JP2501933B2 - 銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法 - Google Patents

銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法

Info

Publication number
JP2501933B2
JP2501933B2 JP2111165A JP11116590A JP2501933B2 JP 2501933 B2 JP2501933 B2 JP 2501933B2 JP 2111165 A JP2111165 A JP 2111165A JP 11116590 A JP11116590 A JP 11116590A JP 2501933 B2 JP2501933 B2 JP 2501933B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose
copper
hollow fiber
solution
ammonia
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2111165A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0411008A (ja
Inventor
優 松本
裕 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2111165A priority Critical patent/JP2501933B2/ja
Publication of JPH0411008A publication Critical patent/JPH0411008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2501933B2 publication Critical patent/JP2501933B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は銅アンモニア法再生セルロース中空糸および
その製造方法に関するものである。詳しく述べると本発
明は、高い除水能および高い中分子除去能を有する大孔
径の銅アンモニア法再生セルロース中空糸およびその製
造方法に関するものである。
(従来の技術) 最近、透析作用、限外瀘過作用等を利用する人工腎臓
装置の発展はめざましく、医療分野において広く使用さ
れている。しかして、このような人工腎臓装置において
は、極めて細い透析用中空繊維が最も重要な部材となっ
ている。
このような中空繊維は、例えば、銅アンモニアセルロ
ース溶液よりなる紡糸原液を環状紡糸孔から空気中に押
出し、その下方に自重落下させ、この際、線状に紡出さ
れる紡糸原液の内部中央部に該紡糸原液に対する非凝固
性液体を導入充填して吐出させそれから自重落下により
十分に伸長させたのち、酸またはアルカリ溶液中に浸漬
して凝固再生を行ない、さらに必要によりグリセリン処
理を行なった後、乾燥することにより製造され得る。な
お、従来、このような銅アンモニア法による再生セルロ
ースの製造においては、セルロース原料としては平均重
合度750〜1000程度のものが一般的に用いられている。
ところで、人工腎臓は、これを必要とする患者の病状
に応じて限外瀘過速度、透析能等の諸性能を最適なもの
とすることができれば好ましいが、上記のごとき従来の
製造方法によって、高限外瀘過速度、高透析能の人工臓
器用の中空糸を得ようとする場合には、中空糸を膜厚を
薄いものとすることや含水率を高めるためにグリセリン
塗布量を増やしたものしかなかった。しかしながら、こ
のようにして得られる膜厚の薄い中空糸は、透析用中空
糸として必要とされる強度を有するものではなく、また
高含水率の中空糸はモジュール組立時に接着できない不
都合が生じるなど該中空糸を用いた人工腎臓は、実用に
耐え得るものとはならなかった。
さらに、近年、透析技術の進歩により、長期生存透析
