JPH044027A - 透過性膜およびその製造方法 - Google Patents

透過性膜およびその製造方法

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JPH044027A
JPH044027A JP10398690A JP10398690A JPH044027A JP H044027 A JPH044027 A JP H044027A JP 10398690 A JP10398690 A JP 10398690A JP 10398690 A JP10398690 A JP 10398690A JP H044027 A JPH044027 A JP H044027A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、透過性膜およびその製造り法に関するもので
ある。詳しく述べると、本発明は、内面性状の改質され
た透過性膜を安定して提供する透過性膜の製造方法に関
するものである。
(従来の技術) 近年、各種の分野において多くの中空糸膜が用いられて
いる。例えは、近年、腎不全の患者に対する人工透析療
法においては、再生セルロース、特に銅アンモニア再生
セルロースなどの中空糸膜が透析膜として利用されてお
り、優れた透析性、機械的強度等から良好な臨床的効果
をもたらしている。
しかしながら、このような中空糸膜において、その表面
性状に関しては、使用目的に十分合致したものとはいえ
ないものである。例えば、上記のごとき人工透析におい
ては、用いる中空糸膜の種類によっても差異があるが、
血液の凝固や補体の活性化などが生じ、またこのような
現象発生の比較的少ない再生セルロース系の中空糸膜を
用いた場合、透析開始直後に白血球が一時的に急激に減
少するという、いわゆる一過性白血球減少症(hemo
dialysis 1eukopenia )などの副
作用が発生する虞れの高いものであった。
このためこのような中空糸膜においては、使用目的に応
じてその表面性状を改質することも、従来よりなされて
きている。例えば、成膜後に薬品処理、カップリング剤
処理、モノマーからの高分子化膜形成、表面グラフト化
、界面活性剤処理などの化学処理法により、あるいは紫
外線照射処理、プラズマ処理などのような物理的処理法
により処理することが多くなされており、より具体的に
は例えば、再生セルロース膜の表面改質法として、成膜
後に膜表面にイソシアネートプレポリマーを化学的に結
合させる方法(特開昭61−8105号)、成膜後に含
窒素塩基性単量体のホモポリマーあるいは他の単量体と
のコポリマーをコーティングする方法(特開昭61−4
8375号)などが提唱されているが、これらの方法は
成膜後に表面改質処理を行なうために作業性が悪く、ま
た中空糸という特殊な形状であることも手伝って、その
処理効果には問題の残るものであった。
またさらに、成膜時に紡糸原液に改質剤を混入して表面
改質を図ることも考えられ、例えば、再生セルロース膜
の改質法として、ある一定の置換度を有する改変セルロ
ースとなすために、紡糸原液中にセルロースとともに、
ジアルキルアミノアルキル、カルボキシアルキル、スル
ホアルキル、スルホアリール、ホスホネートアルキル、
ホスホネートアリール等の置換基を有するセルロース誘
導体を混入して成膜する方法(特開昭61−11345
9号)などが知られている。しかしながら、このように
紡糸原液に改質剤を混入する改質方法は、改質剤の選択
性に乏しく、また製膜性、処理効果の面で十分であると
は言い難いものであり、さらにこのような方法によると
改質は中空糸膜の表面のみならず全体に対してなされる
こととなるので中空糸膜の物性を低下する虞れも残るも
のであった。
(発明が解決しようとする課題) 従って、本発明は新規な透過性膜およびその製遣方法を
提供することを目的とするものである。
本発明はまた、内面性状の改質された透過性膜を安定し
て製造する中空糸膜の製造方法を提供することを目的と
する。本発明はさらに、操作性および経済性よく、内面
性状の改良された透過性膜を製造する方法を提供するこ
とを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記諸口的は、セルロース溶解液に対して相溶性を有し
かつ疎水部分を有するとともに表面改質剤に対する官能
基を有する化合物を、セルロースに配合してなるセルロ
ース膜の表面において、該化合物の官能基に該表面改質
