JP H0444015B2
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- monofilament
- plasticizer
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- pvdf
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、結節強度の高いポリ弗化ビニリデン
(PVDFという。)系モノフイラメントに関するも
のである。 PVDFは比重が大きく、屈折率が水に近いため
水中で見えにくく、吸水性が低く、表面張力が小
さいので水弾きがよく、耐候性に優れ、しかもそ
の曲げヤング率が適度であるため、釣糸や漁網用
のモノフイラメントとして好適であり(特公昭44
−5359号参照)、企業化されている。しかしなが
らナイロンモノフイラメントに比し、結節強度が
低く、用述に制限を受けているのが実情である。 このため、以前から結節強度の高いPVDFモノ
フイラメントを得るべく多くの検討がなされてい
る。例えば、特公昭51−32667号公報にはポリメ
チルメタクリレート(PMMAという。)を含む
PVDFから高結節強度のモノフイラメントが得ら
れる旨記載されているが、満足すべき水準には達
していない。 本発明者らは、PVDFへのPMMAの配合につ
いて種々検討した結果、通常のPMMAはアタク
チツク構造のものであり、このようなPMMAを
配合しても結節強度を顕著に向上させることはで
きないが、立体規制性を有するPMMAを配合す
ることにより、極めて結節強度の高いモノフイラ
メントが容易に得られることを知り、先に提案し
た。 本発明者らは、さらに検討を進めた結果、ポリ
アクリル酸エステル(PAEという。)系又はポリ
メタクリル酸エステル(PMAEという。)系の可
塑剤を配合したPVDF系重合体を用いて特定の複
合モノフイラメンとすれば、これらの可塑剤化合
物の立体構造の如何にかかわらず、高結節強度の
モノフイラメントが得られることを見出し、本発
明に到達した。 すなわち、本発明は少なくとも一つの成分が
PAE系又はPMAE系可塑剤を含有し、その含有
量に差がある2種以上のPVDF系重合体成分が接
合した複合モノフイラメントであつて、その断面
において各成分が回転対称に配置されていること
を特徴とするPVDFモノフイラメントを要旨とす
るものである。 本発明のモノフイラメントがかかる効果を発現
する理由は明らかでないが、PVDF系重合体成分
間の配向度に差が生ずるためではないかと考えら
れる。 本発明において、PVDF系重合体としては
PVDFホモポリマーのほか、弗化ビニリデンを主
成分(好ましくは80重量%以上)とし、これにテ
トラフルオロエチレン,モノクロロトリフリオロ
チレン,弗化ビニル,ヘキサフルオロプロピレ
ン,パーフルオロイソプロポキシエチルン等を共
重合成分としたPVDF系コポリマーが用いられ
る。 そして、十分な強度特性を発揮させるために
は、固有粘度(ジメチルホルムアミド中で、30℃
で測定)が0.8以上、好ましくは1.0以上のものを
用いることが望ましい。 また、PAE系又はPMAE系の可塑剤とはアク
リル酸又はメタクリル酸のメチルエステル、エチ
ルエステル等の低級アルキルエステルを常法によ
つてビニル重合して得られる重合体を意味する
が、少量(好ましくは20モル%以下)の共重合成
分、例えばスチレン、α−メチルスチレン,アク
リロニトリル等を含むものであつてもよい。ま
た、その立体構造はアタクチツク,シンジオタク
チツク及びアイソタクチツクのいずれでもよい。
最も好ましい可塑剤の具体例としてはポリメチル
アクリレート,ポリエチルアクリレート,
PMMA,ポリエチルメタクリレート及びこれら
を主成分とする重合体である。 本発明のモノフイラメントは可塑剤含有量に差
がある2種以上のPVDF系重合体成分からなるも
のであるが、代表的なものは2種の成分からなる
ものであり、各成分の可塑剤の含有量が8重量%
以下であり、両成分の可塑剤の含有量の差が0.5
重量%以上、好ましくは1重量%以上のものが優
れた特性を示して望ましい。そして、2成分の複
合比は重量比で10:90〜90:10,好ましくは20:
80〜80:20が好適である。 (3成分以上とする場合には、上記2成分の場合