患者が増え、それに伴ない今まで現われなかった透析に
よる病態が出てくるようになった。その一つが手根管症
候群と呼ばれる手足等の関節が痛む病態である。最近こ
の原因が低分子蛋白質の一種であるβ−ミグロブリン
(分子量(11,800)であることがわかり、この分子量の
大きさの物質でも除去可能な高性能な透析膜が求められ
ている。
(発明が解決しようとする課題) でも、従って、本発明は改良された銅アンモニア法再
生セルロース中空糸およびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。本発明はさらに、透析性能の
高い大孔径の銅アンモニア法再生セルロース中空糸およ
びその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。本発明はまた、手根管症候群の原因となるβ−ミ
クログロブリン(MG)等の中分子量物質の除去に優れた
銅アンモニア法再生セルロース中空糸およびその製造方
法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記諸目的は、平均重合度500〜750のセルロース原料
を用い、セルロース濃度4.0〜10.0重量%でかつ粘度200
〜1000ポイズ(20℃)を有する銅アンモニアセルロース
溶液を紡糸原液として紡糸後、凝固再生して得られたこ
とを特徴とする銅アンモニア法再生セルロース中空糸に
よって達成される。
上記諸目的はまた、銅アンモニアセルロース溶液を調
製する際に酸化を促進してセルロース原料の重合度を低
下させ、このようにして得られた銅アンモニアセルロー
ス溶液を紡糸原液として紡糸後、凝固再生して得られた
ことを特徴とする銅アンモニア法再生セルロース中空糸
によっても達成される。
上記諸目的は、さらにまた銅アンモニア法による再生
セルロース中空糸の製造方法において、平均重合度500
〜750のセルロース原料を用い、セルロース濃度4.0〜1
0.0重合%でかつ粘度200〜1000ポイズ(20℃)を有する
銅アンモニアセルロース溶液を紡糸原液として紡糸後、
凝固再生することを特徴とする銅アンモニア法再生セル
ロース中空糸の製造方法によっても達成される。
上記諸目的はさらに、銅アンモニア法による再生セル
ロース中空糸の製造方法において、銅アンモニアセルロ
ース溶液を調製する際に酸化を促進してセルロース原料
の重合度を低下させ、このようにして得られた銅アンモ
ニアセルロース溶液を紡糸原液として紡糸後、凝固再生
することを特徴とする銅アンモニア法再生セルロース中
空糸の製造方法によっても達成される。
(作用) しかして、本発明においては、銅アンモニア法により
再生セルロース中空糸を製造するにおいて、重合度の低
いセルロース原料を使用する、あるいは紡糸原液である
銅アンモニアセルロース原液を調製する際に、酸化を促
進させることによりセルロース原料の重合度を低下させ
るものである。
このようにセルロース原料の重合度を下げてセルロー
スを凝固再生することにより、正確な機序は明らかでは
ないが、おそらくは繊維高分子連鎖が短くなることによ
り膜内の空間が増え、これにより大孔径化がなされ、透
過能等が向上するものと考えられる。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明す
る。
本発明の第1の銅アンモニアセルロース中空糸の製造
方法において、用いられるセルロース原料としては、平
均重合度が500〜750、より好ましくは500〜700の比較的
低重合度のものが用いられ得る。すなわち、平均重合度
が750を越えるものであると、得られる中空糸において
所望する大孔径化が十分になされない虞れが大きく、一
方、平均重合度が500未満のものであると、得られる中
空糸の機械的強度が低下し、かつ孔径が過剰に大きくな
り、透析膜として機能しない虞れが高いためである。
このような所定の重合度を有するセルロース原料を用
いて、銅アンモニアセルロース溶液を調製するには常法
に基づいて行なわれる。すなわち、例えば、まずアンモ
ニア水、塩基性硫酸銅水溶液および水を混合して銅アン
