JPH0441036A

JPH0441036A - 頂部燃焼室付きピストンの成形方法

Info

Publication number: JPH0441036A
Application number: JP14956790A
Authority: JP
Inventors: Toshiya Amakasu; 天粕　壽也
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1990-06-07
Filing date: 1990-06-07
Publication date: 1992-02-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、頂部にスワールを生じさせるための燃焼室を
有するピストンの成形方法に関する。

（従来の技術）例えば直接噴射式ディーゼルエンジンにおいては、燃焼
効率を向上させるために、ピストン頂部に各種形状のス
ワールを発生させるための燃焼室が形成されている。

このようなピストンの成形は、燃焼室を形成する燃焼室
形成体を耐熱鋼で予め作り、この燃焼室形成体を鋳型内
に配置しておいて、アルミ合金等のピストン形成材料を
鋳込んで、鋳ぐるみ式に一体鋳造している。

（発明が解決しようとする課題）前記鋳造ピストンは例えばＡＣ８Ａ等の材料を使ってい
るが、ＮＯｘ、　Ｓｏ、等の公害防止規制をクリアする
ために、最近燃焼温度を上昇させる傾向にあり、燃焼室
形成体に耐熱鋼を用いていても、ピストン本体部分の高
温劣化が発生し易くなっている。

このような鋳造ピストンでは、材質面で熱伝導率、線膨
張係数、高温強度等において限界に達しており、これを
打破するために、Ｎ急冷凝固粉末を用いた粉末冶金ピス
トン等が研究されている。

このＮ粉末冶金法で作られた押出ビレットは、熱間鍛造
等の圧縮成形によってピストンに成形することができる
が、燃焼室形成体は内部空洞であるため、熱間鍛造に用
いることが困難であり、頂部燃焼室付きピストンには圧
縮成形に適用されなかった。

本発明は、燃焼室形成体内に充填材を充填してからダイ
ス内に配置することにより、圧縮成形で成形できるよう
にした頂部燃焼室付きピストンの成形方法を提供するこ
とを目的とする。

（課題を解決するための手段）本発明における課題解決のための具体的構成は、燃焼室
形成体７内に充填材８を充填し、これを金型４の底面４
ａに配置し、金型４内の燃焼室形成体７上にビレット１
０を置いてポンチ５で圧縮成形し、成形後に燃焼室形成
体７から充填材８を除去することである。

（作　用）燃焼室形成体７の内部空洞に充填材８を充填し且つ押し
固め、これを金型４の底面４ａに俯せる。

俯せた燃焼室形成体７の上にビレット１０を載せ、その
上方からポンチ５で圧縮する。ビレット１０は燃焼室形
成体７を包むように流れ、また、ポンチ５の成形部５ａ
と金型４の間の空間を埋め、成形部５ａによってピスト
ン内部形状が形成される。

このように圧縮成形されたピストン本体は燃焼室形成体
７と密着して一体になっており、燃焼室形成体７の内部
から充填材８を除去すると頂部燃焼室１２が完成する。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第１．２図において、ｌは鍛造機で、受圧ダイス２内に
円筒形のダイス３を配置して金型４を形成し、この金型
４内にポンチ５が上方から押込み自在になっており、受
圧ダイス２にはノックアウトピン６が配置され、金型４
内に突出自在になっている。

ポンチ５はクランク機構又は油圧シリンダ等で構成され
る具陳機構によって具陳自在であり、その下部にはピス
トン内部形状に形成された成形部５ａを有している。

７はステンレス等の耐熱鋼で予め形成された燃焼室形成
体で、椀形状を呈し、その内部は充填材８で充填されて
いる。充填材８としては、砂、セラミック粉、塩等の細
かく且つ変形しないものが用いられ、燃焼室形成体７内
に挿入して突き固められ、燃焼室形成体７を天地逆にし
ても容易にはこぼれ落ちない状態に充填される。

受圧ダイス２の底部中央は金型４のキャビティの底面４
ａ、即ち、ピストン頂面を形成する部分であり、この底
面４ａの中央には小木的役目をする凹状案内部９が形成
され、燃焼室形成体７が逆さにして挿入され、金型４に
対する位置合せが為されている。