剤をグラフト結合させてなる透過性膜により達成される
上記諸口的は、セルロース溶解液中に、該溶解液に対し
て相溶性を有しかつ疎水部分を有するとともに表面改質
剤に対する官能基を有する化合物を配合して膜形成用液
とし、得られる膜体の少なくとも一面において、該官能
基と反応し得る基を有する表面改質剤を含みかつ該膜形
成用液とは相溶性のない非凝固性液と接触させた状態で
膜体を形成することを特徴とする透過性膜の製造方法に
よっても達成される。本発明はまた、該官能基を有する
化合物の配合量が、セルロースに対して0゜1〜10重
量%である透過膜およびその製造方法である。本発明は
さらに、該官能基を何しかつ表面改質剤に対する官能基
をh゛する化合物が、カルボキシルアルキルセルロース
、アルキルアミノアルキルセルロース、スルホアルキル
セルロース、スルホアリールセルロース、ホスホネート
アルキルセルロース、ホスホネートアリールセルロース
およびキトサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種
のものである透過膜およびその製造方法である。本発明
はまた、該表面改質剤が官能基としてエポキシ基、カル
ボキシメチル基、第一級アミノ基、第二級アミノ基、ヒ
ドロキシル基およびイソシアネート基よりなる群から選
ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物である透
過膜またはその製造方法である。発明はさらに、該膜形
成用液は環状紡糸孔から吐出され、同時に線状に紡糸さ
れる膜形成用液の内部中央部に該膜形成用液に対する非
凝固性液を導入充填し、ついで該線状膜形成用液を凝固
性液中に導入して凝固成膜して中空糸膜を得る透過膜の
製造方法である。
(作用) 本発明による透過膜は、中空糸膜および平膜のいずれで
もよいが、中空糸膜を例にとって説明する。
まず、セルロース溶解液中に、該溶解液に対して相溶性
を有しかつ疎水部分を有する表面改質剤に対する官能基
を有する化合物(以下、活性点付与剤という)を配合し
て膜形成用液(以下、紡糸原液という)を調製する。つ
いで、再生セルロースによる紡糸工程を例にとり、本発
明を説明すると、第1図に示すように底部に非凝固性液
槽1を設けた浴槽2において、前記非凝固性液槽1に下
層として紡糸原液に対する非凝固性液3を、また上層と
して前記非凝固性液よりも比重が小さくかつ前記紡糸原
液に対する凝固性液4を供給して二層を形成させる。紡
糸原液貯槽5内の紡糸原液6をポンプ(例えばギヤポン
プ)7を介して導管8によりフィルター9に圧送し、濾
過した後、紡糸口金装置25の上向きに設けられた環状
紡糸孔(図示せず)から前記下層の非凝固性液3中に直
接押出す。その隙、内部液貯槽10内に貯蔵されている
前記紡糸原液に対する非凝固性液11を内部液として自
然落差により流量計12に供給したのち、導管13より
前記紡糸口金装置25に供給し、前記環状に押出された
線状紡糸原液14の内部中央部に導入して吐出させる。
しかして、この内部液としての非凝固性液(以下、内部
非凝固性液という)11中には、後述するような表面改
質剤が添加されている。このため、環状に押出された線
状紡糸原液14の内部表面は、疎水性化合物である非凝
固性液11と接触して、前記活性点付与剤の疎水性部分
が主として表面に配合し、該疎水性部分に結合されてい
る官能基が、内部非凝固性液11中の表面改質剤と接触
し、該表面改質剤による改質がなされることとなる。な
お、環状に押出された線状紡糸原液14において、該表
面改負側と接触するのは非凝固性液11と界面を接する
内部表面のみであるので、該紡糸原液の製膜性には実質
的に影響を与えない。環状紡糸孔より押出された線状紡
糸原液14は、内部に表面改質剤含有非凝固性液11を
含んだままなんら凝固することなく下層の非凝固性液3
中を上方へ進む。この場合、線状紡糸原液14は、前記
非凝固性液との比重差によりその浮力を受けながら上昇
する。
ついでこの線状紡糸原液14は上層の凝固性液4中に上
昇するので、これを該凝固性液4中に設けられた変向棒
15により変向させて前記凝固性液4中を十分通過させ
たのち、ロール16により引上げられ次工程に送られる
なお、この場合、前記浴槽2には供給口18より恒温循
環液19を供給し、かつ排出口20より排出させること
により凝固性液4を所定の温度、例えば20±2℃の温
度に保持させることができる。使用後あるいは液交換時