モニア水溶液を調製し、これに酸化防止剤(例えば亜硫
酸ナトリウム)を加え、次いで上記所定の重合度を有す
るセルロース原料を投入して撹拌溶解を行ない。さらに
水酸化ナトリウム水溶液を添加して未溶融セルロースを
完全に溶解させて銅アンモニアセルロース溶液を得る。
この銅アンモニアセルロース溶液には、必要に応じて、
さらに透過性能制御剤を混合して配位結合させてもよ
い。
なお、このようにして調製される銅アンモニアセルロ
ース溶液におけるセルロース濃度は、4.0〜10.0重量
%、より好ましくは6.0〜8.0重量%であることが望まれ
る。すなわち、セルロース濃度が4.0重量%未満である
と原液の粘度低下が起り紡糸状態が不安定になる虞れが
あるであり、一方、10.0重量%を越えるものであると空
孔率が低下し、所望の透析性能がもたらされない虞れが
あるためである。
またこのようにして調製された銅アンモニアセルロー
ス溶液の粘度は、使用するセルロース原料が低重合度の
ものであるために、E型粘度計を用いて20℃で測定した
際に、200〜1000ポイズ、より好ましくは250〜750ポイ
ズと比較的低粘度のものとなる。
紡糸方法としては種々の方法があり、例えば空中落下
方法、特開昭57−71408号および同57−71410号に記載の
非凝固性液中へ吐出した後該非凝固性液層と凝固性液と
の界面を通過させる方法、特開昭57−71409号の記載の
非凝固性液中へ直接吐出した後に凝固性液中を通過させ
る方法、特開昭57−71411号に記載の非凝固性液に囲繞
させて吐出し、ついで凝固再生する方法、特開昭57−99
808号に記載の凝固性液を上層にハロゲン化炭化水素よ
りなる非凝固性液を下層に充填してなる溶液の該非凝固
性液中に環状紡糸孔から直接吐出し、同時に内部中央部
に非凝固性液を導入充填し、ついで凝固性液中を通過さ
せて凝固再生する方法(以下浮上法という。)などがあ
るが、特に最後者の浮上法が好ましい。
一方、本発明の第2の銅アンモニアセルロース中空糸
の製造方法において、用いられるセルロース原料として
は、一般的なもの、すなわち平均重合度が750〜1000程
度のものである。
しかしながら、この第2の銅アンモニア法再生セルロ
ース中空糸の製造方法においては、銅アンモニアセルロ
ース溶液を調製する際に、セルロースの重合度を低下さ
せる処理が必要とされる。すなわち、まず常法と同様
に、例えば、まずアンモニア水、塩基性硫酸銅水溶液お
よび水を混合して銅アンモニア水溶液を調製するが、こ
の銅アンモニア水溶液には、酸化防止剤を添加しないか
あるいは添加ても極く微量のものとする。さらに必要に
応じて例えば次亜塩素酸塩やリン酸塩などの酸化剤を添
加してもよい。
次いでこの銅アンモニア水溶液にセルロース原料を投
入して撹拌溶解を行ない。さらに水酸化ナトリウム水溶
液を添加して未溶融セルロースを完全に溶解させ、銅ア
ンモニアセルロース溶液を得るが、この際同時に、溶液
中でセルロースの酸化が進行し、セルロースの重合度
は、低下することとなる。従って、このようにして得ら
れる銅アンモニアセルロース溶液の粘度は、E型粘度計
を用いて20℃で測定した際に、200〜1000ポイズ、より
好ましくは350〜800ポイズとなる。
また、このようにして調製される銅アンモニアセルロ
ース溶液におけるセルロース濃度は、前記第1の方法の
場合と同様に、4.0〜10.0重量%、より好ましくは6.0〜
8.0重量%であることが望まれる。
さらに、この銅アンモニアセルロース溶液には、必要
に応じて、さらに透過性能制御剤を混合して配位結合さ
せてもよい。
この第2の方法においても、紡糸方法としては前記第
1の方法と同様に従来公知の各種の方法を用いることが
可能である。
上記したような第1の方法および第2の方法により製
造される銅アンモニア法再生セルロース中空糸は、内径
が180〜220μm程度で、また膜厚が7〜20μm、好まし
くは9〜13μm程度のものであり、さらに代表的な中分
子除去能の指標としてのイヌリン(分子量約5000)とチ
トクロムC(分子量約12000)に対するふるい係数(S.