をもとにして適宣修正すればよい。) 本発明のモノフイラメントが満足すべき他の要
件は、その断面において各成分が回転対称に配置
されていることであり、第1図a〜eのような例
が挙げられる。回転対称に配置されていない第2
図f〜gのような場合には、モノフイラメントを
形成する各成分の性質の違いを反映してモノフイ
ラメントがクリンプする傾向がある他、肝要の結
節強度の向上を図り得ない。 本発明のモノフイラメントは、常法によつて製
造することができる。すなわち、紡糸以前の任意
の工程で可塑剤をPVDF系重合体にブレンドし、
通常の溶融複合紡糸機を用いて温度280℃以下、
溶融時間10分間以下で紡出し、冷却固化後、50〜
160℃の液体又は気体浴中で2〜5倍に第1段延
伸し、次いで130〜200℃の気体雰囲気中又は130
〜170℃の液体浴中で全延伸比が4〜7となるよ
うに第2段以降の延伸をし、必要に応じてさらに
熱処理する方法である。 なお、本発明のモノフイラメントには熱安定
剤,着色剤,抗酸化剤等の添加剤を含有させても
よいことはいうまでもない。 本発明のモノフイラメントは優れた強度特性を
有しているものであり、釣糸、漁網等の漁業用資
材としてのみならず、フイルタークロス,ブラシ
等へも十分適用できるものである。 以下、実施例によつて本発明をさらに具体的に
説明する。固有粘度は、ジメチルホルムアミド中
で、30℃において測定した値、湿結節強度はJIS
L 1013法により測定した値である。 実施例1〜10、比較例1〜3 固有粘度1.23のPVDFホモポリマーとアタクチ
ツク構造のPMMAとを第1表に示した割合に溶
融ブレンドし、チツプ化した。得られたチツプを
エクストルーダー型溶融複合紡糸機に供給し、紡
糸温度260〜265℃,溶融時間5分間で第1表に示
した断面形状の複合モノフイラメントを紡出し、
紡出モノフイラメントを50℃の水浴中で冷却し、
次いで150℃のグリセリン浴中で延伸倍率3.0倍の
第1段延伸を行い、さらに170℃の気体雰囲気中
で延伸倍率2.1〜2.3倍の第2段延伸を行い、約
500デニールのモノフイラメントを得た(スピン
ドロ−方式)。 得られたモノフイラメントの湿結節強度を第1
表に示す。 【表】
(PVDFという。)系モノフイラメントに関するも
のである。 PVDFは比重が大きく、屈折率が水に近いため
水中で見えにくく、吸水性が低く、表面張力が小
さいので水弾きがよく、耐候性に優れ、しかもそ
の曲げヤング率が適度であるため、釣糸や漁網用
のモノフイラメントとして好適であり(特公昭44
−5359号参照)、企業化されている。しかしなが
らナイロンモノフイラメントに比し、結節強度が
低く、用述に制限を受けているのが実情である。 このため、以前から結節強度の高いPVDFモノ
フイラメントを得るべく多くの検討がなされてい
る。例えば、特公昭51−32667号公報にはポリメ
チルメタクリレート(PMMAという。)を含む
PVDFから高結節強度のモノフイラメントが得ら
れる旨記載されているが、満足すべき水準には達
していない。 本発明者らは、PVDFへのPMMAの配合につ
いて種々検討した結果、通常のPMMAはアタク
チツク構造のものであり、このようなPMMAを
配合しても結節強度を顕著に向上させることはで
きないが、立体規制性を有するPMMAを配合す
ることにより、極めて結節強度の高いモノフイラ
メントが容易に得られることを知り、先に提案し
た。 本発明者らは、さらに検討を進めた結果、ポリ
アクリル酸エステル(PAEという。)系又はポリ
メタクリル酸エステル(PMAEという。)系の可
塑剤を配合したPVDF系重合体を用いて特定の複
合モノフイラメンとすれば、これらの可塑剤化合
物の立体構造の如何にかかわらず、高結節強度の
モノフイラメントが得られることを見出し、本発
明に到達した。 すなわち、本発明は少なくとも一つの成分が
PAE系又はPMAE系可塑剤を含有し、その含有
量に差がある2種以上のPVDF系重合体成分が接
合した複合モノフイラメントであつて、その断面
において各成分が回転対称に配置されていること
を特徴とするPVDFモノフイラメントを要旨とす
るものである。 本発明のモノフイラメントがかかる効果を発現
する理由は明らかでないが、PVDF系重合体成分
間の配向度に差が生ずるためではないかと考えら
れる。 本発明において、PVDF系重合体としては
PVDFホモポリマーのほか、弗化ビニリデンを主