には非凝固性液3は排出口21より弁22を介して排出
される。同時に、使用後あるいは液交換時には凝固性液
4は排出口23より弁24を介′して排出される。
以トは本発明の中空糸膜の製造方法を特公昭61−33
601号に記載されるような再生セルロースの浮上法を
例にとり説明したが、本発明の中空糸膜の製造方法はこ
のような一実施態様に何ら限定されるものではなく、例
えは、再生セルロースの紡糸方法に関しても上記のごと
き浮上性以外に、紡糸原液の内部中央部に該紡糸原液に
対する非凝固性液を導入充填し、環状紡糸孔から空気中
に吐出させる空中落下方法、特開昭57−71408号
および特開昭57−71410号に記載の非凝固性液中
へ吐出したのち該非凝固性液層と凝固性液層との界面を
通過させる方法、特開昭57−71409号に記載の非
凝固性液中へ直接吐出したのち、凝固性液中を通過させ
る方法、特開昭57−71411号に記載の非凝固性液
に囲繞させて吐出し、ついで凝固再生する方法などの各
種の態様が取られ得、このように、紡糸原液を環状紡糸
孔から吐出させ、同時に線状に紡糸される紡糸原液の内
部中央部に該紡糸原液に対する非凝固性液を導入充填し
、ついで該線状紡糸原液を凝固性液中に導入して凝固成
膜する工程をaする従来公知の種々の中空糸膜の製造方
法に基づいて、線状吐出紡糸原液の内部中央部に導入充
填される非凝固性液中に、改質剤を添加するという若干
の変更を加えるのみで容易になされ得るものである。
本発明の中空糸膜の製造方法により製造される中空糸膜
を形成するポリマーとしては、紡糸原液を環状紡糸孔か
ら吐出させ、同時に線状に紡糸される紡糸原液の内部中
央部に該紡糸原液に対する非凝固性液を導入充填し、つ
いで該線状紡糸原液を凝固性液中に導入して凝固成膜さ
れ得るものであれば、特に限定はな(、親水性あるいは
疎水性の各種ポリマーからなる中空糸膜が含まれるが、
望ましくは、改質剤による表面改質がより良好に行なわ
れるように、水酸基、アミノ基あるいはカルボキシル基
を有するポリマーからなるものであることが好まれ、特
に望ましくは銅アンモニアセルロース、酢酸セルロース
などの再生セルロースである。
本発明で使用される活性点付与剤としては、セルロース
溶解液に対して優れた相溶性を酊するとともに、蘇木部
分を有しかつ表面改質剤に対する官能基を有する化合物
であって、例えは、カルボキシアルキルセルロース(例
えは、カルボキンメチルセルロース、カルボキシエチル
セルロース、カルボキシプロピルセルロース等)、アル
キルアミノアルキルセルロース、スルホアルキルセルロ
ース、スルホアリールセルロース、ホスホネートアルキ
ルセルロース、ホスホネートアリールセルロース、キト
サン等およびその混合物かある。
これらの活性点付与剤の配合量は、セルロースに対して
0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%であ
る。
このようなポリマーからなる中空糸膜に対する表面改質
剤としては、本発明の中空糸膜の製造方法においては表
面改質剤が紡糸原液に対する非凝固性液に添加されるも
のであるために非凝固性液中に均一に分散配合できるも
のであればよく、それゆえに選択性が広く、中空糸膜内
面に付与しようとする特性に応じて各種のものが用いら
れ得るが、紡糸原液と非凝固性液との界面において良好
な作用をもたらし、得られる中空糸膜内面に良好に14
着ないしは結合して所望の特性を発揮するために、特に
該表面改質剤として用いられる化合物は、エポキシ基、
カルホキジメチル基、第一級アミノ基、第二級アミノ基
、ヒドロキシル基、イソシアネート基などのような反応
性基を有するもの、もしくは親水部と疎水部の双方を備
えてなるものであることが望ましく、さらにはこの両方
の特性を有するものであることが望ましい。また、処理
効果を高めるためには、フッ素原子または窒素原子を含
む化合物であることが望まれる。
このような表面改質剤として用いられる化合物として、
具体的には、例えば、2−ハイドロパーフルオロエチル
グリシジルエーテル、 CHF5! CF2−0−CH2CH−CH2X 1 1.1,2,3.3−ペンタハイドロパーフルオルウン
デンレン−1,2−オキサイド、CB F!7CH2C
HCH2 X 1 1.1,2,3.3−ペンタハイドロパーフルオロノニ
レン−12−オキサイド、 1.1,2.2−テトラハイドロパーフルオロデカニル
ジチレングリコールグリシジルエーテル、1.1.2.