C.)の値が大きくなり、手根管症候群の原因となってい
るβ−ミクログロブリン等の除去に極めて適したもの
となる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
実施例1 25%アンモニア水溶液2354gに、塩基性硫酸銅540gを
懸濁させて銅アンモニア水溶液を調製し、これに10%亜
硫酸ナトリウム水溶液1690gを添加した。この溶液に平
均重合度約700、タッピ粘度6.0のコットンリンターを湿
式粉砕し、脱水した含水リンター(含水率69.7%)2045
gを投入して濃度調整用脱イオン水210gを添加して撹拌
溶解を行ない、次いで10%水酸化ナトリウム水溶液233g
を添加して、紡糸原液となる銅アンモニアセルロース水
溶液を調製した。なお、得られた紡糸原液の粘度は780
ポイズ、セルロース濃度は8.0重量%であった。
このようにして得られた紡糸原液を用いて常法(浮上
法)に基づき紡糸し、凝固再生して中空糸を得た。この
中空糸の内径は200μm、肉厚は12.5μmであった。
さらに、得られた中空糸に対し以下に述べる方法で限
外濾過速度(UFR)、ならびにイヌリン、チトクロムC
に対するふるい係数(S.C.)を調べた。結果を第1表に
示す。
実施例2 使用するコットンリンターを平均重合度約500、タッ
ピ粘度4.0のものとする以外は実施例1と同様にして紡
糸原液となる銅アンモニアセルロース水溶液を調製し
た。得られた紡糸原液の粘度は300ポイズ、セルロース
濃度は8.0重量%であった。
さらに、このようにして得られた紡糸原液を用いて実
施例1と同様にして中空糸を作製した。この中空糸の内
径は200μm、肉厚は12.0μmであった。
さらに、得られた中空糸に対し実施例1と同様にUF
R、ならびにイヌリン、チトクロムCに対するS.C.を調
べた。結果を第1表に示す。
比較例1 使用するコットンリンターを平均重合度約900、タッ
ピ粘度8.0のものとする以外は実施例1と同様にして紡
糸原液とある銅アンモニアセルロース水溶液を調製し
た。得られた紡糸原液の粘度は1310ポイズ、セルロース
濃度は8.0重量%であった。
さらに、このようにして得られた紡糸原液を用いて実
施例1と同様にして中空糸を作製した。この中空糸の内
径は200μm、肉厚は11.5μmであった。
さらに、得られた中空糸に対し実施例1と同様にUF
R、ならびにイヌリン、チトクロムCに対するS.C.を調
べた。結果を第1表に示す。
第1表に示す結果から明らかなように、平均重合度の
低いリンターを使用した本発明に係わる実施例1および
2の中空糸は、平均重合度の比較的高いリンターを用い
た比較例1の中空糸に比べ大孔径化している。
実施例3 25%アンモニア水溶液2354gに、塩基性硫酸銅540gを
懸濁させて銅アンモニア水溶液を調製した。なお、この
銅アンモニア水溶液に酸化防止剤としての亜硫酸ナトリ
ウム水溶液の添加は行なわなかった。この銅アンモニア
水溶液に、平均重合度約900、タッピ粘度8.0のコットン
リンターを湿式粉砕し、脱水した含水リンター(含水率
69.7%)2045gを投入して濃度調製用脱イオン水3200gを
添加して撹拌溶解を行ない、次いで10%水酸化ナトリウ
ム水溶液1233gを添加して、紡糸原液となる銅アンモニ
アセルロース水溶液を調製した。なお、得られた紡糸原
液の粘度は270ポイズ、セルロース濃度は6.5重量%であ
った。なお、この粘度からセルロースの平均重合度は60
0と算定された。
このようにして得られた紡糸原液を用いて常法(浮上
法)に基づき紡糸し、凝固再生して中空糸を得た。この
中空糸の内径は205μm、肉厚は11.5μmであった。
さらに、得られた中空糸に対し以下に述べる方法でUF
R、ならびにチトクロムCに対するS.C.を調べた。さら
に得られた中空糸をトリクロロトリフルオロエタンとエ
タノールの共沸混合物で洗浄した後、乾燥させたリンタ
ーと同様にタッピ粘度を測定した。これらの結果を第2
表に示す。
比較例2 銅アンモニア水溶液に、10%亜硫酸ナトリウム水溶液
1690gを添加する以外は実施例3と同様にして、紡糸原
液となる銅アンモニアセルロース水溶液を調製した。な
お、得られた紡糸原液におけるセルロース濃度は実施例
3と同様に6.5重量%であるにもかかわらず、紡糸原液
の粘度は490ポイズと実施例3のものに比べて高い粘度
であった。すなわち、同一のリンターパルプを用いて
も、実施例3において調製された紡糸原液と比較例2に
おいて調製された紡糸原液とは、該紡糸原液におけるセ
ルロース重合度が異なるものとなった。
このようにして得られた紡糸原液を用いて実施例3と
同様にして紡糸し、凝固再生して中空糸を得た。この中
空糸の内径は205μm、肉厚は11.8μmであった。