１０はピストン本体形成用のビレットで、Ｎ急冷凝固粉
末を焼結して作ったアルミ合金又はその他の耐熱性、耐
摩性等に優れた材料で作られており、横断面円形又は角
形であり、通常は棒状材を切断したまま使用するので、
上下端面は平坦であるが、第２図のように下面に凹部１
０ａを形成しておいても良く、また上下面を凹状にして
おいても良い。

ビレット１０はダイス３内に挿入して燃焼室形成体７に
載置され、上方からポンチ５で圧縮され、燃焼室形成体
７を包囲するように底面４ａまで流れると共に、ダイス
３とポンチ５の成形部５ａとの間に流れて、第１図のよ
うにピストン１１を形成する。

圧縮成形の際、ポンチ５の押込み力はビレットＩＯを介
して燃焼室形成体７に加わるが、燃焼室形成体７はその
内部の充填材８によって押し潰しが防止される。

第１図の圧縮成形直後のピストン１１は完成品ではなく
、ノックアウトピン６を上動してダイス３から取出した
後、燃焼室形成体７から充填材８を除去すると共に、ピ
ストン頂面から突出している燃焼室形成体７の縁部を切
断除去して、第３図に示す頂部燃焼室１２を有する完成
品のピストン１１となる。

第４図は本発明の他の実施例を示しており、ノックアウ
トピン６の上端はダイス３内に位置し、大径となってい
る頭部６ａが案内部を形成しており、この頭部６ａに燃
焼室形成体７が嵌合されて位置設定されている。

この実施例でも燃焼室形成体７内には充填材８が充填さ
れるが、頭部６ａが侵入しているので、充填材８の量は
少量となり、金型４の底面４ａには案内部を形成する必
要がない。

また、第４図の実施例では、リング溝形成環１３を同時
に一体化している。ピストンはピストンリング及びシー
ルリングの取付部分の耐熱性を高くする場合、従来にお
いてはリング溝形成環１３を成形後のピストンに嵌着さ
せているが、ここでは燃焼室形成体７と同様に、ピスト
ン本体の圧縮成形時に一体化される。

このリング溝形成環１３は複数本のリング溝１４を形成
しているが、ピストン頂部側の１本だけでも良く、また
、リング溝１４は予め形成しておく態様と、圧縮成形後
に加工する態様とを採ることができる。予め形成してお
く態様では、リング溝１４に充填材を充填しておくこと
が好ましいが、細い溝であるので、充填材が無くとも圧
縮成形時の圧力に耐え得る。

尚、燃焼室形成体７は第１図の中スワールリエントラン
ト形、第４図の中スワール深皿形の他に、低スワール浅
皿形、中スワール皿形、高スワールＭ形等種々の形成に
することができる。

（発明の効果）以上詳述した本発明によれば、燃焼室形成体７内に充填
材８を充填するので、ビレット１０を圧縮成形しても、
燃焼室形成体７が変形したり押し潰されたりすることが
なく、燃焼室付きピストンを圧縮成形で製作することが
でき、ピストン本体の材料にＮ急冷凝固粉末等の鋳造に
適さない耐熱性、耐摩耗性等の優れた材料が使用可能に
なる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本発明の実施例を示しており、第１図は圧
縮成形完了時の断面図、第２図は圧縮成形直前の断面図
、第３図は成形品の断面図、第４図は本発明の他の実施
例を示す圧縮成形完了時の断面図である。４・・・金型、４ａ・・・底面、５・・・ポンチ、５ａ
・・・成形部、７・・・燃焼室形成体、８・・・充填材
、１０・・・ビレット、１１・・・ピストン、１２・・
・頂部燃焼室。第２図第１図第４図第３図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）燃焼室形成体（７）内に充填材（８）を充填し、
これを金型（４）の底面（４ａ）に配置し、金型（４）
内の燃焼室形成体（７）上にビレット（１０）を置いて
ポンチ（５）で圧縮成形し、成形後に燃焼室形成体（７
）から充填材（８）を除去することを特徴とする頂部燃
焼室付きピストンの成形方法。