JPH044097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はベランダ、バルコニー、廊下等に使用
される手摺やフエンス等の組立構造、特に笠木と
支柱の組立構造に関するものである。

（従来の技術） 従来の中高層住宅等における手摺やフエンス等
では、笠木、下桟、支柱、格子等の主たる部材は
丸パイプ材や丸棒材より作製され、各部材は主と
して溶接によつて接合固定されている。

（考案が解決しようとする問題点） これは人間工学的にも一番使用し易い形状であ
るが、丸型笠木に支柱を付き合わせ溶接するに
は、支柱の上端部を笠木の外周面に合わせて円弧
面状に切り込まなければならないため、加工コス
トが嵩むことになる。鉄製パイプ材や丸棒材に代
つて近来、アルミ形材等が利用されるようにな
り、笠木が半円形柱に、支柱が角形状等に変化し
て来ているが、これはアルミという材質上溶接が
不可能に近いため、ビス止めを用いるために余儀
なくされた形状である。

従つて本考案の目的は、人間工学的見地からは
好ましい丸パイプ材を笠木や支柱に用いた手摺等
において、支柱端部に対する円弧状の切削加工や
突き合わせ溶接といつた煩わしい工程を必要とせ
ずに丸型笠木と支柱との接合固定を行なえる組立
構造を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 以下、添付図面中の参照符号を用いて説明する
と本考案の要旨は、下面に溝状凹部２を形成した
丸型笠木１と、上端部側壁に固着用孔４を設けた
支柱３と、上端部に取付板部５を設け、下端部に
取付脚部７を設けたコネクター６とから成り、前
記取付板部５と取付脚部７にそれぞれ固着用孔
８，９を設け、笠木の前記溝状凹部２の底面に固
着用孔１１を設け、該溝状凹部２に前記取付板部
５を嵌合し、前記固着用孔８と１１を通る固着具
１０によつてコネクター６を笠木１に固着し、取
付脚部７を支柱上部に嵌挿し、前記固着用孔４と
７を固着具１２によつてコネクター６を支柱３に
固着することである。

（実施例） 図示の実施例においては、取付板部５はコネク
ター６と別個に作製され、透孔１８から螺子孔１
９に螺子込まれるビス１３によつて、コネクター
６に接合固定されている。前記固着具１０，１２
としては打込み拡開型のリベツトが使用されてい
る。

バルコニー床１４に下端を固定金具１７で固定
され、笠木１に上端を固定された支柱３，３間に
は、格子体１５や目隠しパネル体１６が、ビスま
たはリベツト等の非溶接型固着手段によつて固着
される。

尚、本実施例では、取付板部５とコネクター６
をリベツトまたはビス１３で固着したが、予め工
場段階で両者を溶接固定してもよく、また取付板
部とコネクターを一体成形することもできる。固
着具１０，１２としてはビスを使用することもで
きる。

（考案の効果） 以上のように本考案の組立構造では、丸形笠木
と丸形支柱をコネクターの介在によつてリベツト
またはビスで接合固定したので、従来の手摺等に
おける支柱端部に対する円弧状の切削加工や突き
合わせ溶接作業によるコストアツプ、また、溶接
による部材表面処理の破損等の問題を解決するこ
とができ、人間工学的にも理想的な丸パイプ材や
丸棒材を用いた手摺等を製造コスト安く提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る手摺の正面
図、第２図は該手摺の笠木と支柱の接合部分の拡
大正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図、第
４図は笠木、取付板部、コネクター及び支柱の分
解斜視図である。第５図は別の実施例におけるコ
ネクターの斜視図である。 １……笠木、２……溝状凹部、３……支柱、４
……固着用孔、７……取付板部、６……コネクタ
ー、７……取付脚部、８，９……固着用孔、１
０，１２……固着具、１３……ビス、１４……バ
ルコニー床、１５……格子体、１６……目隠しパ
ネル体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に溝状凹部２を形成した丸型笠木１と、上
   端部側壁に固着用孔４を設けた支柱３と、上端部
   に取付板部５を設け、下端部に取付脚部７を設け
   たコネクター６とから成り、前記取付板部５に固
   着用孔８を設け、取付脚部７に固着用孔９を設
   け、笠木の前記溝状凹部２の底面に固着用孔１１
   を設け、該溝状凹部２に前記取付板部５を嵌合
   し、前記固着用孔８と１１を通る固着具１０によ
   つてコネクター６を笠木１に固着し、取付脚部７
   を支柱上部に嵌挿し、前記固着用孔４と７を通る
   固着具１２によつてコネクター６を支柱３に固着
   することを特徴とする手摺等の組立構造。