さらに、得られた中空糸に対し実施例3と同様にUF
R、ならびにチトクロムCに対するS.C.を調べた。さら
に得られた中空糸をトリクロロトリフルオロエタンとエ
タノールの共沸混合物で洗浄した後、乾燥させリンター
と同様にタッピ粘度を測定した。これらの結果を第2表
に示す。
第2表から明らかなように、紡糸原液の調製時にセル
ロースの重合度を低下させた場合(実施例3)において
も、重合度の低いセルロース原料を用いた場合(実施例
1〜2)と同様の効果が得られることがわかる。
なお、本明細書において示された各特性値の測定方法
は以下の通りである。
紡糸原液粘度 E型回転粘度計を用いて20℃における粘度を測定し
た。
タッピ粘度 タッピ(TAPPI)標準法T230に基づいて測定した。な
お、第1図にこの方法により測定される粘度とセルロー
スの重量平均重合度との相関曲線を示す。
セルロース濃度 銅アンモニアセルロース溶液中のセルロース濃度(重
合濃度)を測定するため、まず銅アンモニアセルロース
溶液を秤量し、次にこの秤量された銅アンモニアセルロ
ース溶液を希硫酸(約2容量%)にて脱銅再生し、得ら
れた凝固物を水洗した後、乾燥して秤量した。そして次
式によりセルロース濃度を算出した。
ふるい係数(S.C,) まず、実施例または比較例において得られた中空糸を
それぞれ組み込んで、有効膜面積1.2m2のダイアライザ
ーを作製した。一方、試験液として、イヌリンを5m/dl
の濃度で生理食塩水に溶解した溶液およびチトクローム
Cを10mg/dlの濃度で生理食塩水に溶解した溶液を調製
した。
そして、溶液タンクに収納された上記試験液を血液ポ
ンプを用い200ml/minの流量で、エアチャンバを介して
液温37℃の恒温槽に浸漬された上記ダイアライザーの血
液流路側に供給した。一方瀘液流路側には圧力ポンプに
より圧力をかけておき、血液流路側から中空糸を介して
瀘液流路側に滲出してくる瀘液流量が10ml/分となるよ
うに圧力を調整した。血液流路側出口および瀘液流路側
出口より導出される溶液は共に、再び前記溶液タンクへ
との返送し、系内における溶質濃度を一定として循環を
行なった。そして定常状態となったところで、血液流路
側出口付近において溶液をサンプリングし、以下の式に
よりふるい係数 (発明の効果) 以上述べたように、本発明の銅アンモニア法再生セル
ロース中空糸は、平均重合度500〜750のセルロース原料
を用い、セルロース濃度4.0〜10.0重量%でかつ粘度200
〜1000ポイズ(20℃)を有する銅アンモニアセルロース
溶液を紡糸原液として紡糸後、凝固再生して得られる、
あるいは銅アンモニアセルロース溶液を調製する際に酸
化を促進してセルロース原料の重合度を低下させ、この
ようにして得られた銅アンモニアセルロース溶液を紡糸
原液として紡糸後、凝固再生して得られるものであるか
ら、大孔径化された膜構造を有し、高い除水能と優れた
中分子量分子除去能を有するため、手根管症候群患者な
どに対する治療などに好適に使用されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例において測定したタッピ濃度とセルロ
ースの重量平均重合度との関関係を示す曲線である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均重合度500〜750のセルロース原料を用
    い、セルロース濃度4.0〜10.0重合%でかつ粘度200〜10
    00ポイズ(20℃)を有する銅アンモニアセルロース溶液
    を紡糸原液として紡糸後、凝固再生して得られたことを
    特徴とする銅アンモニア法再生セルロース中空糸。
  2. 【請求項2】銅アンモニアセルロース溶液を調製する際
    に酸化を促進してセルロース原料の重合度を低下させ、
    このようにして得られた銅アンモニアセルロース溶液を
    紡糸原液として紡糸後、凝固再生して得られたことを特
    徴とする銅アンモニア法再生セルロース中空糸。
  3. 【請求項3】銅アンモニア法による再生セルロース中空
    糸の製造方法において、平均重合度500〜750のセルロー
    ス原料を用い、セルロース濃度4.0〜10.0重合%でかつ
    粘度200〜1000ポイズ(20℃)を有する銅アンモニアセ
    ルロース溶液を紡糸原液として紡糸後、凝固再生するこ
    とを特徴とする銅アンモニア法再生セルロース中空糸の
    製造方法。
  4. 【請求項4】銅アンモニア法による再生セルロース中空
    糸の製造方法において、銅アンモニアセルロース溶液を
    調製する際に酸化を促進してセルロース原料の重合度を
    低下させ、このようにして得られた銅アンモニアセルロ