成分(好ましくは80重量%以上)とし、これにテ
トラフルオロエチレン,モノクロロトリフリオロ
チレン,弗化ビニル,ヘキサフルオロプロピレ
ン,パーフルオロイソプロポキシエチルン等を共
重合成分としたPVDF系コポリマーが用いられ
る。 そして、十分な強度特性を発揮させるために
は、固有粘度(ジメチルホルムアミド中で、30℃
で測定)が0.8以上、好ましくは1.0以上のものを
用いることが望ましい。 また、PAE系又はPMAE系の可塑剤とはアク
リル酸又はメタクリル酸のメチルエステル、エチ
ルエステル等の低級アルキルエステルを常法によ
つてビニル重合して得られる重合体を意味する
が、少量(好ましくは20モル%以下)の共重合成
分、例えばスチレン、α−メチルスチレン,アク
リロニトリル等を含むものであつてもよい。ま
た、その立体構造はアタクチツク,シンジオタク
チツク及びアイソタクチツクのいずれでもよい。
最も好ましい可塑剤の具体例としてはポリメチル
アクリレート,ポリエチルアクリレート,
PMMA,ポリエチルメタクリレート及びこれら
を主成分とする重合体である。 本発明のモノフイラメントは可塑剤含有量に差
がある2種以上のPVDF系重合体成分からなるも
のであるが、代表的なものは2種の成分からなる
ものであり、各成分の可塑剤の含有量が8重量%
以下であり、両成分の可塑剤の含有量の差が0.5
重量%以上、好ましくは1重量%以上のものが優
れた特性を示して望ましい。そして、2成分の複
合比は重量比で10:90〜90:10,好ましくは20:
80〜80:20が好適である。 (3成分以上とする場合には、上記2成分の場合
をもとにして適宣修正すればよい。) 本発明のモノフイラメントが満足すべき他の要
件は、その断面において各成分が回転対称に配置
されていることであり、第1図a〜eのような例
が挙げられる。回転対称に配置されていない第2
図f〜gのような場合には、モノフイラメントを
形成する各成分の性質の違いを反映してモノフイ
ラメントがクリンプする傾向がある他、肝要の結
節強度の向上を図り得ない。 本発明のモノフイラメントは、常法によつて製
造することができる。すなわち、紡糸以前の任意
の工程で可塑剤をPVDF系重合体にブレンドし、
通常の溶融複合紡糸機を用いて温度280℃以下、
溶融時間10分間以下で紡出し、冷却固化後、50〜
160℃の液体又は気体浴中で2〜5倍に第1段延
伸し、次いで130〜200℃の気体雰囲気中又は130
〜170℃の液体浴中で全延伸比が4〜7となるよ
うに第2段以降の延伸をし、必要に応じてさらに
熱処理する方法である。 なお、本発明のモノフイラメントには熱安定
剤,着色剤,抗酸化剤等の添加剤を含有させても
よいことはいうまでもない。 本発明のモノフイラメントは優れた強度特性を
有しているものであり、釣糸、漁網等の漁業用資
材としてのみならず、フイルタークロス,ブラシ
等へも十分適用できるものである。 以下、実施例によつて本発明をさらに具体的に
説明する。固有粘度は、ジメチルホルムアミド中
で、30℃において測定した値、湿結節強度はJIS
L 1013法により測定した値である。 実施例1〜10、比較例1〜3 固有粘度1.23のPVDFホモポリマーとアタクチ
ツク構造のPMMAとを第1表に示した割合に溶
融ブレンドし、チツプ化した。得られたチツプを
エクストルーダー型溶融複合紡糸機に供給し、紡
糸温度260〜265℃,溶融時間5分間で第1表に示
した断面形状の複合モノフイラメントを紡出し、
紡出モノフイラメントを50℃の水浴中で冷却し、
次いで150℃のグリセリン浴中で延伸倍率3.0倍の
第1段延伸を行い、さらに170℃の気体雰囲気中
で延伸倍率2.1〜2.3倍の第2段延伸を行い、約
500デニールのモノフイラメントを得た(スピン
ドロ−方式)。 得られたモノフイラメントの湿結節強度を第1
表に示す。 【表】
第1図a〜eは本発明のモノフイラメントの断
面形状の具体例を模式的に示した図であり、第2
図f〜gは比較例のモノフイラメントの断面形状
を模式的に示した図である。
面形状の具体例を模式的に示した図であり、第2
図f〜gは比較例のモノフイラメントの断面形状
を模式的に示した図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも一つの成分がポリアクリル酸エス
テル系又はポリメタクリル酸エステル系の可塑剤