2−テトラハイドロパーフルオロデカニルジエチレング
リコールグリシジルエーテル、1.1.2.2−テトラ
ハイドロパーフルオロデカニルトリエチレングリコール
グリシジルエーテル、1,1,2.2−テトラハイドロ
パーフルオロデカニルトリエチレングリコールグリシジ
ルエーテルなどの1.1,2.2−テトラノ\イドロバ
ーフルオロデカニルエチレングリコールグリシジルエー
テル類、 C+F +7CthCH+O(CHtCH20)n−C
H2Cl −CH2クリンジルトリメチルアンモニウム
クロライド、2−ヒ)・°ロキンエチルメタクリレート
ーブチルメタクリレートーメチルメタクリレートークリ
シジルメタクリレート共重合体とポリ (パーフルオロ
アクリレート)とのブロック共重合体、CΩ (CH3
)3NCH2CHCH2X 1 メチルカルバミン酸グリシジルエステル、H3CNHC
OOCH2CHCH2 X 1 エチルカルバミン酸グリシジルエステル、H5C2NH
COOCH2CHCH2 X 1 イソプロピルカルバミン酸グリシジルエステル、HC(
CH3)2NHCOOCH2CHCH2X 1 ジエチルグリシジルアミン (C2Hb  )2NCH2CHCH2などか好ましく
挙げられる。
このような表面改質剤か添加される非凝固性液としては
、中空糸膜を形成する紡糸原液の種類に応じて異なって
くるために、特定できるものではないが、例えは紡糸原
液かセルロース系の紡糸原液である場合には、ミリスチ
ン酸イソプロピル、エチルヘキルアルコール、ベンセン
、トルエン、キシレン、流動パラフィン、n−ドデカン
、n−ヘキサン、軽油、灯油、酢酸イソアミルなどが用
いられる。
更に、このような非凝固性液に対する前記したような表
面改質剤の溶解性を増大するためには、非凝固性液中に
有機溶媒または界面活性剤を添加してやることが考えら
れるが、例えば、再生セルロースの紡糸工程を例にとれ
ば、この有機溶媒または界面活性剤は、親水性の高いあ
るいは高沸点のものであることが望ましい。すなわち、
乾燥工程において、非凝固性液中に気化しやすい物質が
多く含まれる場合、生成する中空糸膜のリークの原因と
なり害るため、乾燥工程以前に上記有機溶媒、界面活性
剤は水層中に移行し、中空糸膜の丙部中央部の非凝固性
液中に存在しないが、もしくは残存する場合気化しにく
いものであることが望まれる。なお、この場合高沸点で
あるとは、沸点が70℃以上、好ましくは100℃以上
である。
このような条件を満たす界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンポリオキシプロビルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシア
ルキルエーテルなどの非イオン性界面活性剤があり、ま
た有機溶媒としてはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、アセトン、トルエンなどがある。
このようにして、得られる凝固処理後の凝固中空糸状物
は、水洗後に脱銅するという常法あるいは水洗後に脱銅
し、さらに水洗後にアルカリ処理を行なうという常法、
あるいはアルカリ処理後に水洗しついで脱銅処理を行な
うという常法により所望の中空糸膜か得られる。
さらに、前記工程の他に、前記非凝固性液および改質剤
の両者に対して相溶性を示すf:J′機溶媒中に、前記
凝固中空糸膜を浸漬することにより優れた効果が得られ
る。浸漬工程は、凝固処理後の任意の段階で設けること
ができるが、−例を挙げると、例えば(1)前記のよう
に凝固性液を通過させたのち、水洗し、ついで有機溶媒
中に浸漬し、さらに水洗したのち、脱銅処理を行なう方
法、(2)前記のように凝固性液を通過させたのち、ア
ルカリ処理し、ついで有機溶媒中に浸漬し、さらに水洗
したのち脱銅処理を行なう方法、(3)前記のように凝
固性液を通過させたのち、脱銅処理を施し、水洗し、つ
いでアルカリ処理を施し、さらに有機溶媒中に浸漬する
方法等がある。
有機溶媒としては、前記非凝固性液および改質剤の両者
に対して相溶性を有することが必要である。このような
有機溶媒としては、例えば、エタノール、イソプロパツ
ール、n−プロパツール、ブタノール類等の低級アルコ
ール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン
、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド等がある。
有機溶媒中への浸漬時間は、該溶媒が中空糸膜の内部空
間に浸透すればよく、使用する溶媒、膜素材、膜構造等
により異なり、限定しにくいが、通常10秒以上、好ま
しくは5〜30分間である。
また、アルカリ処理は常法により行なわれるが、通常水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が好ましく、アルカ
リ濃度としては0.1〜15重量%、好ましくは0.1
〜2重量%である。脱銅処理も常法により行なわれるが
、通常硫酸等の酸水溶液中に浸漬して行なわれる。
以上は、中空糸膜を例にとって説明したが、本発明は、
平膜についても同様に適用できることはもちろんである
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1 28%アンモニア水溶M 5148 gおよび塩基性硫
酸銅864gを1200m1の水に懸濁させて銅アンモ
ニア水溶液を調製し、これに10%亜硫酸ナトリウム水
溶iff12725mlを添加した。この溶液に重合度
的1000 (±100)のコツトンリンターバルブ1
900gを投入して攪拌溶解を行ない、ついで10%水
酸化ナトリウム水溶液1600m1を添加して銅アンモ
ニアセルロース水溶液(比重1.08)を調製し、さら
にカルボキシメチルセルロース9.5g(セルロースに
対し0゜5重量%)添加して紡糸原液とした。
一方、第1図に示すような装置を用いて、浴槽2の非凝
固性液槽1に非凝固性液3としてトリクロロトリフルオ
ロエタンを供給して下層を形成させ、ついで凝固性液と
して50g/Ωの濃度の水酸化ナトリウム水溶液を供給
して上層を形成させた。前記紡糸原液6を原液貯槽5よ
りフィルター9を経て、環状紡糸孔を上向きに装着した
紡糸口金装置25に導き、2 、 5 Kg/ 0m2
の窒素圧で紡糸孔より前記下層の液温20±2°Cの非
凝固性液3中に直接吐出させた。紡糸孔の孔径は3. 
8mmであり、紡糸原液(cell  7.4%、1.
 750p (7,5℃))の吐出量は6.47m1/
分とした。
なお、この隙、エポキシ基を釘する化合物である1、1
,2.2−テトラハイドロパーフルオロデカニルポリエ
チレンクリコールグリシジルエーテル (nはこの場合平均6.5) を1w/v%、およびメタノールをlv/v%含有する
ミリスチン酸イソプロピルを紡糸口金装置25に装置し
た非凝固性液の導入口より導入し、環状に吐出された前
訂線状紡糸原液14に内包させて吐出した。上記導入管
の管径は約1. 2+nmであり、非凝固性液の吐出量
は2 、 6’ ml 7分であった。ついで、線状紡
糸原液(非凝固液を内包)14をトリクロロトリフルオ
ロエタン中に上昇させ、さらに上層の水酸化ナトリウム
水溶液(20部2°C)中を上昇させたのち、変向棒1
5により水平方向に走行させた。このときの非凝固性液
の層高L1は15001[0であり、界面から変向棒1
5の上端までの距離L2は15mmであり、紡糸速度は
60m/分てあった。その後、常法を用いて中空糸を得
た。
このようにして得られた中空糸は、平均内径220μm
、平均膜厚23μmであり、走査型電子顕微鏡(日本電
子■製、J 5M840)を用いて観察したところ中空
糸内外両表面部および内部にわたって均質なスキンレス
のものであった。
実施例2 環状に吐出される線状紡糸原液に内包させる非凝固性液
として、1,1,2.2−テトラハイドロパーフルオロ
デカニルポリエチレングリコールグリシジルエーテル5
 w / v%およびメタノール5 v / v%を含
有するミリスチン酸イソプロピルを用いる以外は実施例
1と同様にして中空糸を得た。
比較例1 環状に吐出される線状紡糸原液に内包させる非凝固性l
tkとして、ミリスチン酸イソプロピルを用いる以外は
実施例1と同様にして中空糸を得た。
参考例 カラス製市合管に重合開始剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリル0.25部、メチルメタクリレート12.5部
、グリシジルメタクリレート25部、ヘキサフルオロイ
ソプロピルメタクリレート12.5部を仕込み、この重
合管を液体窒素中で冷却して真空ポンプで脱気、窒素置
換、脱気したのち溶封した。これを60℃で内容が固化
するまで恒温槽中で加熱した。その後、冷却して開封し
、内容物をテトラヒドロフランに溶解し、メタノールに
再沈澱することにより白色の重合体Aを得た。
この重合体のエポキシ基定量測定からグリシジルメタク
リレートは、43.8重量%であった。
実施例3 内部非凝固性液として参考例で得られた重合体(改質剤
)を0.5W/V%念白゛する酢酸イソアミルを用いた
以外は、実施例1と同様の方法によりノルマン化凝固を
行って凝固中空糸を得、ついて12分間水洗したのち、
1%濃度の硫酸水/8液中に13分間浸漬して脱銅を行
なった。さらに、12分間水洗して中空糸膜を得た。こ
の中空糸膜を0.5%濃度の水酸化ナトリウム水溶液に
10分間浸漬し、さらにアセトン溶媒中に15分間浸漬
して表面処理を行ない、ついで常法によりクリセリン処
理および乾燥を行ない、さらに、該中空糸内部の非凝固
性液および改質剤を充分にフロンを用いて洗浄除去し、
試料とした。
実施例4 ノルマン化凝固工程後、0,5%水酸化ナトリウム水溶
液中に10分間浸漬し、さらにエタノール溶媒中に15
分間浸漬したのち、12分間水洗し、ついで1%濃度の
硫酸水溶液中に13分間浸漬して脱銅処理を行なった以
外は、実施例3と同様の方法を行って中空糸膜を得た。
実施例5 ノルマン化凝固工程後、12分間水洗し、ついでアセト
ン溶媒中に15分間浸漬したのち、1分間水洗し、1%
濃度の硫酸水溶液中に13分間浸漬して脱銅処理を行な
った以外は、実施例3と同様の方法を行って中空糸膜を
得た。
比較例2 環状に吐出される線状紡糸原液に内包される非凝固性液
として、酢酸イソアミルを用いている以外は実施例3と
同様にして中空糸膜を得た。
実施例1〜5および比較例1〜2で得られた中空糸膜の
内表面フッ素原子数の原子数比を第1表に示す。
第1表 比較例2 0、0 (発明の効果) 以上述べたように、本発明は、セルロース溶解液に対し
て相溶性を有しかつ疎水部分を有するとともに表面改質
剤に対する官能基を有する化合物を、セルロースに配合
してなるセルロース膜の表面において、該化合物の官能
基に該表面改質剤をグラフト結合させてなる透過膜であ
り、またセルロース溶解液中に、該溶解液に対して相溶
性を有しかつ疎水部分を有するとともに表面改質剤に対
する官能基を有する化合物を配合して膜形成用液とし、