    ース溶液を紡糸原液として紡糸後、凝固再生することを
    特徴とする銅アンモニア法再生セルロース中空糸の製造
    方法。
JP2111165A 1990-04-26 1990-04-26 銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2501933B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2111165A JP2501933B2 (ja) 1990-04-26 1990-04-26 銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2111165A JP2501933B2 (ja) 1990-04-26 1990-04-26 銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0411008A JPH0411008A (ja) 1992-01-16
JP2501933B2 true JP2501933B2 (ja) 1996-05-29

Family

ID=14554128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2111165A Expired - Fee Related JP2501933B2 (ja) 1990-04-26 1990-04-26 銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2501933B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3341113A1 (de) * 1983-11-12 1985-05-23 Akzo Gmbh, 5600 Wuppertal Dialysemembran mit verbesserter vertraeglichkeit
JPS6157204A (ja) * 1984-08-27 1986-03-24 Terumo Corp 透析用中空糸及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0411008A (ja) 1992-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4906375A (en) Asymmetrical microporous hollow fiber for hemodialysis
CA1294745C (en) Asymmetrical microporous hollow fiber for hemodialysis and a process for manufacturing such fibers
US8197745B1 (en) Perm selective asymmetric hollow fibre membrane for the separation of toxic mediators from blood
JP3474205B2 (ja) ポリスルホン系中空糸型血液浄化膜とその製造方法
JPH10108907A (ja) 血液浄化膜、その製造方法及び血液浄化用モジュール
JP2501933B2 (ja) 銅アンモニア法再生セルロ―ス中空糸およびその製造方法
JPS6333871B2 (ja)
JP3253861B2 (ja) 選択透過性中空糸膜
JPH0194902A (ja) ポリスルホン中空繊維膜およびその製法
JP3020016B2 (ja) 中空糸膜
JP3995228B2 (ja) 血液浄化用中空糸膜
JP2873967B2 (ja) ポリアクリロニトリル系中空糸膜およびその製造法
JP2003275300A (ja) 血液浄化用再生セルロース中空糸膜、その製造方法および血液浄化器
JP4381022B2 (ja) 中空糸型血液浄化膜
JPH0947645A (ja) 中空糸分離膜及び血液浄化器
JP3130331B2 (ja) 再生セルロース製中空糸膜および人工透析器
JP2000107577A (ja) 選択透過性中空糸膜の製造方法
JPS6229524B2 (ja)
JPH09308684A (ja) 選択分離膜
JP3205268B2 (ja) 選択透過性中空糸膜の製造方法
JPH0318492B2 (ja)
JPH0362447B2 (ja)
JP3295314B2 (ja) 選択透過性中空糸膜
JPH0523554A (ja) セルロース系中空糸
JP3205267B2 (ja) 選択透過性中空糸膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees