JPH0441258B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビルデイングなどのペリメーターゾー
ンに備えられる個別形空気調和機の吹出装置に関
するものである。

従来の技術 従来この種の個別形空気調和機は第４図に示す
ような構成となつている。すなわち個別形空気調
和機３はペリメーターゾーンの窓１の下の腰壁２
に据付けられる。この個別形空気調和機３は室外
ユニツト部４と、吸排気を行ないながら熱回収を
行なう全熱交換ユニツト部５と、室内ユニツト部
６とよりなつている。前記室外ユニツト部４は矢
印Ａ，Ｂ，Ｃで示すように、外気が壁の貫通口よ
り流入し送風機７を経て室外熱交換器８を通過し
てさらに外側へ排気される。一方室内ユニツト部
６では矢印Ｄ，Ｅで示すように下方の吸込口９よ
り室内の空気を流入させ、エアーフイルター１０
を通つて室内送風機１１を経て室内熱交換器１２
を通過し、夏期は冷風、冬期は温風となつた空気
が吹出口１３より室内へ吹出されるものであつ
た。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、ペリメーターゾー
ンの腰壁２に沿つてその室内の冷暖房負荷に応じ
て複数台の空気調和機が据付けられるが、暖房時
において吹出口１３に対して窓１からのコールド
ドラフトを防ぐのは僅かなものである。すなわ
ち、吹出口１３の横巾は室内ユニツト部６の位置
する天面側のみ設けられることになるから吹出口
１３の上方に位置する窓１ａに対してはコールド
ドラフトが防げるが全熱交換ユニツト部５および
室外ユニツト部４が位置する窓１からのコールド
ドラフトは全く防ぐことができず、したがつて温
度も片寄り、この近辺に執務する者は冬期におい
て冷気を感じ、暖房効果が十分に得られないとい
う問題点があつた。

本発明はこのような問題点を解決するもので、
吹出口が本体横全長の割合には小さいところに着
目し、特に冬期暖房時に生じるコールドドラフト
の防止を図ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、室外ユ
ニツト部と、全熱交換ユニツト部と、室内ユニツ
ト部とよりなる本体と、前記室内ユニツト部の吹
出口と連通し、前記本体の天面と同等、もしくは
天面以上の長さに形成され、かつ、複数の室内吹
出口をもつ吹出ユニツトを備え、前記吹出ユニツ
ト内に、複数のチヤンバー部を形成し、前記複数
の室内吹出口に向つて導くように形成した案内板
を設けたものである。

作 用 この構成により、室内ユニツト部の吹出口より
吹出される空気は吹出ユニツトのチヤンバー内に
設けられた案内板によつて導びかれ室内吹出口よ
り室内へ吹出されて吹出ユニツトの長さ分のコー
ルドドラフトを防止することとなる。

実施例 以下本発明による一実施例を第１図〜第３図に
もとづいて説明する。第３図において、１８はペ
リメーターゾーンの窓１６の下方に腰壁１７に設
けられた個別形空気調和機の本体である。この本
体１８は室外熱交換器１９と、室外送風機２０を
備えた室外ユニツト部２１と、全熱交換器２２を
備えた全熱交換ユニツト部２３と、室内熱交換器
２４、室内送風機２５、メインフイルター２６と
を備えた室内ユニツト部２７とより構成される。
前記室内ユニツト部２７の上方には冷風または温
風が吹出される吹出口２８（第１図）を設け、こ
の吹出口２８に連通するようにして、しかも本体
１８の天面側全部にわたつて載せられた吹出ユニ
ツト２９を設けている。前記吹出ユニツト２９
は、第２図に示すように、断面Ｌ形状のユニツト
本体３０が横手方向に長く形成され、下板３１が
ユニツト本体３０の開口部の内側に嵌め込まれ
て、下板３１の両側に設けた固定片３２のねじ穴
３３と、ユニツト本体３０側のねじ穴３４とが合
わせられて構成している。そして下板３１には前
記吹出口２８と対応し、吹出口２８の開口部に嵌
め込まれる折曲片３５が対称的に設けられてい
る。さらに前記ユニツト本体３０の天面側３６に
は第１室内吹出口３７と、第２室内吹出口３８と
を設け、この第１室内吹出口３７と第２室内吹出
口３８とを設け、この第１室内吹出口３７と第２
室内吹出口３８とを区画するように固定した案内
板３９が傾斜して設けられ、この案内板３９の下
端部４０は吹出口２８のほぼ中央の点線Ｂの位置
になり、案内板３９の上端部４０ａは点線Ｃにな
るようにしてある。前記下板３１とユニツト本体
３０を組み合わせることにより空気の流通路とな
る第１チヤンバー部４１と、第２チヤンバー部４
２とが構成される。

上記構成において、冬期暖房運転を行なうと、
全熱交換ユニツト部２３で換気を行ないながら室
外ユニツト部２１では矢印Ａ，Ｂ，Ｃで示すよう
に外気が外壁開口部４３より流入し室外送風機２
０を経て室外熱交換機１９（蒸発器として作用）
を通過し矢印Ｃのように外へ排気される。一方室
内ユニツト部２７では吸込口４４より矢印Ｄに示
すように室内空気が流入し、メインフイルター２
６を通り、室内送風機２５を経て室内熱交換器２
４（凝縮器として作用）を通過して吹出口２８に
至る。この吹出口２８では案内板３９の下端部４
０が長手方向に形成した吹出口２８のほぼ中央に
位置しているから吹出口２８を２分割しているこ
とになり、一方の温風は第１チヤンバー部４１を
経て第１室内吹出口３７より吹出され、他方では
案内板３９によつて第２チヤンバー部４２を経て
第２室内吹出口３８より室内へ吹出される。

この結果、室外ユニツト部２１と全熱交換ユニ
ツト部２３との天面側に位置する窓１６からのコ
ールドドラフトは防止できるのである。

なお、本実施例では本体１８の横の長さに対し
て同じ長さの吹出ユニツト２９に構成したが、こ
の吹出ユニツト２９は、本体１８の長さに合わさ
ずとも窓１６の窓枠巾に合わせて構成すればよ
い。そのとき仮に本体１８の両側において本体１
８よりはみ出すことになるが、ビルデイングなど
のペリメーターゾーンではペリカウンターを設け
るから、このペリカウンターとともに化粧仕舞を
すればよい。

発明の効果 前記実施例の説明より明らかなように本発明
は、室内ユニツト部の吹出口に連通する吹出ユニ
ツトと、この吹出ユニツトのチヤンバー部内にそ
れぞれの室内吹出口に向つて空気を導く案内板と
を備え、室内ユニツト部の吹出口よりも大きく、
すなわち本体の長さか、この本体長さ以上に構成
された室内吹出口を窓に対向して設けるようにし
たから、吹出しは窓全体にわたつて吹出されコー
ルドドラフトは大きく減少し、本体の近辺に執務
する者の冷気感がなくなり、温度分布の面におい
ても良好となる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の個別形空気調和機
の吹出装置の第３図に示すＡ−Ｂ断面図、第２図
は同個別形空気調和機の吹出ユニツトの下方から
見た斜視図、第３図は同個別形空気調和機の吹出
装置の据付け斜視図、第４図は従来の個別形空気
調和機の据付け斜視図である。 １８……本体、２１……室外ユニツト部、２３
……全熱交換ユニツト部、２７……室内ユニツト
部、２８……吹出口、２９……吹出ユニツト、３
７……第１室内吹出口、３８……第２室内吹出
口、３９……案内板、４１……第１チヤンバー
部、４２……第２チヤンバー部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 室外ユニツト部と、全熱交換ユニツト部と、
   室内ユニツト部とよりなる本体と、前記室内ユニ
   ツト部の吹出口と連通し前記本体の天面と同等、
   もしくは天面以上の長さに形成され、かつ、複数
   の室内吹出口をもつ吹出ユニツトを備え、前記吹
   出ユニツト内に複数のチヤンバー部を形成し前記
   複数の室内吹出口に向つて導びくように形成した
   案内板を設けてなる個別形空気調和機の吹出装
   置。