得られる膜体の少なくとも一面において該官能基と反応
し得る基を有する表面改質剤を含みかつ該膜形成用液と
は相溶性のない非凝固性液と接触させた状態で膜体を形
成することを特徴とする透過性膜の製造方法であるから
、該膜の表面に数多くの活性点を付与することができ、
このため表面改質剤を該活性点にグラフト結合させるこ
とができ、膜表面が所望の性状となるように改質されて
、生体適合性等を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の中空糸膜の製造方法の一実施態様にお
いて用いられる製造装置の概略断面図である。 1・・・非凝固性液層、2・・・浴槽、3・・・非凝固
性液、4・・・凝固性液、5・・・紡糸原液貯槽、6・
・・紡糸原液、10・・・内部液貯槽、11・・・改質
剤含有非凝固性液、14・・・環状紡糸原液、15・・
・変向棒、25・・・紡糸口金装置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)セルロース溶解液に対して相溶性を有しかつ疎水
    部分を有するとともに表面改質剤に対する官能基を有す
    る化合物を、セルロースに配合してなるセルロース膜の
    表面において、該化合物の官能基に該表面改質剤をグラ
    フト結合させてなる透過性膜。
  2. (2)該官能基を有する化合物の配合量が、セルロース
    に対して0.1〜10重量%である請求項1に記載の透
    過性膜。
  3. (3)該官能基を有しかつ表面改質剤に対する官能基を
    有する化合物が、カルボキシアルキルセルロース、アル
    キルアミノアルキルセルロース、スルホンアルキルセル
    ロース、スルホアリールセルロース、ホスホネートアル
    キルセルロース、ホスホネートアリールセルロースおよ
    びキトサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のも
    のである請求項1または2に記載の透過膜。
  4. (4)該表面改質剤が官能基としてエポキシ基、カルボ
    キシメチル基、第一級アミノ基、第二級アミノ基、ヒド
    ロキシル基およびイソシアネート基よりなる群から選ば
    れた少なくとも1種の基を有する化合物である請求項1
    〜3のいずれか一つに記載の透過膜。
  5. (5)セルロース溶解液中に、該溶解液に対して相溶性
    を有しかつ疎水部分を有するとともに表面改質剤に対す
    る官能基を有する化合物を配合して膜形成用液とし、得
    られる膜体の少なくとも一面において、該官能基と反応
    し得る基を有する表面改質剤を含みかつ該膜形成用液と
    は相溶性のない非凝固性液と接触させた状態で膜体を形
    成することを特徴とする透過性膜の製造方法。
  6. (6)該官能基を有する化合物の配合量が、セルロース
    に対して0.1〜10重量%である請求項5に記載の透
    過性膜の製造方法。
  7. (7)該官能基を有しかつ表面改質剤に対する官能基を
    有する化合物が、カルボキシアルキルセルロース、アル
    キルアミノアルキルセルロース、スルホアルキルセルロ
    ース、スルホアリールセルロース、ホスホネートアルキ
    ルセルロース、ホスホネートアリールセルロースおよび
    キトサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のもの
    である請求項5または6に記載の透過性膜の製造方法。
  8. (8)該表面改質剤が官能基としてエポキシ基、カルボ
    キシメチル基、第一級アミノ基、第二級アミノ基、ヒド
    ロキシル基およびイソシアネート基よりなる群から選ば
    れた少なくとも1種の官能基を有する化合物である請求
    項5〜7のいずれか一つに記載の透過性膜の製造方法。
  9. (9)該膜形成用液は環状紡糸孔から吐出され、同時に
    線状に紡糸される膜形成用液の内部中央部に該膜形成用
    液に対する非凝固性液を導入充填し、ついで該線状膜形
    成用液を凝固性液中に導入して凝固成膜して中空糸膜を
    得る請求項5〜8のいずれか一つに記載の透過性膜の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021215539A1 (ja) * 2020-04-24 2021-10-28 東洋紡株式会社 イオン交換膜

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