を含有し、その含有量に差がある2種以上のポリ
弗化ビニリデン系重合体成分が接合した複合モノ
フイラメントであつて、その断面において各成分
が回転対称に配置されていることを特徴とするポ
リ弗化ビニリデン系モノフイラメント。 2 可塑剤がポリメチルアクリレート、ポリエチ
ルアクリレート、ポリメチルメタクリレート及び
ポリエチルメタクリレートからなる群から選ばれ
た1種以上の化合物である特許請求の範囲第1項
記載のモノフイラメント。 3 2種の成分からなり、各成分の可塑剤の含有
量が8重量%以下であり、両成分の可塑剤の含有
量の差が0.5重量%以上である特許請求の範囲第
1項記載のモノフイラメント。 4 2種の成分からなり、複合比が重量比で10:
90〜90:10である特許請求の範囲第1項記載のモ
ノフイラメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24861183A JPS60139811A (ja) | 1983-12-26 | 1983-12-26 | ポリ弗化ビニリデン系モノフイラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24861183A JPS60139811A (ja) | 1983-12-26 | 1983-12-26 | ポリ弗化ビニリデン系モノフイラメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60139811A JPS60139811A (ja) | 1985-07-24 |
JPH0444015B2 true JPH0444015B2 (ja) | 1992-07-20 |
Family
ID=17180685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24861183A Granted JPS60139811A (ja) | 1983-12-26 | 1983-12-26 | ポリ弗化ビニリデン系モノフイラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60139811A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109355780A (zh) * | 2018-11-06 | 2019-02-19 | 安徽太平洋特种网业有限公司 | 一种强热缩网的生产工艺 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5017568A (ja) * | 1973-06-14 | 1975-02-24 | ||
JPS56144218A (en) * | 1980-04-08 | 1981-11-10 | Kureha Chem Ind Co Ltd | Conjugated fiber for material in water |
JPS6065114A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-13 | Unitika Ltd | ポリ弗化ビニリデンモノフィラメント |
-
1983
- 1983-12-26 JP JP24861183A patent/JPS60139811A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5017568A (ja) * | 1973-06-14 | 1975-02-24 | ||
JPS56144218A (en) * | 1980-04-08 | 1981-11-10 | Kureha Chem Ind Co Ltd | Conjugated fiber for material in water |
JPS6065114A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-13 | Unitika Ltd | ポリ弗化ビニリデンモノフィラメント |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60139811A (ja) | 1985-07-24 |
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